ハズレスキルで世界革命

鈴磁星 龍襲

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#5 不偏を求めて

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 今まさに、俺は悲しみの絶頂に立っていた。


 幽閉され早数日。

 最悪の生活に耐えきれず自殺する者、劣悪な環境に体調を崩し亡くなる者が現れた頃。

 代わり映えのない(シャワーという名の水責めをされたのが一日あったが……)過酷な生活を強いられつつ、周りの子供たちから情報を集めていたが……。

 武器生成スキルが、如何にしてこのような非人道的な扱いを受けねばならないのか、一切理由が知れなかったのだ。

 歴史を知ろうにもここにいる子供は、知能年齢が閉じ込められた時点で鍛えられていないようで、中学生程度の年でさえ、そもそも読み書きさえ出来ないのがほとんど。

 リーフィスのように、一部ここに来る前の教育が良かった奴はいないわけではないのだが……それでもちょっと頭のいい幼稚園生止まりだ。だって幼稚園児だから。

 読み書きも出来ない子供が、差別に至った過去をしっかり理解し、話せるだろうか?
 至極普通に、話せるわけ無いのだ。

 知る知らない以前の問題だ……。



 何故こんな酷い事をされるの?

 ここに居る数十人に、偉い人の来ない合間を縫って聞いても、帰ってくるのはリードと同じ、聞いていて落ち込む、低レベルで醜い言葉の羅列だけ……。


 ああ、本当に…………何日も何日も、言葉で、態度で、底辺の底辺という事を押し付けられ続けると、さすがの俺もメンタルにクるんだ。


 これからも不幸の絶頂がどんどん更新されていくんだと思うと、もう胸が張り裂けそう。


 俺の絶対に生き残ってやるという意志も、こんな虚無の前では削られてしまう……。



 残夜飯が終わり、太陽が沈んで輪郭が滲む空間で、こうして黙々と答えのない現状を考え続けるのも疲れてきた。


 今日も、成果は、なし……。


 ……………………。



 もう、寝よう。


 この世界で気持ちのいい思い通りの夢を見ることは無いが、それでも止まぬ思考から逃避はできる。


 何もしないのは俺らしく無いのだが、何も出来ないのなら仕方が無いだろう…………?


 無理矢理まぶたを閉じ、何も考えぬ事を考えながら、意識を無へ近付けた。



────────


 ……。


 カン……カン…………。



 カンカンカン……。



 カンカンカンカンカンカンカンカン!



 うるせぇ!!!!!!!!!!!!!



 心底不快な、鉄を無意味に、代わり映えなく叩く音が、惰眠に縋っていた俺を叩き起こす。


 この音が、いつも朝けたたましく鳴らされるアラーム代わりのシンバルでは無いことに気がついたのは、心の中で反吐を吐きながら目を擦り、体を起こした後だった。

 まだ起床の時間じゃない。

 誰が鉄格子をノックしてる?

 慣れぬ起こし方をされて、不思議に思いつつ重い身体をベッドから引き離し、廊下の方を振り返る。

 そこには見覚えのある筋骨隆々な人影が、薄暗の空間にそびえていた。

 どうも、こいつが俺の部屋の鉄格子をノックして、カンカン鳴らしていたらしい……。
 握りこぶしの骨の出っ張りを、痒そうに擦っている。


「……お前は、あのシンバルの」


「よう、本当ぶっきらぼうな奴だ。オレはリマだ」


「ぶっきらぼう! こんな糞みたいな場所でキラキラの無垢な少年でいられる奴が存在すると思ってんすねぇ」


 本当にまた会いに来たのか。

 あの時ぶりだ。

 前回、しわしわジジイが部屋に入ってきてビビって逃げたボクサーもどきだが、今日はそういう事が無いように、かなり早めに来たようだ。まだ隙間から入る光が少なくて、人影より向こうが見えない。


 男は、檻の出入口の近くにどっかり腰を降ろすと、周りの子供が目覚めてないかを執拗に確認してから、前よりももっと小さな声で、ボソボソと話し始めた。


「……なあ、知ってるか? この檻にはもうスキルは、雷の魔法は施されてはいないんだ」


 ……?


 どういうことだ?

 周りの偉人とやらは、毎日毎日、檻に魔法をかけたから出れると思うなとか、解いたからさっさと出ろと捲し立てるのだが……。

 鍵の代わりである魔法が無いなんて、そんなの出入りし放題じゃないか?

 その言葉は真実なのだろうか?


 恐る恐る手を伸ばした。


 一度、電撃みたいな痛みが俺の体を駆け巡ってから、触るのを躊躇っていたのだが……。


 震える指先が、扉を掠った。

 ビビってすぐ手を引っ込めてしまったが、手には何の違和感もない。

 もう一度、今度はすぐに引っ込めないように触れてみる。


 痛くない。


 ……リマの言う通り、扉はただの扉になっていた。


 怯える俺の様子を見て、リマが面白そうに嘲笑ったので、少し不愉快になった。


「今のお前みたいにな、一度痛い思いをしたら、二度目に中々手を出さないんだ。更に何をやっても無駄だという諦めが組み合わさって、こうして鍵いらずと言うわけだ!!」


 男はまた笑った。

 ……俺がカルシウム不足の短気野郎だったら、こいつはもう死んでいただろう。
 俺の寛大な優しさに感謝するべきではなかろうか?


「それで? 何なんだ? 開いている箱に気付かなかった俺を笑いに来たのか?」

「いや? 違う。お前を助けに来たんだわ」


 ?


 ……?



 は?



 予想外の答えに、思考回路がぶっ壊れた。


 助けに……?


 意味がわからない。どういう事だ?


 戸惑う俺をよそに、リマはひとりでに語りだした。


「武器生成スキルの癖に、お前は能力を使いこなせ、言動が周りと比べ突飛して賢い。しかも、異世界からやってきたんだろ? 出来損ないを留置するこの施設に、面白くて有能なお前はとても可哀想で不似合いだ。だから、特別にお前を俺の家に連れて行く。それで……そこでアースとか、お前の過去とか不思議な話、聞かせてくれよ」


 ……。


 あ…………。



 へえ。

 なるほど?


 特別……ねえ?



 俺がスキル持ちで……出来損ないと比べて……。



「やれやれ…………残念だが、ついていかない」


 わざと溜息を吐いた。


 この息には二つの意味がある。

 一つは呆れ、もう一つはこの世間への心配。


 ここから解放してあげるという偽善の哀れみに、こんな反応をされたリマは、当然のように顔を真っ赤に染めた。

 大人気無く怒鳴って黙らせようとしてくる。

 が、彼が怒号を発するために息を吸った隙に、すかさず俺が先に思いを吐き散らす。


「まずなあ、なんで武器生成スキルは劣等なんだ? 何が出来損ないなんだ? 誰に聞いてもわからねえんだよ、教えろよ、何を以てして、俺たちは隔離されなければならないんだ!?」


「それは……武器生成は、馬鹿で愚かで知能が低くて、自分の能力も使えない……」


「あのさあ!! もう聞いたんだよそれは! その理由が知りたいんだよ! なあ、この世界の人間は何も教育させなくても、勝手に常識を閃いていく天才なのか!? 極端な話、産まれたばかりの赤ん坊を箱の中に閉じ込めて十年後に立派な少年が出てくる世界なのか!?」


「………………」


「黙るってことは違うんですよねぇ!? 何も教えてやらなきゃ、ここにいる奴らは子供の知能のままなのは当たり前だよな!? 俺にはよっぽど、他のスキル使いのほうが馬鹿で阿呆で救えないと思うんだよなぁ!! こうやって差別して、理屈もなく底辺だと決めつけてよぉ!! そんな奴に助けてあげますだなんて舐め腐った事を言われて俺が喜ぶと!? この俺が? 俺を見下す愚者に、媚売って助かろうなんて思うような!? 短小狭小男に見えたか!?」


「お、おい黙れ興奮するな! 周りのやつが起きる! 他の監視者も来るだろ! この馬鹿……!」


 うっ……。

 こ、興奮したのは俺だけど……お前だって、俺が怒鳴らなきゃ……。

 …………。


 柄にもなく、熱くなってしまった……。


 俺の地球での立ち位置上、こういった差別には人一倍敏感だった。

 出生で意味も理屈もなく、運命を決められた当事者であるから、反発したくなってしまうのも必然であった。


 当然、死は覚悟していた。


 決めつけられたままこの閉鎖された空間で希望無く生きるのなら、被差別の肩書を持ったまま特別扱いされて暮らすぐらいなら……自分の誇りを折らぬまま、死んだほうがマシなのだから。

 でも、リマはスキルを使わなかった。

 キィと、扉が開く。


 ……こんな汚い口を吐き散らしたというのに、まだ俺を外へ連れ出そうと試みている。


 ズカズカと部屋に入り込むと、腕を伸ばして俺の四肢をつかもうとしてきた。


「来るな!」

 俺の何倍もある巨漢が迫るというのは、かなりおっかないことだった。

 咄嗟に、無意識に、俺はナイフを作り出して、先端をリマに向けて威嚇していた。

 死を覚悟していたのに、これはダサいな…………。


 そう思いながらも、凶器を仕舞うという選択が出来ず、部屋の隅で固まってにじり寄る男を睨み付ける。


 すっげえ怖い。

 赤染めの殺人鬼に殺される時も、同じ呼吸をしていた。
 横隔膜に穴が空いたように、どれだけ息を吸おうと筋肉を動かしても、肺が膨らまない。そんな苦しい呼吸を。

 白い鋭刃は、星と朝焼けの僅かな光をかき集め、闇の中でキラキラ輝き、その存在をこれでもかという程に主張する。

 少しだけ、その光で心が落ち着いた。


 しばらく互い譲らず睨み合ったが、流石の大人も、殺傷力高そうな凶器を前にすれば、見下している存在に対してもたじろぐようだ。


 憎そうに舌打ちをすると、俺に何かを投げつけ、後退って檻から出た。


 ……。


 ……こいつ、しつこいな!?
 檻の外でじっと見つめてくるのだが?


 依然刃を向けたまま黙って、頑固として行かないという意思を示していると、ようやく諦めがついたのか、呆れの溜息を一つして、頭を抱えた。


「……ここに留まって死ぬのも、考え直してここを離れてオレの家に来るのも、どちらでもいい。好きにしろ」


 そう吐き捨てると、静寂な廊下の平穏を保ったまま、この空間の外へと出ていってしまった。


 …………。

 はあ……。


 ……助かった。


 恐怖で未だ激しく脈打つ身体を、どうにか落ち着かせようと深呼吸しつつ、ゆっくり屈んでリマが落とした四角く薄い何かを拾い上げた。


 紙だ。

 何回も折り畳みすぎて、かなりの硬さになっている紙。


 忘れぬうちに、勝手に開けられた戸を閉め、ナイフを消して、慎重に紙を開いていく。

 ……。

 薄暗くて、何書いてるのか見えない。


 唯一わかるのは、この紙が、パンフ並にデカイ紙だと言うことだけだ。自分の体格の対比で、新聞紙並の大きさに感じる。


 とりあえず、もっと陽光が入り込む時間に見よう。

 謎の紙を畳み直し、ズボンのポケットにしまって二度寝することにした。


────────


 朝飯が済んだ、偉人の来ない時間帯。

 紙を開き直し、驚愕した。

 地図だ。

 この施設の地図じゃないか。

 地図の端には、住所……恐らくリマの家の場所が、見た目通りの汚い字で書かれている。

 あいつ、マジで俺をここから出したいのか……。

 迷惑な善意だが、この地図は本当にありがたいぞ。俺を嵌める嘘の地図……なんてことは、ないだろう。
 いつだって殺そうと思えば殺せる立場の弱者を、わざわざ嵌める必要なんかないし。


 裏にすると、あの時計台周辺、恐らくこの街全体の縮尺図があった。
 リマの家に、矢印が書いてある。
 この建物は、郊外の果ての果ての、緑が無いが砂漠でない、そして岩でも街でもない、不思議な何も無い土地の地下にある。


 この檻の存在する部屋は、そんな何百メートルの深さって訳ではないが、もし地上からここまで飛び降りたら、骨折するかもしれないって高さだ。

 真っ平らな大地では無く、山のように傾斜と隆起があって、そこに穴を掘って作っている施設だから、ここが一応最深部でありながらも、食堂や他の部屋より、地上に近い場所だった。


 しかし、出口はこの部屋から出た食堂(と呼ぶのも憚れる残飯処理場だが、利便上そう呼ぶ)の、上の、上の、更に上の階にある。

 喩えれば、直角三角形があったとして、斜辺がこの土地の坂だとすると……低い方にある鋭角あたりに俺たちの部屋があって、直角部分に食堂があって、その上に積み重なるように部屋があって……頂点となる鋭角の近くが出口……そんな構造だ。


「ねえ、何見てるのー?」

 背の方から飛んできたあどけない声が、地図を読み解く俺の集中をぶっちぎった。

 向かいの部屋のリードが、鉄格子に頬を押し付けている。

 ……他の人に、紙の存在がバレぬよう、廊下に背を向け、体で隠しながら読んでいたつもりだったのだが……あまりに紙がでか過ぎるのと、俺の体が小さすぎるので、普通にはみ出てバレていたらしい。

 ああ、彼女が扉に魔法なんか、これっぽっちもかかっていないことを知らなくて助かった。

 この場所の地図だと言うことを軽率に言ってしまうと、それを聞いた誰かがまた軽率に偉人様の前で漏らしてしまうだろう。
 俺は拷問死、リマは裁かれ、折角掴んだチャンスを活かすことも出来ず、最悪のバッドデッドエンドに繋がってしまう。

 ベッドや服の切れ端を並べて遊んでいたと、適当な嘘で誤魔化すと、彼女はすんなり受け入れ、それ以上詮索はしてこなかった。

 危ない、危ない。

 ……さて、これからどうしようか……。

 脱走して街で暮らす?
 無理だろうな……。

 この施設を潰せるか?
 俺一人じゃ流石になぁ……。

 何人か協力者がいれば……でも、協力してくれる人がいるわけでも……。

 きっとリマは俺の事は気に入ったんだろうけど、他の武器生成スキルは見下したまま。
 だからきっと手伝ってなんかくれない。

 ここの奴らは皆諦めて……。

 ……。

 …………いるのか?



 …………ふと。疑問が浮かんだ。


「リードは、何故死のうと思わない?」

 振り向き、聞く。

 真似をしたかったのか、服や何かの切れ端をパズルのように並べて遊んでいた彼女は、突然の質問にビクッとその小さな身を震わせた。

 生きる意味を突然問われ、動じたようだ。
 少々縮こまった。


「リードは……」


 唇が震える。

 声にならず、息だけが漏れる。

 一度口を噤み、勇気を集めるように空気を吸い込んだ。


「リードだって……」


 もう一度、息を吸う。


「死にたいって思ったこと、たくさんあるよ……」


 彼女は、肩を震わせ顔を伏せた。

 その時目についたであろう、髪にこびり付いた残飯を爪で削ぎ落としながら、続きを述べた。


「でもね……もしかしたら、明日になったら、おかあさんが迎えにきて、みんな今までのふつうの生活に戻れるかもしれない……そう思うと、がんばって明日まで生きたいって思っちゃうの」


 もじもじと、交互に足の親指を対の親指で踏む。

 手を後ろに組んで、体をふらふらさせてはいるが、声ははっきりとしていて、芯と決意を感じさせる強さを持っていた。


「リードだけじゃない。みんな、そう思ってる。だから、今日がとってもひどくても、明日を目指すの」


 ………………ああ。

 ……そうか。彼女たちも、また俺と同じ……。



 ………………俺は馬鹿だ。



 俺だけが普通を求める高尚な人物だと自惚れていたが……皆、同じだったんだ。


 皆、普通を願い一生懸命に足掻いている同族だったんだ。

 なんで、そんな簡単なことも気付かなかったのだろう。

 差別していたのは、この世界でも……。



「なあ、もしよ。もしここから逃げる作戦を俺が作ったとしたら…………君は、リードは、手伝ってくれるか?」


「……置いて逃げたりしない?」


「当たり前だ。俺が晴れて普通の自由を手に入れるには、お前たちにも普通の自由がなければならないのだ」


「…………ええと……もう一回言って?」


「……まあ、簡単に言うと、リードたち武器生成スキルが悪い人じゃないって皆で伝えないと、俺だけが外に出てもいじめられるんだ……だから、裏切る必要はそもそも無いんだよ」


 彼女はずっと伏せて隠していた顔をあげた。

 その表情は太陽のようで、この薄暗い地獄ではますます美しく見えて、少し眩しかった。


「それなら手伝うよ。リードだけじゃない。リーフィスや他の子も助けてくれるよ。レオリは頭が良いからね、きっとうまくいく、リードはそう思うよ」



 ……俺の今後の予定は、ようやく実態を得た。


 まず作戦を練るのだ。

 この腐った地獄から皆で逃げ出す為に。
 この差別を終わらせる為に。
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