異世界転生漫遊記

しょう

文字の大きさ
上 下
189 / 255
トーカス王国

182話 和の朝食

しおりを挟む


「…おにぎりと味噌汁でいいか」

厨房にある食材を見て回ったセイは、生米と味噌を見つけ、料理を決めた


「まずは…」

セイは水で生米を研ぎ、米を洗うと、ザルに上げ、土鍋に米を移してから水を入れた

「米は暫く放置だな…その間に…」

米を水に浸からせたセイは、味噌汁に使う食材を取りに行った

「どれにするか…」

セイは食材を調理台に並べ、具材を選び始めた

「王道なら豆腐とワカメで良いんだが、両方共無いしな…ん?これはどの貝だ?」

セイは見た事が無い貝を見つけ、観察し始めた

「ハマグリに似ているが…まあ此処に有るんだ、食べれる貝だろ」

セイは貝を水から出し、鍋に入れてから水を入れた

「後は火をかけて」

セイは、コンロに鍋を置き弱火にかけた

「後ネギだな」

セイはネギを洗い、小口切りにし始めた

「これでよしっと…まだ時間もあるし玉子焼きでも作るか」

卵を取り出したセイは、卵を割るとボウルに入れ始めた

「よし、ここに…」

セイは卵を軽く溶いた後、醤油と砂糖を入れ、混ぜ始めた

「ん?これって…」

卵を混ぜたセイは、焼く為にフライパンを取りに行くと、四角形のフライパンを見つけた

「サーシャさんには、こういうフライパンは無いって聞いてたけど、意外と有るもんだな」

フライパンを手に取ったセイは、火を付け、油を敷き始めた

「温まったな、ここに…」

セイはフライパンに卵を入れ焼き始めた

「よっと、もう一回」

セイは卵を綺麗に巻き、もう一度卵を入れた

「うん、前世以来だけど、意外と綺麗に巻けたな…よし!後2個作るか!」

セイは完成した玉子焼きをまな板に移し、また玉子焼きを作り始めた


「完成だな」

完成した玉子焼きは、1回目より2回目の方が綺麗に出来ており、2回目より3回目の方が綺麗に出来ていた

「そろそろ米を炊いても良いだろう」

セイは玉子焼きを切り、皿に移してから、中火で米を炊き始めた


セイは土鍋が沸騰してから、弱火に変え、その間に、味噌汁を完成させに向かった

「うん、良い出来だ」

セイは、火を止めてから味噌を溶かし、味見をした


「米もそろそろ、蒸らしだな」

味噌汁を完成させたセイは、土鍋の火を止めた


「あっつ!」

セイは蒸らし終えた米を、おにぎりにし始めたが、想像以上に熱く、熱さを我慢しながら作った


「よし、いただきます」

おにぎりを皿に乗せ、味噌汁を御椀に入れ、玉子焼きを皿に乗せたセイは、食堂に運び食べ始めた



「あ~美味い、やっぱり朝に食べる和食って、なんか良いんだよなぁ」

「あら?セイ様、何を食べているんです?」

セイが食堂でご飯を食べていると、頭を押えたアナベルが食堂に入って来た

「おにぎりと味噌汁だ、まだ厨房に残ってるから、食べるなら取りに行くと良い」

「では、お言葉に甘えて」

アナベルは、頭を押さえたまま、厨房に向かった

その後もセイがご飯を食べている間に、食堂に、アティア、サーチェの2人が来て、アナベルと同じ様に厨房へ向かった


「ごちそうさま」

「あら、もう食べ終わったのですか?」

セイが食べ終わると、アナベル、アティア、サーチェの3人が、おにぎり、味噌汁、玉子焼きを持って食堂に来た

「ちょうど食べ終わった」

「まさか、もう出発するおつもりで?」

セイが食器を片付け始めたのを見たアナベルは、まさかと思い、セイに確認した

「ああ、ご飯を食べたおかげで二日酔いもマシになった、そろそろ出発しようと思っている」

「では!ヒナイト達を起こしています!」

「いや!起こさなくて良い!」

アナベルは、食事をテーブルに置き、部屋を出て行こうとしたが、セイに止められた

「しかし、お見送りぐらいしなくては!」

「そうですよ!家臣としてお見送りはしないと!」

「いや、今回は見送りは無しで良い、どうせ近い内に、また戻ることになる」

アナベルを止めたセイに、アティアとサーチェが、お見送りさせて欲しいと言うと、セイは首を横に振り、お見送りを断った

「近い内に戻るとは、いったいどういう事ですか?」

セイのまた戻ると言う言葉に、アナベルが疑問を感じ、質問した

「林王に会った後、冥王様の下へ戻る必要があるから、その時またトーカスによる事になる」

「成る程、分かりました…ではセイ様のお見送りは、私達3人でさせていただきます!」

「それなら、まあいいか」

セイとアナベル達は、食器を厨房に置きに行き、その足で屋敷の外に向かった


「「「セイ様、お気をつけて」」」

「ああ、またな!」

アナベル達に見送られたセイは、王都を出て行き、エルフの森に向かい始めた

「さて、エルフの森はこっちだな!」

セイは【魔装】を使い、エルフ森に向かって走り出した





追伸
次は林王編です!


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
 主人公ライルはブリケード王国の第一王子である。  しかし、ある日―― 「ライル。お前を我がブリケード王家から追放する!」  父であるバリオス・ブリケード国王から、そう宣言されてしまう。 「お、俺のスキルが真の力を発揮すれば、きっとこの国の役に立てます」  ライルは必死にそうすがりつく。 「はっ! ライルが本当に授かったスキルは、【トカゲ化】か何かだろ? いくら隠したいからって、【竜化】だなんて嘘をつくなんてよ」  弟である第二王子のガルドから、そう突き放されてしまう。  失意のまま辺境に逃げたライルは、かつて親しくしていた少女ルーシーに匿われる。 「苦労したんだな。とりあえずは、この村でゆっくりしてくれよ」  ライルの辺境での慎ましくも幸せな生活が始まる。  だが、それを脅かす者たちが近づきつつあった……。

若返った! 追放底辺魔術師おじさん〜ついでに最強の魔術の力と可愛い姉妹奴隷も手に入れたので今度は後悔なく生きてゆく〜

シトラス=ライス
ファンタジー
パーティーを追放された、右足が不自由なおじさん魔術師トーガ。 彼は失意の中、ダンジョンで事故に遭い、死の危機に瀕していた。 もはやこれまでと自害を覚悟した彼は、旅人からもらった短剣で自らの腹を裂き、惨めな生涯にピリオドを……打ってはいなかった!? 目覚めると体が異様に軽く、何が起こっているのかと泉へ自分の姿を映してみると……「俺、若返ってる!?」 まるで10代のような若返った体と容姿! 魔法の要である魔力経路も何故か再構築・最適化! おかげで以前とは比較にならないほどの、圧倒的な魔術の力を手にしていた! しかも長年、治療不可だった右足さえも自由を取り戻しているっ!! 急に若返った理由は不明。しかしトーガは現世でもう一度、人生をやり直す機会を得た。 だったら、もう二度と後悔をするような人生を送りたくはない。 かつてのように腐らず、まっすぐと、ここからは本気で生きてゆく! 仲間たちと共に!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、エブリスタでも投稿中

能力1のテイマー、加護を三つも授かっていました。

暇野無学
ファンタジー
 馬鹿の巻き添えで異世界へ、召喚した神様は予定外だと魔法も授けずにテイマー神に丸投げ。テイマー神もやる気無しで、最低限のことを伝えて地上に降ろされた。  テイマーとしての能力は最低の1だが、頼りは二柱の神の加護だけと思ったら、テイマーの能力にも加護が付いていた。  無責任に放り出された俺は、何時か帰れることを願って生き延びることに専念することに。

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

処理中です...