異世界転生漫遊記

しょう

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冥王の領域

125話 最初に会いに行く王

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「セイ!次は蟷螂だよ!」

「分かってる!【聖剣一聖】!」

「坊!次は鳥だよ!どの鳥が出るかは、分からないからね!」

「分かっておる!…鳩か!【聖火】!」

女性の魔獣を、人に戻してから1週間が経った、セイ達は魔獣の特徴を知る為に、毎日魔獣を人に戻していた

「…こっちは終おわったよ!次の人連れて来て!」

「儂の方もじゃ!次の者を連れて来るんじゃ!」

「冥王様、セイ様、暫くお待ち下さい、マーサ様は、レイ様の食事に行きました」

「なら、この間に、使った魔力を回復させておくよ」

「そうじゃな、儂も魔力を回復させておかのぅ」

セイと冥王は、地面に座り、魔力を回復させ始めた

「…それにしても、鳥の場合は、かなり面倒だね」

「飛ぶ事が出来ん鳥なら簡単なのじゃが、いきなり空に飛ぶ鳥もおるからのぅ」

「そうですね、私も見ていて、鳥と昆虫が出る時が、1番気を使うと思います」

「昆虫かぁ~結構強いんだよね」

「昆虫の魔物もそうじゃが、昆虫は大きくなるだけで、かなり強くなるからのぅ」

「俺はまだ、昆虫の魔物に、会ったこと無いけど、そんなに強いの?」

「かなり強いですよ、特にグリーンマンティスは、セイ様の【風斬】と【風剣一風】に近い魔法を使いますから」

「マジかぁ、やっぱり昆虫系の魔物は、倒すのが大変そうだなぁ」

「それに昆虫系の魔物は、殆どが空を飛ぶからのぅ」

「空かぁ、戦うの面倒だなぁ」

「セイ様は【魔足】を使えますから、空は大丈夫ですよ」

「まぁ、空は【魔足】で何とか出来るけど…確か昆虫系の魔物が多いのって、林王の領域だよね?」

「そうじゃぞ、寧ろ林王の領域は昆虫の魔物しかおらん」

「マジかぁ、最初は林王に会いに行こうと思ってたけど、それを聞くと、行きたくなくなるよ」

「なんじゃ、セイは、最初に林王に会うつもりじゃったのか?」

「林王は元エルフだから、1番協力してくれそうだし、他の魔獣の王よりは、会いやすいかなって思ってるだよ」

「そうですね、林王なら、セイ様の話を、聞いて下ださると思います」

「だけど、昆虫の魔物が、うじゃうじゃいる所は行きたくないね」

「セイ様は昆虫が苦手なんですか?」

「1匹、2匹なら平気なんだけど、、何十匹の昆虫が、一片に来ると、ぞわってするんだよね」

「儂でも何十匹の昆虫は、ぞわっとするのぅ」

「私もですよ」

「じゃが、林王には早めに会いに行った方がよいのぅ」

「そうですね、林王とエルフの協力があれば、少しは聖魔法の使い手が増えますから」

「はぁ…なら、最初は林王に会いに行くしかないよね」

「それがいいのぅ」

「セイ様!坊!マーサ様が戻って来たから、続きをやるよ!」

「「分かったよ!」ぞ!」

セイと冥王は、グロリアに呼ばれ、魔獣を人に戻しに、マーサ達の下へ向かった


~2週間後~
セイは朝から、レイを抱っこしながら、城の中を歩いていた

「レイ、父様はお前に会うために、出来るだけ早く、帰って来るからなぁ」

「あぅ~、あ~う~」

「おお!そうか!レイも一緒に行きたいか!」

「そんな事を、レイが言うわけ無いでしょ!レイはマーサちゃんと私の傍が良いのよ!」

「あ~あぅ~あ~」

「ほら、レイもそう言ってるわ!」

「あぅ~あ~う~あ~」

「いや、レイは俺の傍がいいって言ってるね!」

「そんな事はないわ!私とマーサちゃんの傍がいいって言ってるのよ!」

「「「「(いや、ただ言葉に反応しているだけかと)」」」」

セイとセナのやり取りを聞いていた、メイドや執事達は、どちらも違うと思っていた

セイとセナは、レイを抱っこしたまま、城の門まで向かった

門の前には、セバス、サラ、マイカ、サーシャ、マーサ、グロリア、グリモアが待っていた

「それで、セイはまず林王に会いに行くのじゃな?」

「昆虫は嫌だけど、それが1番いいと思うからね」

「林王に会ったら一度帰って来るんでしょ?」

「林王との話が、どうなるか分からないけど、取り敢えず一度帰ってくるよ」

「そう、なら早めに帰って来るのよ」

「当たり前だよ、レイにも早く会いたいしね」

「ふふ、そうね、レイに会う為に早く、林王の説得を終わらせなさい」

「ああ、早く終わらせるよ…シスター、レイを」

「ええ、おいでレイ」

「あぅ~あ~」

「よし!なら行ってくる!」

「「「「「「「「行ってらっしゃい!」」」」」ませ!」」」

セイはマーサにレイを渡し、【魔足】を使い、もうスピードで出発した

「ほっほっほ、セイの【魔足】は、儂より早のぅ」

「セイ様は、膨大な魔力を、繊細にコントロールしてますから、【魔技】1つとっても強力ですから」

「レイ、貴方も努力すれば、いつか、あれぐらいの魔法師になれるのよ」

「あぅ~!あ~!」

レイは遠ざかる父の背中を、見えなくなるまで、ずっと見ていた



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