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第5皇子の噂
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俺の名前はスウェート。なんとかSクラスにも入れて取り敢えずセーフ。第5皇子を間近で見たけどすっごいクールな印象だった。オブラートに包まずに言えば、
「そっけなさすぎるっしょ~。」
「まぁまぁ。」
「いや、全然大丈夫だよ。悲しくないけどさ。」
「ハハハ…。」
「いいんだよ。それなら仲良くなるために頑張るだけだ!」
「頑張れ~!」
それから俺はあの手この手で仲良くなろうとしたがダメだった。というか血も涙もなかった。同情を誘うとか一切ない。やばいって。
「はぁ~。」
「まだやるの~?」
「あったりまえだ!今日もやるぞ~!」
これが後にゼロが最も信頼したうちの1人となる人間の始まりである。
ーーーーー
部屋に案内された後、
「いや~なんか特に怖い印象もなくて王道系よりも皇帝が優しかったねぇ~。」
「そうだな。特に困ることもなく。しかも倒さなくていいんだろ?それも侵攻のスピードを下げるだけでいいって。楽やなぁ。」
「そうだね。とりあえず僕たちめちゃくちゃ強い技術を手に入れたってことでしょう?」
「っていうかお互いまだ挨拶をしていなかったね。俺は…。」
10人の勇者のうち5人は同じ部屋に案内されていてそこで自己紹介をしていた。
「さてと、それじゃあこれからのことを相談しつつ、なんか雑談するかぁ。」
「そういえばさ。この国の第5皇子ってめっちゃクールだね。」
「あ、あの戦場の英雄かい?」
「え、なにその話。」
「この国デイブレイク帝国の皇子たちは明け方になると代償付きだけど神おも殺せるほどの力が出せるようになるんだけど第5皇子はそれをずーっと代償もなしでその力を使うことができるんだ。その後のこの国の戦争は負けなし。第5皇子が出ると必ず勝つ。相手の方が早々に講和に切り出すことでも有名で今の国土は皇子が生まれる前の3倍にまで広がっているんだよ。それで戦場の英雄。軍を率いることもできるし自らも凄まじく強い。おまけに頭も良くて政治もできる。それにイケメンでクールな性格も印象とバッチリ合ってる。羨ましいけど彼は全く誇らないから国民全員からとても愛されてるんだよ。ま、あの性格じゃそんなこと知らないだろうけどね。」
「へ~。」
「そうなんだ。」
「まああの人がいる限り帝国は安泰だよ。」
「じゃあなんで今回は出なかったんだ?」
「この国だけ結界が張られているのに違和感を覚えなかった?他の国の人も今は全員この国にいるし。」
「確かに。」
「聞いた話じゃあこれを維持しているのが第5皇子で万全の体制で敵と戦うことは出来ないから辞退したって噂だよ。」
「そういうことか。」
「あの人はこの国の国益をすごく考えて動いている方だしね。それに周りの国への体裁も考えてじゃないかな?あの人1人で収束してしまうと問題になってしまう。それにこの世界で唯一SS級冒険者を自由に動かせるからそもそも自分の出る幕ではないみたいな感じなんじゃない?」
「それこそ世界が滅亡しかけるまでは大丈夫ってことか。」
「そういうこと。だからあの人が生きている限りは世界は安全だよ。」
「ほ~勉強になった。ありがとう。」
「いえいえ。」
ーーーーー
今日から勇者たちがたつ。
夜の庭での会話が頭によぎる。
『ゼロさんって本当は優しいんですね。』
優しい…一体どういうことなのか?ただ国益を優先したら優しいということなのか?それは違う気がする。
まぁ、どうでもいいか。
「それでは勇者様方。いってらっしゃいませ。どうかご無事で。」
「はい!行ってきます。」
勇者も送ったし政務に戻るか。急激な人口増加で国内が全くひどい状況になっているからな。今日で避難もピークを過ぎたからここからは内政を少し変えていかなければいけないな。内務大臣・法務大臣と協議した後に大臣会議で今後の方針を立てるか。
「そっけなさすぎるっしょ~。」
「まぁまぁ。」
「いや、全然大丈夫だよ。悲しくないけどさ。」
「ハハハ…。」
「いいんだよ。それなら仲良くなるために頑張るだけだ!」
「頑張れ~!」
それから俺はあの手この手で仲良くなろうとしたがダメだった。というか血も涙もなかった。同情を誘うとか一切ない。やばいって。
「はぁ~。」
「まだやるの~?」
「あったりまえだ!今日もやるぞ~!」
これが後にゼロが最も信頼したうちの1人となる人間の始まりである。
ーーーーー
部屋に案内された後、
「いや~なんか特に怖い印象もなくて王道系よりも皇帝が優しかったねぇ~。」
「そうだな。特に困ることもなく。しかも倒さなくていいんだろ?それも侵攻のスピードを下げるだけでいいって。楽やなぁ。」
「そうだね。とりあえず僕たちめちゃくちゃ強い技術を手に入れたってことでしょう?」
「っていうかお互いまだ挨拶をしていなかったね。俺は…。」
10人の勇者のうち5人は同じ部屋に案内されていてそこで自己紹介をしていた。
「さてと、それじゃあこれからのことを相談しつつ、なんか雑談するかぁ。」
「そういえばさ。この国の第5皇子ってめっちゃクールだね。」
「あ、あの戦場の英雄かい?」
「え、なにその話。」
「この国デイブレイク帝国の皇子たちは明け方になると代償付きだけど神おも殺せるほどの力が出せるようになるんだけど第5皇子はそれをずーっと代償もなしでその力を使うことができるんだ。その後のこの国の戦争は負けなし。第5皇子が出ると必ず勝つ。相手の方が早々に講和に切り出すことでも有名で今の国土は皇子が生まれる前の3倍にまで広がっているんだよ。それで戦場の英雄。軍を率いることもできるし自らも凄まじく強い。おまけに頭も良くて政治もできる。それにイケメンでクールな性格も印象とバッチリ合ってる。羨ましいけど彼は全く誇らないから国民全員からとても愛されてるんだよ。ま、あの性格じゃそんなこと知らないだろうけどね。」
「へ~。」
「そうなんだ。」
「まああの人がいる限り帝国は安泰だよ。」
「じゃあなんで今回は出なかったんだ?」
「この国だけ結界が張られているのに違和感を覚えなかった?他の国の人も今は全員この国にいるし。」
「確かに。」
「聞いた話じゃあこれを維持しているのが第5皇子で万全の体制で敵と戦うことは出来ないから辞退したって噂だよ。」
「そういうことか。」
「あの人はこの国の国益をすごく考えて動いている方だしね。それに周りの国への体裁も考えてじゃないかな?あの人1人で収束してしまうと問題になってしまう。それにこの世界で唯一SS級冒険者を自由に動かせるからそもそも自分の出る幕ではないみたいな感じなんじゃない?」
「それこそ世界が滅亡しかけるまでは大丈夫ってことか。」
「そういうこと。だからあの人が生きている限りは世界は安全だよ。」
「ほ~勉強になった。ありがとう。」
「いえいえ。」
ーーーーー
今日から勇者たちがたつ。
夜の庭での会話が頭によぎる。
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優しい…一体どういうことなのか?ただ国益を優先したら優しいということなのか?それは違う気がする。
まぁ、どうでもいいか。
「それでは勇者様方。いってらっしゃいませ。どうかご無事で。」
「はい!行ってきます。」
勇者も送ったし政務に戻るか。急激な人口増加で国内が全くひどい状況になっているからな。今日で避難もピークを過ぎたからここからは内政を少し変えていかなければいけないな。内務大臣・法務大臣と協議した後に大臣会議で今後の方針を立てるか。
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