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3章 7人の婚約者編
6人目
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「私、ずっと前からカミトさんのことが好きです。私をカミトさんの婚約者にしてくれませんか?」
ルーリエさんが頬を染めながら、真剣な表情で伝えてくる。
「………え?」
その告白に俺は固まる。
「ふふっ、告白されるとは思っていなかった顔ですね」
そんな俺を見てルーリエさんが笑う。
「私、ずっとカミトさんのことが好きだったんですよ?」
「そ、そうなんですか?そんな素振り、一度も見たことありませんが……」
「はぁ。だからすぐにでも告白した方が良いってアドバイスされたんですね。私、カミトさんの鈍チンさを舐めてました」
誰かからアドバイスをもらい、このタイミングで告白することにしたようだ。
「私、カミトさんから告白してもらうよう、色々とアピールしたんですよ?特に今日は頑張りました」
そう言われて今日一日のことを振り返ると、色々とアピールしている気がする。
「えーっと、2人きりでフォーレを目指しているのは……」
「カミトさんと2人きりで過ごしたかったからです」
「優良物件アピールをしてたのは……」
「カミトさんに私の魅力を伝えるためです」
「テントが1つしか用意されてないのは……」
「カミトさんのことが好きだからです」
「~~~っ!」
ストレートに好きと言われ、照れてしまう。
「ふふっ、顔が赤くなってますよ?」
「あ、当たり前です。ルーリエさんのような綺麗な女性から言われたら誰だって赤くなりますよ」
誤魔化すことはせず、正直に伝える。
「やっぱり、私から攻めるのが有効打だったようですね。アドバイス通りです!」
「た、確かに攻められるとテンパってしまいますが……誰からのアドバイスですか?」
「もちろん、カミトさんの婚約者たちです!」
「そ、そうですか……」
なんとなくそんな気がした。
「特にソラちゃんからのアドバイスは素晴らしかったです!『カミトくんは告白しないと気づきませんよ!』というアドバイスをしたのはソラちゃんですから!」
「そうなんですか?」
「はい!ソラちゃんの経験談を聞いて、告白しかないなーって思いましたから!」
「な、なるほど」
確かに気づかなかったので、ぐうの音もでない。
「ちなみに、なんで私がカミトさんたちと一緒にリブロから王都へ移住したか分かりますか?」
「え、えーっと……違ったら恥ずかしいのですが、俺から離れたくなかったから……ですか?」
「正解です!やはり想いを告げたらカミトさんも鈍チンにはなりませんね!ソラちゃんたちには感謝です!」
「あはは……ありがとうございます……」
想いを告げられれば俺も気づくことができる。
(まぁ、想いを告げられるまで一切気づいてないことは問題のような気もするが)
そんなことを思っていると、今まで笑顔だったルーリエさんの表情が引き締まる。
「だから私はカミトさんに告白をしました。6番目の女で構いませんので、私をカミトさんの婚約者にしてください」
ルーリエさんが丁寧に頭を下げる。
告白されてからルーリエさんと色々話したが、その間に俺は告白の返事を考えていた。
(多分、リーシャたちはこうなることを予測してたんだろう)
リーシャたちが出発前にルーリエさんのことを褒め、襲うことを容認した発言をしていた。
今思えばルーリエさんが新たな婚約者となることに賛成だということを俺に伝えたかったんだ。
そのためリーシャたちのことを気にする必要はなく、俺は自分の想いを告げる。
「俺はルーリエさんに何度も助けてもらいました。特にリブロではルーリエさんがいなければ冒険者を辞めてるくらい、助けてもらいました」
リブロではラジハルを始め、たくさんの冒険者からイジメられており、何度も冒険者を辞めようと思った。
だが、その度にルーリエさんが庇ってくれたり励ましてくれた。
俺はルーリエさんのおかげで今の自分がいると本気で思っている。
「ルーリエさんからの告白、とても嬉しいです。リブロでは高嶺の花と思ってましたから」
遠くから眺め、話すだけで十分なくらい高嶺の花だったルーリエさん。
そんなルーリエさんからの告白に対し、俺の答えはすでに決まっている。
「俺もルーリエさんが好きです。俺の婚約者になってください」
顔は赤くなっているだろうが、ルーリエさんに想いが伝わるよう、目線を逸らさずに伝える。
「はいっ!喜んで!」
そんな俺の告白にルーリエさんが笑顔で応えてくれた。
ルーリエさんが頬を染めながら、真剣な表情で伝えてくる。
「………え?」
その告白に俺は固まる。
「ふふっ、告白されるとは思っていなかった顔ですね」
そんな俺を見てルーリエさんが笑う。
「私、ずっとカミトさんのことが好きだったんですよ?」
「そ、そうなんですか?そんな素振り、一度も見たことありませんが……」
「はぁ。だからすぐにでも告白した方が良いってアドバイスされたんですね。私、カミトさんの鈍チンさを舐めてました」
誰かからアドバイスをもらい、このタイミングで告白することにしたようだ。
「私、カミトさんから告白してもらうよう、色々とアピールしたんですよ?特に今日は頑張りました」
そう言われて今日一日のことを振り返ると、色々とアピールしている気がする。
「えーっと、2人きりでフォーレを目指しているのは……」
「カミトさんと2人きりで過ごしたかったからです」
「優良物件アピールをしてたのは……」
「カミトさんに私の魅力を伝えるためです」
「テントが1つしか用意されてないのは……」
「カミトさんのことが好きだからです」
「~~~っ!」
ストレートに好きと言われ、照れてしまう。
「ふふっ、顔が赤くなってますよ?」
「あ、当たり前です。ルーリエさんのような綺麗な女性から言われたら誰だって赤くなりますよ」
誤魔化すことはせず、正直に伝える。
「やっぱり、私から攻めるのが有効打だったようですね。アドバイス通りです!」
「た、確かに攻められるとテンパってしまいますが……誰からのアドバイスですか?」
「もちろん、カミトさんの婚約者たちです!」
「そ、そうですか……」
なんとなくそんな気がした。
「特にソラちゃんからのアドバイスは素晴らしかったです!『カミトくんは告白しないと気づきませんよ!』というアドバイスをしたのはソラちゃんですから!」
「そうなんですか?」
「はい!ソラちゃんの経験談を聞いて、告白しかないなーって思いましたから!」
「な、なるほど」
確かに気づかなかったので、ぐうの音もでない。
「ちなみに、なんで私がカミトさんたちと一緒にリブロから王都へ移住したか分かりますか?」
「え、えーっと……違ったら恥ずかしいのですが、俺から離れたくなかったから……ですか?」
「正解です!やはり想いを告げたらカミトさんも鈍チンにはなりませんね!ソラちゃんたちには感謝です!」
「あはは……ありがとうございます……」
想いを告げられれば俺も気づくことができる。
(まぁ、想いを告げられるまで一切気づいてないことは問題のような気もするが)
そんなことを思っていると、今まで笑顔だったルーリエさんの表情が引き締まる。
「だから私はカミトさんに告白をしました。6番目の女で構いませんので、私をカミトさんの婚約者にしてください」
ルーリエさんが丁寧に頭を下げる。
告白されてからルーリエさんと色々話したが、その間に俺は告白の返事を考えていた。
(多分、リーシャたちはこうなることを予測してたんだろう)
リーシャたちが出発前にルーリエさんのことを褒め、襲うことを容認した発言をしていた。
今思えばルーリエさんが新たな婚約者となることに賛成だということを俺に伝えたかったんだ。
そのためリーシャたちのことを気にする必要はなく、俺は自分の想いを告げる。
「俺はルーリエさんに何度も助けてもらいました。特にリブロではルーリエさんがいなければ冒険者を辞めてるくらい、助けてもらいました」
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だが、その度にルーリエさんが庇ってくれたり励ましてくれた。
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そんなルーリエさんからの告白に対し、俺の答えはすでに決まっている。
「俺もルーリエさんが好きです。俺の婚約者になってください」
顔は赤くなっているだろうが、ルーリエさんに想いが伝わるよう、目線を逸らさずに伝える。
「はいっ!喜んで!」
そんな俺の告白にルーリエさんが笑顔で応えてくれた。
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