「結婚してくださいますか？」辺境伯の嫡男は隣国の公爵令嬢を囲いこみたい

君の名は

「元気だった？」
そうアランが問いかけると
年の頃は20くらいの　「カミラ」は
「はい　アラン様もお元気そうでなによりです」
栗色の巻き毛束ねているところを見ると
かなり長い
身なりはどこにでも居る　擦り切れている
長いスカートに　シミのあるエプロン
クタクタになっているシャツを着ている

「カミラも食べるか？」
と　ロイが差し出したのは　おばちゃんにもらったお菓子

「ほら　来る途中に貰ったんだ」

「では　１ついただきますね」
指先でひょっと摘んで　口の中へ
もぐもぐと食べて
「あぁ　懐かしい　美味しいです」
「そうだろう　あのおばちゃんのは
とっても美味しいんだ　もっと食べて
こっちの味に飢えてるだろうから」
と　ロイから袋を貰って　カミラに差し出す

「いえいえ　後はアラン様達でお食べ下さい」
カミラが辞退すると
「いいの？久しぶりでしょ？」
「ええ　大丈夫ですよ」
「それなら　遠慮なく？」
とロイが１つ摘んで　口の中へ
「やっぱり美味しいですねぇ」
と　満足そう

アラン
「それで？　聞こうか」

「はい……」
あまり長くない時間
カミラからの報告を聞いている様子

「そうなんだ　
いつもありがとう　オリビア」