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3章 大学入学編
『おっしゃれ〜イズム』の放送
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あれから数日後。
「お兄ちゃん!始まるよ!おっしゃれ~イズム!」
「あぁ!今行くよ!」
ついに俺と真奈美が出演した『おっしゃれ~イズム』の放送日となる。
俺は急いで飲み物を用意してテレビの前にあるソファーへ腰掛ける。
そのタイミングで『おっしゃれ~イズム』が放送される。
「さぁ、始まりました!『おっしゃれ~イズム』のお時間です!」
テレビ内で司会を務める下田さんが話し出す。
「ついに放送されたか……」
俺は緊張した面持ちでテレビを見る。
「お兄ちゃん、緊張しすぎ!もう収録は終わったんだから緊張しても意味ないよ!」
そんな俺を見て、寧々が声をかける。
「いや、しかしだな。俺の今後が決まると言っても過言ではない番組なんだぞ?」
この番組で俺は夏目レンであることを暴露した。
そのため、この放送後に俺=夏目レンであることがSNSで広まらないと、ドラマ等の制作に携わるスタッフたちに注目されず、新たな仕事の確保が難しくなる。
「大丈夫だよ、お兄ちゃん!これ見てよ!」
しかし、寧々は心配なさそうな声で俺にスマホを見せてくる。
そこには…
〈おっしゃれ~イズムが始まった!リン様が出演するって聞いてから、楽しみだったんだ!〉
〈リン様の初番組!歴史的瞬間を視聴できるなんて!〉
〈リアルタイムで見てない人、リン様のファンとは呼べないわよ〉
〈しかも、リン様からの重大発表があるって!これは見逃せないわ!〉
等々、俺が出演することを聞いて視聴する人が多くいるようだ。
「ほら!こんなにたくさんの人たちが視聴してくれてるんだから大丈夫だよ!」
「そうだな。ありがとう、寧々」
「どういたしまして!」
寧々の言葉で緊張がほぐれた俺は、先ほどよりもリラックスしてテレビを見る。
『では、さっそくトークに移ろうと思いますが、なんとここで夏目さんから重大発表があります!』
との前振りから、下田さんが俺に話を振る。
『じゅ、重大発表と前置きされると言いにくくはなりますが、皆さまに俺から一言お伝えしたいことがあります。実は俺、6年前まで子役として芸能界で活動してました!』
『えっ!そうなんですか!?』
全てを知ってる下田さんがオーバーリアクションで場を盛り上げる。
『子役時代の芸名を聞いてもいいですか!?』
『もちろんです!俺、昔は夏目レンって芸名で活動してました!』
テレビの俺がついに正体を明かす。
「どうだ!SNSの反応は!?」
「ヤバいよ!お兄ちゃん!みんな驚いてるみたいだよ!」
そう言って寧々が俺にスマホを見せる。
そこには…
〈はぁぁぁぁっ!夏目凛が夏目レンだと!?〉
〈待って!リン様って天才子役の夏目レンだったってこと!?〉
〈えっ!夏目レンって紅白出てたよね!?〉
〈紅白にも出てたし、日本アカデミー賞で優秀主演男優賞も取ってたぞ!しかも小5で!〉
等々、驚きのコメントが多数見られる。
「おぉ。やっぱり驚いてるな」
「そりゃそうだよ。当時、夏目レンを知らない人なんていないくらいだったからね。でも、これだけSNSが盛り上がれば……」
「あぁ!きっと夏目凛=夏目レンということが周知の事実になるかもしれん!」
俺はSNSの盛り上がりを見て、ガッツポーズをとる。
その後はSNSのことを気にせずテレビに集中し、俺と真奈美が夏目レンの話題を中心に語る場面を楽しく視聴する。
そして、あっという間に放送が終了した。
「お兄ちゃん!面白かったよ!特に真奈美ちゃんとのエピソードが!」
「そうだな。俺も見てて面白かったぞ」
出演していた俺も飽きずに楽しめた番組だったため、編集さんの力に感服する。
「さて、SNSはどーなってるんだ?」
SNSを放置してテレビを見ていた俺は、20分ぶりにSNSを開く。
すると…
〈これから夏目レンの演技が見れるってことだよね!?〉
〈それよ!夏目レンの演技が見れるならドラマ離れしてたけどドラマ見るわ!〉
〈えっ、やっぱり夏目凛って夏目レンなん?嘘言ってるんじゃないのか?〉
〈『マルモのおきてだよ』などで共演した真奈美ちゃんが否定しなかったんだぞ!しかも、放送内容見たか!?絶対、夏目レン本人じゃないと話せないような内容を話してたぞ!〉
〈今、夏目凛が所属してる事務所に連絡した!マジで、夏目凛は夏目レンらしいぞ!〉
等々、放送期間中、ずっと盛り上がっていたようだ。
「ヤバいよ!この盛り上がり!トレンド1位に夏目レンの名前がある!」
そう言って寧々が自分のスマホを見せてくる。
そこにはトレンド1位に『夏目レン』の文字があった。
「はやっ!」
「そりゃそうでしょ!SNSは夏目レンの話題で持ちきりなんだから!ちなみにお兄ちゃんの名前はトレンド2位だよ!」
「2位!?」
夏目レンに気を取られて気づかなかったが、寧々の言う通り俺の名前がトレンド2位、『おっしゃれ~イズム』がトレンド3位、そして真奈美がトレンド4位だった。
「しかも『マルモのおきてだよ』までトレンド入りしてる!このドラマって7年前に放送されたドラマなんだけど!」
それくらいSNSが盛り上がっていた。
そのタイミングで俺のスマホが鳴る。
そのため画面を確認すると、真奈美からの電話だった。
「真奈美から電話が来た。ちょっと出てくるわ」
「うん!SNSの監視は任せて!」
俺は寧々に一言声をかけてから電話に出た。
「お兄ちゃん!始まるよ!おっしゃれ~イズム!」
「あぁ!今行くよ!」
ついに俺と真奈美が出演した『おっしゃれ~イズム』の放送日となる。
俺は急いで飲み物を用意してテレビの前にあるソファーへ腰掛ける。
そのタイミングで『おっしゃれ~イズム』が放送される。
「さぁ、始まりました!『おっしゃれ~イズム』のお時間です!」
テレビ内で司会を務める下田さんが話し出す。
「ついに放送されたか……」
俺は緊張した面持ちでテレビを見る。
「お兄ちゃん、緊張しすぎ!もう収録は終わったんだから緊張しても意味ないよ!」
そんな俺を見て、寧々が声をかける。
「いや、しかしだな。俺の今後が決まると言っても過言ではない番組なんだぞ?」
この番組で俺は夏目レンであることを暴露した。
そのため、この放送後に俺=夏目レンであることがSNSで広まらないと、ドラマ等の制作に携わるスタッフたちに注目されず、新たな仕事の確保が難しくなる。
「大丈夫だよ、お兄ちゃん!これ見てよ!」
しかし、寧々は心配なさそうな声で俺にスマホを見せてくる。
そこには…
〈おっしゃれ~イズムが始まった!リン様が出演するって聞いてから、楽しみだったんだ!〉
〈リン様の初番組!歴史的瞬間を視聴できるなんて!〉
〈リアルタイムで見てない人、リン様のファンとは呼べないわよ〉
〈しかも、リン様からの重大発表があるって!これは見逃せないわ!〉
等々、俺が出演することを聞いて視聴する人が多くいるようだ。
「ほら!こんなにたくさんの人たちが視聴してくれてるんだから大丈夫だよ!」
「そうだな。ありがとう、寧々」
「どういたしまして!」
寧々の言葉で緊張がほぐれた俺は、先ほどよりもリラックスしてテレビを見る。
『では、さっそくトークに移ろうと思いますが、なんとここで夏目さんから重大発表があります!』
との前振りから、下田さんが俺に話を振る。
『じゅ、重大発表と前置きされると言いにくくはなりますが、皆さまに俺から一言お伝えしたいことがあります。実は俺、6年前まで子役として芸能界で活動してました!』
『えっ!そうなんですか!?』
全てを知ってる下田さんがオーバーリアクションで場を盛り上げる。
『子役時代の芸名を聞いてもいいですか!?』
『もちろんです!俺、昔は夏目レンって芸名で活動してました!』
テレビの俺がついに正体を明かす。
「どうだ!SNSの反応は!?」
「ヤバいよ!お兄ちゃん!みんな驚いてるみたいだよ!」
そう言って寧々が俺にスマホを見せる。
そこには…
〈はぁぁぁぁっ!夏目凛が夏目レンだと!?〉
〈待って!リン様って天才子役の夏目レンだったってこと!?〉
〈えっ!夏目レンって紅白出てたよね!?〉
〈紅白にも出てたし、日本アカデミー賞で優秀主演男優賞も取ってたぞ!しかも小5で!〉
等々、驚きのコメントが多数見られる。
「おぉ。やっぱり驚いてるな」
「そりゃそうだよ。当時、夏目レンを知らない人なんていないくらいだったからね。でも、これだけSNSが盛り上がれば……」
「あぁ!きっと夏目凛=夏目レンということが周知の事実になるかもしれん!」
俺はSNSの盛り上がりを見て、ガッツポーズをとる。
その後はSNSのことを気にせずテレビに集中し、俺と真奈美が夏目レンの話題を中心に語る場面を楽しく視聴する。
そして、あっという間に放送が終了した。
「お兄ちゃん!面白かったよ!特に真奈美ちゃんとのエピソードが!」
「そうだな。俺も見てて面白かったぞ」
出演していた俺も飽きずに楽しめた番組だったため、編集さんの力に感服する。
「さて、SNSはどーなってるんだ?」
SNSを放置してテレビを見ていた俺は、20分ぶりにSNSを開く。
すると…
〈これから夏目レンの演技が見れるってことだよね!?〉
〈それよ!夏目レンの演技が見れるならドラマ離れしてたけどドラマ見るわ!〉
〈えっ、やっぱり夏目凛って夏目レンなん?嘘言ってるんじゃないのか?〉
〈『マルモのおきてだよ』などで共演した真奈美ちゃんが否定しなかったんだぞ!しかも、放送内容見たか!?絶対、夏目レン本人じゃないと話せないような内容を話してたぞ!〉
〈今、夏目凛が所属してる事務所に連絡した!マジで、夏目凛は夏目レンらしいぞ!〉
等々、放送期間中、ずっと盛り上がっていたようだ。
「ヤバいよ!この盛り上がり!トレンド1位に夏目レンの名前がある!」
そう言って寧々が自分のスマホを見せてくる。
そこにはトレンド1位に『夏目レン』の文字があった。
「はやっ!」
「そりゃそうでしょ!SNSは夏目レンの話題で持ちきりなんだから!ちなみにお兄ちゃんの名前はトレンド2位だよ!」
「2位!?」
夏目レンに気を取られて気づかなかったが、寧々の言う通り俺の名前がトレンド2位、『おっしゃれ~イズム』がトレンド3位、そして真奈美がトレンド4位だった。
「しかも『マルモのおきてだよ』までトレンド入りしてる!このドラマって7年前に放送されたドラマなんだけど!」
それくらいSNSが盛り上がっていた。
そのタイミングで俺のスマホが鳴る。
そのため画面を確認すると、真奈美からの電話だった。
「真奈美から電話が来た。ちょっと出てくるわ」
「うん!SNSの監視は任せて!」
俺は寧々に一言声をかけてから電話に出た。
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