91 / 270
冥王の領域
85話 セイ達の寿命
しおりを挟むセイとセナの言い合いは、マイカ達が止めたお陰で終わり
マイカ達に、何故言い合いになったかを、サーシャが教えた
「それなら、私も建国は賛成です」
「「私も」」
「だから、俺は嫌だって言ってるの!」
「しかし、セイ様が亡くなった後の事も考えると、建国はいい案だと思います」
「そうよね!」
「でも!やる気がない俺より、やる気がある奴がするべきだよ!」
「ですが、セイ様の子孫にやる気がある子が、産まれてくるとは、限りません」
「なら、建国はしなくていいじゃん!」
「いえ、最初から王族として、育てて行けば、王になる子が必ず生まれます」
「そうよ!最初から王族なら問題ないのよ!」
「勘弁してよ、俺は縛られるのが嫌だから、ハービス王家とも、縁を切ってるんだよ」
「セイ様は、国王になっても、好きなように生きていいのですよ?」
「だけど、国王になったら、好きなように生きれないだろ?」
「いえ、多分大丈夫ですよ」
「そうね」
「どうしてです?」
「簡単よ、セイの代わりに全てをやってくれる方がいるもの」
「そんな方がいるの?」
「確かにいるけど…俺がやる気ないんだよね~」
セイがセナ達に説得され、建国を渋っていると、ルージュがいきなり土下座して、セイに頼み始めた
「セイ様、全てのエルフを代表してお願いします、どうか今一度ハーデス王国を建国してくだい」
「っ・・・・・・・・・・・・」
「ルージュさんが、ここまでして、頼んでるのよ?エルフの悲願を叶えてあげなさいよ」
「っあぁ゙~もう分かったよ!建国すればいいでしょ!」
「本当ですか!」
「でも、旅が終わったらだよ!」
「それで充分です」
「もう!何で俺なんだよ!母様が建国すればいい…っそうだよ、母様が建国すればいいんだよ!」
「えっ!私?」
「だって!母様もハーデス家の一族でしょ!なら母様でもいいわけだ!」
「確かにセナ様は、元王妃ですから、王族の仕事もよく理解しています」
「ちょ!嫌よ!私はやらないわよ!」
「何で!母様は建国に賛成だったでしょ!なら母様が女王になればいいんだよ!」
「そうですよ、セナ様ならできますよ」
「だから、嫌なのよ!ようやく王妃の責務から、解放されたのに、何で次は女王の責務をやらなきゃいけないのよ!」
「「「「…ええ~!」」」」
「なら、俺だって王の責務をやりたくないよ!」
「セイは、若いからいいのよ!」
「母様も魔法師なんだから、長生きするでしょ!孫が王位を継げるまでは、できるはずだよ!」
「そんな長く女王なんて嫌よ!セイこそ、長生きするんだから、次の王が育つまで、国王ができるでしょ!」
「それこそ長すぎるよ!セバスさんが言ってたけど、俺は200歳までは生きるって、言われてるんだよ!」
「私も、150歳までは、生きるって言われてるのよ!」
「「「「「えっ…」」」」」
「待ってください!2人共そんなにも、長生きするんですか?」
「「そうよ」だよ」
「そんなに生きられると、何故分かるのですか?」
「あら?皆は知らないの?」
「何をですか?」
「魔法師は、長生きする人が多いんだよ、確か魔素の浸透率が高い人ほど、長生きするはずだよ」
「なら、マーサさんとサラちゃんも」
「シスターは140歳、サラは170歳までは、生きていけるはずだよ」
「「嘘…」」
「それに、エルフやドラグニュートの魔法師は、おおよそ種族の倍の時間を生きるはずだよ」
「なら、私達は」
「まあ、エルフなら2000年は生きるね」
「そんなに生きた、エルフを聞いたことがありません」
「エルフの魔法師は800歳ぐらいになると、魔獣達の下で暮らし始めるのよ」
「初めて知りました」
「それに、俺は200歳って言ったけど、今まで俺程の、魔素の浸透率はいなかったらしいから、どれだけ生きるかは、わからないんだよね」
「なら、セイが王様になればいいよ」
「は?サラ!お前いきなり何を!」
「だって、セイが王様になれば、速い内に王位を譲って、見守り続けることができるでしょ?」
「そうよ!それでいきましょう!」
「母様でもできるでしょ!」
「なら、セイとセナ様の2人で見守り続ければいいよ」
「えっ!私も?」
「そうすれば、平等でしょ?」
「はぁ~、仕方ないわね、それでいきましょ、わかっわねセイ」
「はぁ~、分かったよ、くそっ、何で俺が国王に…」
「「「(似た者、親子ね)」」」
103
お気に入りに追加
1,224
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
料理の腕が実力主義の世界に転生した(仮)
三園 七詩
ファンタジー
りこは気がつくと森の中にいた。
なぜ自分がそこにいたのか、ここが何処なのか何も覚えていなかった。
覚えているのは自分が「りこ」と言う名前だと言うこととと自分がいたのはこんな森では無いと言うことだけ。
他の記憶はぽっかりと抜けていた。
とりあえず誰か人がいるところに…と動こうとすると自分の体が小さいことに気がついた。
「あれ?自分ってこんなに小さかったっけ?」
思い出そうとするが頭が痛くなりそれ以上考えるなと言われているようだった。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
錆びた剣(鈴木さん)と少年
へたまろ
ファンタジー
鈴木は気が付いたら剣だった。
誰にも気づかれず何十年……いや、何百年土の中に。
そこに、偶然通りかかった不運な少年ニコに拾われて、異世界で諸国漫遊の旅に。
剣になった鈴木が、気弱なニコに憑依してあれこれする話です。
そして、鈴木はなんと! 斬った相手の血からスキルを習得する魔剣だった。
チートキタコレ!
いや、錆びた鉄のような剣ですが
ちょっとアレな性格で、愉快な鈴木。
不幸な生い立ちで、対人恐怖症発症中のニコ。
凸凹コンビの珍道中。
お楽しみください。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる