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6章 ドラマ撮影編
立花香帆の想い 1
しおりを挟む~立花香帆視点~
その後、休憩時間が訪れたため、私は控え室に向かう。
「そっか。凛にも色々あったんだ」
控え室に入った私は誰もいない部屋で1人呟く。
「私が凛を嫌っていた理由は凛が生半可な気持ちで芸能界を引退したから。でもそれは私の勘違いだった。だから凛を嫌う理由がなくなったわ」
そう呟いた私はバックから凛の1st写真集を取り出す。
この写真集は私が凛に見惚れないために購入したもの。
今日も休憩中は凛の写真集を眺め、凛に見惚れないよう耐性をつける予定だった。
「ホント、カッコいい顔してるわね。私がアナタに見惚れないためにどれだけの時間を費やしたと思ってるのよ」
凛のルックスは現在活躍している男性アイドルたちが霞んでしまうほどカッコ良い。
それに加え、私が昔好きだった男ということもあり、凛に見惚れないようにするために費やした時間は約12時間。
最初なんか凛のルックスに見惚れてしまい、気づけば3時間も経過していた。
「今思えば凛のことを嫌いと言いつつも心のどこかでは凛のことが好きだったのかな?でないと12時間も写真集を眺めることなんてできないよね?」
凛が引退してから1秒たりとも凛のことを忘れたことはなく、凛が『読モ』の表紙を飾った時はすぐに夏目レンという芸名で活躍していた凛だと分かった。
それに凛の1st写真集を手に入れるために4時間くらい並んだけど全く苦に思わなかった。
「12時間も眺めないと耐性がつかないって、嫌い嫌いと言いつつも凛のことが大好きだった証拠よね」
そう思うと今までの行動に笑えてしまう。
お母さんや真奈美がツンデレと言っていた意味も今なら理解できる。
「ふふっ、だったらもう一度好きになっていいわよね?」
凛に幻滅したことで大好きから大嫌いへと変わった気持ちだったが、嫌いになる理由がなくなったことで好きになって良いことに気がつく。
「そうよね。だって凛に恋しちゃいけない理由がなくなったもの。それに昨日の私を許してくれた。ふざけた態度を取っていた私に怒ることなく許してくれた。そんなことされたら再び好きになっちゃうわよ」
そう呟きつつ、先程のやり取りを思い出す。
「やっぱり凛は昔想像してた通り、優しい人だったわ」
私は今回のドラマ撮影まで凛と一度も話したことがなかったため、凛に恋をしていた時期は色々なことを妄想した。
凛の性格や凛の話し方、凛としてみたいこと等々、昔の私は完全に恋する乙女だった。
「真奈美も昔から凛のことが好きらしいけど、凛への想いなら真奈美以上の自信があるわ」
大好きから大嫌いへ。
そして再び大好きへと変わった想いは真奈美以上の自信がある。
なぜなら凛のことが嫌いだった期間を含め、凛のことを1秒たりとも忘れたことがなかったから。
私は両頬を“パシッ!”と叩いて「よしっ!」と声を出す。
「絶対、凛を私のものにしてみせるわ!」
そう決意した私は真奈美の控え室へと向かった。
その後、休憩時間が訪れたため、私は控え室に向かう。
「そっか。凛にも色々あったんだ」
控え室に入った私は誰もいない部屋で1人呟く。
「私が凛を嫌っていた理由は凛が生半可な気持ちで芸能界を引退したから。でもそれは私の勘違いだった。だから凛を嫌う理由がなくなったわ」
そう呟いた私はバックから凛の1st写真集を取り出す。
この写真集は私が凛に見惚れないために購入したもの。
今日も休憩中は凛の写真集を眺め、凛に見惚れないよう耐性をつける予定だった。
「ホント、カッコいい顔してるわね。私がアナタに見惚れないためにどれだけの時間を費やしたと思ってるのよ」
凛のルックスは現在活躍している男性アイドルたちが霞んでしまうほどカッコ良い。
それに加え、私が昔好きだった男ということもあり、凛に見惚れないようにするために費やした時間は約12時間。
最初なんか凛のルックスに見惚れてしまい、気づけば3時間も経過していた。
「今思えば凛のことを嫌いと言いつつも心のどこかでは凛のことが好きだったのかな?でないと12時間も写真集を眺めることなんてできないよね?」
凛が引退してから1秒たりとも凛のことを忘れたことはなく、凛が『読モ』の表紙を飾った時はすぐに夏目レンという芸名で活躍していた凛だと分かった。
それに凛の1st写真集を手に入れるために4時間くらい並んだけど全く苦に思わなかった。
「12時間も眺めないと耐性がつかないって、嫌い嫌いと言いつつも凛のことが大好きだった証拠よね」
そう思うと今までの行動に笑えてしまう。
お母さんや真奈美がツンデレと言っていた意味も今なら理解できる。
「ふふっ、だったらもう一度好きになっていいわよね?」
凛に幻滅したことで大好きから大嫌いへと変わった気持ちだったが、嫌いになる理由がなくなったことで好きになって良いことに気がつく。
「そうよね。だって凛に恋しちゃいけない理由がなくなったもの。それに昨日の私を許してくれた。ふざけた態度を取っていた私に怒ることなく許してくれた。そんなことされたら再び好きになっちゃうわよ」
そう呟きつつ、先程のやり取りを思い出す。
「やっぱり凛は昔想像してた通り、優しい人だったわ」
私は今回のドラマ撮影まで凛と一度も話したことがなかったため、凛に恋をしていた時期は色々なことを妄想した。
凛の性格や凛の話し方、凛としてみたいこと等々、昔の私は完全に恋する乙女だった。
「真奈美も昔から凛のことが好きらしいけど、凛への想いなら真奈美以上の自信があるわ」
大好きから大嫌いへ。
そして再び大好きへと変わった想いは真奈美以上の自信がある。
なぜなら凛のことが嫌いだった期間を含め、凛のことを1秒たりとも忘れたことがなかったから。
私は両頬を“パシッ!”と叩いて「よしっ!」と声を出す。
「絶対、凛を私のものにしてみせるわ!」
そう決意した私は真奈美の控え室へと向かった。
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