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3章 大学入学編
雨宮桃華との仕事 2
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妹の指摘にぐうの音もでない私へ美柑が聞いてくる。
『それで、リン様がカッコいいことを伝えるために、わざわざウチに電話してきたの?』
『はっ!そうでした!美柑に聞きたいことがあります!』
美柑から問われ、私は確認したいことを思い出す。
『夏目様は私と同じ大学に通っているのですか?』
『そうだよー。リン様が通ってる大学はSNSで広まってたからお姉ちゃんも知ってると思ってたんだけど……え、もしかして知らなかったの?』
『……はい』
『えぇ……』
美柑が再び呆れた声を出す。
『し、知ってたなら言ってくださいよ!美柑は夏目様と同い年で同じ大学ですから、何度も見てるのですよね!?』
『見てるよー。遠目から見るだけで目の保養になるからね』
『むぅ……美柑が羨ましいです……』
『そんなことで嫉妬しないの』
美柑は私と同じ大学に通っており、夏目様とは同級生。
そのため、何度も夏目様を見かけていることに嫉妬してしまう。
『夏目様が大学にいらっしゃるなら毎日のように大学に通ってました……』
私は新入生が入学してから1度も大学に行っておらず、夏目様が私と同じ大学に通っていることに気づかなかった。
そのため、大学に通っていなかったことを後悔する。
そんな私の訴えに『あははっ!』と美柑が笑う。
『なら明日から毎日通えば良いよ!』
『そうします。とりあえず、明日からの仕事は全てキャンセルを……』
『待って!今の冗談だから!仕事を全てキャンセルとかしないで!』
『………?ダメですか?』
『当たり前だよ!なんで引き受けた仕事を全てキャンセルするの!そこまでしてリン様に会いたいの!?』
『もちろんです!』
『力強い返事だなぁ!』
美柑が電話先で騒がしい。
『とにかく、仕事のキャンセルはダメだよ!』
『うぅ……分かりました……』
私は渋々、仕事のキャンセルを諦める。
『それより、今からの撮影は大丈夫?ウチ、お姉ちゃんがリン様に変な姿を見せそうで不安なんだけど』
『も、もちろんです!夏目様にカッコ悪い姿なんて見せられませんので!』
まだ自己紹介しかしてないが、今のところは年上のお姉さんといった感じで関われていると思う。
『ビシッとしてればお姉ちゃんのナイスボディにメロメロになるはずだから、変な醜態は晒さないでね』
『そ、そうですね。勇気を出して今までで1番露出の多い服を着て撮影に臨んでるので、夏目様がメロメロになるくらいの成果を手に入れませんと』
現在の私は露出の多い黒のワンピースを着ている。
しかも、胸元は大胆に開いたもの。
最初は着るのを躊躇したが、美柑から「男ならこの服でイチコロよ!」という言葉に乗せられ、この服を着ている。
『うんうん。小さい頃から言ってたもんね。リン様と結婚するって』
『はい。夏目様と再会し、結婚するためにモデルの仕事を始めましたから』
そう言って私はポケットからフォトホルダーを取り出し、1枚の写真を見る。
そこには亡き母と共に、小さい頃の私と夏目様が映っていた。
先程、「夏目様にお会いできる日をどれだけ待ち望んでいたか」と美柑に言ったが、あれは夏目様が表紙の『読モ』を見てからではない。
夏目様とお会いできなくなった小学4年生の頃から再び出会うことを待ち望んでいた。
『夏目様が私のことを覚えてなかったことは残念ですが、仕方ありません。たった数日だけの関わりでしたから』
覚えていることを願って自己紹介をしたが、約9年前のことを覚えている様子はなかった。
私はその数日間で人生が変わったので、夏目様のことを鮮明に覚えているが。
『リン様がお姉ちゃんのことを覚えていなかったのは残念だけど、再会できたなら問題ないよね!』
『はい。会えただけでも飛び跳ねそうなくらい嬉しいですから』
私は会えた喜びを噛み締めながら美柑に言う。
『うんうん!だから今日限りの関係にならないよう、最低でも連絡先は交換するように!』
『はい!頑張ってきます!』
そう言って私は電話を終了し、夏目様のもとへ向かった。
『それで、リン様がカッコいいことを伝えるために、わざわざウチに電話してきたの?』
『はっ!そうでした!美柑に聞きたいことがあります!』
美柑から問われ、私は確認したいことを思い出す。
『夏目様は私と同じ大学に通っているのですか?』
『そうだよー。リン様が通ってる大学はSNSで広まってたからお姉ちゃんも知ってると思ってたんだけど……え、もしかして知らなかったの?』
『……はい』
『えぇ……』
美柑が再び呆れた声を出す。
『し、知ってたなら言ってくださいよ!美柑は夏目様と同い年で同じ大学ですから、何度も見てるのですよね!?』
『見てるよー。遠目から見るだけで目の保養になるからね』
『むぅ……美柑が羨ましいです……』
『そんなことで嫉妬しないの』
美柑は私と同じ大学に通っており、夏目様とは同級生。
そのため、何度も夏目様を見かけていることに嫉妬してしまう。
『夏目様が大学にいらっしゃるなら毎日のように大学に通ってました……』
私は新入生が入学してから1度も大学に行っておらず、夏目様が私と同じ大学に通っていることに気づかなかった。
そのため、大学に通っていなかったことを後悔する。
そんな私の訴えに『あははっ!』と美柑が笑う。
『なら明日から毎日通えば良いよ!』
『そうします。とりあえず、明日からの仕事は全てキャンセルを……』
『待って!今の冗談だから!仕事を全てキャンセルとかしないで!』
『………?ダメですか?』
『当たり前だよ!なんで引き受けた仕事を全てキャンセルするの!そこまでしてリン様に会いたいの!?』
『もちろんです!』
『力強い返事だなぁ!』
美柑が電話先で騒がしい。
『とにかく、仕事のキャンセルはダメだよ!』
『うぅ……分かりました……』
私は渋々、仕事のキャンセルを諦める。
『それより、今からの撮影は大丈夫?ウチ、お姉ちゃんがリン様に変な姿を見せそうで不安なんだけど』
『も、もちろんです!夏目様にカッコ悪い姿なんて見せられませんので!』
まだ自己紹介しかしてないが、今のところは年上のお姉さんといった感じで関われていると思う。
『ビシッとしてればお姉ちゃんのナイスボディにメロメロになるはずだから、変な醜態は晒さないでね』
『そ、そうですね。勇気を出して今までで1番露出の多い服を着て撮影に臨んでるので、夏目様がメロメロになるくらいの成果を手に入れませんと』
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しかも、胸元は大胆に開いたもの。
最初は着るのを躊躇したが、美柑から「男ならこの服でイチコロよ!」という言葉に乗せられ、この服を着ている。
『うんうん。小さい頃から言ってたもんね。リン様と結婚するって』
『はい。夏目様と再会し、結婚するためにモデルの仕事を始めましたから』
そう言って私はポケットからフォトホルダーを取り出し、1枚の写真を見る。
そこには亡き母と共に、小さい頃の私と夏目様が映っていた。
先程、「夏目様にお会いできる日をどれだけ待ち望んでいたか」と美柑に言ったが、あれは夏目様が表紙の『読モ』を見てからではない。
夏目様とお会いできなくなった小学4年生の頃から再び出会うことを待ち望んでいた。
『夏目様が私のことを覚えてなかったことは残念ですが、仕方ありません。たった数日だけの関わりでしたから』
覚えていることを願って自己紹介をしたが、約9年前のことを覚えている様子はなかった。
私はその数日間で人生が変わったので、夏目様のことを鮮明に覚えているが。
『リン様がお姉ちゃんのことを覚えていなかったのは残念だけど、再会できたなら問題ないよね!』
『はい。会えただけでも飛び跳ねそうなくらい嬉しいですから』
私は会えた喜びを噛み締めながら美柑に言う。
『うんうん!だから今日限りの関係にならないよう、最低でも連絡先は交換するように!』
『はい!頑張ってきます!』
そう言って私は電話を終了し、夏目様のもとへ向かった。
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