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3章 7人の婚約者編

冒険者学校へ 1

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 ソラが婚約者となり、ソラも俺の屋敷に住むこととなった。
 ソラのことをリーシャ、レオノーラが歓迎し、婚約者3人は一瞬で仲良くなった。
 そして、ヨルカさんとシーナさんを紹介し、これから起こる未来についてソラに話す。
 魔王が復活すること。
 そして未来では俺に婚約者が7人いたこと。

 それらをソラに話し終えた後、ソラが俺にジト目を向ける。

 そして…

「カミトくん、モテモテだね」

 これがソラの第一声だった。

(俺がモテモテよりも魔王復活に関して何か感想ないの?いやラティファさんの記憶から魔王復活に対しては理解してるだろうが)

 そんなことを思う。

「でも7人かぁ。あと4人は誰かな?」
「おおそよ見当はついているよ!」
「どなたがカミト様の婚約者になるか楽しみですわ」
「私たちと一緒にこれからカミト様を支える方です。私もはやく会いたいですね」

 そして何故か妹とリーシャ、レオノーラは婚約者が増えることを楽しみにしている。

(まぁ、ケンカされるよりかは良いか)

 そんな感じで、ソラとも同居生活が始まった。



 翌日、俺がメルさんと共に講師となって冒険者学校の生徒達へ指導する日がやって来た。

 俺は冒険者学校の生徒であるリーシャとレオノーラ、それにクレアの4人で冒険者学校へ向かう。
 クレアは商人の学校へ通っているが、冒険者学校と同じ敷地内にあるため、一緒に向かうこととなった。

 ちなみに今日が講師初日ということで学生よりも早く学校に行かなければならなかった俺は、リーシャたちと登校するつもりはなかったが…

「カミト様を1人にするわけには行きませんわ!」

 とのことでリーシャたちが強引について来た。

 しばらく皆んなと談笑しながら歩いていると、道中でメルさんとメルさんに似た女の子と出会った。

「おはようございます、メルさん」
「お、おはよう。カ、カミト」
「……?」

 ものすごくぎこちない様子で挨拶される。

「お姉ちゃん。カミトさんが変な目で見てるよ」
「うっ。だ、だって……」
「はぁ。でも、お姉ちゃんが男の人と話しているのを見て安心したよ」

 そう言ってメルさんにとても良く似た女の子が俺に挨拶をする。

「おはようございます、カミトさん。私はお姉ちゃんの妹のサヤといいます。歳は17歳になります」

 丁寧なお辞儀をしながら挨拶をするサヤさん。
 メルさんと同じ色の赤い髪を腰まで伸ばし、17歳とは思えないほど立派な巨乳を兼ね備えていることから、メルさんと姉妹であることは一目瞭然。
 きっとメルさんと同じ歳になれば、メルさんのような巨乳美女になるだろう。

 ただ、一つだけ違う点がある。
 サヤさんは男である俺と話しても問題なさそうな点だ。
 そのことに困惑してしまい固まってしまう。

「固まってますわ」
「『メルさんの妹?男である俺と普通に話せてるぞ?』みたいなことを思ってそうね」

 メルさんの指摘通り、サヤさんが男と話せていることに驚いてる。

「仕方ありませんよ。お姉ちゃんが異常なまでに男性を嫌ってますから」

 「もう慣れました」と言って笑うサヤさん。

「ごめんごめん。サヤさんは俺と話しても大丈夫なんだな?」
「サヤで構いませんよ。それと私は男性と話しても問題ありません。お姉ちゃんが守ってくれましたから」

 何故メルさんが男嫌いになったかは聞いていないが、男性から酷い仕打ちを受けたことは知っている。


『奴隷にもなる!何でもする!だから妹には手を出さないで!』


 この言葉は俺とメルさんがS級ダンジョン『奈落』を攻略した際、メルさんが黒の騎士によるスキルで悪夢を見せられた時に言った言葉。

(メルさんがサヤを必死に守ったおかげでサヤは男性恐怖症になっていないんだな)

 妹想いというメルさんの新たな一面を知れて、笑みが溢れる。

「どうしましたか?」
「あ、いえ。メルさんがサヤさんを守ったおかげなんですね。さすがメルさんです」
「そ、そんなことで褒めなくていいわよ。姉が妹を守るのは当然なんだから」

 そっぽを向きながら早口で言うメルさん。

「私の自慢のお姉ちゃんですから」
「サヤも褒めなくていいの!」

 「あははっ!」と笑いに包まれながら、俺たちは冒険者学校を目指した。



 しばらく歩くと冒険者学校にたどり着く。

 すると…

「キャァァァァっ!カミト様よ!」
「本当だ!いつ見てもカッコいいわ!」
「ど、どうしよ!は、話しかけてもいいかな!?」
「私、剣術のご指導をお願いしよ!」

 校内にいた生徒――特に女子生徒が盛り上がる。

「え、えーっと……何これ?」

 そんなことを思った。
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