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「おぉ ハリ―様」
「お加減は?」
食堂に従者の方と 私の家族が集まっていた
「心配かけた 申し訳ない
大丈夫だ 」
「それは 良かったです
公子になにかあったら 我々 后妃様に……」
「大丈夫だ 母上も 私のやらかしたことは
私の責任として 対応するゆえ
心配することはない」
「分かってはおりますが
先程とは違い スッキリされております
何か?」
「あぁ 伯爵!」
「ハリ―様 なにか?」
「メルを乗せていくのは メルが怖いらしいのだ
なので 私が 篭を吊って
それにメルが乗るというのならば
怖くないと言う
急ぎで申し訳ないが
人が1人乗って 少し 余裕があるくらいの
篭が欲しいのだが」
「成る程 篭ですか
少し 探してみましょう
お時間頂いても宜しいでしょうか?」
「無理を言ってすまん
お願いする」
「畏まりました」
お父様は 篭を探しに 行かれたようです
代わりに お母様が入っていらして
「お待たせいたしました
お食事にいたしましょう」
次々に 料理が運ばれてくる
私も手伝おうと 席を立とうとすると
お母様が
「メルベルは 座っていてね
ハリ―様の横で」
「はい」
言われた通りに 座っておく
いつも 自分でもお手伝いはするので
なんだか 変な感じ
料理が並べられると 同時に
お父様が 入ってこられて
「ハリ―様 ございましたよ
痛んではおりませぬが
明日の朝 今一度見てみます
縄も必要でしょうし」
「ありがとう 感謝する」
「いえ さぁ食べましょう
公子様に 差し上げる食事としては
豪華では ありませんが
味は保証いたしますよ
必ずお代わりが欲しくなるはずです!」
お父様が しゃべり終わる前に
従者の方が お皿にとり
パク
「旨い!」
「本当だ!」
「これ お前たち
私の毒味をするとか ないのか?」
「だって お腹空いてましたし
公子様も
伯爵は ご信頼されておりましょう?」
「違うンですよ
あれは
自分が真っ先に食べたかったんですよ
そして 旨い!って 言いたかったんですよ」
ハリ―様
そんな感じですの?
可愛らしい!
少し顔を赤くされて
「うるさい」
「はい 黙って食べます!」
「私も黙って食べます!」
「まったく」
そんな主従のやり取りを見て
ハリ―様……いえ 竜人の方たちも
以外に私達と 同じなのかもと 思いました
「ハリ―様 田舎料理ではございますが
どうぞ」
取り皿に 少しずつとり
ハリ―様にお渡しする
「あぁ いただこう
この様に 温かい料理は 久しぶりだ
メルも いつもは作るのか?」
「はい うちは 出来ることはやるが
母の 主義なのです
とはいえ 母達の腕には 到底及びませんが」
「そうか いつか 食べてみたい」
「もう少し 腕を磨きます
それで良ければ 是非」
わ!
私 何言ってるの?
もう 奥様気取り!
自分で 顔が赤いのが 分かる
「メル 食べないの?
あ~ん」
ハリ―様 何やられてるんですか!
皆が見てる前で そんなこと出来ません!
「いえ あのぉ その………」
「ほら!」
皆の視線が 生暖かい
「ウオッホン!」
従者のお一人が咳払いを
「ン?ゾーンどうした?」
「あ~ ハリ―様
それは メルベル様が照れて 食べれませんよ
お二人だけの時にどうぞなさってください」
「そうか
では 次まで 「あ~ん」は
お預けだな メル」
そう言って
私の方を向いて
ニッコリと 微笑まれるの
なんでしょう
貴族学校にいた 男性生徒とは
その
純粋の度合いが 違いすぎる!
幼い?
いえ
基本 この方は お優しいのだろう
皇族だから
強大な魔力を持っているから
そんな事で 威張るのではなく
そして つがいの私には
たぶん
底無しに 優しいのだろう
束縛もあるかもだけど ふふふ
「メル 何笑ってるの?」
「いえ 笑っておりました?
さぁ もっと 食べてくださいませ
食べ尽くした方が
母達は 喜びます」
「そうか では もっと いただこう」
そして 最後は
一切れのお肉も残っていなかった
「美味しかった ご馳走になった
ありがとう」
「いえ 全部食べていただいて
こちらこそ うれしゅうございます」
お母様が ハリ―様に返事をする
「ハリ―様 こちらでお茶を どうぞ」
「あぁ メルは?」
「私は 少しお手伝いをしてまいりますね」
「わかった 終わったら 来て」
「はい 参りますわ」
そして 食器の片付けをしながら
「それで?
あなたはどうなの?メルベル」
お母様が聞いてきた
「どうって?」
「ハリ―様よ
つがいって 大変だと思うんだけど
でも 皇族だから仕方なくとかは
私は嫌なの
確かに 負けちゃうと思うけれども
あなたが嫌!って言うなら
お父様も私も 領民も 戦うわよ」
「お母様!」
「無理やりは嫌
あなたが 納得
ハリ―様を好き
と言うなら
皆で 笑顔で 送り出すわよ」
「会ったのって
今日半日でしょ?
でもね なんだろう
居ないと 寂しいかな?
たった 半日よ?
普通なら 絶対ない
でもね
ハリ―様は 違うのよ
だから ついていこうと思う
ハッキリ 好きと 言えないけれど
この 離れて 寂しい
側にいないと 思ってしまう この気持ちの
先にあるものを
確かめたいの」
「そう
ちゃんと考えてるのなら
お行きなさい
帝国は この国より 数倍大きい
その皇太子の ハリ―様のつがいは
大変だと思うの
権力争いで あなたが 標的にされると思うわ
気をつけて
十分過ぎるほど
気をつけて
そして 自分の気持ちを確かめなさい」
「はい お母様」
「メル」
声をかけられて 振り向くと
ハリ―様が 立っていた
「え?ハリ―様」
「メルが 来ないから 迎えにきた」
「まぁ ハリ―様
終わりましたので メルベルをどうぞ」
「メル来て」
呼ばれて 横に立つと 腰をキ―プされて
「メルの母上殿
メルは 必ず守る
言われるように 危ない時も 必ずある
だが そのもの達の好きにはさせない
メルを守るのは つがいの 僕の役目だから」
「ハリ―様
娘を宜しくお願い致します」
お母様が
お辞儀をして ハリ―様に頼む
「さぁ メルいこう」
「はい お待たせしました」
「お加減は?」
食堂に従者の方と 私の家族が集まっていた
「心配かけた 申し訳ない
大丈夫だ 」
「それは 良かったです
公子になにかあったら 我々 后妃様に……」
「大丈夫だ 母上も 私のやらかしたことは
私の責任として 対応するゆえ
心配することはない」
「分かってはおりますが
先程とは違い スッキリされております
何か?」
「あぁ 伯爵!」
「ハリ―様 なにか?」
「メルを乗せていくのは メルが怖いらしいのだ
なので 私が 篭を吊って
それにメルが乗るというのならば
怖くないと言う
急ぎで申し訳ないが
人が1人乗って 少し 余裕があるくらいの
篭が欲しいのだが」
「成る程 篭ですか
少し 探してみましょう
お時間頂いても宜しいでしょうか?」
「無理を言ってすまん
お願いする」
「畏まりました」
お父様は 篭を探しに 行かれたようです
代わりに お母様が入っていらして
「お待たせいたしました
お食事にいたしましょう」
次々に 料理が運ばれてくる
私も手伝おうと 席を立とうとすると
お母様が
「メルベルは 座っていてね
ハリ―様の横で」
「はい」
言われた通りに 座っておく
いつも 自分でもお手伝いはするので
なんだか 変な感じ
料理が並べられると 同時に
お父様が 入ってこられて
「ハリ―様 ございましたよ
痛んではおりませぬが
明日の朝 今一度見てみます
縄も必要でしょうし」
「ありがとう 感謝する」
「いえ さぁ食べましょう
公子様に 差し上げる食事としては
豪華では ありませんが
味は保証いたしますよ
必ずお代わりが欲しくなるはずです!」
お父様が しゃべり終わる前に
従者の方が お皿にとり
パク
「旨い!」
「本当だ!」
「これ お前たち
私の毒味をするとか ないのか?」
「だって お腹空いてましたし
公子様も
伯爵は ご信頼されておりましょう?」
「違うンですよ
あれは
自分が真っ先に食べたかったんですよ
そして 旨い!って 言いたかったんですよ」
ハリ―様
そんな感じですの?
可愛らしい!
少し顔を赤くされて
「うるさい」
「はい 黙って食べます!」
「私も黙って食べます!」
「まったく」
そんな主従のやり取りを見て
ハリ―様……いえ 竜人の方たちも
以外に私達と 同じなのかもと 思いました
「ハリ―様 田舎料理ではございますが
どうぞ」
取り皿に 少しずつとり
ハリ―様にお渡しする
「あぁ いただこう
この様に 温かい料理は 久しぶりだ
メルも いつもは作るのか?」
「はい うちは 出来ることはやるが
母の 主義なのです
とはいえ 母達の腕には 到底及びませんが」
「そうか いつか 食べてみたい」
「もう少し 腕を磨きます
それで良ければ 是非」
わ!
私 何言ってるの?
もう 奥様気取り!
自分で 顔が赤いのが 分かる
「メル 食べないの?
あ~ん」
ハリ―様 何やられてるんですか!
皆が見てる前で そんなこと出来ません!
「いえ あのぉ その………」
「ほら!」
皆の視線が 生暖かい
「ウオッホン!」
従者のお一人が咳払いを
「ン?ゾーンどうした?」
「あ~ ハリ―様
それは メルベル様が照れて 食べれませんよ
お二人だけの時にどうぞなさってください」
「そうか
では 次まで 「あ~ん」は
お預けだな メル」
そう言って
私の方を向いて
ニッコリと 微笑まれるの
なんでしょう
貴族学校にいた 男性生徒とは
その
純粋の度合いが 違いすぎる!
幼い?
いえ
基本 この方は お優しいのだろう
皇族だから
強大な魔力を持っているから
そんな事で 威張るのではなく
そして つがいの私には
たぶん
底無しに 優しいのだろう
束縛もあるかもだけど ふふふ
「メル 何笑ってるの?」
「いえ 笑っておりました?
さぁ もっと 食べてくださいませ
食べ尽くした方が
母達は 喜びます」
「そうか では もっと いただこう」
そして 最後は
一切れのお肉も残っていなかった
「美味しかった ご馳走になった
ありがとう」
「いえ 全部食べていただいて
こちらこそ うれしゅうございます」
お母様が ハリ―様に返事をする
「ハリ―様 こちらでお茶を どうぞ」
「あぁ メルは?」
「私は 少しお手伝いをしてまいりますね」
「わかった 終わったら 来て」
「はい 参りますわ」
そして 食器の片付けをしながら
「それで?
あなたはどうなの?メルベル」
お母様が聞いてきた
「どうって?」
「ハリ―様よ
つがいって 大変だと思うんだけど
でも 皇族だから仕方なくとかは
私は嫌なの
確かに 負けちゃうと思うけれども
あなたが嫌!って言うなら
お父様も私も 領民も 戦うわよ」
「お母様!」
「無理やりは嫌
あなたが 納得
ハリ―様を好き
と言うなら
皆で 笑顔で 送り出すわよ」
「会ったのって
今日半日でしょ?
でもね なんだろう
居ないと 寂しいかな?
たった 半日よ?
普通なら 絶対ない
でもね
ハリ―様は 違うのよ
だから ついていこうと思う
ハッキリ 好きと 言えないけれど
この 離れて 寂しい
側にいないと 思ってしまう この気持ちの
先にあるものを
確かめたいの」
「そう
ちゃんと考えてるのなら
お行きなさい
帝国は この国より 数倍大きい
その皇太子の ハリ―様のつがいは
大変だと思うの
権力争いで あなたが 標的にされると思うわ
気をつけて
十分過ぎるほど
気をつけて
そして 自分の気持ちを確かめなさい」
「はい お母様」
「メル」
声をかけられて 振り向くと
ハリ―様が 立っていた
「え?ハリ―様」
「メルが 来ないから 迎えにきた」
「まぁ ハリ―様
終わりましたので メルベルをどうぞ」
「メル来て」
呼ばれて 横に立つと 腰をキ―プされて
「メルの母上殿
メルは 必ず守る
言われるように 危ない時も 必ずある
だが そのもの達の好きにはさせない
メルを守るのは つがいの 僕の役目だから」
「ハリ―様
娘を宜しくお願い致します」
お母様が
お辞儀をして ハリ―様に頼む
「さぁ メルいこう」
「はい お待たせしました」
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