67 / 85
翠さんと私と絢斗
しおりを挟む「今日は私が絢斗と行くから」
学校から帰り、服を着替えると、
見回りに出かけようとしていた絢斗の腕を掴んだ。
「美優さん?」
「美優さんまた勝手な事言って(また思いつきかよ)」
「だからライくん!今日は颯と組んで」
「、、、わかりました(颯さんと二人かー)」
「じゃあ絢斗行こう!」
私は絢斗の腕を引っ張り、門を出ると
車に乗った。
いつもと違う管轄。
そして絢斗とこうして街を歩いたり、
一緒に仕事したのはいつぶりだろうか、
私はそんな事を考えていた。
絢斗の仕事ぶりは、スマートで的確で
さすが若頭だと思った。
そして仕事も順調に進み最後は、
翠さんが経営するバーだ。
絢斗は扉を開け、私は付いていった。
中はいい雰囲気のバーで、
お金持ちの人やお忍びで来そうな感じだった。
すると奥から翠さんが顔を出した。
「絢斗、いらっしゃい」
「こんばんわ、翠さん」
私は絢斗の腕にしがみ付いた。
「あらこの子は?」
「小笠原美優さん、小笠原組の娘さんですよ」
「こんばんわ」
私は翠さんに挨拶をした。
翠さんを初めてまじまじ見たが、
とても綺麗で優しそうだった。
私と絢斗は席に案内される。
絢とはいつも同じものを飲むのだろうか、
何も言わずにお酒が出て来て、
私には烏龍茶が出て来た。
翠さんが私たちの迎えに座る。
私は絢斗にべったりとくっ付いた。
「ねぇ、私も絢斗と同じのが良いんだけど」
「でも、、(この子未成年じゃ)」
「美優さんは未成年だからだめですよ」
「子供扱いしないで、同じのをちょうだい」
翠さんが席を立ち絢斗と同じお酒を持って来た。
「すみません翠さん」
「大丈夫よ」
絢斗は翠さんに申し訳なさそうに
頭を下げた。
私はその顔を見て胸の辺りがギュッと痛くなった。
0
お気に入りに追加
89
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。

王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる