髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。

2章 芸能界復帰編

愛甲真奈美視点

～愛甲真奈美視点～

　車で収録現場に向かっている中、私は一冊の『読者モデル』を取り出す。

「やっぱりカッコ良いなぁ」

　そして、その表紙を見ながら呟く。

「これって芸能活動を再開したってことかな？」
「そうですね。その可能性は高いと思われます」

　私の問いかけに、メイド服を着て運転しているシャロンが答える。

「だよね！」

　その言葉を聞いて、満面の笑みを浮かべながら喜ぶ。

「また凛くんと仕事ができるかもしれないんだね！」

　そう思うと、ニヤニヤが止まらない。

「お嬢様、顔がだらしなく緩みきっておりますよ」
「だ、だらしなくって言葉はいらないよ！」

　ミラー越しに私を見ながら、シャロンが話しかける。

「でも、お嬢様のお気持ちは理解できます。長年、待っていた彼が活動を再開されたかもしれませんので」
「うん！とても嬉しいよ！」

　そう答えて私は車の中から外を見る。

「また一緒に仕事できるといいなぁ」

　そんなことを思いながら、私は車に揺られた。