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第七章 復讐と裏切りの円舞曲(ワルツ)
第348話 リィンバースの宗教観
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(バルカイト、その、師匠の家には、まだつかないのかよ)
「そう急かすなって、お嬢の体に負担かけないよう、こっちも慎重に走ってるんだ」
皆の息が上がり始める中、木々の奥底から感じていた殺気の数々が少しずつ消えていく。それもそのはず、フィルの姿が消えてから、かなりの時間を走っているはずなのに、彼女の振るう雷槍の音が未だ爆音となり俺達の耳へと届いている。
いつもの俺なら、この樹海の存続を危惧し心配するところなのだが、次第に弱まっていくシャーリーの握力に、俺はもう気が気でない。彼女がこの柄を放したら、その場で俺は絶望するしか無いだろう。
「ねぇ、クルス、だっけ? 走りながらでいいから、そのトールって人の事、簡単に教えてくれる?」
「トオル様は、シャーロットさんが握って放さない、あちらの剣になります」
「剣って……もしかしてあれ、私達の捨てた、あの?」
「はい。その時分から、トオル様の意識は、あの剣の中にありました」
「……うそ」
「そう思われるのも無理はありません。ですが、それが事実であり、あの方の前世は人間です。高尚な精霊や、神々で無いことをお忘れなきようお願い致します」
後ろでは、カーラが俺に興味を持ち始めクルスに説明を求めているようだが、説明をする彼女の言葉も含めて俺の頭には入ってこない。今はこの感触を、強くて柔らかな小さな手の温もりにだけ、意識を集中させていたかった。
(シャーリー、頼む……それまで、もってくれ)
「あ、あの、バルカイト、さん? 私に、歩調、合わせて、ください」
彼女の無事を祈り、心の中で両手を握りしめていると、少しだけ走る速度を上げたアイリが俺達の隣へとやってくる。
「そいつは構わねえが、いったい何を」
人一倍人見知りの激しい彼女が、出会ったばかりのバルカイトに声をかけた事に驚いていると、彼女の両手が淡い藍色の光に包まれる。
「ここに願う、水の精霊ウンディーネ、光の精霊ウィスプよ、瞬く光と生命の水、それらが相互をかけ合わせ、彼の者の命を繋ぎ、安らぎを与え給え、スターライトヒーリング!」
彼女の口から紡がれる聞き覚えのない詠唱と共にシャーリーの傷口にその手をかざすと、光の粒子が彼女の傷を塞ぎ始める。
「なるほど、スターライトなら範囲魔法ですし、走りながらでも全身治療ができるというわけですね。局部魔法ではないため、他の回復呪文に比べて治癒としての力は弱まりますが、延命には十分すぎるというわけです」
早口になったクルスの説明を、俺はいまいち理解できなかったけど、どうやらこれは動きながらでも使える回復呪文らしい。そのぶん効果はかなり弱く、傷口をふさぐほどの治癒力はないようだが、それでも出血は完全に収まり、手のひらにも若干の力が戻って来たように感じた。
アイリの気転のおかげでシャーリーの助かる確率がぐんと上がったわけだけど、なんでうちの駄女神はそういう方向に頭がまわらないのだろう……って、何を考えてるんだ俺は。
女神と言えど、クルスもフィルも全知全能って訳では無いだろうし、そもそもウンディーネってことは、彼女の苦手な水属性じゃないか。それをわざわざ押し付けて、咎めるような発言をしようとか最低すぎる。
カーラも俺を睨んでて、何考えてるかわからないし、まだまだ肝が小さいよな俺。
「見えてきたぞ、あそこだ」
深く考えすぎる事で、自然と卑屈になっていく癖。それが全然抜けていかないことに俺が気落ちしていると、二階建てと思われる大きな民家が目の前に姿を表す。バルカイトの反応から察するに、ここがシャーリーに剣を教えた師匠と呼ばれる人の家なのだろう。
ここまで来ればひとまず安全、これで治療に専念できる。はずなのだが、こんな普通の民家に、治癒師なんているのだろうか? それ以前に、今の姿の彼女を見て、シャーロットだと信じてもらえるのだろうか?
「爺さん! 爺さん! 開けてくれ! バル……イグナイトだ! 爺さん! 爺さん!!」
「爺さん爺さんと、俺はまだ、そんな年じゃねぇぞ。って、何だ何だ、この大所帯は? こんな森の奥に来たって、何も……ん? イグナイトじゃねぇか? どうした、こんなとこに? なんだ、シャーロットは一緒じゃないのか?」
そんな一抹の不安を抱えていると、ガタイのいい長身のおじさんが家の中から現れる。この人が、シャーロットの師匠なのだろうか?
「一緒だ一緒、よく見ろ! これが誰に見えるってんだ!」
「いや、遂に幼女にまで手を出したかと……あぁん?」
渋い声のおじさまは、両目を細めながらシャーロットを観察すると、突然大きな声を上げる。
「おい、サクラ、サクラ!」
「何よお父さん。今、私シチュー作るので忙しい……って、この子、もしかして、シャーロットちゃん!?」
まろやかな香り漂う左の奥の部屋から現れたのは、金色の髪をなびかせたおしとやかな雰囲気をまとう女性。うちのパーティーとは縁遠い、物静かな魅力に惹かれていると、彼女もまたシャーロットを見て大きな声を上げた。
「だよな。二階、先行ってろ。準備ができ次第、俺達も行く」
「わかった」
小さな頃から面識があるのか、二人共、今のシャーリーがシャーロット・リィンバースであることに気づき、二階に上がるようバルカイトに促す。
準備ということは、彼女を治療する術が何かしらあると言うことなのだろうが、下の階からは、「お父さんも手伝ってよ! ほとんど何もしないんだから!」って声が聞こえて来るのだけど、大丈夫なのだろうか……
それから少し時間が経ち、サクラと呼ばれていた女性が階段を上がってくると、水の入ったシンプルな桶をベッドの横に優しく置く。そして、目の前に横たわっているシャーリーを一瞥すると、穴の空いたワンピースを真ん中から引き破り、彼女のお腹を露出させた。
反射的に息を呑む自分に畏怖の念をいだきながらも、綺麗なシャーリーのくびれの中心には、ぐちゃぐちゃに壊死した細い傷穴が広がっている。
「この傷、呪詛のたぐいね。ちょっと痛むけど、我慢してねシャーロットちゃん」
痛みの中、唸り声を上げるシャーリーの頭を静かに撫でると、彼女は突然両手を組み天に向かって祈りを捧げた。
「天にまします我らの母よ、かの者を救う力を、我にお与えくださいませ」
下の階で着替えてきたサクラさんが今着ているのは、黒と白の修道服。その出で立ちがコスプレでなければ、彼女はシスターということになるのだが、ゴモリーの一件を思い出し、何となく印象が悪い。そもそも、この国の中で神を崇拝している場面を見たことがないのだが、彼女のことを信用しても良いのだろうか?
「この国で崇められているのは、ヴァネッサ・リィンバース。この国を立ち上げられた初代女王であり、神聖使者でもあります。ですから、神としての資質は十二分にあるのですが、彼女自身、崇められることをあまり好んではいなかったらしく、知らない人も多いんですよ。ですから、ある意味無宗教と言っても間違いではありません」
(……そっか)
頭の中で考えていた疑問に、クルスは何故か的確に答えをくれる。シャーリーや朝美とは違い、女神である彼女とは深いつながりが無いはずなのだけど、主従関係を結んだ事で契約者と同じ状態になっているのだろうか?
それはともかく、シャーリーもそうだけど、今の話を聞いてみてセイクリッドって基本、あんまり欲が無いように思える。自らに与えられた使命を忠実にこなす社畜と言うか、仕事が恋人みたいな? その代わり、大切なものを見つけると、周りが見えないぐらいそこに向かって一直線になって……その対象が、俺なんかで良かったのかな? なんて言ったら、彼女にまた怒られるか。
良かったのかな? ではなく、良かったと思わせられるよう、俺が頑張らないといけないんだ。
「そう急かすなって、お嬢の体に負担かけないよう、こっちも慎重に走ってるんだ」
皆の息が上がり始める中、木々の奥底から感じていた殺気の数々が少しずつ消えていく。それもそのはず、フィルの姿が消えてから、かなりの時間を走っているはずなのに、彼女の振るう雷槍の音が未だ爆音となり俺達の耳へと届いている。
いつもの俺なら、この樹海の存続を危惧し心配するところなのだが、次第に弱まっていくシャーリーの握力に、俺はもう気が気でない。彼女がこの柄を放したら、その場で俺は絶望するしか無いだろう。
「ねぇ、クルス、だっけ? 走りながらでいいから、そのトールって人の事、簡単に教えてくれる?」
「トオル様は、シャーロットさんが握って放さない、あちらの剣になります」
「剣って……もしかしてあれ、私達の捨てた、あの?」
「はい。その時分から、トオル様の意識は、あの剣の中にありました」
「……うそ」
「そう思われるのも無理はありません。ですが、それが事実であり、あの方の前世は人間です。高尚な精霊や、神々で無いことをお忘れなきようお願い致します」
後ろでは、カーラが俺に興味を持ち始めクルスに説明を求めているようだが、説明をする彼女の言葉も含めて俺の頭には入ってこない。今はこの感触を、強くて柔らかな小さな手の温もりにだけ、意識を集中させていたかった。
(シャーリー、頼む……それまで、もってくれ)
「あ、あの、バルカイト、さん? 私に、歩調、合わせて、ください」
彼女の無事を祈り、心の中で両手を握りしめていると、少しだけ走る速度を上げたアイリが俺達の隣へとやってくる。
「そいつは構わねえが、いったい何を」
人一倍人見知りの激しい彼女が、出会ったばかりのバルカイトに声をかけた事に驚いていると、彼女の両手が淡い藍色の光に包まれる。
「ここに願う、水の精霊ウンディーネ、光の精霊ウィスプよ、瞬く光と生命の水、それらが相互をかけ合わせ、彼の者の命を繋ぎ、安らぎを与え給え、スターライトヒーリング!」
彼女の口から紡がれる聞き覚えのない詠唱と共にシャーリーの傷口にその手をかざすと、光の粒子が彼女の傷を塞ぎ始める。
「なるほど、スターライトなら範囲魔法ですし、走りながらでも全身治療ができるというわけですね。局部魔法ではないため、他の回復呪文に比べて治癒としての力は弱まりますが、延命には十分すぎるというわけです」
早口になったクルスの説明を、俺はいまいち理解できなかったけど、どうやらこれは動きながらでも使える回復呪文らしい。そのぶん効果はかなり弱く、傷口をふさぐほどの治癒力はないようだが、それでも出血は完全に収まり、手のひらにも若干の力が戻って来たように感じた。
アイリの気転のおかげでシャーリーの助かる確率がぐんと上がったわけだけど、なんでうちの駄女神はそういう方向に頭がまわらないのだろう……って、何を考えてるんだ俺は。
女神と言えど、クルスもフィルも全知全能って訳では無いだろうし、そもそもウンディーネってことは、彼女の苦手な水属性じゃないか。それをわざわざ押し付けて、咎めるような発言をしようとか最低すぎる。
カーラも俺を睨んでて、何考えてるかわからないし、まだまだ肝が小さいよな俺。
「見えてきたぞ、あそこだ」
深く考えすぎる事で、自然と卑屈になっていく癖。それが全然抜けていかないことに俺が気落ちしていると、二階建てと思われる大きな民家が目の前に姿を表す。バルカイトの反応から察するに、ここがシャーリーに剣を教えた師匠と呼ばれる人の家なのだろう。
ここまで来ればひとまず安全、これで治療に専念できる。はずなのだが、こんな普通の民家に、治癒師なんているのだろうか? それ以前に、今の姿の彼女を見て、シャーロットだと信じてもらえるのだろうか?
「爺さん! 爺さん! 開けてくれ! バル……イグナイトだ! 爺さん! 爺さん!!」
「爺さん爺さんと、俺はまだ、そんな年じゃねぇぞ。って、何だ何だ、この大所帯は? こんな森の奥に来たって、何も……ん? イグナイトじゃねぇか? どうした、こんなとこに? なんだ、シャーロットは一緒じゃないのか?」
そんな一抹の不安を抱えていると、ガタイのいい長身のおじさんが家の中から現れる。この人が、シャーロットの師匠なのだろうか?
「一緒だ一緒、よく見ろ! これが誰に見えるってんだ!」
「いや、遂に幼女にまで手を出したかと……あぁん?」
渋い声のおじさまは、両目を細めながらシャーロットを観察すると、突然大きな声を上げる。
「おい、サクラ、サクラ!」
「何よお父さん。今、私シチュー作るので忙しい……って、この子、もしかして、シャーロットちゃん!?」
まろやかな香り漂う左の奥の部屋から現れたのは、金色の髪をなびかせたおしとやかな雰囲気をまとう女性。うちのパーティーとは縁遠い、物静かな魅力に惹かれていると、彼女もまたシャーロットを見て大きな声を上げた。
「だよな。二階、先行ってろ。準備ができ次第、俺達も行く」
「わかった」
小さな頃から面識があるのか、二人共、今のシャーリーがシャーロット・リィンバースであることに気づき、二階に上がるようバルカイトに促す。
準備ということは、彼女を治療する術が何かしらあると言うことなのだろうが、下の階からは、「お父さんも手伝ってよ! ほとんど何もしないんだから!」って声が聞こえて来るのだけど、大丈夫なのだろうか……
それから少し時間が経ち、サクラと呼ばれていた女性が階段を上がってくると、水の入ったシンプルな桶をベッドの横に優しく置く。そして、目の前に横たわっているシャーリーを一瞥すると、穴の空いたワンピースを真ん中から引き破り、彼女のお腹を露出させた。
反射的に息を呑む自分に畏怖の念をいだきながらも、綺麗なシャーリーのくびれの中心には、ぐちゃぐちゃに壊死した細い傷穴が広がっている。
「この傷、呪詛のたぐいね。ちょっと痛むけど、我慢してねシャーロットちゃん」
痛みの中、唸り声を上げるシャーリーの頭を静かに撫でると、彼女は突然両手を組み天に向かって祈りを捧げた。
「天にまします我らの母よ、かの者を救う力を、我にお与えくださいませ」
下の階で着替えてきたサクラさんが今着ているのは、黒と白の修道服。その出で立ちがコスプレでなければ、彼女はシスターということになるのだが、ゴモリーの一件を思い出し、何となく印象が悪い。そもそも、この国の中で神を崇拝している場面を見たことがないのだが、彼女のことを信用しても良いのだろうか?
「この国で崇められているのは、ヴァネッサ・リィンバース。この国を立ち上げられた初代女王であり、神聖使者でもあります。ですから、神としての資質は十二分にあるのですが、彼女自身、崇められることをあまり好んではいなかったらしく、知らない人も多いんですよ。ですから、ある意味無宗教と言っても間違いではありません」
(……そっか)
頭の中で考えていた疑問に、クルスは何故か的確に答えをくれる。シャーリーや朝美とは違い、女神である彼女とは深いつながりが無いはずなのだけど、主従関係を結んだ事で契約者と同じ状態になっているのだろうか?
それはともかく、シャーリーもそうだけど、今の話を聞いてみてセイクリッドって基本、あんまり欲が無いように思える。自らに与えられた使命を忠実にこなす社畜と言うか、仕事が恋人みたいな? その代わり、大切なものを見つけると、周りが見えないぐらいそこに向かって一直線になって……その対象が、俺なんかで良かったのかな? なんて言ったら、彼女にまた怒られるか。
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