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7章 凛くん争奪戦
愛甲真奈美との撮影 2
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青葉温泉を目指し、莉乃ちゃんに連れられて街中を歩く。
「莉乃、リン様のファンなんだ!」
「ありがとう、莉乃ちゃん」
莉乃ちゃんと手を繋ぎながら他愛もない話をする。
「莉乃ちゃんは今、何歳なの?」
「10歳!小学4年生だよ!」
「10歳かぁ。元気があっていいね」
「学校の先生からも元気があって素晴らしいって褒められるんだ!」
天真爛漫な笑顔で話す莉乃ちゃんを見ると、自然と笑顔になる。
「あ、そうだ!」
何かを思い出したかのように声を上げた後、莉乃ちゃんが爆弾発言をする。
「莉乃、将来大きくなったらリン様と結婚するっ!」
「ごほっ!」
「えぇーっ!」
莉乃ちゃんの発言に俺はむせ、後ろにいた真奈美から驚きの声が聞こえてくる。
「だってリン様カッコいいもん!あと優しい!」
「そ、そうか?」
「うんっ!しっかり莉乃の話を聞いて手も繋いでくれるから!」
「あ、ありがとう……」
なんと返事をすれば良いか分からず、苦笑いしながら返事をする。
「だからリン様!莉乃が18歳になるまで待ってて!18歳になったら結婚できるから!」
「え、えーっと……よ、よく知ってるね。18歳で結婚できるって」
「学校の先生が言ってた!」
「そ、そうなんだ」
正しい情報なので訂正できない。
(ど、どう断ればいいんだ?)
小学4年生ということで適当な返答はできないと思い、言葉に詰まる。
その時、俺たちの側にいた真奈美が口を開き、会話に混ざる。
「莉乃ちゃんみたいに凛くんと結婚したいって子は多いからね。競争率は高いから並大抵の努力じゃ結婚は難しいよ。それでも凛くんと結婚するの?」
「うんっ!頑張るっ!」
胸の前で握り拳を作り、気合いのこもった返事をする莉乃ちゃん。
「莉乃ちゃんの気持ちは良く分かったよ。じゃあ私が今から凛くんと結婚するための秘訣を伝授するよ!」
「やったー!」
手を広げて喜ぶ莉乃ちゃんへ真奈美が秘訣とやらを伝授する。
「よーく聞いてね。凛くんは家庭的な女の子が好みらしいよ」
「家庭的っ!」
「うん。料理ができて洗濯などの家事ができる女の子。莉乃ちゃんはお母さんのお手伝いをしてる?」
「ううん、してない」
「じゃあまずは女磨きからだね。凛くんのお嫁さんとして相応しい女性になるために」
「分かった!リン様のお嫁さんとして相応しい女の子になった時、もう一回結婚の申し込みをするよ!」
「うんうん!その粋だよ!」
そう言って真奈美が莉乃ちゃんの頭を撫でる。
その後、莉乃ちゃんがお母さんに今のやり取りの報告に向かう。
その間を利用し、俺は真奈美に感謝を伝える。
「ありがとう真奈美。助かったよ」
「これくらい大したことじゃないよ。でも……莉乃ちゃんって可愛いね」
「……?そうだな。元気で可愛い女の子だ」
「莉乃ちゃんのお母さん、すっごく美人さんだね」
「……?あぁ。小学4年生の子持ちとは思えないくらいだ」
なぜそんな話をするのかは分からなかったが、素直に思っていることを伝える。
すると真奈美の頬がどんどん膨らんでいく。
「……将来、莉乃ちゃんと結婚してもいいかなーっとか思ってないよね?」
「あっ、当たり前だろ」
大きくなればお母さんのような美人になることに加え、今から8年間家事の勉強をするとなれば将来は立派なお嫁さんになれるだろう。
そう思うが、さすがに結婚の約束はできない。
「ちなみに私って料理できるんだ。お母さんの手伝いを良くしてるからね。あと家事も時々やってるよ」
「……?そうか。すごいな、真奈美は」
「……うぅ、なんか思ってた反応と違ったよぉ……」
そう言って肩を落とす真奈美。
「な、なんでガッカリしてるんだ!?俺、本気で真奈美のことすごいと思ってるぞ!」
なぜか落ち込む真奈美を励ますため、俺は勢いでフォローを行う。
「俺は寧々に頼ってばかりで何もできないからな。家事と料理ができる真奈美を尊敬してるぞ。それに真奈美は可愛いからな。きっと真奈美は良いお嫁さんになれるぞ」
「ほんと!?」
「あぁ!」
今この場面で容姿を褒めるのは関係ないと思ったが、事実なので思わず口にしてしまい、恥ずかし気もなく可愛いと言ってしまった。
だが俺のフォローに満足したようで、真奈美は顔を赤らめて嬉しそうにニヤニヤする。
「り、凛くんから良いお嫁さんって言われた。それに可愛いって……!」
そんなことをブツブツ言いながら身体をクネクネさせる真奈美。
「おーい、真奈美ー?」
俺は真奈美の目の前で手をブンブン振ってみるが、現実世界に戻ってくる様子はない。
「り、凛くんが『俺のお嫁さんに相応しい』って!~~~っ!」
「いや誰も俺のお嫁さんとは言ってないが」
全く聞く耳を持たない真奈美にボソッとツッコミを入れた。
「莉乃、リン様のファンなんだ!」
「ありがとう、莉乃ちゃん」
莉乃ちゃんと手を繋ぎながら他愛もない話をする。
「莉乃ちゃんは今、何歳なの?」
「10歳!小学4年生だよ!」
「10歳かぁ。元気があっていいね」
「学校の先生からも元気があって素晴らしいって褒められるんだ!」
天真爛漫な笑顔で話す莉乃ちゃんを見ると、自然と笑顔になる。
「あ、そうだ!」
何かを思い出したかのように声を上げた後、莉乃ちゃんが爆弾発言をする。
「莉乃、将来大きくなったらリン様と結婚するっ!」
「ごほっ!」
「えぇーっ!」
莉乃ちゃんの発言に俺はむせ、後ろにいた真奈美から驚きの声が聞こえてくる。
「だってリン様カッコいいもん!あと優しい!」
「そ、そうか?」
「うんっ!しっかり莉乃の話を聞いて手も繋いでくれるから!」
「あ、ありがとう……」
なんと返事をすれば良いか分からず、苦笑いしながら返事をする。
「だからリン様!莉乃が18歳になるまで待ってて!18歳になったら結婚できるから!」
「え、えーっと……よ、よく知ってるね。18歳で結婚できるって」
「学校の先生が言ってた!」
「そ、そうなんだ」
正しい情報なので訂正できない。
(ど、どう断ればいいんだ?)
小学4年生ということで適当な返答はできないと思い、言葉に詰まる。
その時、俺たちの側にいた真奈美が口を開き、会話に混ざる。
「莉乃ちゃんみたいに凛くんと結婚したいって子は多いからね。競争率は高いから並大抵の努力じゃ結婚は難しいよ。それでも凛くんと結婚するの?」
「うんっ!頑張るっ!」
胸の前で握り拳を作り、気合いのこもった返事をする莉乃ちゃん。
「莉乃ちゃんの気持ちは良く分かったよ。じゃあ私が今から凛くんと結婚するための秘訣を伝授するよ!」
「やったー!」
手を広げて喜ぶ莉乃ちゃんへ真奈美が秘訣とやらを伝授する。
「よーく聞いてね。凛くんは家庭的な女の子が好みらしいよ」
「家庭的っ!」
「うん。料理ができて洗濯などの家事ができる女の子。莉乃ちゃんはお母さんのお手伝いをしてる?」
「ううん、してない」
「じゃあまずは女磨きからだね。凛くんのお嫁さんとして相応しい女性になるために」
「分かった!リン様のお嫁さんとして相応しい女の子になった時、もう一回結婚の申し込みをするよ!」
「うんうん!その粋だよ!」
そう言って真奈美が莉乃ちゃんの頭を撫でる。
その後、莉乃ちゃんがお母さんに今のやり取りの報告に向かう。
その間を利用し、俺は真奈美に感謝を伝える。
「ありがとう真奈美。助かったよ」
「これくらい大したことじゃないよ。でも……莉乃ちゃんって可愛いね」
「……?そうだな。元気で可愛い女の子だ」
「莉乃ちゃんのお母さん、すっごく美人さんだね」
「……?あぁ。小学4年生の子持ちとは思えないくらいだ」
なぜそんな話をするのかは分からなかったが、素直に思っていることを伝える。
すると真奈美の頬がどんどん膨らんでいく。
「……将来、莉乃ちゃんと結婚してもいいかなーっとか思ってないよね?」
「あっ、当たり前だろ」
大きくなればお母さんのような美人になることに加え、今から8年間家事の勉強をするとなれば将来は立派なお嫁さんになれるだろう。
そう思うが、さすがに結婚の約束はできない。
「ちなみに私って料理できるんだ。お母さんの手伝いを良くしてるからね。あと家事も時々やってるよ」
「……?そうか。すごいな、真奈美は」
「……うぅ、なんか思ってた反応と違ったよぉ……」
そう言って肩を落とす真奈美。
「な、なんでガッカリしてるんだ!?俺、本気で真奈美のことすごいと思ってるぞ!」
なぜか落ち込む真奈美を励ますため、俺は勢いでフォローを行う。
「俺は寧々に頼ってばかりで何もできないからな。家事と料理ができる真奈美を尊敬してるぞ。それに真奈美は可愛いからな。きっと真奈美は良いお嫁さんになれるぞ」
「ほんと!?」
「あぁ!」
今この場面で容姿を褒めるのは関係ないと思ったが、事実なので思わず口にしてしまい、恥ずかし気もなく可愛いと言ってしまった。
だが俺のフォローに満足したようで、真奈美は顔を赤らめて嬉しそうにニヤニヤする。
「り、凛くんから良いお嫁さんって言われた。それに可愛いって……!」
そんなことをブツブツ言いながら身体をクネクネさせる真奈美。
「おーい、真奈美ー?」
俺は真奈美の目の前で手をブンブン振ってみるが、現実世界に戻ってくる様子はない。
「り、凛くんが『俺のお嫁さんに相応しい』って!~~~っ!」
「いや誰も俺のお嫁さんとは言ってないが」
全く聞く耳を持たない真奈美にボソッとツッコミを入れた。
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