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3章 大学入学編
雨宮桃華との仕事 1
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雨宮さんとの撮影現場に到着する。
「よろしくお願いします!」
俺はスタッフたちに挨拶をしながら撮影現場に入る。
そして俺が所属する事務所の社長で、今回の撮影の現場監督となる内山社長へ挨拶をする。
「お久しぶりです。内山社長」
「あぁ、久しぶりだな、凛くん」
ファンクラブのサイトを作って以来、数週間ぶりに見た社長は、目の下にクマができており、疲れた表情をしていた。
「あの、疲れてるように見えますが大丈夫ですか?」
「あぁ、これくらいは問題ない。凛くんのおかげで寝ずに働いてるだけだ」
「問題しかないと思います!」
どうやら原因は俺にあるようだ。
「な、何かあったのですか?」
「いや、大したことないぞ。昨日、『リン様って夏目レン様ですか!?』という電話の対応を500件くらいした後に、凛くんへ来た大量のオファーを整理してただけだ」
「………なんかすみません」
あとで缶コーヒーでも買おうと心に決める。
そんなことを思っていると、「よろしくお願いします」という声が響き渡る。
「お、来たな」
社長の言葉を聞き、俺も声のした方を向く。
すると、人気モデルの雨宮桃華さんがいた。
黒髪を腰まで伸ばしており、タレ目と真奈美よりも大きい巨乳が特徴的な美女だ。
それに加え、雨宮さんが着ている服は胸元が大胆に開いた黒のワンピースを着ており、綺麗な脚やうなじ、胸元に視線が吸い寄せられる。
「今日はよろしくお願いします」
雨宮さんのスタイルに見惚れていると、綺麗な姿勢で社長に頭を下げる。
「あぁ。よろしく。それと今日は引き受けてくれてありがとう」
「いえ。私、夏目様に興味がありましたので」
そう言って雨宮さんが俺を見る。
「雨宮桃華と申します。今日は夏目様との撮影、とても楽しみにしておりました」
雨宮さんが妖艶な笑みを浮かべて自己紹介をする。
露出度が高いため余計に色気を感じてしまい、俺の心臓が“ドキっ”と跳ねる。
「お、俺は夏目凛と言います。今日はよろしくお願いします」
できるだけ雨宮さんの身体を見ないように俺は挨拶をする。
そのタイミングで、社長が口を開く。
「そういえば、2人は同じ大学らしいな」
「はい、そうなんですよ。俺も驚きました」
俺は社長の発言を肯定するが、雨宮さんからの同意がない。
そのため雨宮さんを見ると、何故か固まっていた。
「………え?そうなのですか?」
「はい。そうらしいですよ」
「………ちょっと席を外してもよろしいでしょうか?確認したいことと小休憩を挟みたいので」
「……?分かりました」
俺は不思議に思いながらも、俺たちのもとから立ち去る雨宮さんの背中を見続けた。
~雨宮桃華視点~
私は夏目様から離れ、スマホを取り出す。
そして、一つ年下の妹である雨宮美柑に電話をかける。
『もしもしー!お姉ちゃん!リン様はどーだった!?』
『………カッコ良すぎて死にそうです』
『えぇ……まだ収録現場に到着しただけでしょ……』
美柑が呆れながら呟く。
『カッコ良すぎて撮影どころではありません!3分間同じ場所にいたら、1時間は距離を取る必要があります!』
『堂々と言われても困るんだけど……』
先程、私は夏目様と簡単に自己紹介を行ったが、夏目様がカッコ良すぎて心臓の鼓動がうるさく、いつ倒れてもおかしくない状態だった。
『リン様と会うために仕事を引き受けたんだよね?』
『と、当然です!夏目様にお会いできる日をどれだけ待ち望んでいたか!』
私は自分の想いを口にする。
『はぁ。ならウチと電話してる場合じゃないと思うけど?』
『うぅ……その通りです……』
妹の指摘にぐうの音もでない私だった。
「よろしくお願いします!」
俺はスタッフたちに挨拶をしながら撮影現場に入る。
そして俺が所属する事務所の社長で、今回の撮影の現場監督となる内山社長へ挨拶をする。
「お久しぶりです。内山社長」
「あぁ、久しぶりだな、凛くん」
ファンクラブのサイトを作って以来、数週間ぶりに見た社長は、目の下にクマができており、疲れた表情をしていた。
「あの、疲れてるように見えますが大丈夫ですか?」
「あぁ、これくらいは問題ない。凛くんのおかげで寝ずに働いてるだけだ」
「問題しかないと思います!」
どうやら原因は俺にあるようだ。
「な、何かあったのですか?」
「いや、大したことないぞ。昨日、『リン様って夏目レン様ですか!?』という電話の対応を500件くらいした後に、凛くんへ来た大量のオファーを整理してただけだ」
「………なんかすみません」
あとで缶コーヒーでも買おうと心に決める。
そんなことを思っていると、「よろしくお願いします」という声が響き渡る。
「お、来たな」
社長の言葉を聞き、俺も声のした方を向く。
すると、人気モデルの雨宮桃華さんがいた。
黒髪を腰まで伸ばしており、タレ目と真奈美よりも大きい巨乳が特徴的な美女だ。
それに加え、雨宮さんが着ている服は胸元が大胆に開いた黒のワンピースを着ており、綺麗な脚やうなじ、胸元に視線が吸い寄せられる。
「今日はよろしくお願いします」
雨宮さんのスタイルに見惚れていると、綺麗な姿勢で社長に頭を下げる。
「あぁ。よろしく。それと今日は引き受けてくれてありがとう」
「いえ。私、夏目様に興味がありましたので」
そう言って雨宮さんが俺を見る。
「雨宮桃華と申します。今日は夏目様との撮影、とても楽しみにしておりました」
雨宮さんが妖艶な笑みを浮かべて自己紹介をする。
露出度が高いため余計に色気を感じてしまい、俺の心臓が“ドキっ”と跳ねる。
「お、俺は夏目凛と言います。今日はよろしくお願いします」
できるだけ雨宮さんの身体を見ないように俺は挨拶をする。
そのタイミングで、社長が口を開く。
「そういえば、2人は同じ大学らしいな」
「はい、そうなんですよ。俺も驚きました」
俺は社長の発言を肯定するが、雨宮さんからの同意がない。
そのため雨宮さんを見ると、何故か固まっていた。
「………え?そうなのですか?」
「はい。そうらしいですよ」
「………ちょっと席を外してもよろしいでしょうか?確認したいことと小休憩を挟みたいので」
「……?分かりました」
俺は不思議に思いながらも、俺たちのもとから立ち去る雨宮さんの背中を見続けた。
~雨宮桃華視点~
私は夏目様から離れ、スマホを取り出す。
そして、一つ年下の妹である雨宮美柑に電話をかける。
『もしもしー!お姉ちゃん!リン様はどーだった!?』
『………カッコ良すぎて死にそうです』
『えぇ……まだ収録現場に到着しただけでしょ……』
美柑が呆れながら呟く。
『カッコ良すぎて撮影どころではありません!3分間同じ場所にいたら、1時間は距離を取る必要があります!』
『堂々と言われても困るんだけど……』
先程、私は夏目様と簡単に自己紹介を行ったが、夏目様がカッコ良すぎて心臓の鼓動がうるさく、いつ倒れてもおかしくない状態だった。
『リン様と会うために仕事を引き受けたんだよね?』
『と、当然です!夏目様にお会いできる日をどれだけ待ち望んでいたか!』
私は自分の想いを口にする。
『はぁ。ならウチと電話してる場合じゃないと思うけど?』
『うぅ……その通りです……』
妹の指摘にぐうの音もでない私だった。
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