異世界転生漫遊記

しょう

文字の大きさ
上 下
137 / 273
トーカス王国

130話 入国

しおりを挟む


「セイ!待ってたぞ!」

セイが国境検問所を抜けると、ガイト、ミーシャ、ロスト、ソウカの4人が待っていた

「待ってたって、俺に何か用でもあったのか?」

「そんなの、冥王様の城で、歴史の本を読めるセイが、何者か気になったからに決まってるだろ!」

「そうよ!何者か教えなさい!」

「だから、ただの強いハンターだって」

「それは絶対に嘘、騎士と揉めて、無事な時点で、ただの強いハンターじゃない」

「なんだ見てたのか?」

「はい、職員が燃える所から見てしまって」

「そうか」

「それで、セイさんの魔法は、空を歩く魔法って聞いていたから、どうやって炎を出したのか気になってしまって」

「あの炎は、俺には関係ないぞ…ただ、この剣が不届き者に罰を与えただけだ」

セイは、剣を抜き、4人に見えるよう、横にして見せた

「…もしかして魔剣ですか?」

「ソウカ、そんな訳ないだろ」

「そうよ、魔剣なんて作り話よ」

「ガイトとミーシャに同意」

「そうだ、よく分かったな」

「「「…えっ~~!」」」

「やっぱり」

剣を見たソウカは、ただならぬ雰囲気を感じ、もしかしてと思いセイに確認した

ソウカの話を、否定していた3人は、セイが認めたことで、大声を上げて驚いた

「セイ!本当に魔剣なのか!」

「そうだ、この剣は本物の魔剣だぞ」

「魔剣ってお伽噺じゃないの!」

「何言ってんだよ、魔鉱石から作られた武器は見たことあるだろ?」

「魔器なら見たことあるけど、魔剣と何か関係があるの?」

「知らないのか?魔剣は魔器と同じで、魔鉱石から作られるんだぞ」

「そうなのか!」

「なら、どうして魔器と魔剣は、呼び方が違うの?」

「確か、俺が聞いたのは、魔鉱石から作られた武器の中で、魔力の伝導率、切れ味、耐久値、全てに優れた武器が、魔剣って言われてるらしい」

セイは、昔、セバスに聞いた、魔剣の話を4人にした

「…でも、確か魔器って、そんなに黒くなかったと思うけど」

「それは、魔力の伝導率の差だよ」

「魔力の伝導率だけで、そんなに色が変わるものなのか?」

「優れた魔剣程、色がより黒くなるんだって」

「なら、真っ黒のこの剣は…」

「それだけ優れた魔剣の証だな」

「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」

4人は、もう一度、セイが持つ魔剣を無言で見つめた

「あっ!ガイト!」

「「「っ!」」」

「っ、すまねぇ、つい触りたくなって」

ガイトは、魔剣をよく見たくなり、触ろうとした事ろで、セイがいち早く気付き、魔剣を腰に戻した

「…はぁ、ガイトは、職員がどうなったか見てたんだろ?」

「見てたが、触るぐらいなら、いいかと思って」

「駄目に決まってるだろ、下手するとお前もあの職員と同じ様に…」

「っ!怖!」

セイに言われ、職員と同じ様に、黒焦げにされると思ったガイトは、凄いスピードでセイから離れた

それを聞いていた3人も、慌てて後ろに、少し下がった

「嘘だよ、俺が持ってれば、黒焦げにはされないぞ」

「…本当か?本当に黒焦げには、されないのか?」

「ガイト、ビビリ過ぎだ」

「そうよ、本当情けない」

「お前らだって、後ろに下がっただろうが!」

「でも、ガイトほどじゃない」

「そうね、あの慌てようは、思い出すと笑えるわ」

「この!言いたい放題言いやがって!」

「ふっ、ビビリのガイトは♪」

「弱虫ガイト♪」

「ぶっ殺す!」

「「逃げろ~♪」」

ミーシャとロストに、馬鹿にされたガイトは、2人に襲い掛かったが、うまく躱され、また追いかけ始めた

「あの3人は、いつも、ああなのか?」

「…はい、お恥ずかしい限りです」

「それだけ、仲が良い証拠だろ」

「ふふ、それもそうですね」

セイとソウカは、追いかけっこする3人を、笑いながら見守っていた





しおりを挟む
感想 64

あなたにおすすめの小説

D○ZNとY○UTUBEとウ○イレでしかサッカーを知らない俺が女子エルフ代表の監督に就任した訳だが

米俵猫太朗
ファンタジー
ただのサッカーマニアである青年ショーキチはひょんな事から異世界へ転移してしまう。 その世界では女性だけが行うサッカーに似た球技「サッカードウ」が普及しており、折りしもエルフ女子がミノタウロス女子に蹂躙されようとしているところであった。 更衣室に乱入してしまった縁からエルフ女子代表を率いる事になった青年は、秘策「Tバック」と「トップレス」戦術を授け戦いに挑む。 果たしてエルフチームはミノタウロスチームに打ち勝ち、敗者に課される謎の儀式「センシャ」を回避できるのか!? この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて

ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記  大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。 それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。  生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、 まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。  しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。 無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。 これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?  依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、 いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。 誰かこの悪循環、何とかして! まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて

前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります

京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。 なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。 今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。 しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。 今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。 とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

幼女エルフの自由旅

たまち。
ファンタジー
突然見知らぬ土地にいた私、生駒 縁-イコマ ユカリ- どうやら地球とは違う星にある地は身体に合わず、数日待たずして死んでしまった 自称神が言うにはエルフに生まれ変えてくれるらしいが…… 私の本当の記憶って? ちょっと言ってる意味が分からないんですけど 次々と湧いて出てくる問題をちょっぴり……だいぶ思考回路のズレた幼女エルフが何となく捌いていく ※題名、内容紹介変更しました 《旧題:エルフの虹人はGの価値を求む》 ※文章修正しています。

死んでないのに異世界に転生させられた

三日月コウヤ
ファンタジー
今村大河(いまむらたいが)は中学3年生になった日に神から丁寧な説明とチート能力を貰う…事はなく勝手な神の個人的な事情に巻き込まれて異世界へと行く羽目になった。しかし転生されて早々に死にかけて、与えられたスキルによっても苦労させられるのであった。 なんでも出来るスキル(確定で出来るとは言ってない) *冒険者になるまでと本格的に冒険者活動を始めるまで、メインヒロインの登場などが結構後の方になります。それら含めて全体的にストーリーの進行速度がかなり遅いですがご了承ください。 *カクヨム、アルファポリスでも投降しております

処理中です...