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2章
EP.17呪いを継ぐ娘(前編)
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襲撃から四日目、朝食を摂った後、私はロビーでホムンクルス二人を見守りながら、考え事をしていた。ホムンクルスたちの移送先はなかなか決まらないし、ニカフィムさんは相変わらず塞ぎ込んだままだ。
このままホテルに居続けては、ホムンクルスの実情が民間に漏れてしまう、早急に対策をしなければ……と考えていたところ、見知らぬ女性が私の目の前に立ち、声をかけてくる。
「すみません、アイディンという人を探しているのですが。」
その女性は、昔いた移民コミュニティを彷彿とさせる外見だった。私と同じ褐色の肌に、彫りの深い顔立ち。珍しいなと思いつつ、質問に答える。
「アイディンは私の名前ですが……さほどいる名前でもないし、私に何か用ですか。」
そう返すとその女性は、少し眉間に皺を寄せた。
「娘の顔を……覚えていないの?パパ。」
そう言われて、私は持っていたタブレットを落とした。
と同時に、話を盗み聞きしていたホムンクルスたちが反応した。
「「パパ!?」」
「え~っ!アイさん娘さんがいたんですか!なんで今まで話してくれなかったんですか~!?」
紺碧はゴシップに食いつく少女のような顔をしている。ミドは唖然とした表情をしつつ、状況の説明を求めている顔をしている。
「話すも何も、プライベートのことだし……何より、娘……サイーダと別れたのは彼女が三歳の頃の話で、それ以降は会っていない!顔を知らないのも仕方ないだろう!」
「三歳……?って人間だとどのくらいなんですか?」
これだからホムンクルスは!説明が難しい!いちいち人間の成長や結婚制度のことから話してられるか!
「これがパパの作ったホムンクルス?なんか思ったより、子供っぽい……」
サイーダは初めて見るホムンクルスをまじまじと観察している。一般人にホムンクルスと接触させるのは規約違反なのだが……。
「初めまして!僕は紺碧です!」と紺碧はサイーダと握手する。
「……ミドだ。よろしく。」ミドも気まずそうに手を差し出した。
さて何から説明して、どう収集をつけたものか……と考えようとしたところに、スマートフォンの通知音が鳴る。今日はこの後上層部とのリモートミーティングがあることを失念していた。
「……っ、君たち、サイーダも。私はしばらく会議があるから、そこで待ってなさい!」
「それと、ホムンクルスの能力は一応機密情報なんだ、それはサイーダには話さないように!」
そう命令して、私は会議のため、私に割り当てられた部屋に戻った。
胸がざわめく。ホムンクルスたちが余計なことを話さなければいいが……。
ホテルのロビーの寛ぐトコに、サイーダとかいう先生の娘と、紺碧とで腰掛けた。机の上には簡単なお菓子と、ドリンクバーから取ってきた飲み物が置いてある。
「それで……なんでわざわざ先生の娘さんは、先生に会いに来たんだ。ずっと会ってなかったんだろ?」
紺碧に口を開かせると余計なことになりそうなので、オレが話を仕切ることにする。
「会ってみたかったから。私を捨ててまでやりたかったホムンクルスの仕事ってどんなものなのか、知りたかったから。」
サイーダはアイスティーにフレッシュとガムシロップを入れてかき混ぜる。彼女はそれを一口飲んだ後、オレたちに問いかけた。
「あなたたちから見た父は、どんな人なの?」
それを問われて、オレたちは揃って閉口した。紺碧が戻ってくる前の先生と、後の先生は、まるで別人のように対応が変わったからだ。
ただ、まるで人が変わったようとは思えないのも確かだった。事情を聞けば、行動には全て理由と一貫性が伴っているのだとわかったからだ。
答えづらそうに紺碧が口を開いた。
「アイさんは……ソフ?がホムンクルスを初めて作った人で、だからホムンクルスに関わってるって聞きました。あってますよね?」
「そうだな。」紺碧の言葉を肯定する。感想ではなく事実を述べるのはいい判断だ。
「なにそれ、聞いたことない……。」
サイーダの表情には驚きの色が見えた。話題を逸らすため、こちらからも質問してみることにする。
「一般的には、親ってのは子供を大切にするもんなんだろ?なのに先生とずっと会ってなかったってのは、どういうことなんだ?」
「私のパパとママは、私が三歳の頃に離婚……別れたの。それで私はママについていって、パパからは養育費をもらうだけの関係だった。」
「ヨウイクヒ?」紺碧が質問をする。それはオレもわかっていなかったのでありがたい。
「……子供の父親と母親は、子供と別れても、子供を育てるお金は払わなきゃいけないの。だからパパは私と別れた後も、ママにお金を送り続けてたの。そうやってこの国のルールでは決まってるの。」
「もっともパパは、養育費を払いたがらなかったって、ママから聞いたけど。悪い父親だったってこと。」
「悪い父親……」その言葉を聞いて、かつての先生を思い出す。あの人はホムンクルスを大事に思ってるのに、わざとオレたちに危害を加えていた。もしかしたら、実の娘に対してもそうだったのではないか?と勘繰ってしまう。
「……私より、あなたたちのことの方が大事だったってこと?」サイーダの目が伏せられる。
「いや、そんなことはないと思う。先生は大事なものほど、扱いが下手になる人だから。」
なんだ……?何かが引っ掛かる。先生は娘を大切にしないような人じゃないはずだ。じゃあなんで、娘と距離を置くような真似をしたんだ?
「一つ、質問をいいですか?」紺碧が尋ね、サイーダが承諾する。
「仕事をしたらお金がもらえるんですよね?そして、人はそのお金で子供を育てるんですよね?」
「何を当たり前のことを……そうよ。」
「ってことは、アイさんのソフって人は、ホムンクルスを作る仕事でお金をもらって、アイさんを育てたんですよね?」
「細かいところは違うけど、概ねそうでしょうね。」
「じゃあ、ほんとはアイさんも、ホムンクルスを作ったお金で、サイーダさんを育てる予定だった……というか、育てたんですよね?」
「……そうね。」
「……っ!わかったぞ!」全ての点が繋がり、事の全貌を理解する。
「ミド、何かわかったんですか?」
「仕事は、親から子に受け継がれるんだよ!」
「はぁ……」呆れたような顔のサイーダを尻目に、オレは続けた。
「先生の祖父がホムンクルスを初めて作って、先生もホムンクルスを作る仕事をしてる。この流れでいけば、娘の仕事は何になる?」
「ホムンクルスを作る仕事になる?」紺碧が問いに答える。
「そう、そうなることが多分先生は嫌だったんだ。」
「ああ……。」紺碧は納得したが、サイーダはまだ納得していないようだ。
「どうして……?どうして私にホムンクルスを作って欲しくなかったの?まさか、『ホムンクルスは人命から作られる』って噂は本当なの?」
「本当だって、先生は言ってたぞ。他にも、酷いことをたくさんしてきた。ホムンクルスを作る仕事は、娘に継いで欲しくないほど酷い仕事なんだ。」
「そんな……。」サイーダは明らかに動揺している。
「養育費を払いたがらなかったってのも、これだと合点がいく。多分先生は、ホムンクルスを作った金で、自分の娘を育てたくなかったんだ。」
「ホムンクルスを作り、人命を犠牲にして得た金は、汚い金だと思ったんだろう……そうやって間接的にでさえも、娘をホムンクルスから関わらせたくなかったんだ。」
「そんな、そんなに……ホムンクルスは酷いものなの!?あなたたちを見ている限り、そうは見えないけど……!」
オレたちは沈黙した。ホムンクルスの性質について、口止めされていたので、どこまで話していいかわからなかったからだ。
「オレたちのことについて、話せることは限られてる。だが、ギリギリ言える範囲で言うなら……。」
「オレたちの年齢は、8ヶ月と少しだ。これで伝わるか?」
サイーダの目から光が消えた。ここまでの紺碧の、知識不足かつ幼い言動、そしてその状態で紺碧は二度戦っていること……この事実が伝われば、ホムンクルスがどういったものなのか、理解してもらえたことだろう。
アイスティーのグラスの氷がカランと鳴る。少し薄まったそれは、推理が白熱していたことを示していた。
「すまない、会議終わったよ。って……君たち、余計なこと話していないだろうね。」
ちょうど先生がロビーに顔を出す。先生は酷く落胆した様子の娘を見て、オレたちを睨みつけた。
このままホテルに居続けては、ホムンクルスの実情が民間に漏れてしまう、早急に対策をしなければ……と考えていたところ、見知らぬ女性が私の目の前に立ち、声をかけてくる。
「すみません、アイディンという人を探しているのですが。」
その女性は、昔いた移民コミュニティを彷彿とさせる外見だった。私と同じ褐色の肌に、彫りの深い顔立ち。珍しいなと思いつつ、質問に答える。
「アイディンは私の名前ですが……さほどいる名前でもないし、私に何か用ですか。」
そう返すとその女性は、少し眉間に皺を寄せた。
「娘の顔を……覚えていないの?パパ。」
そう言われて、私は持っていたタブレットを落とした。
と同時に、話を盗み聞きしていたホムンクルスたちが反応した。
「「パパ!?」」
「え~っ!アイさん娘さんがいたんですか!なんで今まで話してくれなかったんですか~!?」
紺碧はゴシップに食いつく少女のような顔をしている。ミドは唖然とした表情をしつつ、状況の説明を求めている顔をしている。
「話すも何も、プライベートのことだし……何より、娘……サイーダと別れたのは彼女が三歳の頃の話で、それ以降は会っていない!顔を知らないのも仕方ないだろう!」
「三歳……?って人間だとどのくらいなんですか?」
これだからホムンクルスは!説明が難しい!いちいち人間の成長や結婚制度のことから話してられるか!
「これがパパの作ったホムンクルス?なんか思ったより、子供っぽい……」
サイーダは初めて見るホムンクルスをまじまじと観察している。一般人にホムンクルスと接触させるのは規約違反なのだが……。
「初めまして!僕は紺碧です!」と紺碧はサイーダと握手する。
「……ミドだ。よろしく。」ミドも気まずそうに手を差し出した。
さて何から説明して、どう収集をつけたものか……と考えようとしたところに、スマートフォンの通知音が鳴る。今日はこの後上層部とのリモートミーティングがあることを失念していた。
「……っ、君たち、サイーダも。私はしばらく会議があるから、そこで待ってなさい!」
「それと、ホムンクルスの能力は一応機密情報なんだ、それはサイーダには話さないように!」
そう命令して、私は会議のため、私に割り当てられた部屋に戻った。
胸がざわめく。ホムンクルスたちが余計なことを話さなければいいが……。
ホテルのロビーの寛ぐトコに、サイーダとかいう先生の娘と、紺碧とで腰掛けた。机の上には簡単なお菓子と、ドリンクバーから取ってきた飲み物が置いてある。
「それで……なんでわざわざ先生の娘さんは、先生に会いに来たんだ。ずっと会ってなかったんだろ?」
紺碧に口を開かせると余計なことになりそうなので、オレが話を仕切ることにする。
「会ってみたかったから。私を捨ててまでやりたかったホムンクルスの仕事ってどんなものなのか、知りたかったから。」
サイーダはアイスティーにフレッシュとガムシロップを入れてかき混ぜる。彼女はそれを一口飲んだ後、オレたちに問いかけた。
「あなたたちから見た父は、どんな人なの?」
それを問われて、オレたちは揃って閉口した。紺碧が戻ってくる前の先生と、後の先生は、まるで別人のように対応が変わったからだ。
ただ、まるで人が変わったようとは思えないのも確かだった。事情を聞けば、行動には全て理由と一貫性が伴っているのだとわかったからだ。
答えづらそうに紺碧が口を開いた。
「アイさんは……ソフ?がホムンクルスを初めて作った人で、だからホムンクルスに関わってるって聞きました。あってますよね?」
「そうだな。」紺碧の言葉を肯定する。感想ではなく事実を述べるのはいい判断だ。
「なにそれ、聞いたことない……。」
サイーダの表情には驚きの色が見えた。話題を逸らすため、こちらからも質問してみることにする。
「一般的には、親ってのは子供を大切にするもんなんだろ?なのに先生とずっと会ってなかったってのは、どういうことなんだ?」
「私のパパとママは、私が三歳の頃に離婚……別れたの。それで私はママについていって、パパからは養育費をもらうだけの関係だった。」
「ヨウイクヒ?」紺碧が質問をする。それはオレもわかっていなかったのでありがたい。
「……子供の父親と母親は、子供と別れても、子供を育てるお金は払わなきゃいけないの。だからパパは私と別れた後も、ママにお金を送り続けてたの。そうやってこの国のルールでは決まってるの。」
「もっともパパは、養育費を払いたがらなかったって、ママから聞いたけど。悪い父親だったってこと。」
「悪い父親……」その言葉を聞いて、かつての先生を思い出す。あの人はホムンクルスを大事に思ってるのに、わざとオレたちに危害を加えていた。もしかしたら、実の娘に対してもそうだったのではないか?と勘繰ってしまう。
「……私より、あなたたちのことの方が大事だったってこと?」サイーダの目が伏せられる。
「いや、そんなことはないと思う。先生は大事なものほど、扱いが下手になる人だから。」
なんだ……?何かが引っ掛かる。先生は娘を大切にしないような人じゃないはずだ。じゃあなんで、娘と距離を置くような真似をしたんだ?
「一つ、質問をいいですか?」紺碧が尋ね、サイーダが承諾する。
「仕事をしたらお金がもらえるんですよね?そして、人はそのお金で子供を育てるんですよね?」
「何を当たり前のことを……そうよ。」
「ってことは、アイさんのソフって人は、ホムンクルスを作る仕事でお金をもらって、アイさんを育てたんですよね?」
「細かいところは違うけど、概ねそうでしょうね。」
「じゃあ、ほんとはアイさんも、ホムンクルスを作ったお金で、サイーダさんを育てる予定だった……というか、育てたんですよね?」
「……そうね。」
「……っ!わかったぞ!」全ての点が繋がり、事の全貌を理解する。
「ミド、何かわかったんですか?」
「仕事は、親から子に受け継がれるんだよ!」
「はぁ……」呆れたような顔のサイーダを尻目に、オレは続けた。
「先生の祖父がホムンクルスを初めて作って、先生もホムンクルスを作る仕事をしてる。この流れでいけば、娘の仕事は何になる?」
「ホムンクルスを作る仕事になる?」紺碧が問いに答える。
「そう、そうなることが多分先生は嫌だったんだ。」
「ああ……。」紺碧は納得したが、サイーダはまだ納得していないようだ。
「どうして……?どうして私にホムンクルスを作って欲しくなかったの?まさか、『ホムンクルスは人命から作られる』って噂は本当なの?」
「本当だって、先生は言ってたぞ。他にも、酷いことをたくさんしてきた。ホムンクルスを作る仕事は、娘に継いで欲しくないほど酷い仕事なんだ。」
「そんな……。」サイーダは明らかに動揺している。
「養育費を払いたがらなかったってのも、これだと合点がいく。多分先生は、ホムンクルスを作った金で、自分の娘を育てたくなかったんだ。」
「ホムンクルスを作り、人命を犠牲にして得た金は、汚い金だと思ったんだろう……そうやって間接的にでさえも、娘をホムンクルスから関わらせたくなかったんだ。」
「そんな、そんなに……ホムンクルスは酷いものなの!?あなたたちを見ている限り、そうは見えないけど……!」
オレたちは沈黙した。ホムンクルスの性質について、口止めされていたので、どこまで話していいかわからなかったからだ。
「オレたちのことについて、話せることは限られてる。だが、ギリギリ言える範囲で言うなら……。」
「オレたちの年齢は、8ヶ月と少しだ。これで伝わるか?」
サイーダの目から光が消えた。ここまでの紺碧の、知識不足かつ幼い言動、そしてその状態で紺碧は二度戦っていること……この事実が伝われば、ホムンクルスがどういったものなのか、理解してもらえたことだろう。
アイスティーのグラスの氷がカランと鳴る。少し薄まったそれは、推理が白熱していたことを示していた。
「すまない、会議終わったよ。って……君たち、余計なこと話していないだろうね。」
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