異世界転生漫遊記

しょう

文字の大きさ
上 下
209 / 255
林王の領域

201話 冥王に説明

しおりを挟む


「セイ、何か儂に言うことは無いか?」

セナとサラに叩かれたセイは、戻って来たセバスに連れられ、冥王が待つ、謁見の間に連れてこられていた

セイが謁見の間に着くと直ぐ、玉座に座った冥王が、不機嫌そうに質問した

「えっと…それって…林王と揉めた事?」

冥王に質問されたセイは、言いづらそうに答えた

「そうじゃ、何故林王とエルフに、協力を求めに行ったお主が、林王と揉める事になったんじゃ?」

セイの答えたを聞いた冥王は、目的と真逆のことをしたセイを、責める様に質問した

「本当は、揉めるつもりは無かったんだけど、何も分かってない林王の態度にムカついて、ついキレちゃった」

冥王の質問に、セイは、少し申し訳なさそうにしながら、軽い感じで答えた

「はぁ~~~~」

セイの軽い態度に、冥王は、諦めた表情を浮かべ、深いため息を吐いた

「それで、何があったんじゃ?」

深いため息を吐いた冥王は、諦めた表情から、真剣な表情になり,セイを見ながら質問した

「…先に言っとくけど、悪いのはあっちだからね?」

冥王に、真剣な表情で見られたセイは、姿勢を正し、冥王を見ながら答え始めた

「そもそも、事の始まりは、俺がエルフの里の長老に呼ばれた事から始まったんだよ…」

セイは、エルフの森に着いてから起きた事を、思い出しながら、全て冥王に説明した


「セイ…本当にエルフの長老が、セイに対して伏して感謝しろなどと、ふざけた事を言ったのか?」

セイの説明を聞いた冥王は、信じられないという表情でセイに質問した

「言われたよ、じゃなきゃ、林王と揉める事は無かった」

冥王に質問されたセイは、少し拗ねた様子で答えた

「そうか…(セイのあの態度からして、本当の事なんじゃろうな…なら、何故エルフの長老は、セイを怒らせる様な事を言ったんじゃ?…下手すれば、儂と林王の間で、戦争が起きる可能性もあったじゃろうに…う~ん、目的が分からんのぅ)」

セイの話が、本当だと確信した冥王は、エルフの長老の態度に疑問を感じていた

「…仕方ない、儂が直接確認するとするか」

いくら考えても、エルフの長老の目的が分からなかった冥王は、エルフの森に行く為に立ち上がった

「冥王様!もしや、エルフの森に行く気ですか!?」

冥王が立ち上がると、黙って成り行き見ていたセバスが、慌てて冥王を止める為に、冥王と近き始めた

「うむ、少し行ってくる」

冥王は、【魔装】を使い、近づいて来るセバスから、逃げる様に謁見の間から出て行った

「冥王様!駄目ですよ!」

セバスは、【魔装】を使い、慌てて謁見の間から出て行った冥王を、追い掛け始めた

「…よし!なんかお咎めも無いみたいだし!レイに会いに行こ!」

1人謁見の間に取り残されたセイは、レイに会う為に、誰も居ない謁見の間を後にした


謁見の間を出たセイは、近くに居たメイドから、レイの居場所を聞き出し、レイが居るテラスに向かった

「レイ~!父様が帰ったよ~!」

テラスに着いたセイは、マーサに抱っこされながら、庭を見ているレイに近づいて行った

「っ!あらセイ、帰ってたの?」

レイを抱っこしているマーサは、いきなり現れたセイを見て、少し驚いた表情を浮かべた

「うん、さっき帰って来たんだ、レイ~おいで~」

セイは、さっき帰ってきた事を、マーサを見ずに伝え、レイに向かって両手を伸ばした

「あぅ~!」

レイは、両手を伸ばして、自身を待ち構えてるセイから顔を逸らし、庭を見始めた

「えっ…」

レイに顔を逸らされたセイは、ショックの余り、両手を伸ばしたまま固まってしまった

「ふふふ」

マーサは、ショックを受けて固まっているセイを見て、笑っていた





    
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

捨てられ令嬢は屋台を使って町おこしをする。

しずもり
ファンタジー
コスト侯爵家の長女ティアナは実父であるジェイソンに仕事を押し付けられ学校にも通わせてもらえず後妻のマーガレットと義妹エミリーに使用人のように扱われ虐げられていた。 それでも亡くなった母から譲り受けた小さな商会を夫となる婚約者ロバートと王都一の商会にする事を夢見て耐えていた。  しかし商会とロバートをエミリーに奪われ父からも捨てられた。彼女に残されたのはボロボロの屋台だけ。屋台の前に立つティアナと元専属侍従のクリスフォード。 「・・・・・ふふふ、本当に追い出されちゃったわね。」 「お嬢様の仰る通り今日がXデーでしたね。ところでコレ、どうするんです?」 「あら、大丈夫よ。空間収納に入れておくし。」 「はっ!?前世の記憶だけじゃなくそんなモンまで使えるようになったんですか?」 「うん♪商売するには便利そうよね〜。」 婚約者と義妹の浮気現場を目撃したショックで前世を思い出したティアナは新たな自分の人生を謳歌しようと前世の知識を活かし屋台を引っ提げて王国を駆け巡り気付けば町おこし令嬢と呼ばれるようになっていた!? *屋台で活躍するまでちょっと時間が掛かります。(イケアに到着してから) *現実の史実や時代設定とは異なるゆるゆるの独自の異世界設定です。 *誤字脱字等は気付き次第修正します。 *

〖完結〗二度目は決してあなたとは結婚しません。

藍川みいな
恋愛
15歳の時に結婚を申し込まれ、サミュエルと結婚したロディア。 ある日、サミュエルが見ず知らずの女とキスをしているところを見てしまう。 愛していた夫の口から、妻など愛してはいないと言われ、ロディアは離婚を決意する。 だが、夫はロディアを愛しているから離婚はしないとロディアに泣きつく。 その光景を見ていた愛人は、ロディアを殺してしまう...。 目を覚ましたロディアは、15歳の時に戻っていた。 毎日0時更新 全12話です。

シンデレラ。~あなたは、どの道を選びますか?~

月白ヤトヒコ
児童書・童話
シンデレラをゲームブック風にしてみました。 選択肢に拠って、ノーマルエンド、ハッピーエンド、バッドエンドに別れます。 また、選択肢と場面、エンディングに拠ってシンデレラの性格も変わります。 短い話なので、さほど複雑な選択肢ではないと思います。 読んでやってもいいと思った方はどうぞ~。

【完結】転生伯爵令嬢☆呪われた王子を男よけにしていたら、お仕置きされました!

白雨 音
恋愛
前世は男運の悪さで人生を失敗した___ 振られたショックから、前世を思い出した伯爵令嬢アンジェリーナは、魔法学園に通う十六歳。 二度と同じ過ちはすまい!と誓い、学生らしく勉学に励む事にする。 だが、アンジェリーナは裕福な伯爵家の令嬢ともあり、無駄に男を引き寄せてしまう。 その為、「セオドラ様が好きなの!」と、《呪われた王子》と呼ばれる第三王子を盾にしていたが、 本人の知る所となり…??  異世界恋愛:短編☆(全6話) 《完結しました》  お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆

無能のフリした皇子は自由気ままに生きる〜魔力付与出来るのは俺だけのようだ〜

めろろん
ファンタジー
ルシール帝国。 それはブリンゲル大陸の中央に位置し、大陸の三大国家の1つとして数えられていた。 そして、先代の皇帝の時代に大陸間での大きな戦争があり各国に甚大な被害をもたらしたまま、ルシール帝国は三大国家の2つの王国を滅ぼし大陸の一大国家となった。 だが、満身創痍の皇帝は戦争後、帝位を息子のアリストロに託した。 即位と同時に産まれた第7皇子のレオンハルト。 優秀な兄たちが帝位を狙う為に成果を上げようとする中、前世の記憶を持って産まれたレオンハルトは前世でのブラック企業での過労死を経験している為、積極的に帝位を狙うことは無く、無能を演じている。 幼少時に過ごした母親(セリシア)との思い出は 魔法を覚えるきっかけになった、父親にすら嫉妬するレオンハルトはセリシアの病を治す為に魔法を隠れて覚えるのだった。 しかし、転生したレオンハルトは剣士としても魔導士としても大陸で随一の力を持っていたがそれをひたすら隠していた。 戦後の復興での成果を上げて帝位を狙う兄弟たちの争いは激しさを増していく。 復興した街は兄弟たちの拠点となり、軍同士の小競り合いも起き始め、レオンハルトにも火の粉が飛んでくるようになり、巻き込まれた事により、母であるセリシアの死。 セリシアの死をきっかけに、少なかった魔力量が増幅し最強の魔導士としての力を得たのだが、帝位に興味のないレオンハルトはその力を自由に生きる為に使おうと思い至った。 無能を演じて15年。 成人を迎えたレオンハルトは皇帝のアリストロから皇族としての責務を果たす為に国内の情勢を見る旅に出るように命令した。 無論、息子を死なせるような事を考えていないアリストロは精鋭の近衛騎士を共にさせるはずだったのだが、チャンスと思ったレオンハルトは即座に帝都を出発するのだった。 「これで自由に生きられる!」 前世で童貞だったレオンハルトは臨時パーティーを組んだ女の子とSEXをしてしまった。 そして、その女の子は... 「あれ、あたし強くなってる!」 SEXで相手に魔力付与をする事が出来た。さらに強化する能力がある事に気が付き、レオンハルトの思惑とは裏腹にハーレムの仲間たちによって人々を救い帝位に近付いていく物語。

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されたやり直し令嬢は立派な魔女を目指します!

古森きり
ファンタジー
幼くして隣国に嫁いだ侯爵令嬢、ディーヴィア・ルージェー。 24時間片時も一人きりにならない隣国の王家文化に疲れ果て、その挙句に「王家の財産を私情で使い果たした」と濡れ衣を賭けられ処刑されてしまった。 しかし処刑の直後、ディーヴィアにやり直す機会を与えるという魔女の声。 目を開けると隣国に嫁ぐ五年前――7歳の頃の姿に若返っていた。 あんな生活二度と嫌! 私は立派な魔女になります! カクヨム、小説家になろう、アルファポリス、ベリカフェに掲載しています。

新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!

月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。 そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。 新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ―――― 自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。 天啓です! と、アルムは―――― 表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。

処理中です...