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実はフィーナは知らなかったのだが
実家の子爵家は 見張られていた
兵士が門の前に立っていた
家の近くまで行って見ると
兵士が見えたので 慌てて回れ右して
もと来た方へ戻っていった
「なによ あれじゃ 家に帰るどころか
近寄れないわ」
しばらく見ていたが 誰も出てこなく
兵達も帰る素振りもない
「仕方ないわね
心もとないけれど 早く逃げないと
お城から追手がくるはず 取り敢えず
隣国に ここから逃げなくちゃ」
心もとないと言うが
平民からしたら 数年分遊んで暮らせる
お金である
どれだけ贅沢してきたのか
「本当なら今頃 王太子妃だったのに
なんでこんな目にあわなきゃいけないのよ あの公爵令嬢 アンジェリカ 覚えときなさいよ」
隣国には馬車で行かないと行けない
ただ 国境を超えるには身分証が必要となる
ところが唯一
ラインハルトの国
サウル王国に行くのには 身分証が要らないのだ
少し前までは必要だったのだが
実は リザが里帰りするのにイチイチ家臣の分の証明書を確認するのに時間がかかるのが耐えきれなく 国王に直談判して無くさせたのだ
「行くなら サウル王国ね」
商隊を見つけて 交渉する
両親共に亡くなって 一人ぼっちなので
サウル王国にいる 叔母を頼って行こうと思うが 一人旅は怖いので一緒に行かせて欲しいと頼み込み 同情をかい 連れて行ってもらうことに決まった
しかも 直ぐに出発するらしい
ただフィーナは国外に逃亡しなくても良かったはずだった
子爵家では我儘放題 学園に行っても勉強もしなかった
監禁されているだけだったので
そのまま過ごしていれば いずれ
釈放……家に返されての 厳重注意で
終わったはずが 逃げ出した
逃げ出し方も 兵士の頭を殴ってなので
逃亡 公務執行妨害がつき 王子に貰った宝石を売った これは返還しなければ
いけないものだった それを逃亡資金としてしまった
逃亡しなくても良かったはずなのに……
考える力の……脳が…脳にお花が咲いていたのだ!
取り敢えず商隊の一員になって
隣国へと旅立った
その後 王宮では
「監禁されていた子爵令嬢が逃げたそうだ」
「見張りは立ってたんだろ?」
「なんでも 部屋の中で頭を瓶で殴られていたそうだ」
「瓶?」
「食事をしたあとがあって
どうも 殴られた兵士が用意したらしい
油断したところを殴られたんだろうな」
「色仕掛けでもあったんじゃないか?」
「多分……」
「終わったな そいつ……」
「俺達も気をつけような」
「うん…」
「貴様はクビだ」
「俺は被害者だぞ!」
頭に包帯を巻き付けて 上官の机を
ダン!と叩き抗議する
「被害者かもしれんが 何故部屋に食事の跡があったんだ?」
「それは…」
「後ろから殴られるとは
お前が油断したからだろう?
だから逃げられた」
「それは…」
「どうせ 色仕掛けでもあって
さぁってところで 殴られたんだろう
そんなやつに王宮の兵士など務まらん
だから クビだ!とっとと出ていけ!」
「クソ!あの女 見つけ出してやる」
そう言いながら王宮から追い出され
街をうろついてると
「あれは!あの女が着ていた服!」
古着屋の店先にフィーナが着ていた服が
飾られている
店に入り
「この服を売った女は?」
「あぁ 服と宝石を売っていったよ」
「いつだ!」
「そうだなぁ 半日も前だな」
「何か言ってなかったか?」
「何でも 他の国に行くからお金が欲しいから 高値で買い取ってくれと言ってたよ」
「そうか!」
「知り合いかい?」
「あぁ 結構な知り合いだよ」
「へぇ」
「教えてくれたお礼に一つ俺も教えてやるよ」
「なんだい?」
「買い取った宝石は王宮から盗難されたようなもんだから 届け出た方がいいぜ 早めにな アンタにとっちゃ 災難だろうがな」
「エェッ!盗難品!
大損だ!」
「仕方ねえ じゃあ伝えたからな」
そう言って店を出ていった
店主はすぐさま王宮に宝石を届けた
事情を知らなかったということで
お咎めはなかったが 大損をしたのは
仕方のないことだった
「でも 牢屋に入れられなくて良かったよ これからは身元を確認しながら買い取らなきゃな」
一つ勉強した店主だった
実家の子爵家は 見張られていた
兵士が門の前に立っていた
家の近くまで行って見ると
兵士が見えたので 慌てて回れ右して
もと来た方へ戻っていった
「なによ あれじゃ 家に帰るどころか
近寄れないわ」
しばらく見ていたが 誰も出てこなく
兵達も帰る素振りもない
「仕方ないわね
心もとないけれど 早く逃げないと
お城から追手がくるはず 取り敢えず
隣国に ここから逃げなくちゃ」
心もとないと言うが
平民からしたら 数年分遊んで暮らせる
お金である
どれだけ贅沢してきたのか
「本当なら今頃 王太子妃だったのに
なんでこんな目にあわなきゃいけないのよ あの公爵令嬢 アンジェリカ 覚えときなさいよ」
隣国には馬車で行かないと行けない
ただ 国境を超えるには身分証が必要となる
ところが唯一
ラインハルトの国
サウル王国に行くのには 身分証が要らないのだ
少し前までは必要だったのだが
実は リザが里帰りするのにイチイチ家臣の分の証明書を確認するのに時間がかかるのが耐えきれなく 国王に直談判して無くさせたのだ
「行くなら サウル王国ね」
商隊を見つけて 交渉する
両親共に亡くなって 一人ぼっちなので
サウル王国にいる 叔母を頼って行こうと思うが 一人旅は怖いので一緒に行かせて欲しいと頼み込み 同情をかい 連れて行ってもらうことに決まった
しかも 直ぐに出発するらしい
ただフィーナは国外に逃亡しなくても良かったはずだった
子爵家では我儘放題 学園に行っても勉強もしなかった
監禁されているだけだったので
そのまま過ごしていれば いずれ
釈放……家に返されての 厳重注意で
終わったはずが 逃げ出した
逃げ出し方も 兵士の頭を殴ってなので
逃亡 公務執行妨害がつき 王子に貰った宝石を売った これは返還しなければ
いけないものだった それを逃亡資金としてしまった
逃亡しなくても良かったはずなのに……
考える力の……脳が…脳にお花が咲いていたのだ!
取り敢えず商隊の一員になって
隣国へと旅立った
その後 王宮では
「監禁されていた子爵令嬢が逃げたそうだ」
「見張りは立ってたんだろ?」
「なんでも 部屋の中で頭を瓶で殴られていたそうだ」
「瓶?」
「食事をしたあとがあって
どうも 殴られた兵士が用意したらしい
油断したところを殴られたんだろうな」
「色仕掛けでもあったんじゃないか?」
「多分……」
「終わったな そいつ……」
「俺達も気をつけような」
「うん…」
「貴様はクビだ」
「俺は被害者だぞ!」
頭に包帯を巻き付けて 上官の机を
ダン!と叩き抗議する
「被害者かもしれんが 何故部屋に食事の跡があったんだ?」
「それは…」
「後ろから殴られるとは
お前が油断したからだろう?
だから逃げられた」
「それは…」
「どうせ 色仕掛けでもあって
さぁってところで 殴られたんだろう
そんなやつに王宮の兵士など務まらん
だから クビだ!とっとと出ていけ!」
「クソ!あの女 見つけ出してやる」
そう言いながら王宮から追い出され
街をうろついてると
「あれは!あの女が着ていた服!」
古着屋の店先にフィーナが着ていた服が
飾られている
店に入り
「この服を売った女は?」
「あぁ 服と宝石を売っていったよ」
「いつだ!」
「そうだなぁ 半日も前だな」
「何か言ってなかったか?」
「何でも 他の国に行くからお金が欲しいから 高値で買い取ってくれと言ってたよ」
「そうか!」
「知り合いかい?」
「あぁ 結構な知り合いだよ」
「へぇ」
「教えてくれたお礼に一つ俺も教えてやるよ」
「なんだい?」
「買い取った宝石は王宮から盗難されたようなもんだから 届け出た方がいいぜ 早めにな アンタにとっちゃ 災難だろうがな」
「エェッ!盗難品!
大損だ!」
「仕方ねえ じゃあ伝えたからな」
そう言って店を出ていった
店主はすぐさま王宮に宝石を届けた
事情を知らなかったということで
お咎めはなかったが 大損をしたのは
仕方のないことだった
「でも 牢屋に入れられなくて良かったよ これからは身元を確認しながら買い取らなきゃな」
一つ勉強した店主だった
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