異世界転生漫遊記

しょう

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トーカス王国

128話 人類至上主義が生れた理由

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「ハァッハァッハァッハァッハァッ」

「…ガイト体力無さ過ぎ」

「仕方ない、ガイトはもう齢なんだ」

逃げるミーシャとロストを追い掛けていたガイトは、息を切らして、地面に倒れていた

「ハァッハァッ、何が齢だ、ハァッハァッ、ふざけんな!ハァッハァッハァッ、同い年だろ!ハァッハァッ」

「そうなのか?」

「はい、私達4人は、幼馴染なんです」

「へぇ~そうなのか…なら出身は何処なんだ?」

「トーカス王国の王都の近くの村です」

「王都の近くか…なら聞きたいんだけど、トーカス王国が、人類至上主義って本当か?」

「「「っ!」」」

「…本当だ」

「ん?聞いたらまずかったか?」

顔色が変わった4人を見て、セイが疑問に思っていると、ガイトが身体を起こして、セイに説明をし始めた

「…いや、トーカスに来る奴は、全員が聞いてくる話だ」

「なら、どうして顔色が変わった?」

「余り、大きな声で言えんが、人類至上主義なんて、王族と貴族しか、本気で思ってないんだよ」

「そうなのか?俺は平民にも、同じ考えの奴がいると思ってたけど」

「ああ、居るには居るが、そんな考えの奴は、トーカスじゃぁ、長生き出来ないんだよ」

「…まさか、平民達に殺されるのか?」

「ああ、貴族達と同じと見做されて、貴族達への、不満の捌け口にされるんだよ」

「…まぁそうなるよな」

「俺達は、貴族への不満で、殺された奴を見たことあるが、殺す奴も、貴族と同じだと思ってるだよ」

「それは、俺も同意見だ…なんか嫌な事を聞いたな、悪かった」

「いいんだ、トーカス出身だと言うと、皆同じ事を聞くからな」

「それにしても、人類至上主義かぁ、馬鹿じゃねって思うな?」

「あっはははは、俺も馬鹿だと思うぜ」

「「ふふ、私も」」「俺も」

セイの気持ちを聞き、4人は笑いながら同意した

「それにしても、何で人類至上主義なんか産まれたんだ?」

「トーカスの王族と貴族は、人類こそが国を作った種族だって、本気で思ってるからだ」

「はぁ?馬鹿じゃねぇの?…確かに人類は、世界で初めて国を作った種族だけど、建国には、獣人、エルフ、ドワーフ、ドラグニュート、鬼族が手伝ってるんだぞ?」

「「「「っ!そうなの!」」か!」」

「ああ」

セイは、人類至上主義が産まれた理由を聞き、心底馬鹿らしいと思った

「何でセイは知ってるんだ?」

「記録を読んだからだ」

「…その記録は何処にあるんだ?」

「冥王様の城」

「「「「えっ…冥王様?」」」」

「冥王様の城には、歴史が記された本が、何百冊も図書室にあるんだよ」

「…セイはそれを読んだのか?」

「暇潰しに読んでみたら、結構面白くてな、殆ど読み終えてるぞ」

「…セイって何者?」

「俺か?ただの強いハンターだ」

「「「「絶対に嘘!」」」だ!」

「冥王様に会える奴が、ただのハンターな訳がない!」

「強ければ会えるさ、ガイト達も、行ってみたら分かるよ」

「行けるか!あそこの魔物達が、どれだけ強いと思ってるだよ!」

「いや、グリーンバードとしか、戦って無いから知らないけど」

「なっ!よくそれで、魔物の領域を超えることが出来たな!」

「まさかセイさんは、空から領域を抜けたんですか?」

「最初以外は空から抜けたな」

「なら、グリーンバードは、最初の時に戦ったのか?」

「違うぞ、最初は魔物を、避け続けただけだ、グリーンバードは、帰る途中に襲われたから、戦っただけだ」

「「「「・・・・・・・・」」」」

「…やっぱり、ただの強いハンターじゃないだろ!」

「まぁ、そんな事より、そろそろ入国審査の順番だぞ」

「そんな事って…」

「ほら、早く審査受けてこいよ」

「はぁ、仕方ない、お前ら行くぞ」

「「「…分かった」」」

4人は、セイの事が気になりつつ、入国審査を受ける為に、検問所の中に入って行った




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