スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部

文字の大きさ
上 下
97 / 146
3章 7人の婚約者編

帰省 1

しおりを挟む
 セリアさんが婚約者となった翌日。
 俺はセリアさんと共にセリアさんの実家に来ていた。

「セリアさんと婚約させていただきました。必ずセリアさんのことを幸せにします」

 そう言って俺はセリアさんの母親と妹のシャルちゃんへ頭を下げる。

「話は昨日、セリアから聞いたわ。セリアのことよろしくね」
「お姉ちゃんのことも他の婚約者たちと同じくらい愛してくださいね!」
「もちろんです!」

 無事、祝福の言葉をいただいたことに安堵しつつ俺は再び頭を下げる。

「それにしてもセリアがカミトさんと婚約ね。お母さんが喜びそうね」

 お母さんのお母さんになるのでアムネシアさんのことを指している。

「きっとビックリする」
「ふふっ、そうね。お母さん、カミトさんと孫娘の結婚を勧めてたくらいだからね」
「えっ!そうなんですか!?」

 以前、手紙で俺やクレアのことを絶賛していたと聞いたが、まさか結婚を勧めるほど絶賛していたとは。

「そうよ。お母さんにも挨拶に行くんでしょ?」
「ん、明日リブロに向けて出発する予定」

 急ではあるが、アムネシアさんにセリアさんと婚約したことを報告するため、リブロに帰ることとなった。

「前回は私が寝込んだからおばあちゃんに会えなかった。だから会うのが楽しみ」

 本来、ドクサソリの毒で寝込まなければセリアさんはソフィアさんの護衛としてリブロを訪れアムネシアさんに会っていた。
 その埋め合わせも兼ねて明日リブロに向けて出発する予定だ。

「そうなのね。ならお母さんにこう伝えてくれるかしら。『王都で私たちと暮らさない?』ってね」
「ん、必ず伝える。私もおばあちゃんが王都に住んでくれたら嬉しい」
「ウチもおばあちゃんと暮らしたい!」

 とのことでお母さんから伝言を預かり、俺たちはセリアさんの実家を後にした。



 翌日。

「荷物の準備はできたかー?」
「バッチリだよ!」
「ん、完璧」
「はいですわ!」
「問題なしです!」

 俺たちはリブロを目指し屋敷を出発する。
 メンバーは俺とクレア、ユメを除く婚約者4人と護衛にシャーリーさん、フィーネ先生が同行する。

「フィーネ先生、今日からよろしくお願いします」
「皆様の身の安全は任せてください」

 冒険者学校でリーシャたちの先生をしていたフィーネさんは『シャドウ』の一員なので、今回、俺たちの護衛に同行してくれる。

「シャーリーさんもよろしくお願いします」
「はっ!お任せください!」

 俺の目の前に“ばっ!”と現れて膝をつくシャーリーさん。
 俺以外美女、美少女しかいない旅となるが楽しい旅になりそうだ。
 そんなことを思いつつ俺たちは屋敷を出た。



 俺たちはリブロを目指して出発する。
 王都からリブロまでは片道5日の旅となるため、かなりの長旅となる。

「馬車の運転はシャーリーさんとフィーネ先生が交代でやってくれると聞いてます。キツくなったらすぐに俺が変わりますので無理だけはしないでください」
「ありがとうございます。ですが、馬車を運転するくらいで疲れることはありませんので私たちに気を使う必要はありませんよ」
「シャーリーさんの言う通りです。なのでカミトさんは王女様たちとのんびり過ごしてください」

 とのありがたい気遣いをいただき、俺たちは馬車の中でゆっくり過ごす。

「ユメ様には申し訳ないことをしましたわ」
「そうだね。ユメちゃんも婚約者の1人なのに仲間外れにしたみたいで心苦しいよ」

 リーシャの発言にソラが同意し、セリアさんやレオノーラも頷く。

(婚約者は皆んな優しい。居ない誰かのことを思うことができる優しい子たちだよ)

 そんなことを思っているとセリアさんが口を開く。

「ならこうしよう。私たちは旅行中、カミトとお出かけするから、ユメが帰ってきたらカミトを3日くらいユメにあげよう」
「それは名案ですわ!」
「だね!きっとユメちゃんにとって最高のご褒美になるよ!」

 何故か俺がご褒美の景品となってしまった。

(まぁ俺もユメと会えなかった期間を埋めるため、デートに誘う予定だったら別にいいんだけどね)

 そう思い俺は了承する。

「じゃあユメちゃんの分まで楽しもー!」

 とのことでユメの分まで楽しむと決めた婚約者4人。
 その後、俺はクレアや婚約者4人と談笑した。



 夜となり夕食を食べ終えた俺たちは野営の準備をする。

「テントが3つあるから2人、3人、3人で分かれるのは分かるが……俺、てっきりクレアと一緒のテントを使うと思ってたぞ」
「なに言ってるの!お兄ちゃんはもう婚約者がいるんだから良い加減、妹離れしないと!ってなわけで、今日はリーシャちゃんとレオノーラちゃんのテントで寝てね!」
「よ、よろしくお願いしますわ」
「よ、よろしくお願いします……」

 顔を赤らめ、恥ずかしがりながらリーシャたちが俺のもとに来る。

「ちなみに明日はセリアさんとソラさんのテントで寝てもらうから!」
「楽しみにしてる」
「そ、そうだね。カミトくんと一緒に寝るのは恥ずかしいけど……」

 セリアさんが嬉しそうに、ソラが照れながら言う。
 婚約者という関係ではあるが、俺たちは未だに一緒のベッドで寝ておらず、俺はいつも1人で寝ていた。
 そのため、婚約者の誰かと一緒に寝るのは今回が初めてだ。

「カミト。今晩、リーシャたちを襲った場合は言って。私たちも襲ってもらうから」
「こ、心の準備はまだできてないけど……か、カミトくんが喜べるよう頑張るから!」
「襲わないから!」

 ヘタレと言われそうだが婚約者という関係で一線を超えたりはしない。
 それに皆んなは魔王討伐に欠かせない人たちなので赤ちゃんを身籠るわけにはいかない。
 そのことは婚約者全員に伝えており、一線を超えるのは魔王を討伐した後と決めている。

「カミトはそう言うけど実際、私たちと寝たら分からない。男は皆オオカミだから」
「うっ…」

 そのことは俺も思っており、魅力的な彼女たちと夜を共にするとオオカミになる可能性があった。
 そのため屋敷では1人で寝ていた。

「カミトくんは私たちと寝たらオオカミになっちゃうもんねー?」
「うっ、うるさいっ!」

 図星をつかれ、そっぽを向きながら返答する。

「ふふっ、カミトくん可愛いー!」
「ですわね!」
「はいっ!」

 そんな俺を見てソラとリーシャ、レオノーラがクスクスと笑う。

「と、とにかく今日はリーシャとレオノーラだな!寝るだけなら問題はないぞ!」

 図星をつかれてヤケになってる俺はそう言ってテントへ向かった。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう

果 一
ファンタジー
目立つことが大嫌いな男子高校生、篠村暁斗の通う学校には、アイドルがいる。 名前は芹なずな。学校一美人で現役アイドル、さらに有名ダンジョン配信者という勝ち組人生を送っている女の子だ。 日夜、ぼんやりと空を眺めるだけの暁斗とは縁のない存在。 ところが、ある日暁斗がダンジョンの下層でひっそりとモンスター狩りをしていると、SSクラスモンスターのワイバーンに襲われている小規模パーティに遭遇する。 この期に及んで「目立ちたくないから」と見捨てるわけにもいかず、暁斗は隠していた実力を解放して、ワイバーンを一撃粉砕してしまう。 しかし、近くに倒れていたアイドル配信者の芹なずなに目撃されていて―― しかも、その一部始終は生放送されていて――!? 《ワイバーン一撃で倒すとか異次元過ぎw》 《さっき見たらツイットーのトレンドに上がってた。これ、明日のネットニュースにも載るっしょ絶対》 SNSでバズりにバズり、さらには芹なずなにも正体がバレて!? 暁斗の陰キャ自由ライフは、瞬く間に崩壊する! ※本作は小説家になろう・カクヨムでも公開しています。両サイトでのタイトルは『目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう~バズりまくって陰キャ生活が無事終了したんだが~』となります。 ※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅

聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...