死を受け継ぐもの

ゆーの部屋

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「万策尽きたぞ。どうする?黎?」
「…」
「おい!今俺たちには世界がかかってんだぞ!」
「…」
「話聞いてんのか!?」
…そう言って優次は俺の胸ぐらを掴む。
「…俺には無理だ。倒せるもんならとっくにやっている。もう負けだ。」
「ふざけるな!もういい!俺がやってやる!」
…優次が走っていく。だが俺にはもう無理だ。まだ完全に力を受け継げていなかったんだ。酒呑童子たちは俺の周りにいる。もう勝てないと分かっているからこそ。それが何よりの証拠だ。もう。俺にできることはない。













…優次が死力を尽くして戦っている。
「いいのか?黎。お前の仲間が死んじまうぞ。」
「…俺だって戦いたいが、もう無理だ。どれだけ足掻いても無理だ。」
「まだ勝機はあるかもしれないだろう?」
「黙れ!酒呑童子!奴が動かない限り何処が弱点かすらわからないんだ………ぞ?」
「どうした?」
「そうか!おそらく奴が動かないのは何かその下にあるからなんじゃないか?だからこちらから攻撃しない限り、奴は戦えない。何かを守るように見えたのも時間を稼いでいるように見えたのも誰かが来るのを待ってるんだ。おそらく俺の最後の最も強力な力を封印しているんじゃないか?」
「確かにその可能性はあるかもね。」
「俺が全速力で行くから全員で奴を動かしてくれ。」
「「「「「「「了解」」」」」」」
「3、2、1、で行くぞ。」
「3」
「2」
「1」
…そこからは時間が止まったように緩やかだった。俺の最後の力を全て使って走った。あいつらの全力で初めて奴が揺らいだ。少し浮いたその時に俺の中のなにかとその下にあるものが反応した。
「いっけー!」
…手を伸ばした俺の手に届いたのは、一本の大鎌だった。
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