スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部

文字の大きさ
上 下
46 / 146
2章 王都編

報酬とステータス

しおりを挟む
 目の前に1つの宝箱が目に入り開封する。

「……鍵ですね」
「鍵が出てきたわね」

 メルさんが宝箱から黒色の鍵を取り出す。


ーーーーー

【賢者の鍵 No.8】

 500年前、魔王を封印したメンバーの中で魔法の天才だった者が作った鍵。とある場所にある山小屋で使用可能。

ーーーーー

「なるほど。賢者の鍵ですか。とある場所にある山小屋って分かりますか?」
「私には見当がつかないわ」
「そうですよね」

 山小屋しかヒントがないため、使う場所に関しては賢者さんで調べることができることを願って鍵をアイテムバックに入れる。

「結局報酬は鍵だけでしたね」
「拍子抜けな感じはするけど賢者の鍵だから期待できるわ。それよりはやく出ないとダンジョンごと私たちも消滅するわ。脱出するわよ」
「はい!」

 メルさんの後を追い、俺はダンジョンから脱出した。



 報酬をゲットした俺たちは急いでダンジョンを出る。

「もう夜になってますね」
「そうね。きっとセリアたちが心配してるから冒険者協会に急いで行きたいけど……まずはカミトを宿に送ってからね。ふらふらしながら歩いてるわよ」
「あはは…バレてましたか」

 黒の騎士との戦いで重傷を負った俺はメルさんの膝枕で歩けるレベルまで回復したものの限界が来ていた。
 傷はポーションで概ね塞がったが、流した血の回復と六の型〈螺旋剣舞〉の反動は治らない。

「だから宿まで送るわ。後でソラに回復してもらって」

 冒険者協会よりも俺の宿屋の方が近いため、メルさんの提案に乗り、俺は宿屋を目指すことにする。

「それとカミトが歩いてる途中に転んだら困るから……その……わ、私が肩を貸してあげるわ」
「………へ?」

 メルさんの言ってることがわからず聞き返す。

「だから私が肩を貸してあげるって言ってるの!」

 すると少し強めの口調で同じことを言われる。

「だ、大丈夫です!これくらいの怪我で……っとと」

 メルさんに返答していると、貧血症状のように倒れそうになる。

「どこが大丈夫なのよ」
「あはは…」

 結局、俺は折れてメルさんの肩を借りて宿屋を目指す。

「すみません、メルさん。男である俺に肩を貸したくないとは思いますが……」

 男嫌いであるメルさんは俺の怪我を見て、我慢して肩を貸してくれている。

 そう思うと自然に出てきた言葉だが…

「さっきも言ったけど、カミトになら触られても平気よ。もちろん、私からカミトに触ることもできるわ。だって肩を貸すよりも恥ずかしいことをしたし……」
「肩を貸すよりも恥ずかしいこと?膝枕のことですか?」
「っ!そうよ!それのことよ!」

 俺が聞き返した途端、顔を真っ赤にして俺から視線を逸らす。

 ボソッと「本当はそれ以上のことをしたけどね」との言葉が聞こえてきたため再度問いかけようとすると…

「お、おい。あれってS級冒険者のメルさんだろ?男と一緒にいるんだけど」
「そんなわけないだろ。男が嫌いすぎて冷たい対応を取ってるから『氷姫』と呼ばれてるんだぞ。男と一緒にいるなんて……ってマジや!『氷姫』が男といる!」
「しかもあの男、メルさんに肩を貸してもらってるぞ。誰だアイツ?」
「知らん!だが、メルさんと距離が近い男なんか聞いたことねぇぞ!」
「これはビックニュースだ!」

 等々、外野が唐突にうるさくなる。
 どうやら俺の怪我なんか眼中にないようだ。

「急いで行くわよ」
「お、お願いします」

 そんな会話をして、俺たちは外野を無視しつつ宿屋を目指す。
 しばらく無視しながら歩くと、俺はあることに気がつく。

(やばい。この体勢、マジでやばい。なんかドキドキする。しかもメルさんの巨乳が柔らけぇ)

 俺はメルさんに寄りかかりながら歩いているため、メルさんとの距離が近くなりドキドキしてしまう。
 しかも柔らかい巨乳が当たりまくっている。

(ダメだ。このままでは善意のメルさんに申し訳ないぞ)

 そう思い、俺はメルさんの身体に注意がいかないよう、気になっていたステータスを確認する。


*****

名前:カミト•ヴィオレ
年齢:18
レベル:4358(1605up!)
筋力:32712(6226up!)
器用:32657(6206up!)
耐久:32666(6235up!)
俊敏:32724(6239up!)
魔力:32539(6167up!)
知力:32795(6255up!)

スキル:【剣聖】
    【賢者の眼】

称号:〈ジャイアントキリング Lv.4〉
        〈無傷の冒険者 Lv.5〉
        〈少数精鋭 Lv.1〉
        〈S級ダンジョンを踏破した者 Lv.1〉(New!)
        〈火事場の馬鹿力 Lv.1〉(New!)

装備:純黒の長剣(全ステータス4,000上昇)
   純黒のコート(全ステータス4,000上昇)
   純黒の靴(全ステータス4,000上昇)

※純黒の長剣、純黒のコート、純黒の靴は〈無傷の冒険者 Lv.5〉の効果終了。

*****

ーーーーー

〈S級ダンジョンを踏破した者 Lv.1〉

 S級ダンジョンを1つ踏破した者に与えられる称号。

 自分を含め、パーティーメンバーのステータスが5%上昇する。

〈火事場の馬鹿力 Lv.1〉

 追い込まれ窮地に立たされた状況下において、普段では想像できない力を発揮し、困難を乗り越えた者に与えられる称号。

 自分の身体に限界が来た時に気持ちが折れてなかった場合、全ステータスが10%上昇する。

ーーーーー

 このステータスに称号によるステータス上昇が加わるため、条件によっては全ステータスが40,000を超える可能性がある。

(うん、化け物だな。スライムしか倒せなかった時期が嘘みたいだ)

 そんなステータスとなっていた。

(〈無傷の冒険者〉の効果が終わったのは残念だが……〈S級ダンジョンを踏破した者〉の称号が強すぎるぞ。32,000の5%は1,600だから、俺の場合、全ステータスが1,600は上昇することになるぞ。しかも俺だけでなくパーティーメンバー全員のステータスが上昇するって破格すぎるだろ)

 そんなことを思う。

「着いたわ。ここであってる?」
「あ、はい。ありがとうございます」

 俺がステータスの確認に夢中になっていると、いつの間にか宿屋に到着していた。

「ここまで来れば大丈夫です」
「わかったわ。冒険者協会で攻略したことの報告とソラを呼んでくるわ。ソラに回復してもらいなさい」
「ありがとうございます」

 俺はメルさんに礼を言い、別れる。

 その後、部屋にたどり着きクレアを呼ぶと、重傷の俺を見たクレアが大泣きして大変な目にあったが、どうにかクレアを安心させて眠りについた。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

最強美少女達に愛されている無能サポーター 〜周りの人から馬鹿にされ続けてもう嫌なのパーティメンバーの天才たちが離してくれない〜

妄想屋さん
ファンタジー
 最強の美少女パーティメンバーに囲まれた無能、アルフ。  彼は周囲の人の陰口に心を病み、パーティメンバー達に、 「このパーティを抜けたい」  と、申し出る。  しかし、アルフを溺愛し、心の拠り所にしていた彼女達はその申し出を聞いて泣き崩れていまう。  なんとかアルフと一緒にいたい少女達と、どうしてもパーティを抜けたい主人公の話。

散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。

アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。 それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。 するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。 それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき… 遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。 ……とまぁ、ここまでは良くある話。 僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき… 遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。 「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」 それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。 なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…? 2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。 皆様お陰です、有り難う御座います。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

毎日スキルが増えるのって最強じゃね?

七鳳
ファンタジー
異世界に転生した主人公。 テンプレのような転生に驚く。 そこで出会った神様にある加護をもらい、自由気ままに生きていくお話。 ※ストーリー等見切り発車な点御容赦ください。 ※感想・誤字訂正などお気軽にコメントください!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~

たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始! 2024/2/21小説本編完結! 旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です ※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。 ※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。 生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。  伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。 勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。  代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。 リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。  ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。  タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。  タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。  そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。  なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。 レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。 いつか彼は血をも超えていくーー。  さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。  一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。 彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。 コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ! ・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持 ・12/28 ハイファンランキング 3位

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

処理中です...