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ブルトカール編
39、忠誠を誓われました
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「だからさ、黒い翼の獣人族は悪魔族に捕まったらしいよ」
「えーほんとに? でも悪魔族に捕まったら、もう国に帰ってこれないかもなぁ」
「悪魔族って獣人族に興味ないから、どんな扱いされるか恐ろしいね」
ベルゼブブたちが数日前から流している、珍しい獣人族の噂はさまざまな尾ひれをつけて広がっていた。
努力の甲斐があり、首都メイリルは黒い翼の獣人族の噂で持ちきりだ。ここまで広がれば、貴族たちの耳にも入るだろう。エサを美味しくみせるためのスパイスだ。
ベリアルとグレシルは姿を隠しながら、噂の広まり具合を確認していた。路地裏でそっと魔力を解除する。
「ふーん、こんなもんかな」
「そうですね、だいぶいい感じっぽいですね。ベリアルさま、そろそろベルゼブブさまと合流しますか?」
「そうね、合流して宿屋に戻ろうか」
「ベリアル、グレシル」
路地裏の奥に振り返れば、そこにはベルゼブブとアスモデウスの姿があった。お互いに合流するつもりだったらしい。
「そちらはどうであった?」
「いい感じに仕上がってるわ」
「アスモデウスさまは、貴族のお屋敷見てきたんですよね?」
「えぇ、ターゲットまで届いたのを確認したわ。ふふふ、楽しみねぇ」
「ククク……これで間違いなく釣れるであろう」
ニヤリと笑う美女四人は、それはそれは恐ろしい空気をかもし出していた。
***
レオンとノエルは、城の裏口から出てくるところだった。仮面は返してもらえたので、捕まる前と同じ格好になっている。ノエルは頭に角をつけて悪魔族のふりをしていた。
「じゃぁ、レオン、サクッと奴隷たちを買い取ってきてくれる? くれぐれも奴隷商人に攻撃しないでね」
「わかった。任せとけ」
(若干不安が残るけど……奴隷契約は本人じゃないとできないし、僕もまだやることあるから……仕方ないか)
「じゃぁ、さっき話した通り、奴隷商人は上手く言いくるめてよ。僕は先に宿屋に戻ってるから」
「わかった、また後でな!」
(本当に……大丈夫かな)
すごく軽いノリで去っていくレオンに、ノエルは過去の記憶が押しよせる。ざわざわと不安が胸をよぎるが、とりあえず計画を進めることにした。
俺は一週間前に訪れた、奴隷商人の家の前にいた。事前にルディから金貨を受け取って、準備万端だ。ちなみに、この時にちゃんとルディには謝った。そういうの、大事だからな。
それから、念のためノエルに言われたことを、胸の中で繰り返している。
攻撃しない。牢屋からは上司が出してくれた。どうやったのかはわからない。上司は怖いんだ。上司に言われて買いに来た。
つまり、上司とはノエルのことだ。嘘は言わないから、誤魔化しやすい。こういうことが苦手な俺でも大丈夫なように、ノエルが教えてくれた。うん、イケそうな気がするな?
「げっ!! お、お前は! 何でここにいるんだ!?」
目の前には、顔を青くした奴隷商人がいた。
あ、突撃する前に見つかっちゃった。まぁ、ちょうどいいや。
「あぁ、牢屋からは(元)上司が出してくれたんだよ。(内緒でいろいろ)悪さしたから、めちゃくちゃ怒られたけど」
「は? ……もしかして、上司って……」
奴隷商人は先日案内した、悪魔族を思い出していた。
(ずっとニコニコしてたのに、あの底知れない仄暗さは普通じゃなかった。ドルイトス伯爵なんて、可愛いもんだ。もしかして、アイツが悪魔族の大魔王だったのか? そうか私を攻撃して、騎士に引き渡そうとしたのを怒ったんだな)
「とにかくさ、その(元)上司から奴隷を全員買ってくるように言われてるんだよ。この前と同じ条件で頼めるか?」
「ふん、それなら仕方ない。売ってやる」
おおー! やった! ノエルはやっぱりすごいなぁ。なんかコイツの態度デカイけど……まぁ、いいか。あとは、ちょっとの間だけ怒って攻撃しないように注意だな。
俺と奴隷商人は裏庭に行って、奴隷売買の契約をする。
ひとりひとり順番に首輪の登録を、俺のものにしていった。登録は上司でなくてよいかと聞かれたけど、「俺で登録しろと言われてる」で納得してくれた。ちょっと一瞬、焦った。
「これで全員だな?」
「あぁ、この雑種のガキどもで最後だ」
この前見かけた、子供の獣人族だ。やっぱりキラキラした瞳で見られてるのは、気のせいか?
「主人様……お待ちしてました」
「やっと会えましたね! 主人さま」
「あぁ……そうだな」
我慢だ、我慢。もうすぐ自由にしてやれるからな。そうしたら、こんな呼び方を強要されなくていいんだからな。
俺はふたりの隷属の首輪に触れて、契約の言葉を読み上げた。
「我が主人と認め、その命に従えよ。主従の契約」
首輪は赤く光って、数秒後には首輪自体が赤い色に変化した。これで、奴隷契約の完了だ。約束通り金貨を奴隷商人に渡す。
契約した人たちは、一旦俺の城でゆっくりと心と身体を癒してもらうことにした。「城の中で自由に過ごせ」と命令してから、魔力通話でルディにたくす。奴隷商人の家を出たところで「主人様」と声をかけられた。
「あれ? お前たち、城に行かなかったのか?」
最後に契約した、変わった髪色の子供たちだ。ふたりとも、膝をついてまたしてもキラキラした目で見上げてくる。
「主人様、オレはライルといいます。勝手をしてすみません、どうかオレたちもお共させてもらえませんか?」
「ボクはアシェルです! 唯一の主人さまとして契約したので、離れたくないんです! お願いします!」
「……うん? 主従の契約はしたけど、無理しなくていいんだぞ?」
たしかに奴隷として契約しているけど、そもそも自由にするために主人になっただけだからな。そんな強要なんてしたくない。
「違います! いえ、貴方様なら奴隷としての契約も嬉しかったですが、獣人族の生涯唯一の主人様として、勝手ながら契約させていただきました」
「………………は? え、なにその『生涯唯一』とか」
あどけなさ残る子供から、やたら重々しい単語が出てきたな? なんか嫌な予感しかしないんだけど……。
レオンはふたりのキラキラした瞳を、見つめるしかできなかった。
「えーほんとに? でも悪魔族に捕まったら、もう国に帰ってこれないかもなぁ」
「悪魔族って獣人族に興味ないから、どんな扱いされるか恐ろしいね」
ベルゼブブたちが数日前から流している、珍しい獣人族の噂はさまざまな尾ひれをつけて広がっていた。
努力の甲斐があり、首都メイリルは黒い翼の獣人族の噂で持ちきりだ。ここまで広がれば、貴族たちの耳にも入るだろう。エサを美味しくみせるためのスパイスだ。
ベリアルとグレシルは姿を隠しながら、噂の広まり具合を確認していた。路地裏でそっと魔力を解除する。
「ふーん、こんなもんかな」
「そうですね、だいぶいい感じっぽいですね。ベリアルさま、そろそろベルゼブブさまと合流しますか?」
「そうね、合流して宿屋に戻ろうか」
「ベリアル、グレシル」
路地裏の奥に振り返れば、そこにはベルゼブブとアスモデウスの姿があった。お互いに合流するつもりだったらしい。
「そちらはどうであった?」
「いい感じに仕上がってるわ」
「アスモデウスさまは、貴族のお屋敷見てきたんですよね?」
「えぇ、ターゲットまで届いたのを確認したわ。ふふふ、楽しみねぇ」
「ククク……これで間違いなく釣れるであろう」
ニヤリと笑う美女四人は、それはそれは恐ろしい空気をかもし出していた。
***
レオンとノエルは、城の裏口から出てくるところだった。仮面は返してもらえたので、捕まる前と同じ格好になっている。ノエルは頭に角をつけて悪魔族のふりをしていた。
「じゃぁ、レオン、サクッと奴隷たちを買い取ってきてくれる? くれぐれも奴隷商人に攻撃しないでね」
「わかった。任せとけ」
(若干不安が残るけど……奴隷契約は本人じゃないとできないし、僕もまだやることあるから……仕方ないか)
「じゃぁ、さっき話した通り、奴隷商人は上手く言いくるめてよ。僕は先に宿屋に戻ってるから」
「わかった、また後でな!」
(本当に……大丈夫かな)
すごく軽いノリで去っていくレオンに、ノエルは過去の記憶が押しよせる。ざわざわと不安が胸をよぎるが、とりあえず計画を進めることにした。
俺は一週間前に訪れた、奴隷商人の家の前にいた。事前にルディから金貨を受け取って、準備万端だ。ちなみに、この時にちゃんとルディには謝った。そういうの、大事だからな。
それから、念のためノエルに言われたことを、胸の中で繰り返している。
攻撃しない。牢屋からは上司が出してくれた。どうやったのかはわからない。上司は怖いんだ。上司に言われて買いに来た。
つまり、上司とはノエルのことだ。嘘は言わないから、誤魔化しやすい。こういうことが苦手な俺でも大丈夫なように、ノエルが教えてくれた。うん、イケそうな気がするな?
「げっ!! お、お前は! 何でここにいるんだ!?」
目の前には、顔を青くした奴隷商人がいた。
あ、突撃する前に見つかっちゃった。まぁ、ちょうどいいや。
「あぁ、牢屋からは(元)上司が出してくれたんだよ。(内緒でいろいろ)悪さしたから、めちゃくちゃ怒られたけど」
「は? ……もしかして、上司って……」
奴隷商人は先日案内した、悪魔族を思い出していた。
(ずっとニコニコしてたのに、あの底知れない仄暗さは普通じゃなかった。ドルイトス伯爵なんて、可愛いもんだ。もしかして、アイツが悪魔族の大魔王だったのか? そうか私を攻撃して、騎士に引き渡そうとしたのを怒ったんだな)
「とにかくさ、その(元)上司から奴隷を全員買ってくるように言われてるんだよ。この前と同じ条件で頼めるか?」
「ふん、それなら仕方ない。売ってやる」
おおー! やった! ノエルはやっぱりすごいなぁ。なんかコイツの態度デカイけど……まぁ、いいか。あとは、ちょっとの間だけ怒って攻撃しないように注意だな。
俺と奴隷商人は裏庭に行って、奴隷売買の契約をする。
ひとりひとり順番に首輪の登録を、俺のものにしていった。登録は上司でなくてよいかと聞かれたけど、「俺で登録しろと言われてる」で納得してくれた。ちょっと一瞬、焦った。
「これで全員だな?」
「あぁ、この雑種のガキどもで最後だ」
この前見かけた、子供の獣人族だ。やっぱりキラキラした瞳で見られてるのは、気のせいか?
「主人様……お待ちしてました」
「やっと会えましたね! 主人さま」
「あぁ……そうだな」
我慢だ、我慢。もうすぐ自由にしてやれるからな。そうしたら、こんな呼び方を強要されなくていいんだからな。
俺はふたりの隷属の首輪に触れて、契約の言葉を読み上げた。
「我が主人と認め、その命に従えよ。主従の契約」
首輪は赤く光って、数秒後には首輪自体が赤い色に変化した。これで、奴隷契約の完了だ。約束通り金貨を奴隷商人に渡す。
契約した人たちは、一旦俺の城でゆっくりと心と身体を癒してもらうことにした。「城の中で自由に過ごせ」と命令してから、魔力通話でルディにたくす。奴隷商人の家を出たところで「主人様」と声をかけられた。
「あれ? お前たち、城に行かなかったのか?」
最後に契約した、変わった髪色の子供たちだ。ふたりとも、膝をついてまたしてもキラキラした目で見上げてくる。
「主人様、オレはライルといいます。勝手をしてすみません、どうかオレたちもお共させてもらえませんか?」
「ボクはアシェルです! 唯一の主人さまとして契約したので、離れたくないんです! お願いします!」
「……うん? 主従の契約はしたけど、無理しなくていいんだぞ?」
たしかに奴隷として契約しているけど、そもそも自由にするために主人になっただけだからな。そんな強要なんてしたくない。
「違います! いえ、貴方様なら奴隷としての契約も嬉しかったですが、獣人族の生涯唯一の主人様として、勝手ながら契約させていただきました」
「………………は? え、なにその『生涯唯一』とか」
あどけなさ残る子供から、やたら重々しい単語が出てきたな? なんか嫌な予感しかしないんだけど……。
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