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7章 凛くん争奪戦
立花香帆との撮影 3
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親切なお婆ちゃんのご厚意に甘え、案内してもらう。
その間、俺と立花さんはお婆ちゃんとの会話に花を咲かせた。
「昔はこの辺りも子供がたくさんいて賑わってたの。でも最近は都会化が進み、この辺りは観光客で賑わうようになった。それに伴い住む人は減り、廃校になったわ。最近は少子化も進んでるからね」
俺や立花さんの母校は今も健在なので、お婆ちゃんの気持ちを完全に理解はできないが、寂しそうに語るお婆ちゃんを見て心境は理解できる。
「そういえば凛さんと香帆さんは今何歳なの?」
「私は19歳です」
「俺は18歳です。来月には19歳になりますが」
俺の誕生日は10月。
今が9月上旬なので、もうすぐで俺は19歳となる。
「ならもうすぐで結婚を考える時期ね。最近の若い人は皆んな結婚が遅いけど、可能ならはやく結婚した方がいいと私は思うよ。凛さんは気になる人とかいないの?」
“ピクっ”
何故か立花さんが反応する。
そのことを不思議に思いつつも俺は素直に答える。
「気になる人ですか?今のところいませんね」
「そ、そうなんだ……」
立花さんがボソッと何かを呟く。
「あら。カッコいいから女の子なんて選び放題なのに」
「選び放題というわけではありませんよ。容姿を褒めてくれる人はいますが、俺に告白する人なんていませんからね」
サイン会の時、小学生の女の子から求婚されたことは黙っておく。
「世の女の子たちは勿体ないことしてるねぇ。なら私の孫娘はどう?今、高校生だけどすごく良い子で家事もできるわ。それに香帆さんに負けないくらい可愛い子よ?」
“ピクっ!”
またしても立花さんが反応するが、俺はスルーしてお婆ちゃんに返答する。
「お会いしたことはありませんが、立花さんのように可愛い子となれば、かなりの美少女だと思います」
「わ、私のように可愛い……っ!」
何故か立花さんが顔を赤くしているが、今は立花さんに反応してる場合でないので再びスルーする。
「それにお婆ちゃんのお墨付きがあるくらい良い子で家事上手となればきっと素晴らしい奥さんになれると思います。ですが俺よりも良い男は山ほどいます。なので申し訳ありませんが断らせていただきます」
俺は頭を下げて断らせてもらう。
「そこまで謝らなくてもいいよ。出会ったこともない孫娘を薦めた私の方が間違ってるのだから。それに……」
そこまで言って立花さんを見るお婆ちゃん。
そこには安堵の表情をした立花さんがいた。
「ふふっ」
そんな立花さんを見て笑みを浮かべたお婆ちゃんが俺の背中を軽く叩く。
「凛さんには私の孫娘より相応しい女性がいるみたいだからね」
「……?そ、そうですか?」
「えぇ。ね、香帆さん」
「わっ、私!?」
急に話を振られ、立花さんが慌て出す。
「えぇ。香帆さんもそう思うでしょ?」
そう言って何故か立花さんへウインクをする。
70代とは思えないほど綺麗なウインクを受けた立花さんが何かを感じ取る。
「え、えーっと……そっ、そうですね。貴女の孫娘とはお会いしたことがないのでは相応しくないとは言えませんが、家事ができて家庭的な女の子はたくさんいます。例えばその……わ、私とか?」
「……え?立花さん?」
「な、なによ。私だって家事くらいできるわ。料理なんて趣味って言えるくらい得意だし。それに……さ、さっき私のこと可愛いって褒めてくれたから、凛から可愛いって思われてるみたいだし……」
段々と顔を赤くしながら立花さんが言う。
一瞬、立花さんが何を言ってるか分からなかったが、先ほどの発言を振り返り、俺が立花さんの容姿を褒めていたことを理解する。
その発言に満足したのか、お婆ちゃんが嬉しそうな顔をして口を開く。
「だから凛さんに孫娘を紹介するのは、孫娘が香帆さん以上の家事スキルと容姿を兼ね備えたらにするよ」
「わ、分かりました……」
「紹介した時は検討してね」
そう言ってお婆ちゃんが俺たちの前を歩く。
「やっぱり恋愛は面白いねぇ。ふふっ」
とか呟きながら。
「意外と言ったら悪いが、立花さんって料理が得意だったんだな」
「そ、そうよ。何か文句でもある?」
「いや文句なんかないよ。ただ立花さんは良いお嫁さんになれると思っただけで」
「おっ、お嫁さん……っ!」
「あぁ。家事ができて料理が得意。しかも可愛いとなれば良いお嫁さんになれるよ」
改めて容姿を褒めることに恥ずかしさを感じたが、先程伝えてしまったため、俺は恥ずかし気なく口にする。
「~~~っ!か、勘違いしないでよね!べ、別に凛のお嫁さんになるために料理の勉強をしてるわけじゃないんだから!凛に美味しい手料理を食べさせるために頑張ってるわけじゃないんだからね!」
そう言ってお婆ちゃんの後を追う立花さん。
「………」
(『俺と結婚するために料理の勉強してるの?』とか一言も言ってないんだが……)
「何故か立花さんに振られた気分だ。プロポーズなんかしてないのに」
そう思い、気分が沈む俺だった。
その間、俺と立花さんはお婆ちゃんとの会話に花を咲かせた。
「昔はこの辺りも子供がたくさんいて賑わってたの。でも最近は都会化が進み、この辺りは観光客で賑わうようになった。それに伴い住む人は減り、廃校になったわ。最近は少子化も進んでるからね」
俺や立花さんの母校は今も健在なので、お婆ちゃんの気持ちを完全に理解はできないが、寂しそうに語るお婆ちゃんを見て心境は理解できる。
「そういえば凛さんと香帆さんは今何歳なの?」
「私は19歳です」
「俺は18歳です。来月には19歳になりますが」
俺の誕生日は10月。
今が9月上旬なので、もうすぐで俺は19歳となる。
「ならもうすぐで結婚を考える時期ね。最近の若い人は皆んな結婚が遅いけど、可能ならはやく結婚した方がいいと私は思うよ。凛さんは気になる人とかいないの?」
“ピクっ”
何故か立花さんが反応する。
そのことを不思議に思いつつも俺は素直に答える。
「気になる人ですか?今のところいませんね」
「そ、そうなんだ……」
立花さんがボソッと何かを呟く。
「あら。カッコいいから女の子なんて選び放題なのに」
「選び放題というわけではありませんよ。容姿を褒めてくれる人はいますが、俺に告白する人なんていませんからね」
サイン会の時、小学生の女の子から求婚されたことは黙っておく。
「世の女の子たちは勿体ないことしてるねぇ。なら私の孫娘はどう?今、高校生だけどすごく良い子で家事もできるわ。それに香帆さんに負けないくらい可愛い子よ?」
“ピクっ!”
またしても立花さんが反応するが、俺はスルーしてお婆ちゃんに返答する。
「お会いしたことはありませんが、立花さんのように可愛い子となれば、かなりの美少女だと思います」
「わ、私のように可愛い……っ!」
何故か立花さんが顔を赤くしているが、今は立花さんに反応してる場合でないので再びスルーする。
「それにお婆ちゃんのお墨付きがあるくらい良い子で家事上手となればきっと素晴らしい奥さんになれると思います。ですが俺よりも良い男は山ほどいます。なので申し訳ありませんが断らせていただきます」
俺は頭を下げて断らせてもらう。
「そこまで謝らなくてもいいよ。出会ったこともない孫娘を薦めた私の方が間違ってるのだから。それに……」
そこまで言って立花さんを見るお婆ちゃん。
そこには安堵の表情をした立花さんがいた。
「ふふっ」
そんな立花さんを見て笑みを浮かべたお婆ちゃんが俺の背中を軽く叩く。
「凛さんには私の孫娘より相応しい女性がいるみたいだからね」
「……?そ、そうですか?」
「えぇ。ね、香帆さん」
「わっ、私!?」
急に話を振られ、立花さんが慌て出す。
「えぇ。香帆さんもそう思うでしょ?」
そう言って何故か立花さんへウインクをする。
70代とは思えないほど綺麗なウインクを受けた立花さんが何かを感じ取る。
「え、えーっと……そっ、そうですね。貴女の孫娘とはお会いしたことがないのでは相応しくないとは言えませんが、家事ができて家庭的な女の子はたくさんいます。例えばその……わ、私とか?」
「……え?立花さん?」
「な、なによ。私だって家事くらいできるわ。料理なんて趣味って言えるくらい得意だし。それに……さ、さっき私のこと可愛いって褒めてくれたから、凛から可愛いって思われてるみたいだし……」
段々と顔を赤くしながら立花さんが言う。
一瞬、立花さんが何を言ってるか分からなかったが、先ほどの発言を振り返り、俺が立花さんの容姿を褒めていたことを理解する。
その発言に満足したのか、お婆ちゃんが嬉しそうな顔をして口を開く。
「だから凛さんに孫娘を紹介するのは、孫娘が香帆さん以上の家事スキルと容姿を兼ね備えたらにするよ」
「わ、分かりました……」
「紹介した時は検討してね」
そう言ってお婆ちゃんが俺たちの前を歩く。
「やっぱり恋愛は面白いねぇ。ふふっ」
とか呟きながら。
「意外と言ったら悪いが、立花さんって料理が得意だったんだな」
「そ、そうよ。何か文句でもある?」
「いや文句なんかないよ。ただ立花さんは良いお嫁さんになれると思っただけで」
「おっ、お嫁さん……っ!」
「あぁ。家事ができて料理が得意。しかも可愛いとなれば良いお嫁さんになれるよ」
改めて容姿を褒めることに恥ずかしさを感じたが、先程伝えてしまったため、俺は恥ずかし気なく口にする。
「~~~っ!か、勘違いしないでよね!べ、別に凛のお嫁さんになるために料理の勉強をしてるわけじゃないんだから!凛に美味しい手料理を食べさせるために頑張ってるわけじゃないんだからね!」
そう言ってお婆ちゃんの後を追う立花さん。
「………」
(『俺と結婚するために料理の勉強してるの?』とか一言も言ってないんだが……)
「何故か立花さんに振られた気分だ。プロポーズなんかしてないのに」
そう思い、気分が沈む俺だった。
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