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7章 凛くん争奪戦
選考会という名の修羅場 2
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~愛甲真奈美視点~
『日本の果てまでイッテ来い』という番組が私にオファーをして来た。
その内容は『夏目凛の初めてのおつかい』というコーナーで凛くんをサポートすること。
私は凛くんと仕事ができるということで二つ返事で了承したが、後ほど詳しく聞くと、凛くんのサポート役は選考会で選ばれるとのことで私は候補者の1人らしい。
そのため私以外の候補者を聞くと「はぁ!?」と叫びたくなった。
なぜなら凛くんのことが好きな女の子を意図的に集めたんじゃないかと言いたいくらい、候補者全員が凛くんに恋をしていたから。
「これは女の戦いでもあるね」
モノの見事に凛くんのことが大好きな女の子ばかり集まったことに愚痴の一つや二つこぼしたいところだが、これはチャンスだと捉えよう。
「絶対、凛くんと番組に出る!」
そう意気込んでテレビ局に向かった。
テレビ局に到着する。
どうやら私の到着は候補者の中で1番最後だったようだ。
「今日は来ていただきありがとうございます。私、夏目さんが出演される『夏目凛の初めてのおつかい』のプロデューサーを務めます川端由紀と申します」
30代半ばには全然見えない美女が私に挨拶をする。
その流れに乗じて私も挨拶を行う。
その後、少し雑談をした後、川端さんから質問を受けた。
「他の候補者にも質問したのですが、なぜ私たちのオファーを引き受けたのですか?」
「それはですね。負けられない戦いがあるからです」
「……夏目さんですね」
「ふえっ!」
まさかの切り返しに私は顔を赤くする。
「このやり取り5回目なので。もう飽きました」
「………」
どうやら全員私情を持ち込みまくってるようだ。
「まさか全員夏目さんに惚れてるとは予想外です。あの人、演技だけでなく女たらしの才能まで兼ね備えてますね。ホストに転職すればボロ儲けできるのではないでしょうか?」
「………」
貢ぎまくる自信があるので、返す言葉がない。
「全員が夏目さんに惚れてることは想定外ですが選考会には問題ないでしょう。では、皆さんのいる部屋へ案内します。ついて来てください」
そう言って川端さんが歩き始めた。
皆んなのいる控え室に到着する。
「私は夏目さんを迎えに行きます。しばらくこの部屋でお待ちください」
そう言われて川端さんと別れた私は部屋に入る。
すると…
「アイドルは恋愛禁止なので小鳥遊さんは夏目さんと関わるべきではないと思います。なのでウチは辞退をオススメしたいのですが立花さんや雨宮さんもそう思いませんかー?」
「そうね。以前スキャンダルにまで発展したんだから少しは自重した方が良いと思うわ」
「私もそう思います。なので小鳥遊さんはこの選考会を辞退した方がいいと思いますよ?」
「わ、私とリン様はスキャンダルに発展しません!なぜなら私とリン様の仲はファンの間で公認みたいなものですから!きっと夏目ガールに選ばれてもファンは応援してくれます!」
等々、すでに凛くんを巡る争いが始まっていた。
多分、浜崎さんが候補者を1人でも減らすために仕掛けたんだろう。
「あ、愛甲さん!いいところに来ました!今、小鳥遊さんにアイドルだから選考会を辞退した方が良いって説得してるところなんです!愛甲さんも小鳥遊さんは辞退した方が良いと思いますよね!?」
私の到着にいち早く気づいた雨宮さんが私に問いかける。
以前、雨宮さんとは凛くんを巡りバチバチにやり合った過去があり侮れない女性だが、今は私と雨宮さんの目的が一致しているため、過去のことは水に流す。
「そうだよ、小鳥遊さん!凛くんと仲良くし過ぎるとまた手を繋いだところを写真に撮られる……ってそうだ!なに勝手に凛くんと手を繋いでるの!?あんなの羨ましい……じゃなかった、きっと凛くんは嫌がってたよ!」
私は以前、小鳥遊さんと凛くんが手を繋いでいる写真を見て嫉妬したため、その嫉妬心を全力で小鳥遊さんにぶつける。
そこからは収集がつかなくなり、気づけばテーブルを囲んで睨み合っていた。
その後、凛くんと川端さんが部屋に入るまで、私たちは睨み合いを続けた。
『日本の果てまでイッテ来い』という番組が私にオファーをして来た。
その内容は『夏目凛の初めてのおつかい』というコーナーで凛くんをサポートすること。
私は凛くんと仕事ができるということで二つ返事で了承したが、後ほど詳しく聞くと、凛くんのサポート役は選考会で選ばれるとのことで私は候補者の1人らしい。
そのため私以外の候補者を聞くと「はぁ!?」と叫びたくなった。
なぜなら凛くんのことが好きな女の子を意図的に集めたんじゃないかと言いたいくらい、候補者全員が凛くんに恋をしていたから。
「これは女の戦いでもあるね」
モノの見事に凛くんのことが大好きな女の子ばかり集まったことに愚痴の一つや二つこぼしたいところだが、これはチャンスだと捉えよう。
「絶対、凛くんと番組に出る!」
そう意気込んでテレビ局に向かった。
テレビ局に到着する。
どうやら私の到着は候補者の中で1番最後だったようだ。
「今日は来ていただきありがとうございます。私、夏目さんが出演される『夏目凛の初めてのおつかい』のプロデューサーを務めます川端由紀と申します」
30代半ばには全然見えない美女が私に挨拶をする。
その流れに乗じて私も挨拶を行う。
その後、少し雑談をした後、川端さんから質問を受けた。
「他の候補者にも質問したのですが、なぜ私たちのオファーを引き受けたのですか?」
「それはですね。負けられない戦いがあるからです」
「……夏目さんですね」
「ふえっ!」
まさかの切り返しに私は顔を赤くする。
「このやり取り5回目なので。もう飽きました」
「………」
どうやら全員私情を持ち込みまくってるようだ。
「まさか全員夏目さんに惚れてるとは予想外です。あの人、演技だけでなく女たらしの才能まで兼ね備えてますね。ホストに転職すればボロ儲けできるのではないでしょうか?」
「………」
貢ぎまくる自信があるので、返す言葉がない。
「全員が夏目さんに惚れてることは想定外ですが選考会には問題ないでしょう。では、皆さんのいる部屋へ案内します。ついて来てください」
そう言って川端さんが歩き始めた。
皆んなのいる控え室に到着する。
「私は夏目さんを迎えに行きます。しばらくこの部屋でお待ちください」
そう言われて川端さんと別れた私は部屋に入る。
すると…
「アイドルは恋愛禁止なので小鳥遊さんは夏目さんと関わるべきではないと思います。なのでウチは辞退をオススメしたいのですが立花さんや雨宮さんもそう思いませんかー?」
「そうね。以前スキャンダルにまで発展したんだから少しは自重した方が良いと思うわ」
「私もそう思います。なので小鳥遊さんはこの選考会を辞退した方がいいと思いますよ?」
「わ、私とリン様はスキャンダルに発展しません!なぜなら私とリン様の仲はファンの間で公認みたいなものですから!きっと夏目ガールに選ばれてもファンは応援してくれます!」
等々、すでに凛くんを巡る争いが始まっていた。
多分、浜崎さんが候補者を1人でも減らすために仕掛けたんだろう。
「あ、愛甲さん!いいところに来ました!今、小鳥遊さんにアイドルだから選考会を辞退した方が良いって説得してるところなんです!愛甲さんも小鳥遊さんは辞退した方が良いと思いますよね!?」
私の到着にいち早く気づいた雨宮さんが私に問いかける。
以前、雨宮さんとは凛くんを巡りバチバチにやり合った過去があり侮れない女性だが、今は私と雨宮さんの目的が一致しているため、過去のことは水に流す。
「そうだよ、小鳥遊さん!凛くんと仲良くし過ぎるとまた手を繋いだところを写真に撮られる……ってそうだ!なに勝手に凛くんと手を繋いでるの!?あんなの羨ましい……じゃなかった、きっと凛くんは嫌がってたよ!」
私は以前、小鳥遊さんと凛くんが手を繋いでいる写真を見て嫉妬したため、その嫉妬心を全力で小鳥遊さんにぶつける。
そこからは収集がつかなくなり、気づけばテーブルを囲んで睨み合っていた。
その後、凛くんと川端さんが部屋に入るまで、私たちは睨み合いを続けた。
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