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僕の、誕生日
しおりを挟む今日も、寝られないので 深夜先輩の家に向かった。明日は土曜日だから、先輩のために作るお弁当のことも考えなくてよくて、だから なおさら 家にいてもすることがない。
それに今日は 僕にとって 少しだけ特別な日だから。
先輩の部屋の窓を見上げる。電気はもう消えているから 先輩はきっと寝ているのだろう。
携帯で時間を確認すると、もうすぐ日付が変わりそうだった。間に合って、よかった。
明日は、2月19日。僕の誕生日だ。折角なら先輩の部屋を見ながら 誕生日を迎えたいと思ったのだ
毎年訪れる記念日は、もうありがたみも感じなくなってしまったけれど、今年は 去年までとは違う特別な意味合いを持っている。
先輩との歳の差が、一つ縮まるのだ。
何度僕に誕生日が来ようとも、先輩には追いつけないけど。先輩の部屋を見上げながら迎える誕生日は、去年までとは違う嬉しさが、確かにあった。
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