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第三章 恋する駄女神
第111話 複製端末
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しかし、その……あれだな。スクルドを見てるとこんなのが女神やってていいのかと真面目に思ってしまう。向こうの世界にいた頃は、的はずれな政策が横行してるなんてニュースをよく聞いたけど、こいつを見てると平民と天上人の認識のズレというか、見ているものが違いすぎて信念とか正しいと思っていることが違うんだなと、嫌という程痛感させられる。
今だって正しく、トオル様のために私は頑張りました。いやいや、全然的外れでむしろ迷惑だし。ってな状況だもんな。これが国単位で食い違ったら、そりゃ大事にもなるか。
「はぁ……スクルド……これで終わり?」
とまぁ、平民代表の俺がそんな感想を抱いたわけですが、王族代表のシャーリーさんも同じようなご感想らしく、彼女の駄政の数々にため息という形で満足度を表していた。
貧困層に富裕層、両者満場一致ということで彼女にはさっさと辞任……させるのは単純に厄介払いで逃げ道を作ってやるだけだし、責任を取るならもっとこう役に立つ行動で示して頂きたい。
とは言え、スクルドは既に堕天しているから辞任もクソも無いのか。それ以前になんで政治への不満みたいな例えになっているのか、コレガワカラナイ。
「ま、待って下さい! 最後のはれっきとした良品ですので!」
そんな疑問はさておき、完璧な呆れ具合を見せるシャーリーの姿にさらなる危機感を覚えたのか、スクルドはもう一度高速で端末を叩き始めた。
三度目の正直と忙しないその様は、差し詰めおすすめ商品の荒があっさりと露呈し、自ら商品をディスりながら最後の賭けに出る訪問販売のお姉ちゃんのようであった。というか、今までの流れがそのまんまである。
これがもしガチの訪問販売なら、爽やかな笑顔でもう帰れよってゴミ虫でも見るような気持ちで言えるんだけど、スクルドには命を助けてもらった恩があるし、仲間……だもんな。とは言っても、彼女の場合引き入れちゃ駄目なタイプの気もするけど。
「ありました! こちらです!!」
最後まで不安たっぷりなそんな女神が端末から取り出したのは、彼女が持つものより一回り大きい、メタリックブルーが眩しく光る四角い形の携帯端末。ただし、似たような端末と言っても見た目の違いはかなり大きく、別物であることは間違いない。
取り出した端末の表面にはディスプレイが備わっておらず、中心には上下に開くような亀裂が入っていて、スクルドのがスマホとすれば、こちらはガラパゴス時代の携帯電話という様相だ。だが、俺の印象としては一大ブームを巻き起こした携帯ゲーム機のように感じる。
「これはですね、異世界よりお越しいただいた皆様にお配りしている、衣服専用の複製端末なんです」
「あ、それなら私も貰ったよー。ほらほら」
そんな馴染み深い雰囲気のあるこちらの端末、今のスクルドの説明通りなら転生者全員に配られており、天道が持っていることも当然察しがつくのだが、何故か彼女は私も持ってるよーアピールを繰り返してくる。
その何度も見せびらかしてくる彼女のしつこい動きに、どこのJKだよと思ってしまった俺は、一応こいつもJKだったことを何気なく思い出していた。別段それに深い意味はなかったのだが、ほんの小さな懐かしさに俺の心は向こうの世界へと誘われそうになる。しかし、それは本当に一瞬のことで、愛しき人の感触に即座に俺は現実へと引き戻された。そうして俺はスクルドの話へと再び意識を集中させる。
「この端末、本来であればトオル様に支給されるはずのものだったのですが、トオル様同様アンノウン扱いとなっていまして、不用品として保管されていたところを私が勝手に持ち出してきました!」
先程も少し触れたが、俺という存在は天界のシステムから既に抹消されているらしく、渡されるはずだったこいつも当然無用の長物となってしまったのだろう。だから、そいつが余り物なのは理解できるのだが、勝手に持ち出すという行為はどうなのかと思う。
「こちら、シャーロットさんに差し上げます。戦いにおける衣服の損傷も激しいでしょうし、可愛くめかしこんだ姿をトオル様にお見せしたくはございませんか?」
「……それって……どういう?」
「そうでした、細かな説明がまだでしたね。この装置、写眼で転写することで現存する物を複製するという使い方が主ですが、想像から新しい物も作れるんです! 使い方はですね」
スクルドの質問に戸惑うシャーリー。そんな彼女に使い方を教えようとスクルドが端末の中心に指を当て上半分をパカっと開くと、中には少数のボタンと画面が二つ配置されていて……って、まんまダブルスクリーンな携帯ゲーム機じゃねぇか! しかも、どこから取り出したのかタッチペンまでついてるし。
「この魔法のペンでですね、下の画面にチョチョイのチョイと大雑把なイメージを書き込むと……はい!」
イメージと同じぐらい大雑把な説明をする彼女の指が止まると、スクルドの端末と同じ要領で衣服が物質化され、シャーリーの手の中へとすっぽり収った……ということはだ、当然俺の体は彼女から手放され、抵抗など出来ずに地面まで一息に落下する。
不測の事態にもだいぶ慣れてきたとは言え、叩きつけられるのはやっぱり痛いんでもうちょっと気を使っていただけるとありがたい。
「……これ」
落下の衝撃に軽い痛みを覚える中、シャーリーの戸惑う声につられ反射的に上を見上げると、彼女の腕の中にはいつも彼女が纏っている赤いケープが存在していた。
(ほー、すげぇなこりゃ)
魔術によって作り出されたそれは、この距離から俺が見ても違和感がないぐらい精巧な作りをしており、思わず感嘆の声を上げてしまう。
「私、記憶力だけは自身があるんです」
俺に褒められたことがよほど嬉しかったのか、鼻息を荒くしたスクルドはまな板サイズの上半身を見事なまでにふんぞり返らせる。ただ、AAカップでその動きをされても迫力が皆無でちょっぴり俺はがっかりだった。せめて、膨らみのわかるシャーリーと同サイズは欲しいですな。などと考えていると、不快感を顕にしたシャーリーに侮蔑の視線で睨まれてしまう。
地面に横たわる俺の体、そいつを見下すシャーリーの目つき。状況は完全に女王様に見下される下僕。と言っても、俺にそっち系の趣味はないんで一切興奮は出来ないのですが。
「見た目だけでなく、肌触りもしっかり再現できてると思いますよ。早速試してみては如何でしょうか」
試してみてはというスクルドの言葉を聞いて視線を向けて気がついたが、シャーリーの肩には何故かいつものケープが羽織られていなかったのである。心当たりを考えてみると……そうだ、彼女のケープはゴモリーに操られていた人間達に剥ぎ取られ、そのまま何処かへと消え去ってしまったのだ。
そんな彼女の今の服装は肩を隠さぬノースリーブ。晒され続ける幼女の柔肌は、意識した瞬間から想像以上に艶かしいものに映り、実年齢を知ってしまった俺にとってやけに扇情的に感じられた。
こう言うとまた怒られそうだけど、二十一歳の幼女体型の肩出しってなんだかとてもエロく感じる。それはきっと、見た目から来る無邪気さと、年相応の落ち着いた雰囲気、相反する二つのギャップが引き起こしたほんの小さな奇跡なのだ
それにしても、魔導布の時と言いこれだけ目立った違いがありながら何故俺は気づく事が出来なかったのだろう。
天道とスクルド、二人の天真爛漫っぷりに考える暇もなく流されてしまっていたのか。それとも、当たり前が些細なことと思えるぐらい四人でいることが楽しかったのか。はたまた、自分で思う以上に俺がバカだったのか……
真相は俺にもわからないが、シャーリー自身も今まで気付いていなかったらしく、突然頬を赤らめると即座に後ろを振り向き急いでケープを羽織り直した。
それから、恐る恐る俺の方へと向き直る恥じらいに満ちた彼女の表情は、初々しい女の子のそれで、とんでもなく愛らしかった。
今だって正しく、トオル様のために私は頑張りました。いやいや、全然的外れでむしろ迷惑だし。ってな状況だもんな。これが国単位で食い違ったら、そりゃ大事にもなるか。
「はぁ……スクルド……これで終わり?」
とまぁ、平民代表の俺がそんな感想を抱いたわけですが、王族代表のシャーリーさんも同じようなご感想らしく、彼女の駄政の数々にため息という形で満足度を表していた。
貧困層に富裕層、両者満場一致ということで彼女にはさっさと辞任……させるのは単純に厄介払いで逃げ道を作ってやるだけだし、責任を取るならもっとこう役に立つ行動で示して頂きたい。
とは言え、スクルドは既に堕天しているから辞任もクソも無いのか。それ以前になんで政治への不満みたいな例えになっているのか、コレガワカラナイ。
「ま、待って下さい! 最後のはれっきとした良品ですので!」
そんな疑問はさておき、完璧な呆れ具合を見せるシャーリーの姿にさらなる危機感を覚えたのか、スクルドはもう一度高速で端末を叩き始めた。
三度目の正直と忙しないその様は、差し詰めおすすめ商品の荒があっさりと露呈し、自ら商品をディスりながら最後の賭けに出る訪問販売のお姉ちゃんのようであった。というか、今までの流れがそのまんまである。
これがもしガチの訪問販売なら、爽やかな笑顔でもう帰れよってゴミ虫でも見るような気持ちで言えるんだけど、スクルドには命を助けてもらった恩があるし、仲間……だもんな。とは言っても、彼女の場合引き入れちゃ駄目なタイプの気もするけど。
「ありました! こちらです!!」
最後まで不安たっぷりなそんな女神が端末から取り出したのは、彼女が持つものより一回り大きい、メタリックブルーが眩しく光る四角い形の携帯端末。ただし、似たような端末と言っても見た目の違いはかなり大きく、別物であることは間違いない。
取り出した端末の表面にはディスプレイが備わっておらず、中心には上下に開くような亀裂が入っていて、スクルドのがスマホとすれば、こちらはガラパゴス時代の携帯電話という様相だ。だが、俺の印象としては一大ブームを巻き起こした携帯ゲーム機のように感じる。
「これはですね、異世界よりお越しいただいた皆様にお配りしている、衣服専用の複製端末なんです」
「あ、それなら私も貰ったよー。ほらほら」
そんな馴染み深い雰囲気のあるこちらの端末、今のスクルドの説明通りなら転生者全員に配られており、天道が持っていることも当然察しがつくのだが、何故か彼女は私も持ってるよーアピールを繰り返してくる。
その何度も見せびらかしてくる彼女のしつこい動きに、どこのJKだよと思ってしまった俺は、一応こいつもJKだったことを何気なく思い出していた。別段それに深い意味はなかったのだが、ほんの小さな懐かしさに俺の心は向こうの世界へと誘われそうになる。しかし、それは本当に一瞬のことで、愛しき人の感触に即座に俺は現実へと引き戻された。そうして俺はスクルドの話へと再び意識を集中させる。
「この端末、本来であればトオル様に支給されるはずのものだったのですが、トオル様同様アンノウン扱いとなっていまして、不用品として保管されていたところを私が勝手に持ち出してきました!」
先程も少し触れたが、俺という存在は天界のシステムから既に抹消されているらしく、渡されるはずだったこいつも当然無用の長物となってしまったのだろう。だから、そいつが余り物なのは理解できるのだが、勝手に持ち出すという行為はどうなのかと思う。
「こちら、シャーロットさんに差し上げます。戦いにおける衣服の損傷も激しいでしょうし、可愛くめかしこんだ姿をトオル様にお見せしたくはございませんか?」
「……それって……どういう?」
「そうでした、細かな説明がまだでしたね。この装置、写眼で転写することで現存する物を複製するという使い方が主ですが、想像から新しい物も作れるんです! 使い方はですね」
スクルドの質問に戸惑うシャーリー。そんな彼女に使い方を教えようとスクルドが端末の中心に指を当て上半分をパカっと開くと、中には少数のボタンと画面が二つ配置されていて……って、まんまダブルスクリーンな携帯ゲーム機じゃねぇか! しかも、どこから取り出したのかタッチペンまでついてるし。
「この魔法のペンでですね、下の画面にチョチョイのチョイと大雑把なイメージを書き込むと……はい!」
イメージと同じぐらい大雑把な説明をする彼女の指が止まると、スクルドの端末と同じ要領で衣服が物質化され、シャーリーの手の中へとすっぽり収った……ということはだ、当然俺の体は彼女から手放され、抵抗など出来ずに地面まで一息に落下する。
不測の事態にもだいぶ慣れてきたとは言え、叩きつけられるのはやっぱり痛いんでもうちょっと気を使っていただけるとありがたい。
「……これ」
落下の衝撃に軽い痛みを覚える中、シャーリーの戸惑う声につられ反射的に上を見上げると、彼女の腕の中にはいつも彼女が纏っている赤いケープが存在していた。
(ほー、すげぇなこりゃ)
魔術によって作り出されたそれは、この距離から俺が見ても違和感がないぐらい精巧な作りをしており、思わず感嘆の声を上げてしまう。
「私、記憶力だけは自身があるんです」
俺に褒められたことがよほど嬉しかったのか、鼻息を荒くしたスクルドはまな板サイズの上半身を見事なまでにふんぞり返らせる。ただ、AAカップでその動きをされても迫力が皆無でちょっぴり俺はがっかりだった。せめて、膨らみのわかるシャーリーと同サイズは欲しいですな。などと考えていると、不快感を顕にしたシャーリーに侮蔑の視線で睨まれてしまう。
地面に横たわる俺の体、そいつを見下すシャーリーの目つき。状況は完全に女王様に見下される下僕。と言っても、俺にそっち系の趣味はないんで一切興奮は出来ないのですが。
「見た目だけでなく、肌触りもしっかり再現できてると思いますよ。早速試してみては如何でしょうか」
試してみてはというスクルドの言葉を聞いて視線を向けて気がついたが、シャーリーの肩には何故かいつものケープが羽織られていなかったのである。心当たりを考えてみると……そうだ、彼女のケープはゴモリーに操られていた人間達に剥ぎ取られ、そのまま何処かへと消え去ってしまったのだ。
そんな彼女の今の服装は肩を隠さぬノースリーブ。晒され続ける幼女の柔肌は、意識した瞬間から想像以上に艶かしいものに映り、実年齢を知ってしまった俺にとってやけに扇情的に感じられた。
こう言うとまた怒られそうだけど、二十一歳の幼女体型の肩出しってなんだかとてもエロく感じる。それはきっと、見た目から来る無邪気さと、年相応の落ち着いた雰囲気、相反する二つのギャップが引き起こしたほんの小さな奇跡なのだ
それにしても、魔導布の時と言いこれだけ目立った違いがありながら何故俺は気づく事が出来なかったのだろう。
天道とスクルド、二人の天真爛漫っぷりに考える暇もなく流されてしまっていたのか。それとも、当たり前が些細なことと思えるぐらい四人でいることが楽しかったのか。はたまた、自分で思う以上に俺がバカだったのか……
真相は俺にもわからないが、シャーリー自身も今まで気付いていなかったらしく、突然頬を赤らめると即座に後ろを振り向き急いでケープを羽織り直した。
それから、恐る恐る俺の方へと向き直る恥じらいに満ちた彼女の表情は、初々しい女の子のそれで、とんでもなく愛らしかった。
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