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2章 王都編
作戦決行 1
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まず最初に俺はリーシャ様とレオノーラ様がいる部屋を訪れる。
「すみません、リーシャ様。それにレオノーラ様。先程のお話、引き受けることはできません」
そう言って頭を下げ、結婚の話を断る。
「そう……ですか」
「うぅ……お姉様……」
リーシャ様は涙を堪えつつ返答し、レオノーラ様は涙を流す。
その様子に心が痛くなる。
「ですが、リーシャ様を宰相の息子と結婚はさせません」
「……え?」
俺の発言にリーシャ様は目を見開いて驚く。
「俺とメルさんが必ず宰相の息子の悪事を公にして、リーシャ様との結婚を破棄させます。リーシャ様にとって宰相の息子と結婚することが不幸になるなら、俺が絶対に阻止してみせます。だってリーシャ様とレオノーラ様は笑顔が似合う可愛い女の子ですから。不幸なんて似合いませんよ」
「カミト様……」
俺と談笑していた時の2人は楽しそうに笑っており、その姿は王女ではなく、どこにでもいる可愛い女の子だと思った。
そして、そんな2人の笑顔を奪ってはいけないと思った。
「少しだけ待っててください。必ず悪事の証拠を手に入れますから」
「カミト様……ありがとうございます」
涙声になりながら、リーシャ様が俺に頭を下げる。
「気にしなくていいですよ。俺が悪事を公にしたいって思っただけなので。そこで、俺とメルさんは今から動こうと思います。国民への挨拶を今からできそうにないのですが、夜に変更することは可能ですか?」
俺はリーシャ様とレオノーラ様に尋ねる。
「それが、すでに王宮前にはカミト様を待ってる国民の方々が……」
「いいわよ。夜に変更してあげるわ」
リーシャ様の言葉を遮り、部屋に入ってきた女王陛下が俺たちの話に乱入する。
「お母様!」
「先程の話、本当にできるの?」
部屋に耳を当てて聞いていたのかと聞きたくなるが、今は質問している場合ではないのでスルーする。
「はい!必ず宰相の息子の悪事を公にして、リーシャ様との結婚をなかったことにします!」
俺は女王陛下から目を逸らさずに言う。
「私たちが公にできる悪事の証拠を手にしようとしても、宰相の屋敷はA級、B級冒険者が守ってて手が出せず、私たちの怪しい動きを感知した時は宰相が手下である重鎮と一緒に潰してた。それでもできるのね?」
「はい!メルさんの協力があればできます!」
俺は力強く返答する。
「私たちは貴方に賭けるしかないようね」
そう呟いた後、女王陛下が話し始める。
「私は以前から息子の悪事の証拠を手に入れようと、メルと協力して作戦を立てていたわ。そして今現在、私の部下が宰相の屋敷を監視してるわ」
「えっ!そうなのですか!?」
女王陛下の言葉にリーシャ様とレオノーラ様が驚く。
「ごめんなさい、今まで黙ってて。このことを知る人はできるだけ少数にしたかったの」
「………いえ。その理由はわかりますので、謝らなくても大丈夫ですわ」
リーシャ様は外部に漏れる危険性を瞬時に理解し、自分たちに説明がなかったことに対して怒りを露わにしない。
「私とメルが考えた作戦では証拠の確保が難しいと判断したけど、貴方がメルと協力すれば確保できるかもしれない。本当に証拠を手に入れてくれるのね?」
「はい!必ず!」
俺は再び女王陛下に伝える。
「わかったわ。私がなんとかするから国民への挨拶を夜に変更するわ」
「ありがとうございます!」
「私の方が礼を言うべきよ。だから……」
と、女王陛下が話している時、“コンコン”というノック音が響き渡る。
「陛下、ニーファ宰相とその息子、ワルモチ様がお見えです」
そして、女性の声がドア越しに聞こえてくる。
おそらく、女王陛下が入室と同時に部屋の前に待機させていたメイドの声だろう。
「入っていいわ」
との返答をした後、部屋に2人の男性が入ってくる。
「おや、S級冒険者のカミト様ではありませんか」
「へー、コイツがS級冒険者のカミトか。ヒョロヒョロしてて弱そうだな。本当にS級冒険者か疑いたくなるぜ」
そして、太った男から出会い頭に弱そうと言われる。
「カミト様、こちらがお父様が国王陛下の時から宰相として働いているニーファ宰相と、その息子であるワルモチ様です」
筋肉質で昔は戦士だったと思われる60歳くらいの男性と、40歳手前の太った男を紹介される。
「リーシャ、俺たちは婚約した仲だろ?だから婚約者と紹介した方が……いや、将来の夫と紹介した方がいいぞ」
「っ!」
リーシャ様がワルモチを睨む。
「なんだ?2年後には俺とリーシャは結婚して俺の子供を産むんだろ?間違ってないはずだ」
「………いえ」
「ふん。リーシャが俺のことを嫌っていることは分かってる。38の俺と結婚なんてしたくないよな。でも、国のことを考えると俺と結婚するしか未来はない。そのことは理解しとけよ」
「おい、ワルモチ。いくら婚約者だからってリーシャ様は王族で私たちはまだ王族じゃない。その辺、気をつけて発言しろ」
「ヘイヘーイ。すいませーん、王女さま」
気持ちのこもっていない謝罪をするワルモチ。
(コイツ、リーシャ様が怒ってる理由に気づいてない。つまり、自分が領地内で行っている暴行などが悪いこととは思ってないんだ)
今のやり取りだけでワルモチの性格を理解する。
(絶対、コイツの悪事を公にしてやる!)
俺は心の中で決意した。
「すみません、リーシャ様。それにレオノーラ様。先程のお話、引き受けることはできません」
そう言って頭を下げ、結婚の話を断る。
「そう……ですか」
「うぅ……お姉様……」
リーシャ様は涙を堪えつつ返答し、レオノーラ様は涙を流す。
その様子に心が痛くなる。
「ですが、リーシャ様を宰相の息子と結婚はさせません」
「……え?」
俺の発言にリーシャ様は目を見開いて驚く。
「俺とメルさんが必ず宰相の息子の悪事を公にして、リーシャ様との結婚を破棄させます。リーシャ様にとって宰相の息子と結婚することが不幸になるなら、俺が絶対に阻止してみせます。だってリーシャ様とレオノーラ様は笑顔が似合う可愛い女の子ですから。不幸なんて似合いませんよ」
「カミト様……」
俺と談笑していた時の2人は楽しそうに笑っており、その姿は王女ではなく、どこにでもいる可愛い女の子だと思った。
そして、そんな2人の笑顔を奪ってはいけないと思った。
「少しだけ待っててください。必ず悪事の証拠を手に入れますから」
「カミト様……ありがとうございます」
涙声になりながら、リーシャ様が俺に頭を下げる。
「気にしなくていいですよ。俺が悪事を公にしたいって思っただけなので。そこで、俺とメルさんは今から動こうと思います。国民への挨拶を今からできそうにないのですが、夜に変更することは可能ですか?」
俺はリーシャ様とレオノーラ様に尋ねる。
「それが、すでに王宮前にはカミト様を待ってる国民の方々が……」
「いいわよ。夜に変更してあげるわ」
リーシャ様の言葉を遮り、部屋に入ってきた女王陛下が俺たちの話に乱入する。
「お母様!」
「先程の話、本当にできるの?」
部屋に耳を当てて聞いていたのかと聞きたくなるが、今は質問している場合ではないのでスルーする。
「はい!必ず宰相の息子の悪事を公にして、リーシャ様との結婚をなかったことにします!」
俺は女王陛下から目を逸らさずに言う。
「私たちが公にできる悪事の証拠を手にしようとしても、宰相の屋敷はA級、B級冒険者が守ってて手が出せず、私たちの怪しい動きを感知した時は宰相が手下である重鎮と一緒に潰してた。それでもできるのね?」
「はい!メルさんの協力があればできます!」
俺は力強く返答する。
「私たちは貴方に賭けるしかないようね」
そう呟いた後、女王陛下が話し始める。
「私は以前から息子の悪事の証拠を手に入れようと、メルと協力して作戦を立てていたわ。そして今現在、私の部下が宰相の屋敷を監視してるわ」
「えっ!そうなのですか!?」
女王陛下の言葉にリーシャ様とレオノーラ様が驚く。
「ごめんなさい、今まで黙ってて。このことを知る人はできるだけ少数にしたかったの」
「………いえ。その理由はわかりますので、謝らなくても大丈夫ですわ」
リーシャ様は外部に漏れる危険性を瞬時に理解し、自分たちに説明がなかったことに対して怒りを露わにしない。
「私とメルが考えた作戦では証拠の確保が難しいと判断したけど、貴方がメルと協力すれば確保できるかもしれない。本当に証拠を手に入れてくれるのね?」
「はい!必ず!」
俺は再び女王陛下に伝える。
「わかったわ。私がなんとかするから国民への挨拶を夜に変更するわ」
「ありがとうございます!」
「私の方が礼を言うべきよ。だから……」
と、女王陛下が話している時、“コンコン”というノック音が響き渡る。
「陛下、ニーファ宰相とその息子、ワルモチ様がお見えです」
そして、女性の声がドア越しに聞こえてくる。
おそらく、女王陛下が入室と同時に部屋の前に待機させていたメイドの声だろう。
「入っていいわ」
との返答をした後、部屋に2人の男性が入ってくる。
「おや、S級冒険者のカミト様ではありませんか」
「へー、コイツがS級冒険者のカミトか。ヒョロヒョロしてて弱そうだな。本当にS級冒険者か疑いたくなるぜ」
そして、太った男から出会い頭に弱そうと言われる。
「カミト様、こちらがお父様が国王陛下の時から宰相として働いているニーファ宰相と、その息子であるワルモチ様です」
筋肉質で昔は戦士だったと思われる60歳くらいの男性と、40歳手前の太った男を紹介される。
「リーシャ、俺たちは婚約した仲だろ?だから婚約者と紹介した方が……いや、将来の夫と紹介した方がいいぞ」
「っ!」
リーシャ様がワルモチを睨む。
「なんだ?2年後には俺とリーシャは結婚して俺の子供を産むんだろ?間違ってないはずだ」
「………いえ」
「ふん。リーシャが俺のことを嫌っていることは分かってる。38の俺と結婚なんてしたくないよな。でも、国のことを考えると俺と結婚するしか未来はない。そのことは理解しとけよ」
「おい、ワルモチ。いくら婚約者だからってリーシャ様は王族で私たちはまだ王族じゃない。その辺、気をつけて発言しろ」
「ヘイヘーイ。すいませーん、王女さま」
気持ちのこもっていない謝罪をするワルモチ。
(コイツ、リーシャ様が怒ってる理由に気づいてない。つまり、自分が領地内で行っている暴行などが悪いこととは思ってないんだ)
今のやり取りだけでワルモチの性格を理解する。
(絶対、コイツの悪事を公にしてやる!)
俺は心の中で決意した。
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