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第十章 記憶を無くした少女
第448話 第十章 プロローグ 少女と闇と光の湯
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「ジェミニさんが言ってたのは、ここですかね。評判通り、薄気味悪いところです」
金髪の少女が遺跡の中を覗き込んでいる。始祖の霊脈と呼ばれるこの地には正と負の側面があり、彼女が立つ東側の入り口では枯れた植物が散乱していた。
辺り一帯では、迷い込んだ動物たちが闇の臭気の力によって次々と倒れているのだが、少女は何故か平然としたまま遺跡の奥へと潜っていく。
彼女が普通の人間でないことは想像に難しくないが、何者なのかと問われれば答えるのは難しい。何せ、姿や形に特段不思議なところはなく、魔力の流れも人間そのもの。この程度の情報量で彼女の正体を言い当てるものがいるとすれば、それは神か、世界の理を知り尽くした天才という事になるだろう。もちろん、感が鋭いだけの当てずっぽうという可能性もあるが。
兎にも角にも、闇の魔力を物ともしない少女は、ぬかるんだ遺跡の中をゲンナリとした表情で歩き続けた。
「これだけ大きな遺跡なのですから、路面の舗装ぐらいしておいてほしいです。うぅ、靴の中が泥だらけで気持ち悪い」
いやいやながらも彼女が先へと進む理由、それは自分の記憶を探すため。彼女を救い導いた宿屋の看板娘によると、記憶を取り戻す手がかりが遺跡の奥に封印されているのだとか。
助けてもらった恩もあり、信用してない訳ではないが、正直に言えば眉唾ものだと疑いながら少女はここまで来た。
それでも尚、彼女が何故遺跡の奥を目指すのか? その理由は驚くほど簡単で、頼れるものが他に無いからである。全てを無くした彼女にとって、信じられるのは恩人の言葉だけであり、藁にもすがる思いで少女は前へと進んでいく。
その心の中は黒い不安で塗りつぶされており、幾度押しつぶされそうになったかは想像に難くない。それでも、後少し、後少し我慢すれば何かがわかると言い聞かせて彼女は奥を目指すのだ。
大切なあの人の記憶を、取り戻すために……
「それにしても、大切なあの人って誰のことでしょ? 出かかっているようで思い出せないのは気持ち悪いですねー。まぁ、足の方はもっと気持ち悪いんですが。せめてもの救いは、壁に張り付いてるブヨブヨさん達が、このお守りの力で近づいてこないことぐらいですかね。ほんと、悪い悪いづくしは、そろそろ勘弁してほしいところです」
彼女が右手に握りしめているのは、剣でも銃でも魔石でもなく、複雑な紋様の描かれた布製のお守り袋。ジェミニと名乗る恩人から渡されたものではあるが、彼女が淫魔であることをこの少女はまだ知らない。
そのためか、袋の効力でさえ半信半疑で進んできたが、怯えすくむように引いていくスライムの群れを見ていると、疑り深い彼女でも信じざるを得なくなってきたのである。
彼女と出会っていなければ、こんな不気味な所に足を踏み入れることはなかったが、教えてくれたのが彼女でなければ私はもう死んでいたのだろうなと少女は思い始めていた。
「ここが、最深部……というわけではなさそうですが、目的の場所はここみたいです。神聖なのか邪悪なのか、はっきりして欲しいところですけど、なんでこんな正反対のものを横に並べようと思ったですかね。もしかして、神様ってバカ?」
スライムだらけの細長い通路を抜け、軽い感じに神を冒涜する少女の目の前に現れたのは、どす黒い闇と、綺羅びやかな光を放つ二種類の泉。
光と闇の湯が湧く場所。奥へと進む道こそあるものの、ジェミニが示した一角は間違いなくここであった。
「確か、黒い方に先に入って、白い方には後から入れって言われましたけど、やっぱりこれ、逆なんじゃないです? 聖なる力で清めてから、闇の力を取り込むとか……まぁ、言われたとおりにしますですけど」
頭の中に浮かび上がるうっすらとした知識の断片は、やめるべきではないかと彼女に優しく訴えかけてくるものの、少女は義理と人情を愛し助けてくれた恩人を信じることに決める。他人を裏切った挙げ句失敗するようなことがあれば、それこそ末代までの恥と彼女は考えたのである。
そして、悩むことに疲れ果てた少女は、上下の服を大胆にも脱ぎ捨てるとグツグツ煮立つ闇の湯へと勢いよく飛び込んだ。
「ふぅ……あれれ、なんだか本当に気持ちいいですぅ!」
気味の悪い色をした液体なのだから、当然毒とか痺れ罠で体に不調を起こすものと少女は考えていたのだが、黒の泉は予想に反し彼女に幸せを与えてくれる。
体の中に溜まっていた疲れが吹き飛んでいくような感覚と、芯から温まる気持ちよさを感じ蕩けそうになる少女であったが、一分以上浸かってはいけないというジェミニの注意を思い出し急いで湯から這い上がる。もしかすると、この幸福感こそが黒い泉の呪いなのではないかと、頭の中で少女は思った。
「さて、問題はこちらですが。魔物の洞窟でストリップショーは、早めに切り上げるべきですよね」
そんな言葉とは裏腹に、少女は体を隠そうともせず、もう一つの光る泉の前で立ち尽くす。一方が快楽で引きずり込む呪いの泉だとすれば、もう一方は痛みで無理やり引きずり込むのでは? と考え躊躇したものの、片方だけで帰った人間は呪縛に捕らわれ呪い殺されるかも知れないと思い、今度はゆっくりと光の中へと全身を浸けた。
「!? さっきと、ちがって、からだ、いたい! なにか、あばれて、こわれ、るで、す!!」
すると、彼女の予想を反映したかのように、全身を突き刺す痛みが少女の体を駆け巡り腕や足を痺れさせる。まるで何かを植え付けるかの如く少女を捕らえた泉は、彼女の中に眠る魔力を活性化させた。
「はぁ、はぁ、はやく、でないと」
這いずることすらままならない全身を、腕の力だけで無理やり持ち上げた少女は、なんとか一分以内に泉の中から這い上がる事に成功する。すると、続けざまに更なる激痛が彼女の体に襲いかかった。
「ううう、背中が、何か痛んで。あ、あぁァァッァァァァッ!!」
痛みに負けて動く事をやめてしまっていたら、私はきっと死んでいたのだろうなと自嘲気味に笑うことすら許されず、肩甲骨がはち切れるような感覚に襲われ少女は体を丸めてしまう。耐え忍ぶのだと歯を食いしばった瞬間、見知らぬ景色が爛々と彼女の頭の中を這いずり回った。
そして、少女は自分の背中に黒と白の四枚の翼が生えていたことにも気づかず、地面に頭を擦り付けたまま心を放心させてしまう。
「今の、なんです? 見えた、でも、わから、ない」
見覚えのない社に、小さな男の子。他にも、沢山の戦う少女たちの光景が彼女の頭を流れたが、顔には全員黒い靄がかかり決定的な手がかりとはなり得ない。
「と、とにかく服を着るです。お守りもそこに置いてあるですし」
何が起きたのかわからないことだらけだが、生きることを優先した思考は脱いだ服へと彼女を歩かせる。胸元がやたらとはだけていること意外気に入っている服を着込み、お守りを握り直した少女は外へ向かって歩き出す。
自分は一体何者なのか、それを考え始めるのは村を探してからでも遅くないと、少女は疲れた顔でスライム地帯を戻るのであった。
金髪の少女が遺跡の中を覗き込んでいる。始祖の霊脈と呼ばれるこの地には正と負の側面があり、彼女が立つ東側の入り口では枯れた植物が散乱していた。
辺り一帯では、迷い込んだ動物たちが闇の臭気の力によって次々と倒れているのだが、少女は何故か平然としたまま遺跡の奥へと潜っていく。
彼女が普通の人間でないことは想像に難しくないが、何者なのかと問われれば答えるのは難しい。何せ、姿や形に特段不思議なところはなく、魔力の流れも人間そのもの。この程度の情報量で彼女の正体を言い当てるものがいるとすれば、それは神か、世界の理を知り尽くした天才という事になるだろう。もちろん、感が鋭いだけの当てずっぽうという可能性もあるが。
兎にも角にも、闇の魔力を物ともしない少女は、ぬかるんだ遺跡の中をゲンナリとした表情で歩き続けた。
「これだけ大きな遺跡なのですから、路面の舗装ぐらいしておいてほしいです。うぅ、靴の中が泥だらけで気持ち悪い」
いやいやながらも彼女が先へと進む理由、それは自分の記憶を探すため。彼女を救い導いた宿屋の看板娘によると、記憶を取り戻す手がかりが遺跡の奥に封印されているのだとか。
助けてもらった恩もあり、信用してない訳ではないが、正直に言えば眉唾ものだと疑いながら少女はここまで来た。
それでも尚、彼女が何故遺跡の奥を目指すのか? その理由は驚くほど簡単で、頼れるものが他に無いからである。全てを無くした彼女にとって、信じられるのは恩人の言葉だけであり、藁にもすがる思いで少女は前へと進んでいく。
その心の中は黒い不安で塗りつぶされており、幾度押しつぶされそうになったかは想像に難くない。それでも、後少し、後少し我慢すれば何かがわかると言い聞かせて彼女は奥を目指すのだ。
大切なあの人の記憶を、取り戻すために……
「それにしても、大切なあの人って誰のことでしょ? 出かかっているようで思い出せないのは気持ち悪いですねー。まぁ、足の方はもっと気持ち悪いんですが。せめてもの救いは、壁に張り付いてるブヨブヨさん達が、このお守りの力で近づいてこないことぐらいですかね。ほんと、悪い悪いづくしは、そろそろ勘弁してほしいところです」
彼女が右手に握りしめているのは、剣でも銃でも魔石でもなく、複雑な紋様の描かれた布製のお守り袋。ジェミニと名乗る恩人から渡されたものではあるが、彼女が淫魔であることをこの少女はまだ知らない。
そのためか、袋の効力でさえ半信半疑で進んできたが、怯えすくむように引いていくスライムの群れを見ていると、疑り深い彼女でも信じざるを得なくなってきたのである。
彼女と出会っていなければ、こんな不気味な所に足を踏み入れることはなかったが、教えてくれたのが彼女でなければ私はもう死んでいたのだろうなと少女は思い始めていた。
「ここが、最深部……というわけではなさそうですが、目的の場所はここみたいです。神聖なのか邪悪なのか、はっきりして欲しいところですけど、なんでこんな正反対のものを横に並べようと思ったですかね。もしかして、神様ってバカ?」
スライムだらけの細長い通路を抜け、軽い感じに神を冒涜する少女の目の前に現れたのは、どす黒い闇と、綺羅びやかな光を放つ二種類の泉。
光と闇の湯が湧く場所。奥へと進む道こそあるものの、ジェミニが示した一角は間違いなくここであった。
「確か、黒い方に先に入って、白い方には後から入れって言われましたけど、やっぱりこれ、逆なんじゃないです? 聖なる力で清めてから、闇の力を取り込むとか……まぁ、言われたとおりにしますですけど」
頭の中に浮かび上がるうっすらとした知識の断片は、やめるべきではないかと彼女に優しく訴えかけてくるものの、少女は義理と人情を愛し助けてくれた恩人を信じることに決める。他人を裏切った挙げ句失敗するようなことがあれば、それこそ末代までの恥と彼女は考えたのである。
そして、悩むことに疲れ果てた少女は、上下の服を大胆にも脱ぎ捨てるとグツグツ煮立つ闇の湯へと勢いよく飛び込んだ。
「ふぅ……あれれ、なんだか本当に気持ちいいですぅ!」
気味の悪い色をした液体なのだから、当然毒とか痺れ罠で体に不調を起こすものと少女は考えていたのだが、黒の泉は予想に反し彼女に幸せを与えてくれる。
体の中に溜まっていた疲れが吹き飛んでいくような感覚と、芯から温まる気持ちよさを感じ蕩けそうになる少女であったが、一分以上浸かってはいけないというジェミニの注意を思い出し急いで湯から這い上がる。もしかすると、この幸福感こそが黒い泉の呪いなのではないかと、頭の中で少女は思った。
「さて、問題はこちらですが。魔物の洞窟でストリップショーは、早めに切り上げるべきですよね」
そんな言葉とは裏腹に、少女は体を隠そうともせず、もう一つの光る泉の前で立ち尽くす。一方が快楽で引きずり込む呪いの泉だとすれば、もう一方は痛みで無理やり引きずり込むのでは? と考え躊躇したものの、片方だけで帰った人間は呪縛に捕らわれ呪い殺されるかも知れないと思い、今度はゆっくりと光の中へと全身を浸けた。
「!? さっきと、ちがって、からだ、いたい! なにか、あばれて、こわれ、るで、す!!」
すると、彼女の予想を反映したかのように、全身を突き刺す痛みが少女の体を駆け巡り腕や足を痺れさせる。まるで何かを植え付けるかの如く少女を捕らえた泉は、彼女の中に眠る魔力を活性化させた。
「はぁ、はぁ、はやく、でないと」
這いずることすらままならない全身を、腕の力だけで無理やり持ち上げた少女は、なんとか一分以内に泉の中から這い上がる事に成功する。すると、続けざまに更なる激痛が彼女の体に襲いかかった。
「ううう、背中が、何か痛んで。あ、あぁァァッァァァァッ!!」
痛みに負けて動く事をやめてしまっていたら、私はきっと死んでいたのだろうなと自嘲気味に笑うことすら許されず、肩甲骨がはち切れるような感覚に襲われ少女は体を丸めてしまう。耐え忍ぶのだと歯を食いしばった瞬間、見知らぬ景色が爛々と彼女の頭の中を這いずり回った。
そして、少女は自分の背中に黒と白の四枚の翼が生えていたことにも気づかず、地面に頭を擦り付けたまま心を放心させてしまう。
「今の、なんです? 見えた、でも、わから、ない」
見覚えのない社に、小さな男の子。他にも、沢山の戦う少女たちの光景が彼女の頭を流れたが、顔には全員黒い靄がかかり決定的な手がかりとはなり得ない。
「と、とにかく服を着るです。お守りもそこに置いてあるですし」
何が起きたのかわからないことだらけだが、生きることを優先した思考は脱いだ服へと彼女を歩かせる。胸元がやたらとはだけていること意外気に入っている服を着込み、お守りを握り直した少女は外へ向かって歩き出す。
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