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トーカス王国
130話 入国
しおりを挟む「セイ!待ってたぞ!」
セイが国境検問所を抜けると、ガイト、ミーシャ、ロスト、ソウカの4人が待っていた
「待ってたって、俺に何か用でもあったのか?」
「そんなの、冥王様の城で、歴史の本を読めるセイが、何者か気になったからに決まってるだろ!」
「そうよ!何者か教えなさい!」
「だから、ただの強いハンターだって」
「それは絶対に嘘、騎士と揉めて、無事な時点で、ただの強いハンターじゃない」
「なんだ見てたのか?」
「はい、職員が燃える所から見てしまって」
「そうか」
「それで、セイさんの魔法は、空を歩く魔法って聞いていたから、どうやって炎を出したのか気になってしまって」
「あの炎は、俺には関係ないぞ…ただ、この剣が不届き者に罰を与えただけだ」
セイは、剣を抜き、4人に見えるよう、横にして見せた
「…もしかして魔剣ですか?」
「ソウカ、そんな訳ないだろ」
「そうよ、魔剣なんて作り話よ」
「ガイトとミーシャに同意」
「そうだ、よく分かったな」
「「「…えっ~~!」」」
「やっぱり」
剣を見たソウカは、ただならぬ雰囲気を感じ、もしかしてと思いセイに確認した
ソウカの話を、否定していた3人は、セイが認めたことで、大声を上げて驚いた
「セイ!本当に魔剣なのか!」
「そうだ、この剣は本物の魔剣だぞ」
「魔剣ってお伽噺じゃないの!」
「何言ってんだよ、魔鉱石から作られた武器は見たことあるだろ?」
「魔器なら見たことあるけど、魔剣と何か関係があるの?」
「知らないのか?魔剣は魔器と同じで、魔鉱石から作られるんだぞ」
「そうなのか!」
「なら、どうして魔器と魔剣は、呼び方が違うの?」
「確か、俺が聞いたのは、魔鉱石から作られた武器の中で、魔力の伝導率、切れ味、耐久値、全てに優れた武器が、魔剣って言われてるらしい」
セイは、昔、セバスに聞いた、魔剣の話を4人にした
「…でも、確か魔器って、そんなに黒くなかったと思うけど」
「それは、魔力の伝導率の差だよ」
「魔力の伝導率だけで、そんなに色が変わるものなのか?」
「優れた魔剣程、色がより黒くなるんだって」
「なら、真っ黒のこの剣は…」
「それだけ優れた魔剣の証だな」
「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」
4人は、もう一度、セイが持つ魔剣を無言で見つめた
「あっ!ガイト!」
「「「っ!」」」
「っ、すまねぇ、つい触りたくなって」
ガイトは、魔剣をよく見たくなり、触ろうとした事ろで、セイがいち早く気付き、魔剣を腰に戻した
「…はぁ、ガイトは、職員がどうなったか見てたんだろ?」
「見てたが、触るぐらいなら、いいかと思って」
「駄目に決まってるだろ、下手するとお前もあの職員と同じ様に…」
「っ!怖!」
セイに言われ、職員と同じ様に、黒焦げにされると思ったガイトは、凄いスピードでセイから離れた
それを聞いていた3人も、慌てて後ろに、少し下がった
「嘘だよ、俺が持ってれば、黒焦げにはされないぞ」
「…本当か?本当に黒焦げには、されないのか?」
「ガイト、ビビリ過ぎだ」
「そうよ、本当情けない」
「お前らだって、後ろに下がっただろうが!」
「でも、ガイトほどじゃない」
「そうね、あの慌てようは、思い出すと笑えるわ」
「この!言いたい放題言いやがって!」
「ふっ、ビビリのガイトは♪」
「弱虫ガイト♪」
「ぶっ殺す!」
「「逃げろ~♪」」
ミーシャとロストに、馬鹿にされたガイトは、2人に襲い掛かったが、うまく躱され、また追いかけ始めた
「あの3人は、いつも、ああなのか?」
「…はい、お恥ずかしい限りです」
「それだけ、仲が良い証拠だろ」
「ふふ、それもそうですね」
セイとソウカは、追いかけっこする3人を、笑いながら見守っていた
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