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ディモンの過去
10話 神罰のダンジョン 3層 ボス部屋
しおりを挟む「…ここがボス部屋か」
5匹のコボルトが来た方向に進んだディモンは、他のコボルトに会う事も無く、ボス部屋の前まで来ていた
「ふぅ~…行くか」
ボス部屋の前に着いたディモンは、ボス部屋の門に触りながら息を吐き、覚悟を決めた表情で、ボス部屋の門を開けた
「「「「「「「グルルルルルルルル!!!!」」」」」」」
「グッルルルル!」
ディモンがボス部屋の中に入ると、ボス部屋の中には、ボロボロの剣を持っている7匹のコボルトと、鉄で出来た大剣を持った1匹のコボルドリーダーが待ち構えていた
「げっ、コボルトリーダーじゃん」
ボス部屋に入ったディモンは、コボルトリーダーを見つけ、凄い嫌そうな顔をした
「グルルル!グル!グルル!」
ディモンが嫌そうな顔をしてていると、コボルトリーダーが、ディモンを指差しながら、他の7匹のコボルトに指示を出した
「「「「「「「グルル!グルルルルルル!!!」」」」」」」
指示を受けた7匹のコボルト達は、コボルトリーダーを見ながら頷いた後、ディモン目掛けて走り出した
「ちっ!【身体強化(強)】!来い!」
7匹のコボルが走り出した瞬間、ディモンは素早く【身体強化(強)】を使い、向かって来る7匹のコボルトに向かって、剣を構えた
【身体強化】は、戦闘の称号を持つ者が誰でも習得出来る魔法
上級の称号の場合【身体強化(強)】
「グル!グルルル!」
ディモンが剣を構えた瞬間、ボス部屋の奥に居るコボルトリーダーが、7匹のコボルト達に指示を出した
「「「「「「「グル!」」」」」」」
コボルトリーダーの指示を聞いた瞬間、7匹のコボルト達は、ディモンの右側に2匹、左側に2匹、正面に3匹に別れた
「(っ!不味い!やってくれたな!あのコボルトリーダー!)クソッ!まずは右からだ!」
7匹のコボルトが3組に別れた瞬間、ディモンは、コボルトリーダーの作戦の内容を理解し、作戦を破る為に右側から来る2匹のコボルトに向かって走り出した
「グルル!!」
「「「「「グル!!」」」」」
ディモンが右側に走り出した瞬間、コボルトリーダーは、正面の3匹のコボルトと左側の2匹のコボルトに指示を出し、指示を聞いた5匹のコボルトは、右側に向かったディモンを、囲む様に動き始めた
「(やっぱり俺を囲む気か!)なら、囲まれる前にこっちの2匹を倒すだけだ!」
右側の2匹のコボルトに向かって走っているディモンは、コボルトリーダーの指示で、動きを変えた5匹のコボルトを確認して、走るスピードを上げた
「「ッ!グルルル!」」
ディモンが走るスピードを上げると、右側に居る2匹のコボルトは、慌てて近くまで来たディモン目掛けて剣を振り下ろした
「…【上級奥義、剣技二閃】!」
ディモンは、振り下ろされた剣を横に移動して避け、剣を振り下ろして、無防備になっている2匹のコボルトの腹部目掛けて、【上級奥義、剣技二閃】を放った
「「グル…」」
【上級奥義、剣技二閃】を受けた2匹のコボルトは、そのまま上半身と下半身を斬り離され絶命した
「「「「「グル!?」」」」」
ディモンを囲む様に動いていた5匹のコボルトは、ディモンの一撃で、2匹のコボルトが死んだのを見て驚き、殺される恐怖から走るのを止めた
「ッ!グルルル!!グル!!グル!!」
5匹のコボルト達!が、止まったのを見たコボルトリーダーは、慌てて5匹のコボルトに指示を出した
「(チャンス!)【瞬歩】!…【剣技一閃】!」
ディモンは、慌てて指示を出しているコボルトリーダを見て、チャンスだと思い、【瞬歩】を使い、一瞬でコボルトリーダーに近づき、コボルトリーダーの首目掛けて【剣技一閃】を放った
【瞬歩】は、一瞬で5メートル以上進む事が出来る技
一瞬で進める距離は、称号が上に行く程長くなる
戦闘の称号を持つ者が上級になると覚える事が出来る技
魔法の称号では覚えることが出来ない
「グルル…」
指示に集中していたコボルトリーダーは、一瞬で近づいて来たディモンに気付かず、指示を出しならが首を斬れて絶命した
「「「「「ッ!グルル!?グルルルルルルル!!!」」」」」
恐怖で足を止めいたコボルト達は、いきなり指示を出していたコボルトリーダーが殺され、驚き、恐怖の余り、別々に逃げ始めた
「馬鹿だなぁ、どれだけ逃げても、ボス部屋からは、出れないのに」
ディモンは、別々に逃げ始めたコボルト達を、呆れた様子で見ていた
「まぁ俺からしたら、別々に行動してくれた方が、ありがたいがなっ!」
別々に逃げ始めたコボルト達を、呆れた様子で見ていたディモンは、剣を構え、1匹づつコボルトを倒しに向かった
「ふぅ~、やっと終わった…よし、【身体強化(強)】解除!」
残った5匹のコボルトを倒し終えたディモンは、マジックバックから、上級回復ポーションを取り出し、覚悟を決めた表情を浮かべ【身体強化(強)】を解除した
「ぐぁぁぁぁ!」
【身体強化(強)】を解除したディモンは、全身を激しい痛みに襲われ、叫び声を上げながら、その場に倒れ込んだ
「ぁぁぁぁ!…クソッ…早く…ポーションを…」
倒れ込んだディモンは、全身を襲う痛みに耐えながら、上級回復ポーションを持った手を、ゆっくり口元に近づけ、ポーションを飲み込んだ
「…よし…これで…大丈…」
上級回復ポーションを飲んだディモンは、安心し、そのまま気絶した
~都市ネメシス 冒険者ギルド~
ディモンが気絶している頃、ディモンがダンジョンに入る手続きをした職員が、怒った表情で、ギルドマスターの執務室の前まで来ていた
「…おい!一つ聞きたい事がある!」
職員は、怒気を帯びた声を出しなが、ノックをせずにドアを蹴破り、執務室に入って行った
「っ!誰だ!…何だドールか、どうしたいきなり」
執務室にいたギルドマスターは、いきなりドアを蹴破って入って来た事に驚き、傍に置いてある剣を取ったが、入って来たドールを見て、手に取った剣を机に置き、椅子に座りながら、いきなり来た理由を聞いた
「…コークス!この依頼はどういう事だ!」
いきなり来た理由を聞かれたドールは、コークスに近づいて行き、ディモンが、ダンジョンに入る手続きの為に出した依頼書を、コークスの前の机に叩き付けた
「はぁ?お前はいったい何を…なっ!」
コークスは、ドールの態度に苛立ちながら、ドールが叩き付けた依頼書を読んでいき、依頼書に書かれた依頼内容に、驚きの声を上げた
「どうなってる!こんな依頼、受理した覚えないぞ!」
コークスは、依頼書を凝視しながら、椅子から立ち上がった
「お前も知らなかったのか…なら職員の誰かが勝手に受けた依頼だな」
コークスの反応を見たドールは、ディモンが受けた依頼に、コークスが関わってないと確信し、依頼を受理した者が、冒険者ギルドで働く職員達の中に居ると、コークスの顔を見ながら伝えた
「…何処のどいつか知らないが、よくも好き勝手やってくれたな!この落とし前は!必ず付けてもらうぞ!」
ドールの言葉を聞いたコークスは、依頼書を握り締め、全身から炎を出しながら、執務室を出て行った
「あちゃ~、ありゃかなり怒ってるな…炎帝の称号を持つコークスを、あそこまで怒らせちまって、依頼に関わった職員と王家は、この先真っ暗だな」
全身から炎を出しながら、執務室を出て行ったコークスを見ていたドールは、これから起きる事を察知し、悲惨な目に遭うであろう職員と王家を憐れんだ
「おい!この依頼を受理した奴は誰だ!」
執務室を出て行ったコークスは、職員達が働いている受付の裏にある事務室に向かい、動き回っている職員達を見ながら、手に持っている依頼書を見せた
「「「「「「「っ!ギルドマスター!!」」」」」」」
職員達は、いきなり現れたコークスを、驚いた表情で見ていた
「もう一度聞く!この依頼を受理した奴は誰だ!!」
コークスは、驚いた表情をしている職員達に、依頼書を見せながら、もう一度質問した
「マスター…その依頼書、詳しく見せてもらっても?」
コークスが質問すると、事務室の奥に座っている1人の男性職員が立ち上がり、コークスの方に歩きながら質問した
「ウバイト…お前なら良いだろう」
コークスは、自身の前まで来たウバイトを見て、手に持っている依頼書を手渡した
「では……っ!マスター!これは!」
コークスから、依頼書を受け取ったウバイトは、その場で依頼書を読み、依頼書に書かれている内容に、驚きの表情を浮かべ、依頼書から目を離し、コークスの方を見た
「(やはり、ウバイトは知らなかったんだな)そうだ、その依頼は、1人の人間を殺す為の依頼だ」
ウバイトが、驚いた表情をしているのを見たコークスは、内心安心しながら、ウバイトが持っている依頼書の目的を話した
「こんな依頼を受理した職員が居るなんて…」
コークスの話を聞いたウバイトは、手に持っている依頼書を、ショックを受けた表情で見た
「…ウバイト主任、その依頼書には、なんと書かれていたんですか?」
ウバイトがショックを受けていると、コークスとウバイトの、やり取りを見ていた1人の職員が、恐る恐る依頼書に書かれている内容を聞いた
「悪いがこれは言えん…マスター、今すぐ徹底的に調べるべきです」
依頼書の内容を聞かれたウバイトは、素早く依頼書を見られないように、依頼書を軽く丸め、コークスの方を見ながら、今すぐ調べるべきだと伝えた
「そうだな(ウバイトは白、なら職員の方はウバイトに任せて、俺はもう一つの方をやるべきだな)…ウバイト、職員の方は、お前に任せても大丈夫か?」
ウバイトに、徹底的に調べるべきだと言われたコークスは、少し考えた後、ウバイトを見ながら、任せても大丈夫か聞いた
「大丈夫です!必ずこの依頼に関わった職員を見つけ出し!必ず罰を与えます!」
コークスに、任せても大丈夫か聞かれたウバイトは、真剣な表情を浮かべ、力強い声で答えた
「なら職員の方は頼んだぞ!俺は依頼主に会いに行ってくる!」
ウバイトの真剣な表情を見たコークスは、安心してウバイトに任せ、依頼主に会いに向かう為に、事務室を出て行った
「っ!お気おつけて!」
ウバイトは、コークスが会いに行く相手が誰か分かり、事務室を出て行くコークスを、心配そうに見送った
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