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ハンター生活
54話 買い取りと仕込み
しおりを挟むセイとサラは、山から王都に帰ってきた
「ふぅ~やっと着いた」
「やっぱり、魔物がある分帰りは時間がかかるね」
「近い内に馬を買いに行こうよ」
「賛成!馬がいれば行きと帰りの心配はなくなるもの」
セイとサラはハンターギルドに着くまでの間、どんな馬がいいか話し合い続けた
「じゃぁ、俺が受付に行くから、サラは待っていて」
「分かった」
セイはハンターギルドに入って行った
「うん?余り臭くない!でも何人か臭い!駄目だ全体が臭く無くなると、臭い人がより臭く感じる!」
「「「「「分かる!」」」」」
「はぁ、女性職員が可哀想だな」
「「「分かる!」」」
「まあ前よりはマシかな」
セイはそう言うと受付に並び始めた
「あれ?マスターまだ受付やってるの?」
「ああ、前よりは働いてもいいってやつが増えたんだが、逆に揉め事も増えたから俺が受付に居ることになったんだよ」
「うわ、可哀想だな」
「いや、国王陛下よりはマシさ」
「うん?ああ、昨日はマスターもその場にいたんだ」
「お前の事を陛下に知らせに行ったからな」
「知らせなくてもよかったのに」
「そんなことできるわけないだろう」
「でも、マスターなら俺の気持ちわかるだろ?」
「あれは国王以前に夫としての間違えだったな」
「だろ、俺は母様が許すなら、関わることぐらい許す気があったんだよ、なのにあのざまでしょ?」
「そうだな…あれを見ると俺はまだ夫として大丈夫かと考えたな」
「マスター結婚してたんだ」
「まあな、それより今日どうした?」
「解体場の許可頼むよ」
「分かった」
セイは許可を貰いサラの元に戻った
「許可貰ってきたぞ」
「何で毎回許可がいるの?」
「仕方ないさ、昔不正した馬鹿がいたんだから」
「本当に迷惑なやつがいたもんね」
「そうだな」
2人は解体場に行き、職員にホワイトバードを解体してもらった
「解体したホワイトバードはどれだけ売りますか?」
「そうだな、卵ともも肉を4キロ以外、全部売るよ」
「分かりました、では切り分けている間に代金を支払います」
「分かった」
「まず羽根が金貨26枚、肉が全部で金貨48枚、合計で金貨74枚です」
「分かりました」
セイは金貨を数えてから、サラと共に家に帰って行った
「「ただいま」」
「「おかえりなさい」」
「はいこれ、お肉と卵ね」
「あら、ホワイトバードのお肉と卵じゃない」
「今日は山に行ってきたんだ」
「そうなのね、なら夕飯はそのお肉と卵を使いましょ」
「なら俺が、唐揚げを作るよ」
「唐揚げ?」
「前世の料理だよ」
「あらそれは楽しみね」
「美味しいから楽しみにしていて」
「分かったわ」
それからセイは、調理場で唐揚げの仕込みをし始めた
「さてまずは…」
「セイ様、お手伝いします」
「サーシャさん、なら頼むよ」
「はい、では何からしましょう?」
「なら、肉を一口サイズより大きめに切ってらえる?」
「分かりました」
サーシャが肉を切っているあいだに、セイは味付け用のタレを作り始めた
「(塩唐揚げは、塩、酒、ニンニク、砂糖、生姜、胡椒だな、もう一つは、醤油、生姜、酒、ニンニク、胡椒だな)」
「セイ様、切り終わりました」
「なら、油の準備をお願い」
「油ですか?」
「そう植物油があるでしょ、それを鍋にいっぱい入れておいて」
「分かりました」
セイは、切られた肉をタレの中に入れ、味を染み込ませているあいだに他の準備をし始めた
「(後は片栗粉につけて揚げるだけだから、その間に玉子焼きでも作るか)」
セイは、卵を取り出し、玉子焼きを作り始めた
「(この卵、前世で見たダチョウの卵より大きいな、これじゃでき過ぎるから、玉子焼きは5個にして、残りをプリンにするか)」
セイは卵を割るために魔法を使った
「【風斬】、よし切れたな、後は軽く混ぜて玉子焼き用に…よしこんなもんだろ」
セイは分けた卵で玉子焼きを作り始めた
「丸いフライパンだが、まあできるしいいか、これに卵を薄く入れて巻いていくっと、これを何回も繰り返して……できた」
「セイ様、それは?」
「玉子焼きだよ、巻くことで何層にもなっているから、オムレツとは違った食感になるんだ」
「そうなのですか、今度私もやってみます」
「本当は四角のフライパンで作るんだけどね」
「今度鍛冶師に頼んで作って貰います」
「ならその時やり方を教えてあげる」
「よろしくお願いします、それで残った卵はどうするのですか?」
「それはプリンにするよ」
「プリンですか?」
「デザートだよ」
「デザートですか!楽しみです」
「美味しいから、楽しみにしていていいよ」
「はい!」
「(よしこれで玉子焼きは終わりっと、残った卵はよく溶いて、牛乳と砂糖を入れてオーブンで焼くだけだな)」
セイは、プリンを焼いている間に、カラメルソースを作り、できたプリンにかけて完成させた
「よし、後は肉を揚げるだけだな、味を染み込ませた肉に片栗粉をつけて、油にいれる!」
セイは全ての肉を揚げ一度取り出した、そして火を強めてからもう一度揚げ始めた
「セイ様、何故もう一度入れ直したのですか?」
「これは2度揚げだよ、低温で火を通してから高温で揚げることで、表面をカリッとさせるんだ」
「なるほど、勉強になります」
「よしできた!」
「後は私がやります」
「なら頼もうかな、盛り付けにレモンはつけといてね」
「分かりました、ではリビングでお待ち下さい」
そうしてセイは調理場を出て行った
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