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私といずるくんのバレンタイン

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 帰りのバスを バス停のベンチに座って待つ。タイミングが悪かったようで、次のバスが来るまであと三十分ほどかかるようだった。
 今日は本当にツイてない。こんな事なら、出かけなきゃよかった。思い返せば ただの散歩と変わらない内容に 気分が更に落ち込んだ。バス代を無駄に使っただけのような気がしてくる。
 バスはしばらく来ない。歩いて帰る気力も 今の私には無くて。手持ち無沙汰でつい 携帯を開いてしまう。そして自然と指が動き、開いたのはメッセージアプリの画面。いずるくんからのメッセージはひとつも来ていない。バスの時間を確認する際に開いて 通知が来ていない時点で分かってはいたし、現実を受け入れるなら いずるくんが私とバレンタインを過ごさなきゃいけない理由はないわけで。それでも、ただ ずっと心の真ん中辺りで期待している。いずるくんが 照れて、なかなか勇気が出なくて、それでも一生懸命頑張って、「先輩、今日よければ会えませんか?」なんてメッセージを 送ってきてくれることを。ずっとずっと、期待している。本音を言えば、ずっと、2月になった辺りから ずっと、いずるくんと顔を合わせるたびに、家に帰った後に、目が覚めてすぐに、ずっと 期待していたんだ。

「先輩!」
「いずるくん……?」
 声につられて見れば、ぼやける視界の向こうから いずるくんがこちらに駆け寄ってくる姿が見える。
 苦しくて、悲しくて、涙が出てきて情けなくて。
 ぐるぐる頭が回って熱くて、鼻の奥が詰まってこめかみが痛くて、そんな中でいずるくんの声が聞こえたから、幻覚かと思って笑ってしまった。なにそれ、恥ずかしい。どうか幻覚であってほしい。こんな適当な格好で、しかもバス停で、心の中ぐしゃぐしゃで 泣いてる所を、いずるくんに見られたくなんか、なかった。
 会いたくなんか、なかったもん。
 顔を両手で覆って隠すけど、泣いている事までは隠せなくて。いずるくんの視界から逃げ出してしまいたくて、どうにか小さく丸まって いたら、そっと、顔を覆った手に 優しくて柔らかいものが触れる。
 不思議に思って手を開いて顔を出せば、目元にそっと 優しいけど、ちょっぴり強引に それを押し付けられた。柔らかい 真っ白なタオルだった。
「いずるくん?」
「はい」
 遠慮なくタオルでぐしぐしと顔を拭わせてもらい 見上げれば、とても険しい表情のいずるくんが居た。いつも 笑ってるか、こっちを見て微笑んでいるか、私を待つ時にぼんやり無表情でいるか、照れてほっぺたを真っ赤にして照れ隠しに目を逸らすかで。こんな険しい顔は、覚えている限り初めてで。なんだか新鮮な気持ちになって、ほのかに感動を覚える。
 思い詰めた 苦しそうな 険しい顔。いつも可愛い後輩としか思ってなかったけど、いずるくんも普通に男の子なんだなぁ。いや、まあ、当たり前だけど。
「先輩」
「はい? なあに」
 返事をするが、いずるくんは何も答えず、私をじっと見てくる。険しい顔はそのままに、なんだか いますぐにでも泣き出してしまいそうな顔で。なんだろうと不思議に思うまま 見つめ返していると、いずるくんは 気まずそうに眉間にしわを寄せて、目を逸らした。
 いつもの照れて目を逸らす仕草とは雰囲気が違って。表情も相まって、どこか 不機嫌そう。いずるくんは 目を伏せながら しばらく何か考えるように目線を彷徨わせ、口を薄く開いたり、きゅっと閉じたりと 何度か面相を変えて、面を上げる。
「あの、これ。受け取ってください」
「え、あ、うん。ありがとう?」
 そう言って、いずるくんがくれたのは 見覚えのあるハート型のパッケージ。なんだっけと考えてすぐ、先程ちょっと気になったマシュマロとチョコのマカロンの詰め合わせの箱だと気付く。
「先輩が、好きそうだなって思って。用意したんです」
 いずるくんはやっぱり、プレゼントのセンスがいい。いつも、私が気になっているものをピッタリ当てて贈ってくれて、人の好みを把握するのが上手いのだろう。いずるくんはきっと、すぐに誰とでも仲良くなれる人だと思う。社交的というか、私が持っていない対人スキルをいっぱい持っていそうで。
 そういういい所が沢山あるいずるくんを、私が独り占めするのは なんだか、とても もったいないと思うのだ。
「あ、そうだ。タオルありがとう」
 貸してもらったタオルをいずるくんに返す。そういえば、前にもタオルを貸してもらったな。いずるくんは、いつも真っ白なタオルを持っているんだろうか。やっぱり男の子だからかな、ハンカチとかよりは タオルの方が都合が良いんだろうか。
 お菓子、家に帰って食べるの楽しみだな、と 箱をしまい直そうとして、部屋で一人で食べるより、今 いずるくんと一緒に食べた方が美味しく食べられるかな、と思いつく。
「いずるくんも、一緒に食べよ?」
 なんとなく、ラッピングをべりっと剥がすのは、いずるくんに申し訳なくて、なるべく形が崩れないように、ゆっくり 優しく 剥がしていく。
 綺麗に取れた包装紙を 紙袋に収めて、箱を開ければ 個包装され 並べて詰められたお菓子が出てきた。マシュマロも マカロンも、やっぱり美味しそう。
 いずるくんにどっちを渡そうかな と、適当に掴み易い位置にあったマシュマロを取りかけて、読み漁ったバレンタインチョコのまとめサイトを思い出す。マシュマロは、なんだか良くない意味合いがあるらしいと書いてあった気がしなくもない。マシュマロはやめ マカロンをひとつ掴んで、いずるくんに渡した。いずるくんは 少し躊躇しながらも受け取ってくれて。ただ、すぐには食べずにじっとマカロンを見ているから、どうかしたのだろうかと不思議に思う。もしかして、いずるくんはマカロンが苦手だっただろうか。いずるくんは、なんでも嫌がらずに受け取ってくれるイメージが強くて、好き嫌いとか あまりそういうことを考えたことなかったな。
 嫌いなら無理して食べなくても良いよ。と言おうか、ちょっと悩む。いずるくんには、嫌いな物でも 黙って美味しそうに食べて欲しい と言う気持ちは、私の理想を押し付けるだけの ただのエゴだって 分かってはいるけれど。その気持ちを、捨てることが出来なくて。
 期待をもって じっと見ていると、いずるくんが意を決したようにマカロンの袋を破った。
「美味しいです」
 一口齧って、飲み込んで、笑ってくれるいずるくんに 心のもやが晴れる様だった。
いずるくんにはマカロンを渡したから、自分はマシュマロにしようと決めて、包装を破く。
 指先で摘めばふにっと形を崩すマシュマロを、丸ごと一口で食べると、溶ける様な甘ったるい味が口の中に広がる。けれど、中にチョコが入っていたらしく、甘ったるいマシュマロの味を ビターなチョコが中和してくれた。当たりだ。美味しいマシュマロに、ほっぺたがとろけるようだ。
 ほろ苦いけど甘ったるい 最高のバレンタインチョコだった。



 バス停に近づけば、ベンチに先輩が座っていることがすぐに分かった。ただ、普段の先輩より 力の入っていない座り方が気になる。ぼんやりと手元の携帯を見るその瞳から、きらりと涙が溢れるのが見えて、頭が真っ白になって。
「先輩!」
 何も考えられないまま、思わずそう叫んでしまった。体は勝手に先輩の近くへと駆け寄るし、どうしようもなく先輩が心配で 胸が苦しくて。頭も体も心もちぐはぐに、けれど真っ直ぐ先輩のところへ飛んでいく。先輩の涙に 僕も胸が苦しくなって、涙が出そうになる。泣かないで、先輩。先輩には、ずっと笑顔でいて欲しいのに。
「いずるくん……?」
 目が合った気がしたけど、先輩はすぐに両手で顔を覆ってしまった。涙を止めようとしているのだろうか。先輩をどうにか慰めたくて、霧は晴れつつも回路は錆びついたままの思考で考える。頭を撫でようか、抱きしめようかなんて 下心が覗けばすぐに振り払った。今はそういう時じゃないだろ、恥を知れよ。先輩を傷つける様なことをして どうするんだ。もっと優しく、先輩の両手に覆われた向こうの涙を拭ってあげたくて、カバンに常に入れてある 新品のタオルを思い出す。
 先輩の痕跡をどうにかして持って帰りたくて持ち歩いているものだけど、こんな時こそ活用しなくてどうするんだ。
 焦って開封に少し手間取りながらタオルを取り出して、先輩の涙を拭こうと目元に触れる、と 顔を塞いでいる手にぶつかった。
 先輩の手を叩いてしまった、やってしまった。一瞬のうちに血の気が引く。目眩と吐き気と頭痛が一度に襲いくる感覚を、後悔がちくちくと刺さって痛い胸を庇いながら 享受する。
 ごめんなさいと言うべきか、許してもらう前に先輩を慰めるべきか分からなくて、頭の中も体の中も、グチャグチャで。
 少しだけ泣きそうになっていたら、先輩が巣穴から外の様子を伺う小動物の様に、手の覆いを開いて 顔を覗かせた。
 僕は、今の情けない顔を見られたくなくて、つい タオルを先輩の顔に押しつけて、目隠しをしてしまった。
 先輩は戸惑うような手つきでタオルを掴み、僕の手から奪って 自分で顔を拭き始める。
 僕は、バレンタインのこととか、追いついたら先輩が泣いているし、タオルで手を叩いてしまったりして、もう 心の中まで良くわからなくなって、息をするのも重苦しい。ストレスで喉が引き攣っていた。
 目元を拭い終わった先輩と、目が合う。
「いずるくん?」
「はい」
 きょとんとした顔で、さっきまで泣いていたことをもう忘れてしまったような表情の先輩が、こちらをじっと見ながら ぱちぱちとまばたきをしている。そんな綺麗なのに可愛らしい顔を見ていたら、緊張で固まっていた体が和んで、吸った息が全身に行き渡り、視界がクリアになって、徐々に心が落ち着いてくる。
 そして、そうだ。どうしてバレンタインの商品なんて見ていたのか、誰かにあげるつもりなのかを聞きたかったんだ と思い、「先輩」と、つい呼びかけてしまった。
「はい? なあに」
 不思議そうに聞いてくれる先輩に、溢れ出そうになった追及の言葉が喉元で突っかかって、止まる。別に、先輩が誰かにあげるつもりでも、そんなの僕には関係ない。先輩に答える義務なんて、なおさら無い。そうじゃなくて、僕は、先輩と一緒に バレンタインを過ごしたくて。
 悔しくなって、こんな顔先輩に見せたくなくて、目を逸らしてしまう。違う。目を合わせるのが嫌なわけじゃ無い。急に目を逸らしてごめんなさい。先輩が嫌いなんじゃない。先輩が悪いんじゃ、ないんだ。だから、どうか お願いだから、先輩の優しい心が傷つきませんように。
 そういう気持ちがない混ぜになって、我先にと口から溢れそうになって、何ひとつとして声にならない。自分が何を喋りたいのかもよくわからないまま、唇だけが 閉じたり開いたりを繰り返す。違う、違うんだ、僕が先輩に伝えたいことは、許して欲しいでも、どこにも行かないででも、先輩は悪くないとかでも、なくて。
 きゅっと口をつむって、勇気を溜める。大丈夫、いつも通りでいいんだ。たまたま会いましたねって顔をして、先輩の、先輩のための、いつでも頼れる 便利な後輩の顔で、今日も。
 僕は先輩の側にいるために、誰よりも便利な後輩になりたい。
「あの、これ。受け取ってください」
「え、あ、うん。ありがとう?」
 先程買ったハート型の箱が入った紙袋を先輩に差し出せば 受け取ってもらえた。それだけで、何か許されたような気がして 強張っていた肩が、少し 軽くなる。
「先輩が、好きそうだなって思って。用意したんです」
 先輩が袋の中身を手に取って検分しているのを見てなんだかこそばゆさを感じ、言い訳の様に口から溢れた。
 先輩。これ 食べたかったんですよね? いつだって、どれだけだって、先輩の欲しいもの、僕 頑張って用意しますから。先輩の思ったことは、全部。全部、僕が 叶えてあげたい。
 だから、どうか、僕を頼ってほしい。
 一人で泣いたりしないで。先輩が泣くほど悲しいことが起こる前に、僕が 僕だけが 先輩の側に居たい。
 我ながら、欲深いばかりの考えに 表に出さずに自嘲する。先輩のためだなんて言ったって、結局は全部自分のためだ。ああそうだ。でも、その何が悪いのか。
 僕は、僕のために、先輩の便利な後輩でいたいんだ。
「あ、そうだ。タオルありがとう」
 もう涙の跡も乾いた先輩から差し出されたタオルを受け取る。先輩の涙が含まれた大切なタオルを、ジッパー袋に入れ しっかり密閉してから鞄に収めた。
 ハート型の箱を手に持ったままだった先輩が、良いことを思い付いたように笑って「いずるくんも、一緒に食べよ?」と誘ってくれた。
 先輩は、ラッピングを丁寧に、綺麗に剥がして、小袋に入ったマシュマロとマカロンがいくつか詰まっている箱の中から、マカロンが入った小袋をひとつ、渡してくれた。
 客観的な視点に立つならば、自分で買ったチョコ味のお菓子を、先輩から返してもらっただけだ。それなのに、このマカロンが 僕には世界一輝いて見える。先輩の目の前でそっと鞄に入れて持ち帰るわけにはいかないけれど、許されることなら ひと月くらいは部屋に飾って、毎日眺めて幸せな気分に浸ってから食べたいくらいだった。
 ただ、食べないの? という視線をくれる先輩の期待には応えたくて。包装のビニールを割いて、チョコ味のマカロンを一口齧る。
「美味しいです」
 甘くて、少しほろ苦い。最高のバレンタインチョコだった。


 先輩が寝た後、自分の家に帰って、ジッパー袋に油性ペンで 日付とメモを書き、今日先輩から貰った 涙が吸われたままのタオルを、そっと 宝物を仕舞っている箱に収める。
 そして、鞄の中に新品のタオルを入れ直して、今日一日 鞄に入れていた、昨日 時間をかけてラッピングした箱を取り出した。
 丁寧に丁寧に 気持ちを込めて結んだリボンを 適当に解いて、先輩の好きそうな明るいオレンジ色の包装紙を破いて、箱を開く。
中のチョコマドレーヌを口に詰めれば、当たり前だけど 何度も何度も試しに作って食べた味だった。甘さ控えめの、僕には少し苦い ビターな味。
 お菓子を一度に沢山食べない先輩が、食べたい時に食べたい分だけ摘めるように、あえて一口サイズの型を使って、その分多めに詰めたのだ。
 来年は受け取ってもらえたらいいな と思いつつ、今は既製品でも 先輩の食べたい物を贈れただけでもよかったかな と無理矢理自分を納得させて。
 涙を服の袖で拭っても 鼻は詰まったままで、マドレーヌの味はもう 分からなかった。
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