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アブクマのウォーカーズ
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「ん~、やっぱり罠はないね……っと、はい。開いたよ」
罠を確認してから、宝箱の解錠をさっと終わらせたのはヌーコだ。
ソウブンゼは、「やってやれないことはないけど、ヌーコちゃんの方が適任だから」、と言って、宝箱の対応は全部をヌーコに任せている。
自信がないわけではなくて、ヌーコの為に仕事を譲ってるのかも知れない。
「コイル、見て見て。これ、なんだろう? 変な形してるけど、また呪われてたりするのかな?」
ヌーコに呼ばれて意識をソウブンゼから宝箱に移す。
宝箱を覗き込んでみると、確かにそこには刀身が波打ってる変なショートソードがあった。
「呪われてはいない」
そう断言したのは、いつの間にかモノクルを通して宝箱を覗き込んでいたマヨイだった。
以前、俺が渡したものだが、こうやってちゃんと使ってもらえると嬉しいものだな。
なんとなく、そう思ってたら、無意識に手が動いていたらしい。
俺の手が、マヨイの頭を撫でていた。
自分でも何やってるんだ、と思う。
俺から離れるように言っておいて、俺から手を出すとか。
本当に何やってるんだか。
俺は慌ててパッと手を引き戻して、「すまん」とマヨイに謝った。
「嬉しい、から、謝らないで?」
久々のツインテモードの声で、マヨイがそんな風に言った。
ヌーコとソウブンゼはなぜか固まっていた。
「クルツフランベルジェという刺突剣だな。刃の形状的に、血が止まりにくくなるように作られてるらしいけど、これには他に魔法的な力も付与されてるみたいだ。1つ目は刺突力が上がる。2つ目はこれに刺された者は力が抜ける。3つ目は、これに刺された者は血が止まらなくなる」
気を取り直して、短剣の能力について、俺が視えてることを説明した。
「暗殺に向いた剣ね」
「いる?」
「え?」
「俺向きの短剣じゃないから。俺が持ってても死蔵確定かな、と思って」
「攻撃力が上がるみたいだし欲しいけど……いいの?」
「パーティーの攻撃力が上がるんなら意味があるだろ?」
「パーティー……ありがとう。ありがたく使わせていただくわ」
そう言って、恭しく、しっとりとした動きで俺から短剣を受け取るソウブンゼ。
その顔は妙に晴れやかに見えた。
クルツフランベルジェには鞘がなかったので、それは地上に帰ってから職人に依頼することになった。
その後、休憩をする際に、先に女性陣だけで話がしたいと言われた。俺から少し離れた所で、何やらわいわいと盛り上がっていたようだった。
休憩しながら、たまに湧くミニドラゴンやコウモリを倒していたのだが、渡り扉のある空洞は天井が高く広すぎるため、魔物が湧くたびに魔法を使う必要があって面倒だった。
仕方ないので安全地帯まで移動して休むことにした。
このダンジョンというのは不思議なものだ。
今いる場所のように、魔物がまったく出ない場所があるのもそうだし、そもそも魔物が湧くと言うこと自体がおかしなことなわけで。
でも、元の世界にしたって、今の世界にしたって、分からないことなんかたくさんあるのだから、こと魔物、ダンジョンについてだけ不思議がっても仕方ない。
自分たち人間には、「そういうものなのだ」と受け入れる事しかできないのだ。
「なんで空は青いのか」
「なんで人は死ぬのか?」
「じゃあ、なんで人は産まれるのか、とかはどうかしら?」
「俺は自転とか重力の話を聞いた時に、今まで不思議に思ってなかったことを不思議に思ったっけな」
目を覚ました三人にコーヒーを入れたカップを渡して、サンドイッチを食べながら、さっき戦ったワニ男の話をしていた。
あいつらには主なる者がいて、そいつはこの迷宮の主でもあるらしい。
つまり、このダンジョンはその主のモノで、もしかしたらダンジョン自体も、魔物も、その主とやらが造ったものかもしれない、という予想をしてみた。
「そんなバカなこと……」
そう言ったヌーコに、バカみたいで信じられないような現実なんてたくさんある、という話をしてみた。
そうしたら、そもそも、元の世界でも「そういうものだ」と無条件に受け入れてたものだらけだったろ、という話になったのだ。
「なんで空が青いのかってさ、空中に浮いてる細かい何かに光が当たって、なんか青いのが拡散されてそう見えるんじゃなかったっけ?」
この説明が正しいか、詳しいところは分からないが、そんな話を聞いたことがある。意外に博識なヌーコの解説に、マヨイが追加の質問をした。
「じゃあ、夕方に赤くなったり、夜に暗くなるのは?」
「赤くなるのも埃が……埃が……なんだっけ? 夜暗くなるのは太陽が反対側に行って光が当たらなくなるからでしょー」
「ヌーコちゃんは、その話を自分で確認してみたの? 言われたことを「そういうものなんだ」ってそのまま覚えて信じてるの?」
今、ソウブンゼが言ったことが、俺が言いたいことに近いんだと思う。きっと、俺の意を汲んでそう言ってくれたんだろう。
ヌーコはその問いに答えられない。もちろん、専門家じゃないから自分で確認することなんてできないし、聞いたことをそのまま鵜呑みにして信じてるのだろうから、改めて問われて、少し恥ずかしい気持ちになったんだろう。
「どこかで人智の及ばない存在が、世界のルールを作ってる。それが神様なのか、大自然の偉大な力なのかは分からないけど。ダンジョンってのが、元からあったのか、数年前から現れたものなのかは分からないけど、ともかく、「そういうもの」ができたんだと認識して、できることをやってるのが今だろ?」
「……うん」
「さっき、俺、重力の話をしたろ? 実際、重力って名付けられた力は働いててさ。持ってる物は手を話せば地面に落ちるし、俺らは空を飛ぶことができない。そういうものなんだ、って生まれた時から知ってたのか、生まれてから体験して覚えたのか分からないけどさ、ともかく俺らは分かってただろ? でも、理屈というか原理は知らなくてさ。俺の場合は授業で習ったら逆に違和感しか残らなくてさ。色々な仮説とか、訳の分からない実験とかで証明したらしいけど、でも、実際に元から存在したものに名前を付けただけじゃないか。じゃあ、そういった法則は誰が、何が作ったのかってことは分からないだろ? 地球がくるくる回ってるから、ってさ。じゃあなんで地球は回ってるんだ、とか。考え始めたら止まらなくなってさ……あっ」
ベラベラと、自分ばかりが話し過ぎてることに気が付いてしまった。三人は面倒くさがらずにちゃんと聞いてくれていたが、それが逆に恥ずかしくて、頭をポリポリと掻いてごまかしてみた。
「もっと話して」
「そうよ。私も聞きたいわ」
「うん。ちゃんと聞いてるから、話して」
三人からそう言ってもらえたので、コーヒーを一口飲んでから、今度は一気に話し過ぎないように気を付けながら、ダンジョンは誰かが管理してるんじゃないか、という方向に戻していった。
罠を確認してから、宝箱の解錠をさっと終わらせたのはヌーコだ。
ソウブンゼは、「やってやれないことはないけど、ヌーコちゃんの方が適任だから」、と言って、宝箱の対応は全部をヌーコに任せている。
自信がないわけではなくて、ヌーコの為に仕事を譲ってるのかも知れない。
「コイル、見て見て。これ、なんだろう? 変な形してるけど、また呪われてたりするのかな?」
ヌーコに呼ばれて意識をソウブンゼから宝箱に移す。
宝箱を覗き込んでみると、確かにそこには刀身が波打ってる変なショートソードがあった。
「呪われてはいない」
そう断言したのは、いつの間にかモノクルを通して宝箱を覗き込んでいたマヨイだった。
以前、俺が渡したものだが、こうやってちゃんと使ってもらえると嬉しいものだな。
なんとなく、そう思ってたら、無意識に手が動いていたらしい。
俺の手が、マヨイの頭を撫でていた。
自分でも何やってるんだ、と思う。
俺から離れるように言っておいて、俺から手を出すとか。
本当に何やってるんだか。
俺は慌ててパッと手を引き戻して、「すまん」とマヨイに謝った。
「嬉しい、から、謝らないで?」
久々のツインテモードの声で、マヨイがそんな風に言った。
ヌーコとソウブンゼはなぜか固まっていた。
「クルツフランベルジェという刺突剣だな。刃の形状的に、血が止まりにくくなるように作られてるらしいけど、これには他に魔法的な力も付与されてるみたいだ。1つ目は刺突力が上がる。2つ目はこれに刺された者は力が抜ける。3つ目は、これに刺された者は血が止まらなくなる」
気を取り直して、短剣の能力について、俺が視えてることを説明した。
「暗殺に向いた剣ね」
「いる?」
「え?」
「俺向きの短剣じゃないから。俺が持ってても死蔵確定かな、と思って」
「攻撃力が上がるみたいだし欲しいけど……いいの?」
「パーティーの攻撃力が上がるんなら意味があるだろ?」
「パーティー……ありがとう。ありがたく使わせていただくわ」
そう言って、恭しく、しっとりとした動きで俺から短剣を受け取るソウブンゼ。
その顔は妙に晴れやかに見えた。
クルツフランベルジェには鞘がなかったので、それは地上に帰ってから職人に依頼することになった。
その後、休憩をする際に、先に女性陣だけで話がしたいと言われた。俺から少し離れた所で、何やらわいわいと盛り上がっていたようだった。
休憩しながら、たまに湧くミニドラゴンやコウモリを倒していたのだが、渡り扉のある空洞は天井が高く広すぎるため、魔物が湧くたびに魔法を使う必要があって面倒だった。
仕方ないので安全地帯まで移動して休むことにした。
このダンジョンというのは不思議なものだ。
今いる場所のように、魔物がまったく出ない場所があるのもそうだし、そもそも魔物が湧くと言うこと自体がおかしなことなわけで。
でも、元の世界にしたって、今の世界にしたって、分からないことなんかたくさんあるのだから、こと魔物、ダンジョンについてだけ不思議がっても仕方ない。
自分たち人間には、「そういうものなのだ」と受け入れる事しかできないのだ。
「なんで空は青いのか」
「なんで人は死ぬのか?」
「じゃあ、なんで人は産まれるのか、とかはどうかしら?」
「俺は自転とか重力の話を聞いた時に、今まで不思議に思ってなかったことを不思議に思ったっけな」
目を覚ました三人にコーヒーを入れたカップを渡して、サンドイッチを食べながら、さっき戦ったワニ男の話をしていた。
あいつらには主なる者がいて、そいつはこの迷宮の主でもあるらしい。
つまり、このダンジョンはその主のモノで、もしかしたらダンジョン自体も、魔物も、その主とやらが造ったものかもしれない、という予想をしてみた。
「そんなバカなこと……」
そう言ったヌーコに、バカみたいで信じられないような現実なんてたくさんある、という話をしてみた。
そうしたら、そもそも、元の世界でも「そういうものだ」と無条件に受け入れてたものだらけだったろ、という話になったのだ。
「なんで空が青いのかってさ、空中に浮いてる細かい何かに光が当たって、なんか青いのが拡散されてそう見えるんじゃなかったっけ?」
この説明が正しいか、詳しいところは分からないが、そんな話を聞いたことがある。意外に博識なヌーコの解説に、マヨイが追加の質問をした。
「じゃあ、夕方に赤くなったり、夜に暗くなるのは?」
「赤くなるのも埃が……埃が……なんだっけ? 夜暗くなるのは太陽が反対側に行って光が当たらなくなるからでしょー」
「ヌーコちゃんは、その話を自分で確認してみたの? 言われたことを「そういうものなんだ」ってそのまま覚えて信じてるの?」
今、ソウブンゼが言ったことが、俺が言いたいことに近いんだと思う。きっと、俺の意を汲んでそう言ってくれたんだろう。
ヌーコはその問いに答えられない。もちろん、専門家じゃないから自分で確認することなんてできないし、聞いたことをそのまま鵜呑みにして信じてるのだろうから、改めて問われて、少し恥ずかしい気持ちになったんだろう。
「どこかで人智の及ばない存在が、世界のルールを作ってる。それが神様なのか、大自然の偉大な力なのかは分からないけど。ダンジョンってのが、元からあったのか、数年前から現れたものなのかは分からないけど、ともかく、「そういうもの」ができたんだと認識して、できることをやってるのが今だろ?」
「……うん」
「さっき、俺、重力の話をしたろ? 実際、重力って名付けられた力は働いててさ。持ってる物は手を話せば地面に落ちるし、俺らは空を飛ぶことができない。そういうものなんだ、って生まれた時から知ってたのか、生まれてから体験して覚えたのか分からないけどさ、ともかく俺らは分かってただろ? でも、理屈というか原理は知らなくてさ。俺の場合は授業で習ったら逆に違和感しか残らなくてさ。色々な仮説とか、訳の分からない実験とかで証明したらしいけど、でも、実際に元から存在したものに名前を付けただけじゃないか。じゃあ、そういった法則は誰が、何が作ったのかってことは分からないだろ? 地球がくるくる回ってるから、ってさ。じゃあなんで地球は回ってるんだ、とか。考え始めたら止まらなくなってさ……あっ」
ベラベラと、自分ばかりが話し過ぎてることに気が付いてしまった。三人は面倒くさがらずにちゃんと聞いてくれていたが、それが逆に恥ずかしくて、頭をポリポリと掻いてごまかしてみた。
「もっと話して」
「そうよ。私も聞きたいわ」
「うん。ちゃんと聞いてるから、話して」
三人からそう言ってもらえたので、コーヒーを一口飲んでから、今度は一気に話し過ぎないように気を付けながら、ダンジョンは誰かが管理してるんじゃないか、という方向に戻していった。
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