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第七章 復讐と裏切りの円舞曲(ワルツ)
第337話 騎士団長と嫉妬の炎
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シャーリーさえも惑わせる、怪しげな一団への対処の仕方を考えていると、隊長らしき金髪のイケメンがこちらへと近づいてくる。
「失礼。もしやとは思いますが、貴方様は、シャーロット・リィンバース王女殿下でいらっしゃいますでしょうか?」
公道とテラスを遮る白塗りの木の柵の前で立ち止まった男は、至極丁寧に言葉を紡ぐと、正面からシャーリーの顔を見つめ続ける。熱を帯びた男の視線に不思議な嫌悪感を覚えていると、彼女の両目が驚きに見開かれた。
「あなた!? もしかして、ボーゲンハルト?」
「はい! お久しぶりにございます、姫様」
俺にも中々見せることのない、歓喜に溢れたシャーロットの表情から察するに、彼が本物の知り合いであることは間違いないようだ。
だが、個人的には胡散臭さが募ってくる。恋人とイケメンが、楽しそうに喋っていることに対する嫉妬の部分も大いにあるが、今の彼女をシャーロットだと見抜く、その観察眼が気に入らない。
いくらお抱えの騎士団とは言え、子供の頃の王女様の容姿なんて、そうそう覚えているものだろうか?
「やっぱり! 無事だったのね。よかった……」
「それは、こちらの台詞です。城が陥落し、魔族が街を支配した時は、心臓が止まる思いでした。シャーロット様を守れず、二度と会えないと考えただけで私は……」
「私だってそうよ。こうして生きていてくれただけで、本当に嬉しいんだから」
それに、こういう状況に慣れていないせいか、頭の中で嫉妬の炎がメラメラと燃え上がってくる。シャーリーの切ない笑顔を見せつけられて、男として負けたような気分になってしまったのだ。
「変わりましたね、姫様。笑顔が少し、柔らかくなったように思えます」
しかも、昔の彼女との相違点を指摘されて、俺は……落ち着け、落ち着け俺。乗り換えられたわけでもないのに、激しく動揺しすぎだろ。
「そう、かしら? それより、今までどうしてたの? 命からがら逃げ出したって雰囲気には、とても見えないのだけれど」
恥じらう彼女の表情に、狂いそうになるのを必死に抑え込むと、ギルドの前に整列する青銅の騎士たちへと視線を向ける。シャーリーの言う通り、敗戦国の騎士にしては、大怪我をしている者が全くいないのは気になる所。やはり、兜に隠れた中身は、全員ゾンビとかいう流れなのではないだろうか。
「流石は姫様、鋭い観察眼をお持ちで。あの戦いの最中、城下へと誘い出された我々騎士団は、散漫な波状攻撃にさらされ、身動きの取れない状況が長く続きました。その間に王城は落とされ、王の訃報を聞いた私は、姫様のご命令通り部下の命を最優先とし、王都から逃げ出したのです」
頭を下げ、心から悔しがる男の姿からは、嘘をついているような素振りは全然見えないのだけれど、俺はどうにも彼の事を信用できない。
何がと問われると、具体的に疑う部分があるわけではないのだが、彼を信じてはいけないと、俺の直感が大きく叫んでいるのである。
「その後、追手の兵は現れず、こうして細々と各地の治安を守るために、日々奮闘している所存でございます。奴らにとって、我等はただの一兵士。殺すほどの価値も無いと、そういう事なのでしょう。屈辱的ではありますが、その甘さに救われたのもまた事実。情けない私達を、どうかお許しください」
「顔を上げなさい、ボーゲンハルト。今で尚、我が騎士であるという自負が、貴方の中にあるのなら、右腕として戦うことをここに誓いなさい」
「姫様……この命は御身のままに。生涯共に戦うことを、ここに誓います」
そんな男と交わされる、右手の甲への誓いのキス。騎士が姫へと交わす敬愛の証って、大概こういうものなのだけれど、俺の腹の中はヤカンのように沸騰し、もう我慢の限界だった。
「まぁまぁ、そんなに嫉妬しないの。女の子のこととなると、先輩は本当に純粋なんだから」
「ところで、後ろにおられる方々は……」
眉間にシワが寄るほどの、強大な魔力の流れを天道は感じ取ったのか、彼女は指を回しながら存分に俺をせせら笑う。テーブルの上に片肘をつき、楽しそうに笑う彼女の存在に気がついたのか、シャーリーの後ろの皆々にボーゲンハルトは初めて興味を示した。
「どもども。私の名前は、天道――」
「イグナイト先輩!?」
しかし、彼の感心は、彼女の後ろでタバコを吹かすバルカイトに向けられ、会話をする間もなく横を素通りされてしまう。ボーゲンハルトのおざなりな扱いに、頬を膨らませる天道の事を可哀想とは思うが、俺も笑われたし、おあいこだな。
「よっ。毎日のようにぴーぴー泣いてたあの坊主が、騎士団長とは出世したもんだな」
「その話はやめてくださいよ。なんなら、ここでお手合わせ願いましょうか?」
「そういう気分じゃねーんだよ。それに、今の俺はバルカイトだ。そこん所、勘違いしないように」
「肝に銘じておきます。それで、姫様達はここで何を?」
男二人の会話が終わると、ボーゲンハルトはこちらへと振り返り、俺達の目的を訪ねてくる。人望あるバルカイトの凄さを感じながらも、これで話が進みそうだ。
さて、彼らが本当に味方なのか、洗いざらい喋ってもらうとしますか。
「私の友人の妹が、昨晩から行方不明なの。何か情報がないかと、これからギルドを訪ねて見ようかと思っていたのだけれど」
「誘拐、ですか。関係あるのかはわからないのですけど、この街を出て、北東にある山岳地帯に鉱山があります。そこに、魔物と手を組んだ卑しい盗賊たちが潜伏しているという情報を先程掴みまして、これからそちらに向かおうかと考えていた所なのです」
「盗賊、ね……」
「ねぇねぇ、その盗賊たちが人さらいしてるとか、そういう情報は無いのかな?」
「逃げ延びた民の情報によりますと、同伴者が捕まったという話も、いくらかはあるようです」
「ふむふむ、可能性はあるってことか」
自らの存在をこれでもかと主張したいのか、二人の会話になんとか割り込もうとする天道だったが、返事こそするものの、ボーゲンハルトは彼女のことを見向きもしようとはしない。初めから彼は、シャーリーだけをずっと見ているし、心酔してるにしても、不気味なものを感じる。
「トオル様、いかが致しましょう?」
(そうだな……他に手がかりもないし、捕まってる人たちの事も気になる)
だが、この情報が確かならば、例え罠だとしても見過ごすことは出来ない。そこにクロエちゃんがいれば、俺は私情で彼女を見殺しにしたことになる。それだけは、絶対に駄目だ。
「そうね、わかったわ。ボーゲンハルト、その盗賊退治に、私達も付き添っていいかしら?」
「リィンバース最強と謳われた姫様に、ご協力いただけるのは大変心強い限りではございますが、今のそのお姿で問題は……」
「安心なさい。この体でも、並の魔物に遅れを取るつもりはないわ。それに、頼もしい仲間達が、今の私にはついていてくれているもの」
「かしこまりました。それでは、ご案内致します」
最後の最後まで、バルカイトとシャーリー以外に目を合わせる事のなかったボーゲンハルトだが、今はやれることをやるしか無いか。彼女が信じ込んでいる以上、俺が注意深く彼の行動を観察しないと。
疑わしきは見張れ。それこそが、今の俺に出来る、彼女への最大の護衛作だ。
「それじゃあセリーヌ、行ってくるわね」
強く頷くセリーヌさんと笑顔を交わし、店を出た俺達は、騎士団の後に続き、北東へと急ぐのであった。
「失礼。もしやとは思いますが、貴方様は、シャーロット・リィンバース王女殿下でいらっしゃいますでしょうか?」
公道とテラスを遮る白塗りの木の柵の前で立ち止まった男は、至極丁寧に言葉を紡ぐと、正面からシャーリーの顔を見つめ続ける。熱を帯びた男の視線に不思議な嫌悪感を覚えていると、彼女の両目が驚きに見開かれた。
「あなた!? もしかして、ボーゲンハルト?」
「はい! お久しぶりにございます、姫様」
俺にも中々見せることのない、歓喜に溢れたシャーロットの表情から察するに、彼が本物の知り合いであることは間違いないようだ。
だが、個人的には胡散臭さが募ってくる。恋人とイケメンが、楽しそうに喋っていることに対する嫉妬の部分も大いにあるが、今の彼女をシャーロットだと見抜く、その観察眼が気に入らない。
いくらお抱えの騎士団とは言え、子供の頃の王女様の容姿なんて、そうそう覚えているものだろうか?
「やっぱり! 無事だったのね。よかった……」
「それは、こちらの台詞です。城が陥落し、魔族が街を支配した時は、心臓が止まる思いでした。シャーロット様を守れず、二度と会えないと考えただけで私は……」
「私だってそうよ。こうして生きていてくれただけで、本当に嬉しいんだから」
それに、こういう状況に慣れていないせいか、頭の中で嫉妬の炎がメラメラと燃え上がってくる。シャーリーの切ない笑顔を見せつけられて、男として負けたような気分になってしまったのだ。
「変わりましたね、姫様。笑顔が少し、柔らかくなったように思えます」
しかも、昔の彼女との相違点を指摘されて、俺は……落ち着け、落ち着け俺。乗り換えられたわけでもないのに、激しく動揺しすぎだろ。
「そう、かしら? それより、今までどうしてたの? 命からがら逃げ出したって雰囲気には、とても見えないのだけれど」
恥じらう彼女の表情に、狂いそうになるのを必死に抑え込むと、ギルドの前に整列する青銅の騎士たちへと視線を向ける。シャーリーの言う通り、敗戦国の騎士にしては、大怪我をしている者が全くいないのは気になる所。やはり、兜に隠れた中身は、全員ゾンビとかいう流れなのではないだろうか。
「流石は姫様、鋭い観察眼をお持ちで。あの戦いの最中、城下へと誘い出された我々騎士団は、散漫な波状攻撃にさらされ、身動きの取れない状況が長く続きました。その間に王城は落とされ、王の訃報を聞いた私は、姫様のご命令通り部下の命を最優先とし、王都から逃げ出したのです」
頭を下げ、心から悔しがる男の姿からは、嘘をついているような素振りは全然見えないのだけれど、俺はどうにも彼の事を信用できない。
何がと問われると、具体的に疑う部分があるわけではないのだが、彼を信じてはいけないと、俺の直感が大きく叫んでいるのである。
「その後、追手の兵は現れず、こうして細々と各地の治安を守るために、日々奮闘している所存でございます。奴らにとって、我等はただの一兵士。殺すほどの価値も無いと、そういう事なのでしょう。屈辱的ではありますが、その甘さに救われたのもまた事実。情けない私達を、どうかお許しください」
「顔を上げなさい、ボーゲンハルト。今で尚、我が騎士であるという自負が、貴方の中にあるのなら、右腕として戦うことをここに誓いなさい」
「姫様……この命は御身のままに。生涯共に戦うことを、ここに誓います」
そんな男と交わされる、右手の甲への誓いのキス。騎士が姫へと交わす敬愛の証って、大概こういうものなのだけれど、俺の腹の中はヤカンのように沸騰し、もう我慢の限界だった。
「まぁまぁ、そんなに嫉妬しないの。女の子のこととなると、先輩は本当に純粋なんだから」
「ところで、後ろにおられる方々は……」
眉間にシワが寄るほどの、強大な魔力の流れを天道は感じ取ったのか、彼女は指を回しながら存分に俺をせせら笑う。テーブルの上に片肘をつき、楽しそうに笑う彼女の存在に気がついたのか、シャーリーの後ろの皆々にボーゲンハルトは初めて興味を示した。
「どもども。私の名前は、天道――」
「イグナイト先輩!?」
しかし、彼の感心は、彼女の後ろでタバコを吹かすバルカイトに向けられ、会話をする間もなく横を素通りされてしまう。ボーゲンハルトのおざなりな扱いに、頬を膨らませる天道の事を可哀想とは思うが、俺も笑われたし、おあいこだな。
「よっ。毎日のようにぴーぴー泣いてたあの坊主が、騎士団長とは出世したもんだな」
「その話はやめてくださいよ。なんなら、ここでお手合わせ願いましょうか?」
「そういう気分じゃねーんだよ。それに、今の俺はバルカイトだ。そこん所、勘違いしないように」
「肝に銘じておきます。それで、姫様達はここで何を?」
男二人の会話が終わると、ボーゲンハルトはこちらへと振り返り、俺達の目的を訪ねてくる。人望あるバルカイトの凄さを感じながらも、これで話が進みそうだ。
さて、彼らが本当に味方なのか、洗いざらい喋ってもらうとしますか。
「私の友人の妹が、昨晩から行方不明なの。何か情報がないかと、これからギルドを訪ねて見ようかと思っていたのだけれど」
「誘拐、ですか。関係あるのかはわからないのですけど、この街を出て、北東にある山岳地帯に鉱山があります。そこに、魔物と手を組んだ卑しい盗賊たちが潜伏しているという情報を先程掴みまして、これからそちらに向かおうかと考えていた所なのです」
「盗賊、ね……」
「ねぇねぇ、その盗賊たちが人さらいしてるとか、そういう情報は無いのかな?」
「逃げ延びた民の情報によりますと、同伴者が捕まったという話も、いくらかはあるようです」
「ふむふむ、可能性はあるってことか」
自らの存在をこれでもかと主張したいのか、二人の会話になんとか割り込もうとする天道だったが、返事こそするものの、ボーゲンハルトは彼女のことを見向きもしようとはしない。初めから彼は、シャーリーだけをずっと見ているし、心酔してるにしても、不気味なものを感じる。
「トオル様、いかが致しましょう?」
(そうだな……他に手がかりもないし、捕まってる人たちの事も気になる)
だが、この情報が確かならば、例え罠だとしても見過ごすことは出来ない。そこにクロエちゃんがいれば、俺は私情で彼女を見殺しにしたことになる。それだけは、絶対に駄目だ。
「そうね、わかったわ。ボーゲンハルト、その盗賊退治に、私達も付き添っていいかしら?」
「リィンバース最強と謳われた姫様に、ご協力いただけるのは大変心強い限りではございますが、今のそのお姿で問題は……」
「安心なさい。この体でも、並の魔物に遅れを取るつもりはないわ。それに、頼もしい仲間達が、今の私にはついていてくれているもの」
「かしこまりました。それでは、ご案内致します」
最後の最後まで、バルカイトとシャーリー以外に目を合わせる事のなかったボーゲンハルトだが、今はやれることをやるしか無いか。彼女が信じ込んでいる以上、俺が注意深く彼の行動を観察しないと。
疑わしきは見張れ。それこそが、今の俺に出来る、彼女への最大の護衛作だ。
「それじゃあセリーヌ、行ってくるわね」
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