初恋は倒錯的

雨宮柚晏

文字の大きさ
上 下
1 / 6
1.出会い

1-1

しおりを挟む
 僕は恋愛をしたことがない。

 見た目は悪くないと思うし、女の子から告白されたこともあったが、僕がいいなと思うのは決まって男だった。そして、僕の感覚は気持ち悪がられると分かっていたから誰にも言えないでいた。



 東雲由矢しののめ ゆやは大学進学に合わせて、この四月から一人暮しをはじめた。最初は都会の雰囲気や店の多さに驚いた。この頃の行動範囲は、大学とアパートの往復、スーパー程度だった。しかし、五月も半ばになると随分慣れてきた。大学近くの飲食店や電車ですぐの繁華街。次第に行動範囲が広くなっていった。
 
 受験のため、久しく使っていなかったSNSにも復帰し、久しぶりにネットの友人たちと交流した。残念ながら、長らくコミュニティから離れていたせいで、以前のように馴染みきれなかった。
 
 SNSを見ていると、うっかり画像を見つけてしまった。
 鼓動が速くなる。
 
 拘束され、苦しそうに顔を歪めているその写真を見ると、何だか変な気分になってくる。こんなことはいけないと思いながらも、次から次へと調べていき、ついには近場のそういう店やイベントまで探していた。

 そして、見つけてしまったのだ、今週末に開催されるバーでの緊縛ショーの案内を…。案内を見つけた後、SNSやHPを見て店やショーについて調べに調べた。

 そして、ついに今日はショーの開催されるSMバーに行くつもりだ。新生活に馴れたせいか、都会の雰囲気に当てられたのか…。
由矢はどうしても燻っていた欲求への興味を押さえきれなかったのだ。
 
 お店のサイトには“初めての方はお電話ください”と書かれていたので電話をした。簡単な説明を受けて、到着予定時間を開店後すぐの20時と伝えた。

 電話を終えたときには期待と緊張で手に汗をかいていた。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性的イジメ

ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。 作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。 全二話 毎週日曜日正午にUPされます。

君を独占したい。

檮木 蓮
BL
性奴隷として売られたユト 売られる前は、平凡な日を送っていたが 父の倒産をきっかけに人生が 変わった。 そんな、ユトを買ったのは…。

部室強制監獄

裕光
BL
 夜8時に毎日更新します!  高校2年生サッカー部所属の祐介。  先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。  ある日の夜。  剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう  気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた  現れたのは蓮ともう1人。  1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。  そして大野は裕介に向かって言った。  大野「お前も肉便器に改造してやる」  大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…  

松本先生のハードスパンキング パート5

バンビーノ
BL
「お尻、大丈夫?」  休み時間、きれいなノートをとっていた子が微笑みながら言いました。僕のお仕置きの噂は、休み時間に他のクラスにも伝わり、みんなに知れ渡りました。姉は、何をやっているのと呆れていました。姉も松本先生の教え子でしたが、叱られた記憶はないと言います。教室では素振り用の卓球ラケット、理科室では一メートル定規がお仕置きの定番グッズになりました。  でもいちばん強烈な思い出は、理科室の隣の準備室での平手打ちです。実験中、先生の注意をろくに聞いていなかった僕は、薬品でカーテンを焦がすちょっとしたぼや騒ぎを起こしてしまったのです。放課後、理科室の隣の小部屋に僕は呼びつけられました。そして金縛りにあっているような僕を、力ずくで先生は自分の膝の上に乗せました。体操着の短パンのお尻を上にして。ピシャッ、ピシャッ……。 「先生、ごめんなさい」  さすがに今度ばかりは謝るしかないと思いました。先生は無言でお尻の平手打ちを続けました。だんだんお尻が熱くしびれていきます。松本先生は僕にとって、もうかけがえのない存在でした。最も身近で、最高に容赦がなくて、僕のことを誰よりも気にかけてくれている。その先生の目の前に僕のお尻が。痛いけど、もう僕はお仕置きに酔っていました。 「先生はカーテンが焦げて怒ってるんじゃない。お前の体に燃え移ってたかもしれないんだぞ」  その夜は床に就いても松本先生の言葉が甦り、僕は自分のお尻に両手を当ててつぶやきました。 「先生の手のひらの跡、お尻にまだついてるかな。紅葉みたいに」  6月の修学旅行のとき、僕は足をくじいてその場にうずくまりました。その時近づいてきたのが松本先生でした。体格のいい松本先生は、軽々と僕をおぶって笑いながら言いました。 「お前はほんとに軽いなあ。ちゃんと食わないとダメだぞ」  つい先日さんざん平手打ちされた松本先生の大きな手のひらが、僕のお尻を包み込んでくれている。厚くて、ゴツゴツして、これが大人の男の人の手のひらなんだな。子供はこうやって大人に守られているんだな。宿について、僕はあのお仕置きをされたときにはいていた紺の体操着の短パンにはきかえました。あの時の白衣を着た松本先生が夢の中に出てくる気がしました。

不良学生は変態教師に躾られる~担任は俺のお気に入りのご主人様でした~

麟里(すずひ改め)
BL
〈あらすじ〉 『ここ、学校ですよ?こんな姿晒して……いやらしい』 ドMな不良学生×変態教師 ※作者の性癖パラダイスです。

首輪 〜性奴隷 律の調教〜

M
BL
※エロ、グロ、スカトロ、ショタ、モロ語、暴力的なセックス、たまに嘔吐など、かなりフェティッシュな内容です。 R18です。 ほとんどの話に男性同士の過激な性表現・暴力表現が含まれますのでご注意下さい。 孤児だった律は飯塚という資産家に拾われた。 幼い子供にしか興味を示さない飯塚は、律が美しい青年に成長するにつれて愛情を失い、性奴隷として調教し客に奉仕させて金儲けの道具として使い続ける。 それでも飯塚への一途な想いを捨てられずにいた律だったが、とうとう新しい飼い主に売り渡す日を告げられてしまう。 新しい飼い主として律の前に現れたのは、桐山という男だった。

調教師バドライクの旋律

まむら
BL
  こちらは家畜教育施設オルガズムテンペスト。    調教師バドライクは、今日も活きのイイ家畜を教育中。   立派な家畜を育て、要望があれば提供したり、レンタルしたり。   青いモノから熟したモノまで、より取り見取り。   ご要望があれば、部分的な調教でも全然OK、立派な家畜に育てます。   ご依頼、ご用件は、調教師バドライクにどうぞ。   一家に一人、エッチな家畜は新鮮なうちに!!  

執事の嗜み

桃瀬わさび
BL
数奇な縁でヴィルフリートの執事となったケヴィンには、裏の顔がある。 当人が「執事の嗜み」とのたまうその手練手管を用いて、ヴィルフリートの異母兄・マティアスにお仕置きをしたのがきっかけで、ケヴィンとマティアスの運命の糸が絡まっていきーーー。 執事✕元王子。 転生したら精霊になったみたいです?のスピンオフです。前作をお読みいただいてからの方が楽しくお読み頂けると思います。

処理中です...