ゴミ捨て場で男に拾われた話。

ぽんぽこ狸

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「あんまり、君が拙くて……ごめん。乱暴したくなっちゃったから、すごく、気持ちよかったよ。ユキ」

 ……だから、やめさせたって事か?……確かに、無理矢理、口の中に全部挿れようとされたら、えずくぐらいでは済まなかっただろうな。

 でも、そうされても別に、よかった。それでもセージにいつもボクがフェラしてもらっているように感じてほしかったのに、まったく達成できた気がしなくて、不完全燃焼だ。セージのだってまだイってないし。こうなってしまったらどうしたらいいのだろう。

「だから君も、気持ちよくなって?」
「……っ、っん」

 その言葉と同時に、セージに抱き寄せられて、彼の胸板に体を預けると、後孔のエネマに触れられて軽くゆすられるように刺激される。そんな些細な刺激だけでも、今まで自分の反動だけで動いていたものが、他人の手によって動かされると、別の快感を生んで、今までよりもずっと気持ちいい。

「く、ンん、っ、でも、ボクだって、ァ、う。おまえ、きもちよく、させたか、たのに……!、うァ」
「ありがと、ユキ、かわいい」

 ちゅう、ちゅうと吸い付くようなキスを首筋にされる。ほどいたままの髪が邪魔だったのか、丁寧に手櫛で梳いてひとまとめに持ってから、項をゆっくりと熱い舌が舐める。

「それにね。普段から俺だって君を抱けて、死ぬほど気持ちいいよ」

 耳元で聞き心地のいいテノールが甘ったるく囁く。声だけで脳みそがしびれて、中を締め付ける。

「ン゛、っ」
「だから、マンネリとか気にしないで、あんまりけなげに奉仕されるとさ」

 ぐっと抉るみたいに、ボクの中の玩具を動かす、快感が駆け巡って、セージの服に必死でしがみついた。

「可愛すぎて、滅茶苦茶にしたくなっちゃう。嫌でしょ、ゆき」
「っっ~!!、ふ、ぅっ、……」

 そう言われ、手酷く抱かれる自分を想像して、体がびくっと跳ねた。ジンと響くような快楽が広がって、達してしまった余韻が体を蹂躙する。

「……、う、っつ、せーじ」
「ン?……ああ、イっちゃった?あははっかわいい」
「っ、うっせぇ」
「じゃあ、そろそろ、本番していい?ほら、ズボン脱いで」

 彼は上機嫌にそういって、ボクのベルトに手をかける。

 ……ほんばん……?

 え、フェラって前戯なのか……?舐めたら終わりじゃないの?

 呆然として、セージの方を見ると彼は、表情は笑みを浮かべているが、目は捕食者そのものだ。そしてよくよく考えればボクだって、セージに舐められた後も、普通にセックスしてたのだ。それなのにどこで勘違いしたというのか。

「やっ、あ、えっと、せーじ」
「ん?どうしたのユキ」

 なんだかんだいっても、色々と頑張ったので今日は許して、と言いたいところなのだが、何せ目が怖い。ここで断ったら文字道理に滅茶苦茶にされてしまいそうである。

 それでもなんとか、ならないかなと考えて、視線をさまよわせると、ボクのお酒が瓶にまだ少し残っていて、彼の上から降りて、それをグラスに注ぎ、一息で飲み干す。

「……や、優しくして、な」
「いつも俺は優しいでしょ」
「う、ウン」

 反論せずに、うなずいて、ズボンと下着、それから上着も全部脱いで、セージに視線を向ける。そうすると彼は、うっとり笑みを浮かべて、ボクに手を伸ばす。

「いい子。かわいいね。ゆき」

 そういって心底優しくボクを押し倒す。

 視界の端では、ボクと同じ文言を言われて、心底幸せそうに口を開けて舌を出しながら笑っているイヌがテレビに移っていた。

 この犬のようにいい子だとか、可愛いなんて言葉で、嬉しくなるなんて、人としてどうなのかと思うが、ペットという点では同じ立ち位置にいるのでその言葉に喜びを得るのもやむなしだと思った。




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