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「魔法に関する本は沢山あるわよ
シャルは自分で魔法が使えないのね?」

「えぇ いつも精霊の二人に手伝ってもらってばかりで 自分では使えないです
というか 使うという意識も最近になって感じ始めたんです」

「そう 周りには魔法を使う人が居なかったのかしら」

「はい あの……孤児院で育ったので
誰も使っていなかったです」
孤児院出身を余りここでは言いたくないと思っていたが 勇気を出して本当の事を話してみた

「孤児院では 魔法を使える人は余り?
ほぼ居ないでしょうね」

魔法は誰でも使える訳ではなく
やはり貴族が ほぼ全体の割合を占めている
しかも高位貴族の血脈が入れば下位貴族で稀に使い手が出てくるくらいか 初歩的な魔法しか使えない
なので 平民は魔法を使えない

「では シャルの魔法を使いたいというのは 旦那様達に相談したほうが良さそうね 精霊達はシャルの魔力をもらっているのでしょ?それなら 魔法が使えると思うし
先生をつけて貰ったほうがいいと思うわ」

「じゃあ 本を読んで自分で勉強しない方がいいですか?」

「知識を持つのは良い事よ
そうね それなら私が本を選んで良いかしら?」

「はい!お願いします!」

「シャル 良かったね
ティナさんが選んでくれるなら 間違いないよ」
アイラの推薦もあるようだ

「じゃあ 他にも読みたいのが無いか
探してて 私も選んでくるから」
ティナさんが 本を探しにいった

「私達も 他に面白そうな物を 探そうか」

「はい!アイラさんは どんな本を読んでるんですか?」

「そうだねぇ 格闘の本かな?」

「え!格闘って……アイラさん 侍女じゃ…無いんですか?」

「あ…あぁ…侍女をしながら
警護も出来たら ほら お給与も上がるかもしれないし…ねぇ……いざという時に
自分の身も守れた方が良いじゃない!」
苦しい……

「そうですね!凄いです!アイラさん!
じゃあ 私も格闘の本を読みます!」

「いやいや シャルは守らてる方が
似合うから しかも精霊様もいるんでしょ?そちらが守ってくれてるよ」

『『そう!シャルを守るのは自分だ!
よく言った アイラ!』』

「うふふ そうですね サーちゃんとディーちゃんの二人に守られてます ずっと」
微笑みながら二人を見る

「そんなに 前から一緒にいるの?」

「えぇ 物心ついたときからですね」

「大変だったでしょ 
話してる所を見られると 周りに言われるから」

「そうですね あっ一人居ました
気持ち悪いってずっと言われてました」
サンドラどうしてるかな?
もう 孤児院出たのかしら?
あの子の事だから 就職先なんて
困らないわよね





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