異世界転生漫遊記

しょう

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林王の領域

238話 過去編 始まりの魔獣

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「セバス!よくやったぞ!」

ゴルは、ガッツポーズを取っているセバスに近付き、肩を叩きながらセバスを褒めた

「ありがとうございます!」

ゴルに褒められたセバスは、嬉しそうに返事をした

「っ!来い!ハーデン!」

嬉しそうにしているセバスを見ていたゴルは、禍々しい魔力の塊が動き出したのを感じ取り、慌てて愛馬のハーデンを呼び寄せた

「ヒヒーン!!」

「ゴル様!いったいどうしたのですか!?」

ゴルに呼ばれたハーデンは、急いでゴルの下に駆け付け、慌てた様子のゴルを見たセバスは、焦った様子で質問した

「儂が感知しておる魔力が動き始めおった!」

セバスに質問されたゴルは、近付いて来たハーデンに乗りながら、焦った様子で禍々しい魔力の塊が動き出した事を、セバス達に伝えた

「「「「「「「っ!」」」」」」」

ゴルの話を聞いたセバス達は、驚きながらも急いでゴルの跡を追う準備をし始めた

「悪いが先に行くぞ!!ハーデン!」

「ヒヒーン!!」

ゴルは、急いで準備し始めたセバス達を横目に、ハーデンの手綱を引き、禍々しい魔力の塊の下に向かい始めた

「っ!【魔装】!貴方達!急ぎなさい!私は先に行きます!!」

準備をしていたセバスは、馬に乗るのを諦め、慌てて【魔装】を使い、ハーデスの兵達に命令してから、ゴルの跡を追い始めた

「「「「「「「はい!」」」」」」」

セバスに命令されたハーデスの兵達は、セバスの跡を追う為に、準備するスピードを上げた

「私も先に行く!!【魔装】!」

ハルスは、セバスをゴルの跡を追い始めたのを見て、セバス同様【魔装】を使い、急いでゴルの跡を追い始めた

「「「「「「「っ!」」」」」」」

ハルスの配下のエルフ達は、ハルスに続く為に、慌てて跡を追う準備のスピードを上げた



「…グッギャッギャッギャッギャッギャ!!!」

「なんじゃアヤツ…っ!(あれは魔力か!?)」

ゴルが禍々しい魔力の塊の下に着くと、そこには、何処迄も深い闇を纏った生き物が、嬉しそうに鹿の死骸で遊んでおり、ゴルは何処迄も深い闇を纏った生き物が纏っている闇が魔力だと気付き、本能的恐怖から額に冷や汗を掻いた

「グッギャ?グッギャ~」

鹿の亡骸で遊んでいた深い闇を纏った生き物は、自身を見ているゴルに気付き、嬉しそうに笑った

「っ~!!!!!!」

深い闇を纏った生き物に、笑いながら見られたゴルは、自分が無惨に殺される瞬間をイメージし、直ぐに全身から魔力を放出し、戦闘態勢を取った

「(此奴は無理じゃ!儂では絶対に勝てん!失敗じゃ!儂の命を賭けて!セバス達を逃さねば!!)」

戦闘態勢を取ったゴルは、自分では深い闇を纏った生き物に勝てない事に気付き、深い闇を纏った生き物を警戒しながら、セバス達を逃がす方法を考え始めた

「グッギャ~」

「ブ、ブルルル」

深い闇を纏った生き物は、嬉しそうに笑いながらゴルに近付き始め、深い闇を纏った生き物に近付かれたハーデンは、身体を震わせながら、後ろに下がった

「っ、すまんなハーデン…お主は逃げてくれ」

ハーデンが恐怖を感じている事に気付いたゴルは、ハーデンが逃げられるようハーデンの背中から降りた

「ブルルルル…」

ゴルに逃げるよう言われたハーデンは、ゴルの身体を自身の顔で撫でた後、身体を震わせながら、その場を離れ始めた

「さらばじゃハーデン、元気で余生を過ごせ…逝くぞ!化け物!」

ゴルは涙を堪えながら、ハーデンに別れを告げた後、覚悟を決めて深い闇を纏った生き物に向かって動き始めた




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