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6章 ドラマ撮影編
サイン会 6
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1時間の休憩が終わり、サイン会を再開する。
目の前で倒れる以外は大きな問題なくサイン会を行っていると…
「夏目さーん!こんにちはー!」
「えっ!浜崎さん!?」
何故か浜崎さんがいた。
ちなみに女優という立場からかマスク姿で変装はしているようだ。
「当たったのでサインをいただきに来ました!」
そう言って可愛い笑顔で写真集を俺に差し出す。
「あ、あぁ。来てくれてありがとう」
知り合いは桃ちゃんと美柑さんで最後だと思っていたため、内心驚いている。
そんな俺を他所に浜崎さんが顎に手を当てて問いかけてくる。
「確か30秒間は夏目さんと触れ合うことができるとネットに書いてあったのですが、本当ですか?」
「あぁ。触れ合うといっても握手くらいしかできないけどね」
「やっぱり握手だけですか……」
そう呟き、顎に手を置いたまま黙る。
「はい、できた。これでいいかな?」
「あ、ありがとうございます!」
俺は浜崎さんへサインを書いた写真集を手渡そうとする。
その時、目の前のテーブルが“ゴンっ!”と鳴り、「痛っ!」と浜崎さんが声を出す。
そして浜崎さんが膝を抑えてその場で屈み込む。
「だ、大丈夫!?」
俺はすぐに浜崎さんのもとへ駆け寄って浜崎と目線を合わせるように屈む。
「いたた……すみません。ご心配をおかけしました」
「立てそう?結構痛そうな音がしたけど」
「……手をお借りしてもいいですか?」
「あぁ」
俺は浜崎さんに手を出し、立つ時に使ってもらう。
「ありがとうございます」
そう言って浜崎さんは立ちあがろうとするが…
「あ、危ないっ!」
かなり膝を強打したのか、浜崎さんがふらつき俺の胸へ倒れ込む。
「あ、ありがとうございます」
「気にするな。それよりも大丈夫か?」
「はい。ちょっと痛いですが少し休憩すれば治ると思います。なので……少しだけこのままでいさせてくれませんか?」
「っ!」
俺の身体に抱きついている浜崎さんが俺の顔を見るため視線を上げ、上目遣いで問いかける。
その破壊力は凄まじく、俺は庇護欲をそそられる。
「あ、あぁ。少しだけだぞ」
「ありがとうございます!」
パーっと笑顔となった浜崎さんが俺の胸に顔を埋める。
俺は浜崎さんに痴漢行為を行ってないことをアピールするため、その場で両手を上げる。
「矢上さん。あと何秒ですか?」
「えーっと……あと10秒くらいですね」
「あと10秒も……」
(長すぎるっ!めっちゃ良い匂いするし、なんか柔らかい感触を感じるしっ!)
甘い匂いが俺の嗅覚を刺激し、浜崎さんの程よい膨らみが俺の触覚を刺激するため、俺の理性がゴリゴリ削られていく。
「夏目さんの匂い、とても心地良いです~」
そんな俺を他所に緩み切った表情の浜崎さん。
「はーい、10秒経ちました。浜崎さん、そろそろ離れてくださいね」
「えぇ~、10秒速すぎです」
そう言いつつも浜崎さんは埋めた顔を上げる。
「夏目さんのおかげで痛みも引きました」
「あ、あぁ。これくらい大したことないから気にするな」
無事、理性で耐えることができた俺は浜崎さんに手を貸して立ち上がらせる。
そして写真集を手渡す。
「今日は来てくれてありがとう」
「いえいえ!ウチ、夏目さんのファンなので!こちらこそありがとうございました!」
そう言って元気そうに俺の下から立ち去る。
「膝は大丈夫そうで良かったですね」
「そうですね。名演技でしたよ。さすが女優ですね」
「………?」
何故か演技力を褒める矢上さんだった。
目の前で倒れる以外は大きな問題なくサイン会を行っていると…
「夏目さーん!こんにちはー!」
「えっ!浜崎さん!?」
何故か浜崎さんがいた。
ちなみに女優という立場からかマスク姿で変装はしているようだ。
「当たったのでサインをいただきに来ました!」
そう言って可愛い笑顔で写真集を俺に差し出す。
「あ、あぁ。来てくれてありがとう」
知り合いは桃ちゃんと美柑さんで最後だと思っていたため、内心驚いている。
そんな俺を他所に浜崎さんが顎に手を当てて問いかけてくる。
「確か30秒間は夏目さんと触れ合うことができるとネットに書いてあったのですが、本当ですか?」
「あぁ。触れ合うといっても握手くらいしかできないけどね」
「やっぱり握手だけですか……」
そう呟き、顎に手を置いたまま黙る。
「はい、できた。これでいいかな?」
「あ、ありがとうございます!」
俺は浜崎さんへサインを書いた写真集を手渡そうとする。
その時、目の前のテーブルが“ゴンっ!”と鳴り、「痛っ!」と浜崎さんが声を出す。
そして浜崎さんが膝を抑えてその場で屈み込む。
「だ、大丈夫!?」
俺はすぐに浜崎さんのもとへ駆け寄って浜崎と目線を合わせるように屈む。
「いたた……すみません。ご心配をおかけしました」
「立てそう?結構痛そうな音がしたけど」
「……手をお借りしてもいいですか?」
「あぁ」
俺は浜崎さんに手を出し、立つ時に使ってもらう。
「ありがとうございます」
そう言って浜崎さんは立ちあがろうとするが…
「あ、危ないっ!」
かなり膝を強打したのか、浜崎さんがふらつき俺の胸へ倒れ込む。
「あ、ありがとうございます」
「気にするな。それよりも大丈夫か?」
「はい。ちょっと痛いですが少し休憩すれば治ると思います。なので……少しだけこのままでいさせてくれませんか?」
「っ!」
俺の身体に抱きついている浜崎さんが俺の顔を見るため視線を上げ、上目遣いで問いかける。
その破壊力は凄まじく、俺は庇護欲をそそられる。
「あ、あぁ。少しだけだぞ」
「ありがとうございます!」
パーっと笑顔となった浜崎さんが俺の胸に顔を埋める。
俺は浜崎さんに痴漢行為を行ってないことをアピールするため、その場で両手を上げる。
「矢上さん。あと何秒ですか?」
「えーっと……あと10秒くらいですね」
「あと10秒も……」
(長すぎるっ!めっちゃ良い匂いするし、なんか柔らかい感触を感じるしっ!)
甘い匂いが俺の嗅覚を刺激し、浜崎さんの程よい膨らみが俺の触覚を刺激するため、俺の理性がゴリゴリ削られていく。
「夏目さんの匂い、とても心地良いです~」
そんな俺を他所に緩み切った表情の浜崎さん。
「はーい、10秒経ちました。浜崎さん、そろそろ離れてくださいね」
「えぇ~、10秒速すぎです」
そう言いつつも浜崎さんは埋めた顔を上げる。
「夏目さんのおかげで痛みも引きました」
「あ、あぁ。これくらい大したことないから気にするな」
無事、理性で耐えることができた俺は浜崎さんに手を貸して立ち上がらせる。
そして写真集を手渡す。
「今日は来てくれてありがとう」
「いえいえ!ウチ、夏目さんのファンなので!こちらこそありがとうございました!」
そう言って元気そうに俺の下から立ち去る。
「膝は大丈夫そうで良かったですね」
「そうですね。名演技でしたよ。さすが女優ですね」
「………?」
何故か演技力を褒める矢上さんだった。
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