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ダンジョン
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[次の日]
ザワザワザワ‥‥‥‥‥‥‥‥
街が騒がしい。
ザワザワザワ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
静まらないざわつきを不思議に思い、銃騎士団は宿屋から出た。
どうやら、広場で何かあるようだ。
だが人混みのせいで全く分からない。
とりあえず、近くにいた城の衛兵にどうしたのか聞いてみた。
「どうやら、騎士(ナイト)が現れたようだ。」
騎士‥‥‥‥。ずっと昔に、この世界が再び滅びる危機が襲った時。
とあるダンジョンの最深部に眠っていた魔物が街を破壊した。実力のある熟練冒険者でも魔物を倒せず、人々は諦めかけていた。
そんな中、一人の騎士が自ら命を犠牲に魔物を封印したのだ。
そしてこの街、『シャンドラー王国』の平和は守られた。
それから騎士はこの街の神として崇められ、自己犠牲のスキルを持っている『騎士』という職業は消えた。
簡単に言えば、『騎士』という職業は伝説の職業として騎士を名乗る事は禁止されたのだ。
そんな騎士(ナイト)が今、現れたようだ。
「熟練冒険者なのか?」
レオも身を乗り出して聞く。
「いいや。まだ一度も冒険に出たことのない未熟らしい。しかも『ウィリアム商店』っていう商店の少年らしいぞ。」
未熟で、しかも商人の子……………。
前代未聞だ。
王はどうして彼を選んだのだろう。
後日聞いてみようとルイスは考えた。
「早く行こ。ダンジョン……。」
クロエの言葉で皆、ダンジョンの事を思い出した。
騎士の事はとりあえずおいておいて、今は自分達の役目について考えよう。
ルイスは考えるのをやめ、仲間と共に街を出た。
[????]
「ここがシャンドラー王国ね。」
辺りを見渡す。
人はまばらだ。
「しばらく、人が集まる時間まで待とうかな。」
そう呟いて、宿屋に向かう。
◆◇◆◇◆◇
ダンジョンに足を踏み入れ、感じた。
普通のダンジョンとは違うと。
普通、ダンジョンは5階ごとにフロアが違い、そのフロアごとにいるフロアの主(ゲームなどで言うボス)を倒さないと先に進めない。
最深部に近づくにつれて魔物は強くなり、とても危険になっていく。
だが、このダンジョンはどうだろう。
一階層だというのに沢山の敵の視線を感じる。
敵の感知が得意なルイスだが、これ程鋭い視線の敵には出会ったことのなく『危険』と感知した。
とりあえず進んでみよう、そう思って一歩踏み出す。
「危ない。」
と、クロエの声と同時に前方から矢が飛び出した。
前衛にいたルイスは咄嗟の判断でかわした。
レオは持ち前の素早さと回避力を生かし飛び避け、クロエは運良く当たらなかった。
しかし、最後列にいたシアンは矢に気付くのが遅れまともにダメージをくらってしまった。
「シアンっ!!!」
地面に座り込んだシアンにレオが駆けつける。
そして傷口を見る。
「これは………毒?」
よく見ると、矢の先端には毒が塗られていた。
ここの魔物は、思っていた以上に賢いらしい。
「だ………大丈夫です。これくらいなら簡単に治せますよ。」
シアンはすぐにヒール(回復魔法)を使った。
体力は回復されだが、まだ傷口が痛むようだ。
「中断…………する?……」
クロエの言葉にシアンは首を横に振る。
「毒なので再生には時間がかかりますが、掠り傷程度なので大丈夫です。さっ、攻略続けましょう。」
ほらっ!と言い、シアンは立ち上がって銃を構えた。
大丈夫なようで安心した。
話し合った結果、このままダンジョンの攻略を進めることになった。
「ここから先、もっと手強い相手が現れるかもしれない。十分注意して行くぞ。」
ルイスの言葉に頷き、ダンジョンの最深部を目指して歩き始める。
ザワザワザワ‥‥‥‥‥‥‥‥
街が騒がしい。
ザワザワザワ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
静まらないざわつきを不思議に思い、銃騎士団は宿屋から出た。
どうやら、広場で何かあるようだ。
だが人混みのせいで全く分からない。
とりあえず、近くにいた城の衛兵にどうしたのか聞いてみた。
「どうやら、騎士(ナイト)が現れたようだ。」
騎士‥‥‥‥。ずっと昔に、この世界が再び滅びる危機が襲った時。
とあるダンジョンの最深部に眠っていた魔物が街を破壊した。実力のある熟練冒険者でも魔物を倒せず、人々は諦めかけていた。
そんな中、一人の騎士が自ら命を犠牲に魔物を封印したのだ。
そしてこの街、『シャンドラー王国』の平和は守られた。
それから騎士はこの街の神として崇められ、自己犠牲のスキルを持っている『騎士』という職業は消えた。
簡単に言えば、『騎士』という職業は伝説の職業として騎士を名乗る事は禁止されたのだ。
そんな騎士(ナイト)が今、現れたようだ。
「熟練冒険者なのか?」
レオも身を乗り出して聞く。
「いいや。まだ一度も冒険に出たことのない未熟らしい。しかも『ウィリアム商店』っていう商店の少年らしいぞ。」
未熟で、しかも商人の子……………。
前代未聞だ。
王はどうして彼を選んだのだろう。
後日聞いてみようとルイスは考えた。
「早く行こ。ダンジョン……。」
クロエの言葉で皆、ダンジョンの事を思い出した。
騎士の事はとりあえずおいておいて、今は自分達の役目について考えよう。
ルイスは考えるのをやめ、仲間と共に街を出た。
[????]
「ここがシャンドラー王国ね。」
辺りを見渡す。
人はまばらだ。
「しばらく、人が集まる時間まで待とうかな。」
そう呟いて、宿屋に向かう。
◆◇◆◇◆◇
ダンジョンに足を踏み入れ、感じた。
普通のダンジョンとは違うと。
普通、ダンジョンは5階ごとにフロアが違い、そのフロアごとにいるフロアの主(ゲームなどで言うボス)を倒さないと先に進めない。
最深部に近づくにつれて魔物は強くなり、とても危険になっていく。
だが、このダンジョンはどうだろう。
一階層だというのに沢山の敵の視線を感じる。
敵の感知が得意なルイスだが、これ程鋭い視線の敵には出会ったことのなく『危険』と感知した。
とりあえず進んでみよう、そう思って一歩踏み出す。
「危ない。」
と、クロエの声と同時に前方から矢が飛び出した。
前衛にいたルイスは咄嗟の判断でかわした。
レオは持ち前の素早さと回避力を生かし飛び避け、クロエは運良く当たらなかった。
しかし、最後列にいたシアンは矢に気付くのが遅れまともにダメージをくらってしまった。
「シアンっ!!!」
地面に座り込んだシアンにレオが駆けつける。
そして傷口を見る。
「これは………毒?」
よく見ると、矢の先端には毒が塗られていた。
ここの魔物は、思っていた以上に賢いらしい。
「だ………大丈夫です。これくらいなら簡単に治せますよ。」
シアンはすぐにヒール(回復魔法)を使った。
体力は回復されだが、まだ傷口が痛むようだ。
「中断…………する?……」
クロエの言葉にシアンは首を横に振る。
「毒なので再生には時間がかかりますが、掠り傷程度なので大丈夫です。さっ、攻略続けましょう。」
ほらっ!と言い、シアンは立ち上がって銃を構えた。
大丈夫なようで安心した。
話し合った結果、このままダンジョンの攻略を進めることになった。
「ここから先、もっと手強い相手が現れるかもしれない。十分注意して行くぞ。」
ルイスの言葉に頷き、ダンジョンの最深部を目指して歩き始める。
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