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1章 リブロ編
【賢者の眼】
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「とんでもないスキルだな」
またしても凄まじいスキルを手に入れてしまった。
「ステータスの上昇値がヤバい上に、知りたいと思えば全てを知ることができる。それに3秒先の未来まで知ることができるとかすごすぎるぞ。さっそく【賢者の眼】を使ってみるか」
そう思い、俺は今知りたいことを考えてみる。
「今は……敵の位置が知りたいな。まぁ、流石に敵の位置がわかるとかは無理か」
『解、ダンジョンを視界に捉えているため可能です』
「うぉっ!」
突然、脳内で女性の声が聞こえてきた。
それと同時に“ピコンっ!”という音が脳内で響き、視界の端に地図が浮かび上がる。
そして赤い点で敵の位置を教えてくれる。
「わかるんかいっ!」
自分のスキルにツッコミを入れる。
「しかもこのダンジョンのマップまで知ることができたんだが……」
3年間、毎日のように通っている俺は正確にダンジョンのマップを把握しており、視界の端に浮かび上がった地図が正確であることを一瞬で理解する。
「じゃあ次は妹のクレアが今、何をしているか教えてくれ」
『否、この質問には答えられません。クレア様を視界に捉える必要があります』
「なるほど。要するに俺が見ている人や物ならなんでも教えてくれるってことか」
俺は【賢者の眼】というスキルを理解する。
「そして地図上にある赤い点が敵を現していると」
視界の端に映る地図では赤い点が何個も映っており、敵の位置を現している。
「赤い点が本当に敵なのか確かめるか」
そう思い、俺は少し先にある曲がり角まで歩き、敵がいるか確認する。
「やっぱりスライムがいるな」
地図上にある赤い点と同様の位置にスライムを発見する。
「そういえば、【賢者の眼】ってモンスターを鑑定することはできるのか?」
『解、可能です』
「マジかよ。【鑑定】スキルもあるのかよ。優秀すぎるわ」
【鑑定】スキルは相手のステータスやスキルを知ることができるためレアスキルとなっており、持っている人が限られている。
そのため、ステータスが公開されているモンスターは少ない。
「鑑定!」
*****
名前:スライム
レベル:1
筋力:10
器用:10
耐久:10
俊敏:10
魔力:10
知力:10
スキル:なし
装備:なし
*****
「へー、スライムって全て10あったんだ。そりゃ戦闘スキルなしの人間じゃ、簡単に討伐できんわ」
人間の初期ステータスは1~3の間と言われている。
この数値に戦闘系スキルが上乗せしてくれるため、戦闘系スキルを持っている人間はレベル1でもスライムは敵じゃなくなる。
「よし、じゃあ次はステータスが上がってどれくらい動けるようになったか確認するか。と言っても【剣聖】スキルで自分の身体能力は把握してるから、自分がどれくらい動けるかわかってるけどね」
【剣聖】と【賢者の眼】で急激に上昇したステータスに対応するまで時間がかかると思っていたが、【剣聖】スキルのおかげか、正確に自分の身体能力を把握している。
「ふっ!」
俺は地面を蹴り、一瞬でスライムとの距離を詰める。
そして、すれ違いざまにスライムを一閃する。
スライムは何が起こったのかわからないまま消滅して魔石をドロップさせる。
これが0.1秒ほどの出来事となる。
「おぉ!想像以上に動ける!さっき上昇した身体能力なのに、まるで普段からこの能力で生活してたくらいだ!」
それくらい違和感なく動くことができる。
「つまり俺はスライムを10,000体討伐したことで冒険者人生が変わったということか。ホント、冒険者を続けてきて正解だったよ」
俺は3年間の冒険者生活が報われたような気持ちとなり、少しだけ眼に涙を溜める。
「って今はダンジョン内だ!気を抜くなっ!」
俺は気の緩みを正すために頬を叩く。
「よし!まだ昼前だし、もう少し頑張るぞ!」
俺は気合を入れ直し、ダンジョン内を走り回った。
またしても凄まじいスキルを手に入れてしまった。
「ステータスの上昇値がヤバい上に、知りたいと思えば全てを知ることができる。それに3秒先の未来まで知ることができるとかすごすぎるぞ。さっそく【賢者の眼】を使ってみるか」
そう思い、俺は今知りたいことを考えてみる。
「今は……敵の位置が知りたいな。まぁ、流石に敵の位置がわかるとかは無理か」
『解、ダンジョンを視界に捉えているため可能です』
「うぉっ!」
突然、脳内で女性の声が聞こえてきた。
それと同時に“ピコンっ!”という音が脳内で響き、視界の端に地図が浮かび上がる。
そして赤い点で敵の位置を教えてくれる。
「わかるんかいっ!」
自分のスキルにツッコミを入れる。
「しかもこのダンジョンのマップまで知ることができたんだが……」
3年間、毎日のように通っている俺は正確にダンジョンのマップを把握しており、視界の端に浮かび上がった地図が正確であることを一瞬で理解する。
「じゃあ次は妹のクレアが今、何をしているか教えてくれ」
『否、この質問には答えられません。クレア様を視界に捉える必要があります』
「なるほど。要するに俺が見ている人や物ならなんでも教えてくれるってことか」
俺は【賢者の眼】というスキルを理解する。
「そして地図上にある赤い点が敵を現していると」
視界の端に映る地図では赤い点が何個も映っており、敵の位置を現している。
「赤い点が本当に敵なのか確かめるか」
そう思い、俺は少し先にある曲がり角まで歩き、敵がいるか確認する。
「やっぱりスライムがいるな」
地図上にある赤い点と同様の位置にスライムを発見する。
「そういえば、【賢者の眼】ってモンスターを鑑定することはできるのか?」
『解、可能です』
「マジかよ。【鑑定】スキルもあるのかよ。優秀すぎるわ」
【鑑定】スキルは相手のステータスやスキルを知ることができるためレアスキルとなっており、持っている人が限られている。
そのため、ステータスが公開されているモンスターは少ない。
「鑑定!」
*****
名前:スライム
レベル:1
筋力:10
器用:10
耐久:10
俊敏:10
魔力:10
知力:10
スキル:なし
装備:なし
*****
「へー、スライムって全て10あったんだ。そりゃ戦闘スキルなしの人間じゃ、簡単に討伐できんわ」
人間の初期ステータスは1~3の間と言われている。
この数値に戦闘系スキルが上乗せしてくれるため、戦闘系スキルを持っている人間はレベル1でもスライムは敵じゃなくなる。
「よし、じゃあ次はステータスが上がってどれくらい動けるようになったか確認するか。と言っても【剣聖】スキルで自分の身体能力は把握してるから、自分がどれくらい動けるかわかってるけどね」
【剣聖】と【賢者の眼】で急激に上昇したステータスに対応するまで時間がかかると思っていたが、【剣聖】スキルのおかげか、正確に自分の身体能力を把握している。
「ふっ!」
俺は地面を蹴り、一瞬でスライムとの距離を詰める。
そして、すれ違いざまにスライムを一閃する。
スライムは何が起こったのかわからないまま消滅して魔石をドロップさせる。
これが0.1秒ほどの出来事となる。
「おぉ!想像以上に動ける!さっき上昇した身体能力なのに、まるで普段からこの能力で生活してたくらいだ!」
それくらい違和感なく動くことができる。
「つまり俺はスライムを10,000体討伐したことで冒険者人生が変わったということか。ホント、冒険者を続けてきて正解だったよ」
俺は3年間の冒険者生活が報われたような気持ちとなり、少しだけ眼に涙を溜める。
「って今はダンジョン内だ!気を抜くなっ!」
俺は気の緩みを正すために頬を叩く。
「よし!まだ昼前だし、もう少し頑張るぞ!」
俺は気合を入れ直し、ダンジョン内を走り回った。
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