スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部

文字の大きさ
上 下
104 / 146
3章 7人の婚約者編

6人目

しおりを挟む
「私、ずっと前からカミトさんのことが好きです。私をカミトさんの婚約者にしてくれませんか?」

 ルーリエさんが頬を染めながら、真剣な表情で伝えてくる。

「………え?」

 その告白に俺は固まる。

「ふふっ、告白されるとは思っていなかった顔ですね」

 そんな俺を見てルーリエさんが笑う。

「私、ずっとカミトさんのことが好きだったんですよ?」
「そ、そうなんですか?そんな素振り、一度も見たことありませんが……」
「はぁ。だからすぐにでも告白した方が良いってアドバイスされたんですね。私、カミトさんの鈍チンさを舐めてました」

 誰かからアドバイスをもらい、このタイミングで告白することにしたようだ。

「私、カミトさんから告白してもらうよう、色々とアピールしたんですよ?特に今日は頑張りました」

 そう言われて今日一日のことを振り返ると、色々とアピールしている気がする。

「えーっと、2人きりでフォーレを目指しているのは……」
「カミトさんと2人きりで過ごしたかったからです」
「優良物件アピールをしてたのは……」
「カミトさんに私の魅力を伝えるためです」
「テントが1つしか用意されてないのは……」
「カミトさんのことが好きだからです」
「~~~っ!」

 ストレートに好きと言われ、照れてしまう。

「ふふっ、顔が赤くなってますよ?」
「あ、当たり前です。ルーリエさんのような綺麗な女性から言われたら誰だって赤くなりますよ」

 誤魔化すことはせず、正直に伝える。

「やっぱり、私から攻めるのが有効打だったようですね。アドバイス通りです!」
「た、確かに攻められるとテンパってしまいますが……誰からのアドバイスですか?」
「もちろん、カミトさんの婚約者たちです!」
「そ、そうですか……」

 なんとなくそんな気がした。

「特にソラちゃんからのアドバイスは素晴らしかったです!『カミトくんは告白しないと気づきませんよ!』というアドバイスをしたのはソラちゃんですから!」
「そうなんですか?」
「はい!ソラちゃんの経験談を聞いて、告白しかないなーって思いましたから!」
「な、なるほど」

 確かに気づかなかったので、ぐうの音もでない。

「ちなみに、なんで私がカミトさんたちと一緒にリブロから王都へ移住したか分かりますか?」
「え、えーっと……違ったら恥ずかしいのですが、俺から離れたくなかったから……ですか?」
「正解です!やはり想いを告げたらカミトさんも鈍チンにはなりませんね!ソラちゃんたちには感謝です!」
「あはは……ありがとうございます……」

 想いを告げられれば俺も気づくことができる。

(まぁ、想いを告げられるまで一切気づいてないことは問題のような気もするが)

 そんなことを思っていると、今まで笑顔だったルーリエさんの表情が引き締まる。

「だから私はカミトさんに告白をしました。6番目の女で構いませんので、私をカミトさんの婚約者にしてください」

 ルーリエさんが丁寧に頭を下げる。
 告白されてからルーリエさんと色々話したが、その間に俺は告白の返事を考えていた。

(多分、リーシャたちはこうなることを予測してたんだろう)

 リーシャたちが出発前にルーリエさんのことを褒め、襲うことを容認した発言をしていた。
 今思えばルーリエさんが新たな婚約者となることに賛成だということを俺に伝えたかったんだ。
 そのためリーシャたちのことを気にする必要はなく、俺は自分の想いを告げる。

「俺はルーリエさんに何度も助けてもらいました。特にリブロではルーリエさんがいなければ冒険者を辞めてるくらい、助けてもらいました」

 リブロではラジハルを始め、たくさんの冒険者からイジメられており、何度も冒険者を辞めようと思った。
 だが、その度にルーリエさんが庇ってくれたり励ましてくれた。
 俺はルーリエさんのおかげで今の自分がいると本気で思っている。

「ルーリエさんからの告白、とても嬉しいです。リブロでは高嶺の花と思ってましたから」

 遠くから眺め、話すだけで十分なくらい高嶺の花だったルーリエさん。
 そんなルーリエさんからの告白に対し、俺の答えはすでに決まっている。

「俺もルーリエさんが好きです。俺の婚約者になってください」

 顔は赤くなっているだろうが、ルーリエさんに想いが伝わるよう、目線を逸らさずに伝える。

「はいっ!喜んで!」

 そんな俺の告白にルーリエさんが笑顔で応えてくれた。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~

たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始! 2024/2/21小説本編完結! 旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です ※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。 ※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。 生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。  伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。 勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。  代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。 リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。  ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。  タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。  タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。  そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。  なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。 レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。 いつか彼は血をも超えていくーー。  さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。  一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。 彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。 コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ! ・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持 ・12/28 ハイファンランキング 3位

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。

重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。 あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。 よくある聖女追放ものです。

ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

最強美少女達に愛されている無能サポーター 〜周りの人から馬鹿にされ続けてもう嫌なのパーティメンバーの天才たちが離してくれない〜

妄想屋さん
ファンタジー
 最強の美少女パーティメンバーに囲まれた無能、アルフ。  彼は周囲の人の陰口に心を病み、パーティメンバー達に、 「このパーティを抜けたい」  と、申し出る。  しかし、アルフを溺愛し、心の拠り所にしていた彼女達はその申し出を聞いて泣き崩れていまう。  なんとかアルフと一緒にいたい少女達と、どうしてもパーティを抜けたい主人公の話。

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

処理中です...