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第八章 真実を知る者
第367話 リースの愛と彼女の事情
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「因みに私、こう見えて風の守護竜ですので、お間違えなきようお願い致します」
(え? リースの属性って、光じゃないのか?)
親子喧嘩が一段落し、リースが続けて話した言葉に俺は目を丸くする。
天竜なんて大それた種族のドラゴンなのだから、白い羽毛と鱗を纏う巨大な竜に変身するものと思っていたのだけど、違うのか?
「ちゃんと見てください。私の目、緑じゃないですか。天竜は、瞳の色が本人の属性に深く関わっているのです。それこそ、髪の色やら何やらで判断するのは、人族の悪い癖だと思いますよ」
リースの髪は、とても綺麗な銀色をしていて、そこから光を連想する人も中にはいると思う。
それに、カーラの鎧になった時も、鱗の色は緑色だったし、最後に彼女が使った魔力も今思えば風だったような気がする。なんだったら、リースの肌にくっついてる鱗も……そこはやめておこう。
「パパは、こんなチグハグな私のこと、嫌いですか?」
どちらにせよ、俺の小さな勘違いでリースが困っていることだけは事実なんだから、ここは素直に謝らないと。
(いやいや、そんな事は無いんだけど、俺の中のイメージだと、天竜って光でさ。その、リースを困らせたなら、ごめん)
「いえ、私こそ、つまらない事で熱くなってしまって、ごめんなさい。ですが、そうですね……パパの精液を直接取り込めれば、光の力を宿すことも可能かもしれません」
(せい、えき……って、はあぁぁぁぁ!?)
いつもの俺達らしく、謝りあう事でつまらない喧嘩を収めるも、リースの残した爆弾に、ありったけの大声を俺は上げてしまう。
竜族って存在は、事ある毎に異性に対してアピールをしないと死んじゃうぐらい、性欲旺盛なんですかね? 彼女との会話の半分ぐらい、子作りについての押し問答なんですけど……
しかも、シャーリーからは鬼神の如き波動が出てるし、そんな犯罪者でも見るような目で、私を見ないでくれますかね! 何にも悪くないはずなのにこの仕打ち、全国のお父さんって、こんな気持ちで生活してるのかな。だとすると、やるせねーぞ、ほんとに。
「パパの体からは、フィルさんやクルスさんと同じ神聖な魔力を感じます。その力を、私の体内に取り込めれば、神の如き光を放つ聖なる竜、神竜へと成長できるかも知れません!」
俺の体内には神具があるし、リースの言うこともわからなくはないけど、それなら尚の事、女神の二人から魔力を分けてもらえば良いだけの話なのではとも思う。
「その結論にたどり着くのも、仕方のない事なのかもしれんのう。なにせ、リースのようなオリジナルドラゴンは、種の反映のため、愛したものと同じ形を取るように進化したのじゃからな」
だが、俺でなければならない理由が他にもあるようで、それなら余計に俺じゃなくても良かったんじゃ……
「パパと出会うまでの私は、一人ぼっちの存在でした。魔力の枯渇から起きることも叶わず、寝たきりの状態で早幾千。ようやく巡り会えた愛しの人は、私の心に触れてくれて、まるで本物のパパのように私のことを守ってくれたんです。これが運命でなければ何というのでしょう! その恩に報いるためにも、私はパパを心の底から喜ばせてあげたいんです!」
環境の変化に伴って、動物の生態が進化していくことは理解できるし、リースの立ち位置が姫なのだとすれば、子孫繁栄に必死になるのも当然だと思う。ただ、俺達の関係は曲がりなりにも親子であり、例え義理だとしても、娘に欲情するなんてこと、あっちゃいけないと思うんだよな。
「私の力では、パパの心に入り込み、別の形を取ることは出来ません。ですから、最もパパの馴染み深い、人の形を取ることにしたのです」
もうね、俺に対するリースの愛情は、これでもかってぐらい伝わってるんですよ。けどね、娘の愛が重い場合って、どうしたら良いんですかね?
これってさ、二十歳ぐらいの年齢になっても、将来はパパと結婚する! って言われてるぐらい、頭の痛い状況だと思うんだけど。
「もちろん! 抜け駆けをするつもりはありません! パパの始めては、ママがちゃんともらってあげてください。リースは、二番目以降で構いませんので」
おぉ、ママのことまで考えているとは、リースは本当に偉いな……って、なるわけあるかー!! 見ろ! リースには甘いシャーリーだって、怒るべきか嗜めるべきか迷ってるし。
親子である以上、そういう淫らな関係は……待てよ、親子の契を解消すれば、ただの妾に……いやいや、駄目だ駄目だ! リースのことは、娘として面倒を見るって決めたんだ。色欲のために、信念を曲げる等という最低の行為をして良いはずがない。
「それと、カーラさんは、隣の国の王族の方ですよね?」
娘という殻を破り捨て、新たなステップへと飛び立とうとするリースの心に、どう立ち向かっていくべきかと悩んでいると、今までの話などまるで無かったかのように、彼女はカーラへと話題を振る。
「何? 突然ね、あんた」
「パパもママも返答に困っているようなので、私と関係のある別の話をしようかと」
俺達を気遣っての、彼女なりの誠意ではあったが、あまりに唐突なバトンタッチにカーラも苦笑いを浮かべてしまう。
「そりゃ、困るでしょうよ……まぁ、いいわ。それで、リースはなんでそう思うわけ」
「天竜の力を最大限発揮するためには、シュトロームガルフの血族である証、すなわち血が必要になります。カーラさんからはその波動を、色濃く感じました。短時間とは言え、三十パーセントのオーバーブーストにも耐えきりましたし、適正のない人間でしたら、あの瞬間にミンチになっています」
そして、リースの何気ないミンチ発言には、流石の俺も開いた口が塞がらない。リースは純粋無垢なだけで悪い子じゃないと思ってきたけど、だんだんとお父さん、自信が無くなってきたぞー。
「……今、サラッと怖い単語が聞こえて来たんだけど……なんてもん着させてんのよあんた」
「確証には至りませんでしたが、パパのために命をかけるカーラさんの姿勢に、リースは賭けてみようと思ったのです」
「それでダメだったら、って、今更議論しても仕方がないか。賭けに勝ったと、思うしか無いわね」
しかし、彼女の考え方には、頷ける所もある。ヘキサリィムで拾ったリースに、隣の国のシュトロームガルフ。そして、彼女の力を扱えるカーラは、この国の生まれじゃないという発想は間違っていないのかも。
エリゴスとの戦いを見守っている間は、考える余裕も無かったけど、リィンバースに居る竜族は、皆シュトロームガルフから逃げてきたんだよな。
「……まぁ、そうね。一応血は流れてる。と言っても、本当にただの没落貴族で、シャーロットみたいに偉い人間じゃないから。そこんところ、期待しないでよねトール!」
シャーリーと自分を比べているのか、元貴族であることを明かしたカーラは、俺に対し念を押してくる。地位で判断しているつもりはないけど、第三者から見ればそこに一番惹かれてると思うんだろうな。
特にこの時代、中世なんて貴族制の真っ只中だろうし、冷静に考えるとボーゲンハルトが執着するのも頷ける。だからといって、あいつらの思想を認めるつもりは毛頭ないけど、カーラにも中々理解はしてもらえないだろうな。
全ての人間が、分け隔てなく暮らせる平和な時代。そんな時代が作れるなんて全くもって思ってないけど、せめて俺の周りだけでは地位も名誉も関係なく、頑張る人と頑張る人が手を取り合える世界を作りたい。
「というわけで、こんな感じの私ですが、今まで通りよろしくおねがいします。他に質問があれば、答えられる範囲でお答えしますが?」
「……そう言えば、アサミは?」
リースの話が一段落し質問コーナーに入った瞬間、一つの疑問に辿り着いたシャーリーが、俺達にとっての禁忌に触れる。
明るく場を振り回す天道朝美のおちゃらけた質問が無いことに、彼女は疑問を持ってしまったのだろう。俺達にとっての禁忌でも、彼女にとっては当然の疑問であり、何か答えを提示しなければならない。
(朝美は……)
しかし、俺の口から真実を伝えられるほど頭の整理はついておらず、彼女の名前を呼んだだけで俺は言葉を詰まらせた。
「言わなくても大丈夫。その反応でわからないほど、私も野暮じゃないわ」
誰のために彼女が命をかけたのか、朝美のためにも伝えなければいけないはずなのに、黙り込んでしまった俺を見てシャーリーは空気を察してしまう。
こういう時に非情になりきれないのが、まだまだ俺の悪い癖だよな。死んだ人間の弔い一つ出来ないなんて、男としては未熟すぎる。
「ねぇ、あの子のこと、ちゃんと名前で呼んであげた?」
(あぁ、最後に一回だけ……)
「そう……たぶんだけど、アサミは幸せだったと思うわ」
同じ男を好きになったライバルとして、彼女の心情に痛み入るシャーロット。それがもし本当なら、恥もメンツも脱ぎ捨てて、もっと沢山あいつの名前を呼んでやれば良かったのかも知れない。
朝美へと募る後悔の念を心の底に抱きしめながら、数十秒の沈黙が、俺達からの彼女への弔いの言葉だった。
(え? リースの属性って、光じゃないのか?)
親子喧嘩が一段落し、リースが続けて話した言葉に俺は目を丸くする。
天竜なんて大それた種族のドラゴンなのだから、白い羽毛と鱗を纏う巨大な竜に変身するものと思っていたのだけど、違うのか?
「ちゃんと見てください。私の目、緑じゃないですか。天竜は、瞳の色が本人の属性に深く関わっているのです。それこそ、髪の色やら何やらで判断するのは、人族の悪い癖だと思いますよ」
リースの髪は、とても綺麗な銀色をしていて、そこから光を連想する人も中にはいると思う。
それに、カーラの鎧になった時も、鱗の色は緑色だったし、最後に彼女が使った魔力も今思えば風だったような気がする。なんだったら、リースの肌にくっついてる鱗も……そこはやめておこう。
「パパは、こんなチグハグな私のこと、嫌いですか?」
どちらにせよ、俺の小さな勘違いでリースが困っていることだけは事実なんだから、ここは素直に謝らないと。
(いやいや、そんな事は無いんだけど、俺の中のイメージだと、天竜って光でさ。その、リースを困らせたなら、ごめん)
「いえ、私こそ、つまらない事で熱くなってしまって、ごめんなさい。ですが、そうですね……パパの精液を直接取り込めれば、光の力を宿すことも可能かもしれません」
(せい、えき……って、はあぁぁぁぁ!?)
いつもの俺達らしく、謝りあう事でつまらない喧嘩を収めるも、リースの残した爆弾に、ありったけの大声を俺は上げてしまう。
竜族って存在は、事ある毎に異性に対してアピールをしないと死んじゃうぐらい、性欲旺盛なんですかね? 彼女との会話の半分ぐらい、子作りについての押し問答なんですけど……
しかも、シャーリーからは鬼神の如き波動が出てるし、そんな犯罪者でも見るような目で、私を見ないでくれますかね! 何にも悪くないはずなのにこの仕打ち、全国のお父さんって、こんな気持ちで生活してるのかな。だとすると、やるせねーぞ、ほんとに。
「パパの体からは、フィルさんやクルスさんと同じ神聖な魔力を感じます。その力を、私の体内に取り込めれば、神の如き光を放つ聖なる竜、神竜へと成長できるかも知れません!」
俺の体内には神具があるし、リースの言うこともわからなくはないけど、それなら尚の事、女神の二人から魔力を分けてもらえば良いだけの話なのではとも思う。
「その結論にたどり着くのも、仕方のない事なのかもしれんのう。なにせ、リースのようなオリジナルドラゴンは、種の反映のため、愛したものと同じ形を取るように進化したのじゃからな」
だが、俺でなければならない理由が他にもあるようで、それなら余計に俺じゃなくても良かったんじゃ……
「パパと出会うまでの私は、一人ぼっちの存在でした。魔力の枯渇から起きることも叶わず、寝たきりの状態で早幾千。ようやく巡り会えた愛しの人は、私の心に触れてくれて、まるで本物のパパのように私のことを守ってくれたんです。これが運命でなければ何というのでしょう! その恩に報いるためにも、私はパパを心の底から喜ばせてあげたいんです!」
環境の変化に伴って、動物の生態が進化していくことは理解できるし、リースの立ち位置が姫なのだとすれば、子孫繁栄に必死になるのも当然だと思う。ただ、俺達の関係は曲がりなりにも親子であり、例え義理だとしても、娘に欲情するなんてこと、あっちゃいけないと思うんだよな。
「私の力では、パパの心に入り込み、別の形を取ることは出来ません。ですから、最もパパの馴染み深い、人の形を取ることにしたのです」
もうね、俺に対するリースの愛情は、これでもかってぐらい伝わってるんですよ。けどね、娘の愛が重い場合って、どうしたら良いんですかね?
これってさ、二十歳ぐらいの年齢になっても、将来はパパと結婚する! って言われてるぐらい、頭の痛い状況だと思うんだけど。
「もちろん! 抜け駆けをするつもりはありません! パパの始めては、ママがちゃんともらってあげてください。リースは、二番目以降で構いませんので」
おぉ、ママのことまで考えているとは、リースは本当に偉いな……って、なるわけあるかー!! 見ろ! リースには甘いシャーリーだって、怒るべきか嗜めるべきか迷ってるし。
親子である以上、そういう淫らな関係は……待てよ、親子の契を解消すれば、ただの妾に……いやいや、駄目だ駄目だ! リースのことは、娘として面倒を見るって決めたんだ。色欲のために、信念を曲げる等という最低の行為をして良いはずがない。
「それと、カーラさんは、隣の国の王族の方ですよね?」
娘という殻を破り捨て、新たなステップへと飛び立とうとするリースの心に、どう立ち向かっていくべきかと悩んでいると、今までの話などまるで無かったかのように、彼女はカーラへと話題を振る。
「何? 突然ね、あんた」
「パパもママも返答に困っているようなので、私と関係のある別の話をしようかと」
俺達を気遣っての、彼女なりの誠意ではあったが、あまりに唐突なバトンタッチにカーラも苦笑いを浮かべてしまう。
「そりゃ、困るでしょうよ……まぁ、いいわ。それで、リースはなんでそう思うわけ」
「天竜の力を最大限発揮するためには、シュトロームガルフの血族である証、すなわち血が必要になります。カーラさんからはその波動を、色濃く感じました。短時間とは言え、三十パーセントのオーバーブーストにも耐えきりましたし、適正のない人間でしたら、あの瞬間にミンチになっています」
そして、リースの何気ないミンチ発言には、流石の俺も開いた口が塞がらない。リースは純粋無垢なだけで悪い子じゃないと思ってきたけど、だんだんとお父さん、自信が無くなってきたぞー。
「……今、サラッと怖い単語が聞こえて来たんだけど……なんてもん着させてんのよあんた」
「確証には至りませんでしたが、パパのために命をかけるカーラさんの姿勢に、リースは賭けてみようと思ったのです」
「それでダメだったら、って、今更議論しても仕方がないか。賭けに勝ったと、思うしか無いわね」
しかし、彼女の考え方には、頷ける所もある。ヘキサリィムで拾ったリースに、隣の国のシュトロームガルフ。そして、彼女の力を扱えるカーラは、この国の生まれじゃないという発想は間違っていないのかも。
エリゴスとの戦いを見守っている間は、考える余裕も無かったけど、リィンバースに居る竜族は、皆シュトロームガルフから逃げてきたんだよな。
「……まぁ、そうね。一応血は流れてる。と言っても、本当にただの没落貴族で、シャーロットみたいに偉い人間じゃないから。そこんところ、期待しないでよねトール!」
シャーリーと自分を比べているのか、元貴族であることを明かしたカーラは、俺に対し念を押してくる。地位で判断しているつもりはないけど、第三者から見ればそこに一番惹かれてると思うんだろうな。
特にこの時代、中世なんて貴族制の真っ只中だろうし、冷静に考えるとボーゲンハルトが執着するのも頷ける。だからといって、あいつらの思想を認めるつもりは毛頭ないけど、カーラにも中々理解はしてもらえないだろうな。
全ての人間が、分け隔てなく暮らせる平和な時代。そんな時代が作れるなんて全くもって思ってないけど、せめて俺の周りだけでは地位も名誉も関係なく、頑張る人と頑張る人が手を取り合える世界を作りたい。
「というわけで、こんな感じの私ですが、今まで通りよろしくおねがいします。他に質問があれば、答えられる範囲でお答えしますが?」
「……そう言えば、アサミは?」
リースの話が一段落し質問コーナーに入った瞬間、一つの疑問に辿り着いたシャーリーが、俺達にとっての禁忌に触れる。
明るく場を振り回す天道朝美のおちゃらけた質問が無いことに、彼女は疑問を持ってしまったのだろう。俺達にとっての禁忌でも、彼女にとっては当然の疑問であり、何か答えを提示しなければならない。
(朝美は……)
しかし、俺の口から真実を伝えられるほど頭の整理はついておらず、彼女の名前を呼んだだけで俺は言葉を詰まらせた。
「言わなくても大丈夫。その反応でわからないほど、私も野暮じゃないわ」
誰のために彼女が命をかけたのか、朝美のためにも伝えなければいけないはずなのに、黙り込んでしまった俺を見てシャーリーは空気を察してしまう。
こういう時に非情になりきれないのが、まだまだ俺の悪い癖だよな。死んだ人間の弔い一つ出来ないなんて、男としては未熟すぎる。
「ねぇ、あの子のこと、ちゃんと名前で呼んであげた?」
(あぁ、最後に一回だけ……)
「そう……たぶんだけど、アサミは幸せだったと思うわ」
同じ男を好きになったライバルとして、彼女の心情に痛み入るシャーロット。それがもし本当なら、恥もメンツも脱ぎ捨てて、もっと沢山あいつの名前を呼んでやれば良かったのかも知れない。
朝美へと募る後悔の念を心の底に抱きしめながら、数十秒の沈黙が、俺達からの彼女への弔いの言葉だった。
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