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お話も終わり
部屋へ帰ってきたアンジェリカは
友達3人に手紙を書いた

「びっくりしたわ
私のお友達の方との
婚姻のお話が進んでいるなんて
マリアは知ってた?」
「噂では聞いておりましたが
うまくまとまるとよろしいですね」
「そうね お兄様達も 
教えてくだされば良かったのに」
「お嬢様の婚約破棄があったから
お話が先に進んだのでしょう
結果皆様が幸せになるなら
良かったですわ」
「そうね」



一方
リザは…
『親愛なる両陛下
この度の 姪アンジェリカの婚約破棄の
お話を 
兄のブレシア公爵からお聞きして
胸を痛めております

陛下より頂いたお手紙を
ブレシア公爵家の皆と私とで話し合いをさせていただきましたが
傷心のアンジェリカを思い
お断りさせていただく
ご無礼をお許しください

この手紙をもって ブレシア公爵家の
お返事とさせていただきます

昔からの友
リザ』

「優しく書きすぎたかしら
これで諦めてくれるといいのだけれどね」

封をして

「これを 出してくれるかしら?」

「畏まりました」





数日後
その手紙が届いた王宮の両陛下

「リザがら返事がきたぞ」
「まぁ お返事はなんと?」

ガサガサ

「う~ん
あやつ 断ってきた」
「え!」
「読んでみなさい」
受け取って 王妃が読んでいく
「まぁ 短いですわ……」
ショボン

「怒っているんだろうな」
「そうですわね…」
「あぁどうすればよいのかなぁ」
「かなり怒ってますわね 
これは リザも公爵家も両方を
納得させるのは…
納得するわけございませんよね
求めるのは謝罪
しかも手紙等ではなく
直にですわね…」
「ブレシア公爵家を筆頭に
有力貴族達が領地へ帰っていった
そちらの方も解決しないといけぬ」
両陛下は頭を抱えて
ため息ばかりがでる
幸せが逃げちゃいますよ

「王妃よ」
「はい 陛下」
「儂が思うに 此度の事で
貴族たちへの 王家への求心力は
下がっとるんじゃないかと思うが
どう思う?」
「そうですわね
次期国王があれでは…
貴族どころか 国民も失望するのではないでしょうか」
「廃嫡するしかないの……」
「そうでございますわね…」
「命が取られる訳ではない
納得してくれるか?」
「陛下は 国民を幸せに導かなければなりませんもの
私が納得しない等と言えるはずもございません
陛下の御心のままに」
「では 触れを出そう」
「はい」

そして 現王太子が廃嫡され
第2王子のオリオンが王太子へと
代わる勅命が出された




「なぜだ!
父上母上!なぜ私が!
王太子は僕でしかないはず
オリオンよりも僕の方が相応しいではないですか!父上!」
ジュリアンは謹慎している部屋で
叫び続けたが 王の耳には届かなかった
その結果
ジュリアンは
アンジェリカを恨み続けることになった


一方
立太子の儀を終えたオリオン

「父上母上 1つお聞きしても宜しいでしょうか?」
「なんだね?」
「兄上と婚約破棄になった
ブレシア公爵令嬢アンジェリカ嬢は
今は領地に?」
「あぁそうだ」
「彼女に今 婚約者はいらっしゃるのでしょうか?」
「いや 多分居ないと思うが…」
「私の妃に……将来の王妃には彼女しか居ないかと……王太子妃になってもらいたいのです」
「う~ん
オリオン 実はその件は1度打診しておるのだ」
「それで 断られているのですか?」
「こういう事だな」
「私は 兄上の婚約者でいるときの
アンジェリカ嬢が好きでした
ただもう婚約が結ばれていたので
諦めていたのです
愛がなくても 誰かが妃になればいいと
思っていました
ですが 兄上が婚約破棄したと聞いて
また 想いがこみあげてきたのです
彼女に今 誰もいないのなら
何度断られても 求愛を続けたいと
思います
その間は誰も婚約者を選ぶ事はしたくないのですが お許し願いますか?」
オリオンの意外な心情だった






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