人の心を読める能力なんて持ったら、絶対無敵でなんでも手にはいるって思ってた

三毛猫

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なにもわかってない

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私は着替えてくるといい部屋へと戻った。
するとドアをノックし颯が入る。

「おかえりない美優さん」
「ただいま」
「あいつに会いました?」
「ライくんの事?」
「はい。あいつ場所調べて一人で来たらたしいですよ」
「そう」
「家の前にいた所を親父が話しかけたみたいです」


私は深いため息をつきベットへ座る。


「どうかしました?(あいつの事でなにあるのか)」
「、、、ライくんにはこっち側に来て欲しくなかった」
「美優さんを守りたいって言ってましたよ?(ガキのくせに)」
「だからだよ。そんな不純だ動機で組に入るのは間違ってるよ」
「惚れた女の為ならしょうがないんじゃないですか?」
「、、、颯はなんもわかってない、、、もう一人になりたいから出てって」
「わかりました(わかってないってなんだよ)」






俺が美優さんの部屋から出ると、
ちょうどライがこちらに歩いてきた。


「あっ!颯さん。美優さんの部屋はここですか?」
「あぁ、だけど今は入んなよ!」
「なぜですか?」
「なんでもだよ、、、それより顔貸せよ」


俺はライを庭へと呼んだ。


「お前本気でうち入んの?」
「本気ですよ」
「美優さんの為に?」
「そうです」
「守るだけなら組に入らなくてもできるだろ?」
「颯さんは俺に入って欲しくないんですか?」
「あぁ、できれば入って欲しくない」
「、、、ずっと気になってたんですが、颯さんは美優さんの事好きなんですか?」




俺は、ただ単に美優さんが嫌がってたから、
入って欲しくないと言った。

美優さんが嫌がって、
困ってたから。

でもライに言われて気づいた。

全部美優さんのせいにして、
自分の気持ちに気付きたくなかったのかも知れない。

美優さんがじゃなくて、
俺が嫌だった事に。




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