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ヴェルメリオ編
28、心のままに
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目指すは変態伯爵の屋敷だ。六枚の翼を操り、空を飛んでいく。直線距離で飛んだので、すぐに屋敷の上空に着いた。
あれ、攻撃とかどうしたらいいのかな。泉の時みたいに、祈ればいいのかな?
試しに屋敷の敷地にある大木に向けて、攻撃したいと祈ってみる。すると、一瞬で自分の使える力や使い方が、頭の中に流れ込んできた。
「やってみるか……」
屋敷の敷地内に転がるように着地すると、警備中の騎士たちが駆けつけてくる。俺を捕まえにきたみたいだ。
さっき理解したばかりの力を使ってみた。
バチバチッと大きな音がして、俺の手から出た紫の雷が、さっきの大木を真っ黒焦げにした。
「ヤバ……これ、調整しないとノエルが危ないな」
騎士たちはビックリして固まっていた。その隙に雷を放ちまくって、調整の仕方を覚えた。屋敷の至る所に当たって、住めないくらい壊れてるけど仕方ない。
…………半分ワザとなのは、内緒にしよう。
そして伯爵の部屋に向かって飛び立った。
ノエルは多分、そこにいる。さっきから胸がザワザワして気持ち悪い。
窓ガラスに身体ごと突っ込んで、伯爵の部屋に直接侵入した。パキパキと砕けたガラスを踏みつける音が、室内にひびく。所々血が出てたけど、気にならなかった。
「ノエルから離れろ、変態クソ野郎」
ゆらりと紫の瞳が光る。掌からは昂ぶる感情と共に、紫雷がもれでていた。
「なっ! なんだ、貴様は!! こ、こ、ここは伯爵である、私の寝室だぞ!!」
変態の後ろにいるノエルは、大きな瞳をさらに見開いて、口をパクパクしていた。手には酒瓶を持っていて、変なことをされた様子はなかった。
あー、よかった! 無事だったみたいだ。でも、この変態クソ野郎は絶対許さない。ノエルを傷つけようとしていたんだからな!
「ノエルは俺が連れて帰る。もう手を出すな」
「うん? 貴様は……そうか、ノエルの兄か! ふん、残念だったな。このノエルはすでに私と契約を済ませておるのだ! もう、私のものだ!」
「契約……?」
「そうだ! ここに契約書あるのだから、何を言ってもムダだ!!」
変態クソ野郎の左手には、しっかりと契約書が握られている。俺はその契約書めがけて、紫雷を放った。
かなり集中したから見事に当たって、契約書は燃え尽きた。外れてノエルが怪我したら意味ないもんな。
「契約書なんてどこにあるんだよ?」
「なっ! なっ! 貴様! なんて事を……!!」
「それ以上動いたら、雷でお前を焼き尽くす」
「ひやぁっ!!」
足元に紫雷を落としてやったら、変態クソ野郎はそれから動かなくなった。なんとなく、コントロールのコツも掴んできたみたいだ。
はー、スッキリだ。これでノエルを連れて帰れば、いつもの生活に戻れる。
「ノエル! お前なんでこんな無茶するんだよ!」
駆け寄ったノエルに声をかけるけど、無言で空のグラスに酒を注ぎはじめた。
「ノエル? なぁ、もう帰ろう?」
「……レオンに酷いことしようとしたでしょ、コイツ」
「あ、あぁ、でも、もういいよ。ノエルが無事なら後はなんでもいいから……」
「何言ってるの? レオンの敵は僕の敵だよ? だから黙っててくれる?」
「……はい」
それはそれはキレイな天使の笑顔で、ノエルは酒をついだグラスに何やら薬品をドボドボ入れていた。ていうか、ノエルには何も言ってないのに、なんで知ってるんだろ?
「伯爵様、お酒のお代わりです。ぜんぶ飲み干してください」
「……はぁ? さ、酒など、いまは……」
「レオン」
俺はあうんの呼吸で、変態クソ野郎の足元に二発の紫雷を落とした。変な匂いがして、足元に水たまりができるのが見える。
「次は足元の水たまりに、雷が落ちるかもしれませんね。さぁ、伯爵様、雷が落ちないようにコレを飲んでください」
ニッコリと微笑うノエルに、コクコクと頷いて伯爵はグラスの酒をすべて飲み干した。それを見たノエルは満足そうに黒い笑顔を浮かべる。
「よかった、これで僕の役目も終わりました。ああ、そうだ、念のため伝えておきますね。伯爵が飲んだ一杯目のグラスには、二度と子供ができなくなる薬、二杯目には二度と男としては役に立たなくなる薬を入れました。今後はおとなしくしてくださいね?」
「そん……な……」
何だ、もしかして、俺……来なくてもなんとかなったんじゃ……? でも、あの手紙読んで、普通じゃいられないし!
すると、ノエルがふわりと微笑いながら俺に振り返った。
「レオン、助けに来てくれて、ありがとう」
「うん、ノエルも俺のためにありがとう」
なんて話してたら、国の警備を担当する騎士団のミラージュ団長が部下を引きつれて乗り込んできた。
さっきの外の騒ぎを見て、誰かが通報したみたいだ。
「君たち! 大丈……夫……か?」
水たまりにいる放心状態の伯爵と、侍従の少年、黒い翼の少年が部屋にいるという不思議な光景に、さすがの騎士団長も固まっていた。
そのあと事情聴取を受けて、全てが明るみになった。他にも被害者が多数いて、伯爵は監獄に入れられた。爵位返上のうえ領地没収されたそうだ。
教えてくれたのはミラージュ騎士団長だった。以外と気のいい人で、俺たちを気にかけてくれていた。今日も巡回の途中で、俺たちの家に寄ってくれている。
「とりあえず、レオン、君は今すぐにアルブスに行って、祓魔師の登録をしてきなさい」
「えー、面倒くさいなぁ……」
「何言ってるんだい。天使の加護を受けたものは、祓魔師の登録をするのが国民の義務だよ。でも、祓魔師になれば、福利厚生も給料もいいから、生活には困らないよ」
「えっ! マジで!? じゃぁ、俺やる!!」
「それなら、ノエルもフェリガの泉に挑戦してみたらどうだい? 兄弟で天使の加護を受ける者も多いよ」
「そうなんだ、じゃぁ、僕も行ってみようかな」
「うわー、ノエルと一緒に働けるならいいなー! すごい楽しそう!!」
「ハハハ! そうだね、二人一緒なら心強いだろう。さぁ、行っておいで。私も詰所に戻るよ」
「うん、またなー!」
「団長様、また来てね!」
こうしてノエルも大天使ミカエルの加護を受けて、二人でアルブスに入隊することになった。ミラージュ騎士団長には感謝しかない。
後日、ミラージュ騎士団長から養子の話を持ちかけられたけど、俺は断った。実は公爵家の人で、爵位のない家のミカエルの加護持ちは、ミラージュ家が養子にしてきたそうだ。
ルシフェルの加護持ちがいないときは、ミカエルの加護持ちがアルブスの総帥になるのが決まりで、立場的にそうしないと後々面倒くさいらしい。
だから、ノエルは養子に行くことになった。ちょっと寂しいけど、職場は一緒だし、毎日会えるから平気だ。
総帥の話、断っといて、大正解だったー!!
***
アルブスに入隊した頃まで思い出すと、フェリガの泉の前についていた。あの時と同じように七色に美しく輝いている。
こんなに小さかったっけ……この泉。そっか、俺も成長したもんな。
『久しぶりだな、レオン』
突然聞こえた声に、バッと顔を上げる。
そこには九年前に見た、最強の大天使の姿があった。俺と同じ六枚の黒い翼を広げている。
「ルシフェル……出てくると、思わなかった」
『相変わらず失礼なヤツだな。もう少し感激してもいいんじゃないか?』
「うーん、いつもルシフェルの聖神力を感じてるから、あんまり久しぶりって気がしない」
『そうか……それよりもな、今日は伝えたいことがあったのだ』
真面目な様子で話しているので、何事かと姿勢を正す。大天使からの伝えたいことだ、どんな大切なことなんだろう?
『お前……オレを大魔王呼ばわりしやがって、何やってんだ! この馬鹿ガキがっ!!』
ええぇぇ! ソレか——!! でも、まぁ、そうだよね、勝手に名前つかった挙句、大天使なのに大魔王だもんなぁ。たしかに悪いことしたわ。
「あぁ、ごめん。それは悪かったよ。でも、きっとルシフェルなら、許してくれると思ったんだよな」
『…………そうだな、むしろ楽しんでいたな』
「ははっ! それならよかった」
『レオン……お前は、自分の心のままに進んでいけよ』
「うん? いつもそうだけど?」
『それならいい。これからも俺を楽しませてくれ』
「任せとけ」
『じゃぁな』
そんな軽い一言で、ルシフェルは消えていった。俺もそろそろ戻らないと、時間になりそうだ。
俺の心のままか……ま、いつも通りってことで間違いないな。じゃぁ、とりあえずはミラージュの屋敷に戻って、美味い飯を食わせてもらおう!
レオンはこれからも、心の赴くままに突き進んでいく。
そして、それはやがて、ひとつの新しい世界を作っていく事になるのだった。
あれ、攻撃とかどうしたらいいのかな。泉の時みたいに、祈ればいいのかな?
試しに屋敷の敷地にある大木に向けて、攻撃したいと祈ってみる。すると、一瞬で自分の使える力や使い方が、頭の中に流れ込んできた。
「やってみるか……」
屋敷の敷地内に転がるように着地すると、警備中の騎士たちが駆けつけてくる。俺を捕まえにきたみたいだ。
さっき理解したばかりの力を使ってみた。
バチバチッと大きな音がして、俺の手から出た紫の雷が、さっきの大木を真っ黒焦げにした。
「ヤバ……これ、調整しないとノエルが危ないな」
騎士たちはビックリして固まっていた。その隙に雷を放ちまくって、調整の仕方を覚えた。屋敷の至る所に当たって、住めないくらい壊れてるけど仕方ない。
…………半分ワザとなのは、内緒にしよう。
そして伯爵の部屋に向かって飛び立った。
ノエルは多分、そこにいる。さっきから胸がザワザワして気持ち悪い。
窓ガラスに身体ごと突っ込んで、伯爵の部屋に直接侵入した。パキパキと砕けたガラスを踏みつける音が、室内にひびく。所々血が出てたけど、気にならなかった。
「ノエルから離れろ、変態クソ野郎」
ゆらりと紫の瞳が光る。掌からは昂ぶる感情と共に、紫雷がもれでていた。
「なっ! なんだ、貴様は!! こ、こ、ここは伯爵である、私の寝室だぞ!!」
変態の後ろにいるノエルは、大きな瞳をさらに見開いて、口をパクパクしていた。手には酒瓶を持っていて、変なことをされた様子はなかった。
あー、よかった! 無事だったみたいだ。でも、この変態クソ野郎は絶対許さない。ノエルを傷つけようとしていたんだからな!
「ノエルは俺が連れて帰る。もう手を出すな」
「うん? 貴様は……そうか、ノエルの兄か! ふん、残念だったな。このノエルはすでに私と契約を済ませておるのだ! もう、私のものだ!」
「契約……?」
「そうだ! ここに契約書あるのだから、何を言ってもムダだ!!」
変態クソ野郎の左手には、しっかりと契約書が握られている。俺はその契約書めがけて、紫雷を放った。
かなり集中したから見事に当たって、契約書は燃え尽きた。外れてノエルが怪我したら意味ないもんな。
「契約書なんてどこにあるんだよ?」
「なっ! なっ! 貴様! なんて事を……!!」
「それ以上動いたら、雷でお前を焼き尽くす」
「ひやぁっ!!」
足元に紫雷を落としてやったら、変態クソ野郎はそれから動かなくなった。なんとなく、コントロールのコツも掴んできたみたいだ。
はー、スッキリだ。これでノエルを連れて帰れば、いつもの生活に戻れる。
「ノエル! お前なんでこんな無茶するんだよ!」
駆け寄ったノエルに声をかけるけど、無言で空のグラスに酒を注ぎはじめた。
「ノエル? なぁ、もう帰ろう?」
「……レオンに酷いことしようとしたでしょ、コイツ」
「あ、あぁ、でも、もういいよ。ノエルが無事なら後はなんでもいいから……」
「何言ってるの? レオンの敵は僕の敵だよ? だから黙っててくれる?」
「……はい」
それはそれはキレイな天使の笑顔で、ノエルは酒をついだグラスに何やら薬品をドボドボ入れていた。ていうか、ノエルには何も言ってないのに、なんで知ってるんだろ?
「伯爵様、お酒のお代わりです。ぜんぶ飲み干してください」
「……はぁ? さ、酒など、いまは……」
「レオン」
俺はあうんの呼吸で、変態クソ野郎の足元に二発の紫雷を落とした。変な匂いがして、足元に水たまりができるのが見える。
「次は足元の水たまりに、雷が落ちるかもしれませんね。さぁ、伯爵様、雷が落ちないようにコレを飲んでください」
ニッコリと微笑うノエルに、コクコクと頷いて伯爵はグラスの酒をすべて飲み干した。それを見たノエルは満足そうに黒い笑顔を浮かべる。
「よかった、これで僕の役目も終わりました。ああ、そうだ、念のため伝えておきますね。伯爵が飲んだ一杯目のグラスには、二度と子供ができなくなる薬、二杯目には二度と男としては役に立たなくなる薬を入れました。今後はおとなしくしてくださいね?」
「そん……な……」
何だ、もしかして、俺……来なくてもなんとかなったんじゃ……? でも、あの手紙読んで、普通じゃいられないし!
すると、ノエルがふわりと微笑いながら俺に振り返った。
「レオン、助けに来てくれて、ありがとう」
「うん、ノエルも俺のためにありがとう」
なんて話してたら、国の警備を担当する騎士団のミラージュ団長が部下を引きつれて乗り込んできた。
さっきの外の騒ぎを見て、誰かが通報したみたいだ。
「君たち! 大丈……夫……か?」
水たまりにいる放心状態の伯爵と、侍従の少年、黒い翼の少年が部屋にいるという不思議な光景に、さすがの騎士団長も固まっていた。
そのあと事情聴取を受けて、全てが明るみになった。他にも被害者が多数いて、伯爵は監獄に入れられた。爵位返上のうえ領地没収されたそうだ。
教えてくれたのはミラージュ騎士団長だった。以外と気のいい人で、俺たちを気にかけてくれていた。今日も巡回の途中で、俺たちの家に寄ってくれている。
「とりあえず、レオン、君は今すぐにアルブスに行って、祓魔師の登録をしてきなさい」
「えー、面倒くさいなぁ……」
「何言ってるんだい。天使の加護を受けたものは、祓魔師の登録をするのが国民の義務だよ。でも、祓魔師になれば、福利厚生も給料もいいから、生活には困らないよ」
「えっ! マジで!? じゃぁ、俺やる!!」
「それなら、ノエルもフェリガの泉に挑戦してみたらどうだい? 兄弟で天使の加護を受ける者も多いよ」
「そうなんだ、じゃぁ、僕も行ってみようかな」
「うわー、ノエルと一緒に働けるならいいなー! すごい楽しそう!!」
「ハハハ! そうだね、二人一緒なら心強いだろう。さぁ、行っておいで。私も詰所に戻るよ」
「うん、またなー!」
「団長様、また来てね!」
こうしてノエルも大天使ミカエルの加護を受けて、二人でアルブスに入隊することになった。ミラージュ騎士団長には感謝しかない。
後日、ミラージュ騎士団長から養子の話を持ちかけられたけど、俺は断った。実は公爵家の人で、爵位のない家のミカエルの加護持ちは、ミラージュ家が養子にしてきたそうだ。
ルシフェルの加護持ちがいないときは、ミカエルの加護持ちがアルブスの総帥になるのが決まりで、立場的にそうしないと後々面倒くさいらしい。
だから、ノエルは養子に行くことになった。ちょっと寂しいけど、職場は一緒だし、毎日会えるから平気だ。
総帥の話、断っといて、大正解だったー!!
***
アルブスに入隊した頃まで思い出すと、フェリガの泉の前についていた。あの時と同じように七色に美しく輝いている。
こんなに小さかったっけ……この泉。そっか、俺も成長したもんな。
『久しぶりだな、レオン』
突然聞こえた声に、バッと顔を上げる。
そこには九年前に見た、最強の大天使の姿があった。俺と同じ六枚の黒い翼を広げている。
「ルシフェル……出てくると、思わなかった」
『相変わらず失礼なヤツだな。もう少し感激してもいいんじゃないか?』
「うーん、いつもルシフェルの聖神力を感じてるから、あんまり久しぶりって気がしない」
『そうか……それよりもな、今日は伝えたいことがあったのだ』
真面目な様子で話しているので、何事かと姿勢を正す。大天使からの伝えたいことだ、どんな大切なことなんだろう?
『お前……オレを大魔王呼ばわりしやがって、何やってんだ! この馬鹿ガキがっ!!』
ええぇぇ! ソレか——!! でも、まぁ、そうだよね、勝手に名前つかった挙句、大天使なのに大魔王だもんなぁ。たしかに悪いことしたわ。
「あぁ、ごめん。それは悪かったよ。でも、きっとルシフェルなら、許してくれると思ったんだよな」
『…………そうだな、むしろ楽しんでいたな』
「ははっ! それならよかった」
『レオン……お前は、自分の心のままに進んでいけよ』
「うん? いつもそうだけど?」
『それならいい。これからも俺を楽しませてくれ』
「任せとけ」
『じゃぁな』
そんな軽い一言で、ルシフェルは消えていった。俺もそろそろ戻らないと、時間になりそうだ。
俺の心のままか……ま、いつも通りってことで間違いないな。じゃぁ、とりあえずはミラージュの屋敷に戻って、美味い飯を食わせてもらおう!
レオンはこれからも、心の赴くままに突き進んでいく。
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