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トーカス王国
182話 和の朝食
しおりを挟む「…おにぎりと味噌汁でいいか」
厨房にある食材を見て回ったセイは、生米と味噌を見つけ、料理を決めた
「まずは…」
セイは水で生米を研ぎ、米を洗うと、ザルに上げ、土鍋に米を移してから水を入れた
「米は暫く放置だな…その間に…」
米を水に浸からせたセイは、味噌汁に使う食材を取りに行った
「どれにするか…」
セイは食材を調理台に並べ、具材を選び始めた
「王道なら豆腐とワカメで良いんだが、両方共無いしな…ん?これはどの貝だ?」
セイは見た事が無い貝を見つけ、観察し始めた
「ハマグリに似ているが…まあ此処に有るんだ、食べれる貝だろ」
セイは貝を水から出し、鍋に入れてから水を入れた
「後は火をかけて」
セイは、コンロに鍋を置き弱火にかけた
「後ネギだな」
セイはネギを洗い、小口切りにし始めた
「これでよしっと…まだ時間もあるし玉子焼きでも作るか」
卵を取り出したセイは、卵を割るとボウルに入れ始めた
「よし、ここに…」
セイは卵を軽く溶いた後、醤油と砂糖を入れ、混ぜ始めた
「ん?これって…」
卵を混ぜたセイは、焼く為にフライパンを取りに行くと、四角形のフライパンを見つけた
「サーシャさんには、こういうフライパンは無いって聞いてたけど、意外と有るもんだな」
フライパンを手に取ったセイは、火を付け、油を敷き始めた
「温まったな、ここに…」
セイはフライパンに卵を入れ焼き始めた
「よっと、もう一回」
セイは卵を綺麗に巻き、もう一度卵を入れた
「うん、前世以来だけど、意外と綺麗に巻けたな…よし!後2個作るか!」
セイは完成した玉子焼きをまな板に移し、また玉子焼きを作り始めた
「完成だな」
完成した玉子焼きは、1回目より2回目の方が綺麗に出来ており、2回目より3回目の方が綺麗に出来ていた
「そろそろ米を炊いても良いだろう」
セイは玉子焼きを切り、皿に移してから、中火で米を炊き始めた
セイは土鍋が沸騰してから、弱火に変え、その間に、味噌汁を完成させに向かった
「うん、良い出来だ」
セイは、火を止めてから味噌を溶かし、味見をした
「米もそろそろ、蒸らしだな」
味噌汁を完成させたセイは、土鍋の火を止めた
「あっつ!」
セイは蒸らし終えた米を、おにぎりにし始めたが、想像以上に熱く、熱さを我慢しながら作った
「よし、いただきます」
おにぎりを皿に乗せ、味噌汁を御椀に入れ、玉子焼きを皿に乗せたセイは、食堂に運び食べ始めた
「あ~美味い、やっぱり朝に食べる和食って、なんか良いんだよなぁ」
「あら?セイ様、何を食べているんです?」
セイが食堂でご飯を食べていると、頭を押えたアナベルが食堂に入って来た
「おにぎりと味噌汁だ、まだ厨房に残ってるから、食べるなら取りに行くと良い」
「では、お言葉に甘えて」
アナベルは、頭を押さえたまま、厨房に向かった
その後もセイがご飯を食べている間に、食堂に、アティア、サーチェの2人が来て、アナベルと同じ様に厨房へ向かった
「ごちそうさま」
「あら、もう食べ終わったのですか?」
セイが食べ終わると、アナベル、アティア、サーチェの3人が、おにぎり、味噌汁、玉子焼きを持って食堂に来た
「ちょうど食べ終わった」
「まさか、もう出発するおつもりで?」
セイが食器を片付け始めたのを見たアナベルは、まさかと思い、セイに確認した
「ああ、ご飯を食べたおかげで二日酔いもマシになった、そろそろ出発しようと思っている」
「では!ヒナイト達を起こしています!」
「いや!起こさなくて良い!」
アナベルは、食事をテーブルに置き、部屋を出て行こうとしたが、セイに止められた
「しかし、お見送りぐらいしなくては!」
「そうですよ!家臣としてお見送りはしないと!」
「いや、今回は見送りは無しで良い、どうせ近い内に、また戻ることになる」
アナベルを止めたセイに、アティアとサーチェが、お見送りさせて欲しいと言うと、セイは首を横に振り、お見送りを断った
「近い内に戻るとは、いったいどういう事ですか?」
セイのまた戻ると言う言葉に、アナベルが疑問を感じ、質問した
「林王に会った後、冥王様の下へ戻る必要があるから、その時またトーカスによる事になる」
「成る程、分かりました…ではセイ様のお見送りは、私達3人でさせていただきます!」
「それなら、まあいいか」
セイとアナベル達は、食器を厨房に置きに行き、その足で屋敷の外に向かった
「「「セイ様、お気をつけて」」」
「ああ、またな!」
アナベル達に見送られたセイは、王都を出て行き、エルフの森に向かい始めた
「さて、エルフの森はこっちだな!」
セイは【魔装】を使い、エルフ森に向かって走り出した
追伸
次は林王編です!
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