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家族水入らず
しおりを挟むその夜、私は家族で夕ご飯を食べていた。
絢斗、颯、ライはそれぞれ仕事に出ていて、
今日は家族水入らずだ。
そして、学校の話や仕事の話など、たわいも無い
会話をした。
食事も終え、父さんは新聞を読み、母さんは本を読んでいた。
「父さん、母さん、少し話があるんだけど、いいかな?」
私は何かを決断したように口を開く。
「どうしたの美優?」
「なんの話だ?」
「うん、小笠原組の後継の話」
父さんも、母さんも、
いきなりでびっくりした様な顔をしていた。
「そうか、、、ついに決めたんだな」
「うん、、、まだ本人には言ってないけど」
「そうか、で誰に決めたんだ?」
私は自分が選んだ、後継の人の名前を言った。
そして、父さんも母さんも優しそうな顔をした。
「わかった。これからバシバシ鍛えないとな!」
「美優が選んだ相手なんだから話せばきっと後継になってくれるわ」
「うん、、、もう少しでいろいろ片付くと思うから、そしたら私の口から言う」
私は父さんと母さんに自分の気持ちを話て
少しすっきりしたし、中途半端なこの思いも、
少し区切りが付いた気がした。
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