237 / 274
林王の領域
229話 過去編 ゴルの考え
しおりを挟む「さて…兵士達!今直ぐ負傷者達を運べ!急ぐんじゃぞ!一秒の遅れが仲間を殺す!!」
ルイ共に、巨大なヘビに祈りを捧げていたゴルは、祈りを止めた後、大声で兵士達に命令した
「「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」」
ゴルの命令を聞いた兵士達は、急いで負傷者の下に向った
「騎士達は!亡くなった者達を遺族に渡せる様!箱に入れる為の木を切りに行け!」
ゴルは、兵士達が負傷者の下に向ったのを確認した後、大声で騎士達に命令した
「「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」」
ゴルの命令を聞いた騎士達は、木を切る為に近くの森に向った
「ヘビの仲間がおる可能性が有る!騎士達は!三人一組で動き!必ず2人が周りを見張るようにするじゃ!」
ゴルは森に向かって行く騎士達見ながら、三人一組で動くよう指示を出した
「「「「「「「「「「分かりました!」」」」」」」」」」
ゴルの指示を聞いた騎士達は、直ぐに三人一組になり、真剣な表情を浮かべ、周りを警戒しながら、森に入って行った
「…むっ!こら!其奴は軽傷じゃろう!重傷者から運べ!」
ゴルは、真剣な表情で森に入って行く騎士達を見送った後、負傷者を運んでいる兵士達の方を見渡し、足を負傷した兵士を運んでいる兵士を見付け、大声で怒鳴り付けた
「は、はい!…すまんな」
ゴルに怒鳴られた兵士は、慌てて大声で返事をした後、申し訳無さそうに謝りながら、足を負傷している兵士を、地面に降ろした
「良いって、前王様の言う通りだ、幼馴染だからといって、俺を優先するのは間違ってる!ほら!あそこの騎士!早く運ばないと死ぬぞ!」
地面に降ろされた兵士は、足の痛みを我慢しながら、巨大なヘビに噛まれた騎士を指差した
「っ~すまん!…おい!大丈夫か!?」
ゴルに怒鳴られた兵士は、悔しそうに顔を歪めた後、謝りながら巨大なヘビに噛まれた騎士に向った
「それで良い、友を優先したいのは痛いほど分かる、だが、国に仕える兵士なら、友より、目の前で苦しんでいる者を優先しなければならん、でなければ、民は兵士と騎士を信頼してはくれん」
ゴルは、悔しそうに騎士の下に走る兵士を、慈愛に満ちた目で見た後、覚悟を決めた表情で、負傷者を運ぶ兵士達を見渡しながら話した
「…それは曽お祖父様が、国王だったから言えるのです、兵士と騎士達は、家族や友を守る為に、軍に入ったのですから」
ルイは、ゴルの横まで来て、ゴルの顔を見ながら、ゴルに話し掛けた
「それは分かっておる!だが!ここは戦場じゃ!友より仲間を!仲間より民を!それが兵士と騎士の務めじゃ!」
ルイに話し掛けられたゴルは、ルイを方を見ず、負傷者を運ぶ兵士を見ながら話した
「ですが…」
「ルイ!今のお主では分からん!儂の考えは!数多くの戦場に行き!数多く民を守れず!数多くの兵を亡くた経験からきている!!」
ゴルの話しを聞いたルイは、ゴルの話に反論しようとしたが、ゴルはルイが納得していないと感じ、ルイの方に振り向き、怒った様子で自身の考えの元を話した
「・・・・・・・・」
ゴルの話を聞いたルイは、少し拗ねた表情でゴルを見た
「はぁ~、ルイ…お主はまだ若い、いずれ儂の考えを理解する時が来るじゃろう、その時、お主が儂と同じ考えを持つかは分からん…じゃが、これだけは覚えておけ、優しさだけでは、民を守り導く事は出来ん、時には厳しさが民を守り導く事もある…分かったか?」
ルイの表情を見たゴルは、少し疲れた表情で溜め息を吐き、両手でルイの肩を掴み、真剣な表情でルイを見ながら話した
「…はい」
ゴルの話しを聞いたルイは、悲しい表情をしながら、返事をした
163
お気に入りに追加
1,262
あなたにおすすめの小説
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
死んでないのに異世界に転生させられた
三日月コウヤ
ファンタジー
今村大河(いまむらたいが)は中学3年生になった日に神から丁寧な説明とチート能力を貰う…事はなく勝手な神の個人的な事情に巻き込まれて異世界へと行く羽目になった。しかし転生されて早々に死にかけて、与えられたスキルによっても苦労させられるのであった。
なんでも出来るスキル(確定で出来るとは言ってない)
*冒険者になるまでと本格的に冒険者活動を始めるまで、メインヒロインの登場などが結構後の方になります。それら含めて全体的にストーリーの進行速度がかなり遅いですがご了承ください。
*カクヨム、アルファポリスでも投降しております
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる